MOONIE'S TEA ROOM

大好きな読書や言葉、料理のコトなど。

ウルトラ蒸しショウガシロップを作る!

2014年11月28日 | 料理&美味しいもの
 2013年1月にNHKの「あさイチ」の中の「スゴ技Q」というコーナーで紹介された「ウルトラ蒸しショウガ」。
 スライスした後に「蒸す」という一手間をかけて干した乾燥ショウガなのですが、手先足先をあたためるジンゲロールと、体の中・深部をあたためるショウガオールが、より多く含まれているんだそうです。
 この蒸しショウガで、「ウルトラ蒸しショウガシロップ」を作ってみました。

 まず、下準備。
<「ウルトラ蒸しショウガ」の作り方>(私のメモより)
1.表面のシマと平行に、1~2ミリほどの厚さにスライスする。
2.蒸し皿にクッキングシートなどを敷いて、ショウガを重ならないように並べて、30分程度蒸す。
 (圧力鍋では加圧5分+圧が抜けるまで自然放置・水は500mlほど入れましょう)
  ※湯気の香りが、イモのような甘い香りになったらOK。
  (2019.09.03.追記)
  NHKの「あさイチ」(2019.09.03.放送)で紹介された「スーパーウルトラ蒸しショウガ」は、圧力鍋で加熱30分だそうです!
   (圧力鍋がないときは、水を足しながら1時間蒸す)
3.晴れた日に、風通しの良い日の当たる場所で、朝から夕方まで干す。小さく縮んでカラカラに乾いたらできあがり!
 曇ったりして1日で乾ききらなかったら、翌日も干してくださいね。
      

ウルトラ蒸しショウガシロップ
<材料>(1度に作りやすい量)
・ウルトラ蒸しショウガ
 ※しょうが200g(約2袋分)を上記の方法で「ウルトラ蒸しショウガ」にしたもの
・黒砂糖(粉末)  100g
・はちみつ 2分の1カップ (150gほど) ※お好みで、加減してください。
・水(ショウガを蒸した時の蒸し汁を再利用してもOK) 400ccほど
 ※蒸し汁は干している間、冷蔵庫で保存しておきます。
<作り方>
(1)ウルトラ蒸しショウガと水を鍋に入れ、柔らかくなるまで煮る。
 (圧力鍋では加圧20~30分+圧が抜けるまで自然放置)
 ※焦げないように、鍋の大きさなどに合わせて水を加減&水が減ってきたら追加してください。

(2)ショウガが柔らかく煮えたら、煮汁ごとジューサーミキサー(フードプロセッサー)でなめらかにする。
 (少し煮汁があるほうが、なめらかなペーストになります。煮汁が少ないときは水を少しずつ足して、なめらかなシロップにしてください。
ただ、フードプロセッサーを使う場合は、煮汁が多すぎるとフードプロセッサーから飛び出してしまうので注意。
 煮汁が多すぎるときは、少し煮詰めてからフードプロセッサーへ入れてください!)

(3)ジューサーミキサー(フードプロセッサー)にかけたものを鍋に移し、黒砂糖を加え、少しとろりとするまで煮詰める。

(4)火を止めて、最後にハチミツを加えて混ぜたら出来上がり。

シロップを瓶に移したら、シロップがついている鍋にお湯とティーバッグを入れてジンジャーティーを作ると、鍋に残ったシロップも無駄にせず美味しくいただけます。

 シロップの利用方法としては、温かいジンジャーティーがおススメです。
とくに、牛乳を入れたミルクティーや、茶葉を煮出したチャイがおススメです。シナモンなどのスパイスとの相性も良いです。
 ホットミルクに入れてもいいですし、もちろんお湯に溶かして「生姜湯」でも。
 私も忙しい朝は「生姜湯」、ゆっくりできる夜はミルクティーにしています。

 ちなみに、蒸さないで作る「ウルトラしょうが」の作り方は、NHKの「ためしてガッテン」 「 夏冷え解消!しょうが 使い方が間違ってた!」(2010年08月25日放送)で紹介されていました。

<追記2019.09.03.
 NHKの「あさイチ」(2019.09.03.放送)で、「スーパーウルトラ蒸しショウガ」が紹介されていました。
 しょうが研究の第一人者・医学博士の平柳要先生によると、圧力鍋の高温(120度)で加熱することで、ショウガオールが20倍になるんだそうです。
(※150度以上になるとショウガオールは壊れてしまうので、素揚げや炒めるのはNGだそうです)
(1)皮付きのまま、1mm程度の薄切りに。
(2)重ならないように並べ、圧力鍋で加圧後30分蒸す。
(3)蒸したものを天日干しで1日干す。(室内なら7日間)
 圧力鍋がないときは、水を足しながら1時間蒸すそうです。
 圧力鍋は140kPaの圧力がかかるものが最適ですが、普通の家庭向けの圧力鍋でも効果が10倍になるそうです。
 ちょっと時間はかかるけれど、効果がアップするのですから「スーパーウルトラ蒸しショウガシロップ」を作るのがいいかもしれないですね。
ショウガオールは時間が経つと体内で分解されてしまうので、こまめに(3〜4時間おきに)とると効果的とのこと。

<追記2016.01.24.>
 初めはフードプロセッサーを使っていたのですが、ジューサーミキサーで作ったら、さらにショウガを細かくできて、なめらかなシロップになりました。辛みも少し強くなって、ショウガの成分を余さずとれている感じになりました。(この記事のトップ写真は、ジューサーミキサーで作ったもの)
 飲んでいても、ショウガの繊維が口に残らない感じです。両方お持ちの方はジューサーミキサーで作るのが、おススメです。
  フードプロセッサーで作ったもの。少し繊維が大きく残っています。
 しばらくすると、ショウガが沈殿するので、よくかき混ぜてから使ってくださいね。


<追記・改題のお知らせ>
 投稿したときは「ウルトラ蒸しショウガペーストを作る!」というタイトルだったのですが、「ペースト」というともっと固形に近い感じがするということで、タイトルも記事中も「シロップ」に変えました。
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『吉野北高校図書委員会』

2014年11月24日 | BOOKS
 「高校卒業して3月で20年だね」なんて年賀状をやり取りしたのが今年のお正月。
そして、その20年も前の高校生活を色鮮やかに思い出させてくれたのが、「吉野北高校図書委員会」シリーズです。

『吉野北高校図書委員会』
『吉野北高校図書委員会2 委員長の初恋』
『吉野北高校図書委員会3 トモダチと恋心』
著者:山本渚
メディアファクトリー

 角川文庫からも出ています。メディアファクトリー版と表紙イラストが違って、それぞれ素敵です。(上の写真はメディアファクトリー版です)
『吉野北高校図書委員会』
『吉野北高校図書委員会2 委員長の初恋』
『吉野北高校図書委員会3 トモダチと恋心』


 図書室や司書室の空気。
窓から入る風、揺れるカーテン、眠気を誘う暖房のあたたかさ、図書室の椅子の座面の手触り、書架の本の並び。
 朝一番で司書の先生に開けてもらって図書室に入るのが日課だったこと。
 部活の友人と、放課後も図書室や司書室に入り浸っていたこと。
 忘れていたのが不思議なぐらい。

 物語は、高校生図書委員の不器用な恋と友情を描いてます。
真面目で優しくて一生懸命な高校生の、「そうそう、こんなことあった!」と思うような何気ない出来事がどれもこれも懐かしいです。
 方言で話すところも、地方出身者として親近感がわきます。
 図書室や本が好きな高校生だった方に、おススメしたいシリーズです。



 将来の夢を考えて書いた進路調査票。
 自分があの頃なんて書いたのか、はっきりとは覚えていないけれど、やっぱり学校の図書室の先生になれたらいいなぁと、このシリーズを読んで改めて思いました。(若いころ取った司書教諭免許がまだ使えるかしら?)
 今はできることを少しずつ。まだ人生長いですもんね。

 
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『天の梯』

2014年11月20日 | BOOKS
『天の梯(そらのかけはし) みをつくし料理帖』
高田郁
角川春樹事務所


 10巻目にして、完結。
 私としては、とてもちょうど良い巻数での完結に嬉しくなりました。

 1巻からずっと分からなかった若旦那の秘密もやっと明らかになり、主人公たちの運命が大きく大きく動きます。
そして、今まで結び、繋ぎ、温めてきたきた数々の縁が、物語を大団円へと導いてくれます。
 せつない別れも乗り越えて、周りの人々の温かさに支えられながらの主人公の成長に、思わず泣けてきてしまいました。

 それぞれのその後を描いた特別巻の刊行予定があるようですが、最後に挟み込まれている料理番付がなんとも粋です。
 登場人物たちの笑顔が見えるようなおまけに感激しました。

 ちょっと忙しいので、10冊まとめて読めるのは先になりそうですが、初めから味わい直したい素晴らしいシリーズです。
 
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『ぼくの守る星』

2014年11月16日 | BOOKS
『ぼくの守る星』
著者:神田 茜
集英社


 難読症(ディスレクシア)の中学生の男の子と、彼のまわりに生きる人を描く連作短編集。

 お説教や道徳の授業のように「正しさ」を押し付けない1冊です。
 文章は読みやすく、切ないのに優しい、淡々としているのにメッセージのある物語になっています。

 困っている人に寄り添うこと。
 愛する人に愛してると伝えること。
 誰かのために生きること。

 登場人物の悩み・苦しみの描写から「普通でないと不幸せだと思うゆえの不幸]が伝わってくる一方で、小さな希望や喜びも見出せます。
 エンディングの手のぬくもりが、この1冊をあたためてくれているようにも思います。



 最近、自分の中の偏見と向き合うことが多くて、あれこれ読んでいます。
何も知らずに偏見で差別する自分のままではいたくないと思うのに、新しいことを知るたびに自分の中の今まで見えていなかった偏見に気づいている状態です。
 一人の人間としても、親としても、成長していきたい。知ることを続けていきたいと思います。
 
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『アヤカシさん』

2014年11月09日 | BOOKS
『アヤカシさん』
富安陽子作 /野見山響子画
福音館書店


 つながり合う「人」と「もの」、「人」と「人」の不思議な縁の物語。

誰もがみんな、本当は独りは寂しくて、つながり合いたい。そんな気持ちが人だけじゃなくて「もの」にもある……。
 奇妙な老人の姿をした「アヤカシさん」が過去と今をつないで、人ともの・人と人をつなぎます。

 年の近い叔母と甥っ子の関係も素敵。
 姉弟でもない距離感と、秘密の共有が魅力的です。

 「つながり」は重たくて煩わしいものでもあるのだけど、大切でかけがえのないもの。
 ときどき、こうやって「つながりって、いいものだな」って思える本を読むのも大事ですね。

 小学生の中学年から、もちろん不思議に出会えなくなった大人にも。
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ピルで お酒に弱くなる?

2014年11月07日 | いろいろ
 「子どもを産むたびに、お酒に弱くなってきちゃったなぁ」と思っていたら、意外なことを聞きました。

 女性ホルモンとアルコールの分解には関係があるんだそう。
 詳しくは、
「飲み方の不思議」女性の健康チェックアップ - 日本新薬
 ポイントは2つ。
・「女性ホルモンはアルコールの分解作用の邪魔をする」
・「月経周期の前期から月経中はより酩酊しやすくなる」

 ううむ。全く知らなかったです。
 妊娠期間と授乳期間にお酒を我慢していたからお酒に弱くなったのだと思ってました。
 月経前症候群治療のために飲んでいるピルは女性ホルモンのお薬。
 上記のポイントと合わせて考えると、「ピルでお酒に弱くなる」という可能性もあるってことですよねぇ。
 「アルコール分解作用の邪魔をする」ということは、お酒を飲みすぎたら肝臓にも体にも負担がかかるということですから、自分の体を守るためにもこの知識は大事ですね。

 そうそう、「体脂肪が多い女性はアルコールの吸収率がよい」ということも書いてありました。
つまり、「女性ホルモンのことも考えて、体脂肪にも気を付けて、お酒はほどほどに」ということかなぁ。
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『東京消防庁 芝消防署24時 すべては命を守るために』

2014年11月04日 | BOOKS
『東京消防庁 芝消防署24時 すべては命を守るために』
著:岩貞るみこ
講談社


 ノンフィクション作家 岩貞るみこさんの、消防署を舞台にした1冊です。

 岩貞先生の本は、本当に面白い。
 ノンフィクションをドラマティックにしすぎず、厳しい現実もしっかりと書きながら、それでも一つ一つの仕事の意義・魅力を読者に伝えてくれる貴重な作家さんだと思います。

 ふりがながたくさんついた「子ども向け」と侮るなかれ。
 半年余りの取材に基づいた現場を身近に感じられる文章と読んでいて飽きさせない構成が、日々の厳しい訓練と出動だけでなく、部外者は知らないような消防士の日常を分かりやすく伝えてくれます。
 数々の失敗・挫折と成長、責任感の強さとチームワークが随所に散りばめられた各章は、作り物のドラマ以上に心を動かされます。一人一人の消防士の心の中まで丁寧に描いているからこそ、単なる「職業案内」ではない、生きている「消防士」像を伝えてくれています。

 消防士になりたい子も、その親も必読。
 そして、消防士が守る街に住む私たち、全ての人たちにも読んでもらいたい1冊です。


 「大人になりたくない」「働くのが不安」という子どもが増えている現代で、「必要とされるから頑張れる」「感謝の声で元気が出る」そんな働く大人の声を伝えてくれる本が増えてくれることを期待します。
 「働くって、誰かの役に立つって素敵だな」と思える子どもを増やすのが、大人の役目ですね。
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『何かお手伝いしましょうか 目の不自由な人への手助けブック』

2014年11月01日 | BOOKS
『何かお手伝いしましょうか 目の不自由な人への手助けブック』
立花明彦 著
産学社


 多くの健常者が心の中で思っているんじゃないでしょうか。
    道で困っている目の不自由な人に出会ったとき、何をしたらいいのか分からない。
    どう声をかけていいのかわからない。
    「かえって迷惑じゃないか」と気が引けてしまう。
 私もそんな一人でした。
でも、この本を読んだら、「声をかけてみよう」という気持ちが沸いてきます。

 実を言うと、目の不自由な人に声をかけるときには「何かお手伝いしましょうか」と言うのだということを、この年になるまで知りませんでした。
高校生と中学生の息子たちに聞いたら「知っているよ」と言われてビックリ。
 目隠しをして歩くなど、疑似体験をする授業もあるんだそうです。

 手引き(視覚障害者の誘導方法)のしかたも、相手の手を取るのではなくて、こちらの肘をつかんでもらうということ。
この本では、いろいろな場面での対応も紹介されています。
 イラストも分かりやすくて、シンプル。可愛すぎないところが大人としては嬉しいです。

 ちょっとした「心得」を知るだけで、視覚障害者を手助けできる自分に近づけます。
もちろん、基本は「お役にたちたいな」という優しい気持ち。ちょっと下手でも、相手を思いやる気持ちがあれば届くはずですよね。

<関連記事>
『風になってください 視覚障害者からのメッセージ』- MOONIE'S TEA ROOM
 視覚障害者である著者の「見えない」立場から見た日常を描いた優しいエッセイを紹介しています。
 「さりげなくお手伝いしたいな」と思わせてくれる良書です。
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