MOONIE'S TEA ROOM

大好きな読書や言葉、料理のコトなど。

『ひなこまち』

2012年07月30日 | BOOKS
 畠中恵さんの『しゃばけ』シリーズ最新刊・『ひなこまち』(新潮社)


 第9作『ゆんでみて』では、複雑さと切なさが勝ってしまい、第10作『やなりいなり』は先の見えないマンネリ感というか、物足りなさが大きかったのですけれど、今回は読むことを楽しめましたし、読み終わった時にシリーズ初期のような温かな満足感を感じました。

 『ゆんでめて』で分かれた道が再びどこかで交差しそうな予感を感じさせてくれる「既視感」のような描写も、希望の光を与えてくれているように思います。

 「兄や」二人が好きなので、これからも喧嘩したり、思いっきり動き回ってほしいなぁ。

 また続きが楽しみになってきました。
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ビックリ快適 「LL」の半ズボン

2012年07月29日 | 季節
 あんまり暑かったので、近くのスーパーで綿100パーセントの半ズボンを購入。
 色選びで何分も悩んで、結局薄い紫色のチェックに決定。
 Mサイズのハンガーにかかっていた商品を買って帰ってきて、商品タグを切ったときに「LL」サイズだったことに気がつきました。
 慌ててたとはいえ、大失敗!


 「タグも切っちゃったし、どうしよう」と思ったのだけど、「履けないこともないわよね」と履いてみたら思った以上に快適なのです。
 同じ値段なのに、布もたっぷり使ってるからキュロットスカートみたい!
 ウエストは紐がついているからギュッとすれば問題なし。
 ちょっと紐は長くなるけど、部屋着だからオッケー。
 ポケットもついてるし、綿100のサッカー生地は爽やかで、「LL」は裾も広いから涼しい!

 思わぬ『怪我の功名』です。
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『烏に単は似合わない』

2012年07月27日 | BOOKS
 この筆致、最初の3ページほどで好きになりました。

 『烏に単は似合わない』阿部 智里(文藝春秋)

 京都の人は普通に読めちゃうかもしれないですが「烏(からす)に単(ひとえ)は似合わない」と読みます。
(「とりにたんはにあわない??」って読んじゃいそうですよねぇ?)


 なんだろう懐かしい少女小説の香り。
 集英社コバルト文庫とか講談社ホワイトハートとか、そんな甘さと瑞々しさ。
 異世界にさらりと連れて行ってくれるところは小野不由美さんの『十二国記』シリーズ、華やかなジャパネスクは氷室冴子さんの『ざ・ちぇんじ』、古典では『落窪物語』を思い出しました。

 でも、でも……これは、『第19回松本清張賞最年少受賞作』なのです。
 けっして、前半を読んだだけで読むことを止めてはなりません。
 最後まで読まずにやめてしまったら、もったいない!!
 きちんと後半に「なるほど松本清張賞!」と唸ってしまう展開が待ってます。
 男性も、表紙が可愛いからと言ってあきらめては損!書店でカバーでもつけてもらって下さい。中にはイラストはありませんから!

 甘く優しい花の香りの中に隠されていた伏線を、後から見つけ直す楽しさが満載。


 ホント、楽しみな作家さんだなぁ。今後の作品に、今からワクワクしてしまいます。

 
以下のリンクで立ち読みもできます。
『烏に単は似合わない』立ち読みページ - 文藝春秋
 ここにも既に伏線が!最後まで読んで、そして初めの初めから再読して楽しめる本です。
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『素数夜曲~女王陛下のLISP~』

2012年07月25日 | BOOKS
 息子が古本屋で探していた本が、増補改訂版で出版されました。
 欲しいと思って探し初めて半年もしないうちに改訂版が出版されるなんて、とってもラッキーです。

 『素数夜曲 女王陛下のLISP』吉田武 (東海大学出版会)3780円
英題は「Invitations of The Queen of Mathematics : (cons Primes LISP) 」

 息子が生まれる前、1994年(平成6年)に出版された『素数夜曲・女王の誘惑』(海鳴社)を大幅に加筆・増補したもので、224ページが871ページに増えています!!
 息子曰く、「ページが4倍ぐらいに増えたのに、値段は2倍しないんだよ!」だそうです。
(たしか、本体2000円で消費税60円の2060円でした!消費税3%の時代なんですね!)

 改訂版の出版前までは古本で10万円近い金額でしたから、本当にありがたいことです。
 「これならお小遣いで買える」と言っていましたが、毎年恒例の「夏休み用書籍購入費」で買ってやることにしました。例年は2冊だけど、これは2冊分の価値があるということで、今年はこの1冊。

 よほど嬉しいのか、岩波国語辞典よりも一回り大きくて重いこの本を毎日のように持ち歩いております。

 『オイラーの贈り物』『虚数の情緒』と並ぶ、吉田武・数学“全方位独学法”3部作(?!)の1冊ということで、そのうち残り2冊も我が家にやってくるのじゃないかなぁ……


 表紙の絵は、多摩美大の中野嘉之教授の『凝』というタイトルの絵なのですが、この本を読み始めるとなぜ梟なのか分かるようになっています。この本のために描かれたということで、絵のタイトルも納得です。
 中のイラストは大高郁子さん。小難しい本なのに、くすっと笑えるイラストが素敵。フクロー君も可愛いです。
(「百万遍」のイラスト、思わず吹き出しちゃいました


 正直に言ってしまうと、私は計算が苦手で2桁の足し算でも紙に書かないとできないタイプ。
 試験科目としての数学はわりと得意で、数学の証明や図形問題を解く閃きの瞬間は好きだったのだけれど、やっぱり計算力が追いつかなくて、高校数学も受験対策・センター試験レベルまででした。大学入学後は、数学とは全く縁のない生活を送ってます。
 だから、息子の「数学好き」には驚いてばかり。
 この本も読む前に、「私向けではない」と判断しました。(スミマセン

 この本は、「中学生から一般まで」とは書いてありますが、その前に「"数学を愛する"」という形容詞が必要な書籍です。(けっして「読めば数学ができるようになる」本ではありません)
 定理の証明や数学オリンピックの問題にドキドキワクワクしている、少年少女にこそ読んでもらいたい!
 数字をひらがなやカタカナのように読み、方程式や関数を日常会話のように理解し、証明や微分積分を友人や先生と語らい、関数電卓を常に携帯している(したいと思ってる)、そんな数学を愛する「数学ネイティブ」の中学生・高校生には本当にお勧めしたいですし、この本だけではないですが『知識を深める本』に早く出会えるといいですね。
 とくにこの本は、図書館で借りるのではなくて、手元に置いて、電卓もパソコンも使って実際に計算し、時間をかけて読み進める本じゃないでしょうか。

 「国語力も必要だよなぁ」と、ちょっと心配ですが、これを読みこなせるなら心配はいらないかもしれません。



<オマケの話>
 息子に「『蘇州夜曲』って歌、知らないわよね?」と聞いたら、「?」という顔をしてました。
 西条八十 作詩、服部良一 作曲、歌は李香蘭。 私の世代でも、知らない人が多いのでは……。
 私は祖父の影響で聞いたことがあったので、書名を聞いたときに分かったのだけど。
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猫は「にょ」と鳴くか

2012年07月21日 | 一考察
 時刻表に載っていた「じゃらん」の広告。

 猫の横に、「おトクなにょだ」と書いてあります。

 なんだか違和感を感じて考えたところ、「にゃのだ」じゃなくって「なにょだ」であることがひっかかるのだと気付きました。

 「にゃのだ」は、猫が「にゃー」って鳴くんですから、まぁ納得。
 「なにょだ」は、……。

 猫って、「にょ」って鳴きますか?


 もちろん、「にゃん」だとか「みゅー」だとか、いろんな鳴き声があるのは承知なのだけど、「にょ」とか「みょ」とか「O音」でなくイメージができません。

 うむむ?これは是非猫を飼っておられる方に教えていただきたい!
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カップレアチーズケーキ

2012年07月14日 | 料理&美味しいもの
 ミキサー(ブレンダ―)で作る、泡立て器やボウルいらずのレアチーズケーキです。
 ガラスのコップで、1人分ずつカップケーキにしてみました。
 とっても簡単なので、夏休みのおやつに、お子さんと一緒に作るのも楽しいと思います。

 上に飾るフルーツは、イチゴやブルーベリー、缶詰の桃やパイナップルでも美味しいです。
カステラやスポンジ生地を下に敷くのではなくて、ビニール袋に入れて軽く砕いたオレオを下に敷いても合います。
 下には何も敷かないで、上に薄く果汁ゼリーの層を作って二層にしてもきれいです。


カップレアチーズケーキ 
   (170ccのグラス5個分)

<材料>
・カステラ(またはスポンジ) 5枚(2センチほどのスライス)

・粉ゼラチン 5g (水大さじ2でふやかしておく)

・クリームチーズ 100g~120gほど
       (キリ18g×6~7個)
・ヨーグルト 100g
・レモン果汁 大さじ2~3 (生のレモンからとると香りがいいです
・生クリーム 200cc(1パック)(植物性の低脂肪クリームでもOK
・砂糖 30g~50g (ゼラチンを入れる前に味見をして、足りなかったら増やしてください!)
・ブルーベリーやイチゴ、缶詰の桃などのフルーツ(飾り用

<下準備>
・クリームチーズを2cm角に切っておく
・カステラをコップのサイズに合わせて切って、下に敷いておく
・耐熱の小皿に粉ゼラチンに入れ、水(大さじ2)を加えよく混ぜて、全体が固まるまで湿らせておく
・生のレモンを使う場合は、絞って種を除いておく
・フルーツは載せやすいサイズに切っておく

<作り方>
(1) 2cm角に切ったクリームチーズをミキサーに入れ、さっと混ぜる
(2) 砂糖ヨーグルトレモン果汁生クリームを順々にミキサーに加えて、なめらかに混ぜる 
 ここで味見を!甘さが足りなかったら、砂糖を少しずつ足して下さい!
(3) 湿らせておいたゼラチンにラップをかけて、500ワットの電子レンジで10~20秒。
  全体がドロドロになるまで完全に溶かして、すぐミキサーに加え、さっと混ぜる
 (ゼラチンがドロドロになってなかったら、様子を見ながら10秒ほど再加熱)
(4) 混ぜた(3)を、カステラを敷いたコップに流し入れ、冷蔵庫で冷やし固める
(5) 固まった(4)に、フルーツを飾って、出来上がり

材料を加えるたびに、ちゃんとフタをしてからミキサーを回して下さいね。

<追記>
・上にジャムなどをのせるときは、砂糖の量を減らしてください!
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サンダルとレジカートと小指

2012年07月08日 | 季節
 夏になると基本的にサンダル生活になるのですが、毎年必ずと言っていいほど夏の間に数回、右足の小指をレジカートのタイヤ部分にぶつけてしまいます。

 なるべくサンダル履きの日は、レジカートを使わないようにしてるのですが、先日もホームセンターでやってしまいました。
 レジカートを使う前に「気をつけなきゃ」って思ったのになぁ。「あれもこれも買わなきゃ」って慌てているうちに、ガツンと小指をぶつけてしまって、爪がうすくはがれてしまいました。

 それもなぜか右足の小指ばかりなのよね。

 うーむ。かさ張る日用品を買う日だけはちゃんと靴を履いて出かけることにしようかな。
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京都市図書館の「クールスポット開放日」

2012年07月03日 | おでかけ
この記事は2012年に公開された記事です)
 図書館のカレンダーをもらってきたら、水色に白抜き数字で「クールスポット開放日」が書かれていました。

 冷房設備のととのった公共施設を開放して、それぞれの家庭での消費電力を減らす『クールスポット』の取り組みの一環で、京都市図書館でも7月下旬から8月の休館日に、図書の閲覧や読書のスペースとして館内を開放することになったのだそうです。

 もちろん休館日ですから、図書の貸し出し業務はありません
 でも、涼しいところで閲覧・読書ができますし、借りている本の返却はできます。
 (パソコンが停止しているので、返却の手続きは翌日になります

 時間は午前9時30分から午後5時まで。
 実施していない休館日や、実施していない図書館もありますので、注意して下さい。
(くわしくは、京都市図書館のホームページでチェックできます!)


 そのほかにも、京都市の施設では入館料が割引になったり、小学生のバス料金が無料になったり(「eco(エコ)サマー」)、いろいろとやっているようです。

 上手に利用して、節電の夏を乗り切りたいですね。
 
(2016.08.02.情報を少し修正しました。)

<追記 2018.07.17.>
 2018年は、休館日のクールスポット解放日はないようです。
 ただ、開館時間が長くなったり、イベントを開催する図書館もあるようです。ご利用の図書館のホームページをご確認ください。

■リンク
京都市図書館ホームページ
京都市交通局ホームページ
 「eco(エコ)サマー」
 大人と一緒に市バス・京都バスなどのバスを利用する場合に、小学生2人までのバス料金が無料になるキャンペーン。
 7月9月の土日祝日と7月21日~8月31日までの毎日。(7月の初めの土日祝からOKです)
 バスを降りるときに「エコサマー」と伝えて、大人料金だけ払います。
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『ある日、妻が乳がんになった』

2012年07月01日 | BOOKS
 『ある日、 妻が 乳がん に なった
  夫として、言語聴覚士として、調理師として、僕にできたこと』
   著者:櫻井正太郎 


 「大切な人」がいる皆さんに、読んでもらいたい1冊です。
 男性も、女性も、若い人も、そして私たちの親世代・団塊世代の皆さんも。


 30代夫婦と小さな子どもがいる一家での、「乳がん」が見つかってからの家族の日々の記録、そして闘病の記録です。淡々とした語り口で書かれている彼らの毎日は、あっさり読めるけれど、「がん」という病気だけでなく「心」と闘っているようにも見えます。しんどかったはずなのに、ところどころでクスッと笑えるようなユーモアもあります。
 現在「がん」の患者・ご家族である方々がどう感じるかは分かりませんが、多くの読者にとって、「知る」「想像する」「心構えをする」というプラスの変化を与えてくれる記録になっています。

 著者が、奥さんのため・家族のためにしていることは、がん患者とその家族だけでなく、今の我が家でも大切だと思いました。

 ・思いやること
 ・きちんと想いを伝えること
 ・とことん話を聴くこと
 ・小さな「できた!」を積み重ねていくこと
 ・男性も家事を楽しむこと

 どれも、今から始められそうなことです。(けっして簡単なことではないですけれど)

 
 前向きで思いやりがある著者は、現代でも珍しいほどによくできた男性だと思いますが、時には心が折れそうになったり、つらかったことも書いています。
 私は女性ですから、自分が奥さんの立場だったら……と思いながら読んでいたのですが、考えさせられることが本当に多かったです。
 奥さんの言葉に著者が傷ついたり、つらく感じたりする場面では、まるで自分が夫や家族を傷つけているような気持ちになりました。
 数年前に、病気になったり、首が回らなくなる症状が続いていたとき、自分の身体のポンコツ具合がつらくて自己嫌悪していた時期がありましたが、あのとき私の家族もさぞかし切ない・つらい気持ちだったのだろうなぁと、この本を読んで改めて気が付いたのでした。


 あとがきの後には、『妻が乳がんになって気づいたこと、気をつけたこと』という9つのコラムがあります。
 その中でも、乳がんにかかる様々な費用について書かれているのが、非常に良いと思いました。治療費だけではない費用も考えて備えておくこと(がん保険の加入など)の大切さも分かります。
 調理師でもある著者の『食事で気をつけた8つのこと』は、「身体にいいものを美味しく楽しく食べる」という、簡単で分かりやすく実践しやすいものなので、これも参考になります。

 巻末の『告知から現在まで』の年表には、「治療や検査の記録」「体調の変化」「家族のイベント」など、一つ一つ乗り越えてきた日々が書かれていますが、年表の最後、「妻は元気になっている」の一行が、輝いて見えました。


 どんな病気になっても家族や周りの支えが大切なのだと、つくづく思います。
 そして、それは一朝一夕では手に入らないということも……。
 病気になる前も、なってからも、何気ない普段の毎日の積み重ねなのだと気付かされました。
コメント (2)
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