MOONIE'S TEA ROOM

大好きな読書や言葉、料理のコトなど。

『専門医が教える 世界一わかりやすい 下肢静脈瘤の治療と予防』

2019年06月29日 | BOOKS
『専門医が教える 世界一わかりやすい 下肢静脈瘤の治療と予防』
齋藤 陽
医学通信社


 「下肢静脈瘤ってなんだろう?」という疑問に、詳しく答えてくれる1冊です。
 不安になってしまうような「下肢静脈瘤に関する都市伝説」をバッサリ切り捨ててくれているところを読んで、本当に安心しました。
 下肢静脈瘤が気になり始めたころに出会えていたら、もっと早く安心できたのに!これから妊娠・出産という方にも、「下肢静脈瘤かも?」と気になり始めた方にもオススメしたいです。

 知らない情報もたくさんありました。
 「日本人の10人に1人」
 「女性ホルモンや妊娠出産が影響すること」
 「妊娠を経験した女性の2人に1人」
 「2回目の妊娠から目立つように」
 「妊娠回数の増加で静脈瘤の発生の頻度も増加」
 ……3人の子供がいる自分に軽度の静脈瘤があるのも納得です。

 色々な種類の静脈瘤の種類・段階が紹介されていて、診断や治療・手術の情報も、全ページカラーで、イラストや写真がたくさんあって、非常に分かりやすいです。
 そして、どのような症状が出てきたら治療・手術をすべきか、はっきり書いてあります。
 手術の当日の流れも詳しく分かって、安心です。

 とくに素晴らしいと思ったのが、「信頼できる医師に出会うためのポイント」「悪徳クリニックにだまされないために〜悪徳クリニックの共通点〜」というページ。
 本当に参考になります!

 一度なったら自然には治らない下肢静脈瘤。
 それでも、ふくらはぎの筋肉を動かしたり、肥満や便秘にならないように適度な運動をすることで、少しでも悪化しないように気をつけていこうと、改めて思いました。
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『ファミリー デイズ』

2019年06月02日 | BOOKS
『ファミリー デイズ』
著者:瀬尾まいこ
集英社


 2019年本屋大賞受賞作『そして、バトンは渡された』の著者、瀬尾まいこさんの2017年11月発行のエッセイです。

 教職からの離職、結婚まで、結婚・妊娠・出産・育児。
 人生の大きな転機であったであろう数年間を、今までの小説と同じように、優しい、あたたかい、ほんわかした文章で書かれています。

 号泣する旦那さん、元気なお嬢さん、そして不可思議な占い師さんに、面白い校長先生。
 結婚までのエピソードも、育児の悩みも、こうやって残しておけるのは羨ましいことに思えます。
(結婚前のこととか、育児中のことって、うろ覚えになってしまうので……)

 あんまり優しすぎて良い人が多すぎて「ファンタジー」のような小説世界も、著者自身の、世界をとらえる目が穏やかだからだということに気づかされます。
 そして、素敵な人に出会ったときに、その素敵なところをしっかりキャッチするということは、誰にでもできることじゃないということにも。
 「出会う人々に恵まれていた」そう言えるのは、出会う人たちの素敵なところをキャッチする能力があればこそ。

 現実世界は決して幸せなことばかりではないけれど、それでも多くの「素敵なこと」「優しさ」「あたたかさ」を、ひねくれないで受け止められる人間でいたいものです。

 『さんびきのくま』のような、布川愛子さんの表紙イラストも、読み終えた後に見ると「ふふふ」と微笑んでしまうこと間違いなしです。
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