MOONIE'S TEA ROOM

大好きな読書や言葉、料理のコトなど。

ラッキー貯金=「善因善果」  ~ 『ちはやふる(18)』

2012年09月28日 | BOOKS
 競技かるた青春マンガである『ちはやふる』18巻。
 この巻も非常に楽しめました。

 青春漫画でありながら、「大人から次の世代へ伝えていきたいもの」が大切に描かれているところが好きです。
この漫画に出てくる大人の素敵なこと……。かくありたいものです。


 今回は、かなちゃんのこのセリフが秀逸でした。
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 それは 小さいころ うちの母に 
 「他人の分の靴を揃えることは 
 『幸運』をひとつ拾うことだ」
 と教わったからです

 部員みんなのうっかり乱れた靴を揃え続けた一年半……
 私が拾った「幸運」は積み重なって
 千早ちゃんの10倍は、ラッキー貯金があると思ってます

 『白い壁には手をつかない』
 『畳の縁は踏まない』
 私はそういう「積もっていく」という考え方が好きです

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 これは、まさに「善因善果・因果応報」ですね。
 そして、それを『ラッキー貯金』という分かりやすく可愛い表現にしたのが、なんとも素晴らしい。

 「『前向きに楽しんで善いことをする習慣』を子どものころにつけてあげる」
かなちゃんのお母さん(もちろん作者の末次 由紀さん)の考え方を尊敬してしまいます。
 「~しなさい!」って叱るより、ずっと良い躾になりますよね。
 

 どこか、私の好きな『少女パレアナ』の「喜び探し」「幸せ探し」につながるところがある気がします。

 さっそく玄関のホワイトボードに「ラッキー貯金をしよう!!」と書きました。
 さぁ、まずは自分から。
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パン耳で揚げパン(きな粉味)

2012年09月23日 | 料理&美味しいもの
 わらび餅用のきな粉と、サンドイッチを作ったときに残ったパン耳があったので、パン耳できなこ揚げパンを作ってみました。
(正確に言うと、揚げないので『焼きパン』なんですけれど……『揚げパン風』ということで

<材料>
・食パンの耳  食パン3~4枚分 
・きなこ 大さじ2
・砂糖  大さじ1~2
・塩   ひとつまみ (お好みで加減して下さい)
・バター 大さじ1~2

<作り方>
(1)まず、きな粉に砂糖と塩を少々混ぜておきます。
 塩をひとつまみ入れることで、ぐっと給食の揚げパンに近づく気がします。
   加塩バターを使う場合はバターの塩分も考慮します。
(2)フライパンにバター(またはマーガリン・サラダ油)適量を入れ、パンの耳(食パン3~4枚分)をほんのり色づくまで焼きます。
(3)火を止めて、(1)のきな粉をまぶしたら出来上がり。

<注意>
わらび餅に付いてくるきな粉には、砂糖と塩が入っているものが多いので、加える砂糖と塩の量を減らして下さい。
でも、何も加えないとちょっと物足りないのです。

 それにしても……、学校給食できな粉をまぶした揚げパン(きなこ揚げパン)を出していたのは、一部の地域だけなんですねぇ。
 関西に住むようになって、「知らない!」という人が多くてビックリしました。

 コッペパンも、ふたごパンも懐かしいなぁ。
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『理系の子』

2012年09月20日 | BOOKS
 『理系の子  高校生科学オリンピックの青春』
  ジュディ・ダットン・著 横山 啓明・訳 文藝春秋 1,785円(本体1,700円)


 まず……、この本は、もっと手に取りやすい表紙で値段でタイトルで、中学生や高校生に読んでほしい!!
 「ライトノベル風の表紙とタイトルで文庫にならないかなぁ」と、真剣に考えてしまいます。
 実話・ノンフィクションなのに、ラノベや、YA(ヤングアダルト)文学に負けないぐらい面白いです。

 もちろん、少年少女だけでなく全ての年代の子どもを育てる大人にも……その家庭の子どもが全く「理系」とは縁のない子どもであっても読んで楽しめると思います。

 そう、たとえば『高校生クイズ』や映画『サマーウォーズ』を見るような感覚が近いかな。
 文系の私の場合は、理系への憧れがますます増大しちゃう本です。



 原題は『Science Fair Season』。
 アメリカで開催されている「国際学生科学フェア」の出場者への取材を元にした本なのですが、日本の自由研究コンテストとは、規模もレベルも違います。特許を取るような研究や、スポンサー企業がつくような研究、優秀な研究には大学への奨学金が出ることも当たり前。それだけでも「すごーい!」と思うところですが……、この本には「頭の良さ」だけでない理系高校生たちの魅力が満載なんです。

 夢中になれることがある青春。
 苦しんでいる人を助けるヒラメキ。
 支え合う家族。
 過去の呪縛から解き放ってくれる友情・愛情。
 人生を変える出会い。
 特許をとって、会社を作って、地球環境を守ったり、恋もする、理系高校生。

 どの子もちょっと変わっているかもしれない、でも本当にワクワクさせてくれる輝きを持っている子たちばかりです。


 巻末に載っている日本人出場者、田中里桜さんの特別寄稿も必読です。
 ともすれば「日本の教育制度じゃ無理でしょう」と言いたくなるところを、彼女の存在が「日本人だってスゴイ!」と思わせてくれます。


 親として、大人として考えさせられたのは、「周囲にサポートしてくれる大人がいたこと」と同時に「周囲に足を引っ張る大人がいなかったこと」が彼らの研究の大きなプラス要素であったということ。
 自分が親として、どこまで自分の子どもをサポートできるかは分からないけれど、せめて足は引っ張らないようにしなくっちゃいけませんね。

 
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テントウムシの夏眠

2012年09月16日 | 季節
 娘が幼稚園から持ち帰ったナスの鉢植え。
 夏休みも終わろうという8月下旬。
 葉っぱにアブラムシがたくさんついていたので、天敵であるテントウムシに住んでいただこうということになりました。

 ところが、探しても探しても全くいないのです。
 「えぇ!こんなに周りに自然があるのに、テントウムシがいないなんて!」と、ガッカリしていたのですが……、
 夏休みも終わり9月上旬になって、テントウムシのサナギ1つを発見。と、思ったら成虫(ナミテントウ)もよく見かけるようになりました。
 昨日は、近くの道端で1本の雑草に6つほどサナギが集まってくっついているのを見つけました。

 「あれれ?8月は時期が悪かったのかな?」と思ったら、夏の暑い時期は『夏眠』するんだそうです。

 朝夕涼しくなって、ちゃーんと夏眠から起きたのですね。

 ナスの鉢植えには、幼虫と成虫が仲良く住んでくれるようになりました。
 アブラムシも減ってきたように思います。

 秋ナスが楽しみです。
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真赭の薄(ますほのすすき)

2012年09月02日 | 季節
 「真赭」は「ますほ・まそほ・まそお・ますお」と読んで、赤い色(赤い土の色)なんだそうです。「真朱」とも書くようです。
 「真赭の糸」という表現で赤みを帯びたすすきの穂の色を表したりしたようです。

 写真は実家の近くのため池のほとりに生えていたススキ。
 穂が開き始めたばかりのススキは、ほんのり赤。秋の色ですね。


 「ますほ」では載っていない国語辞書もありますが、古語辞典には載っていたりします。
 我が家の辞典では、徒然草の「ますほのすすき、まそほのすすきなどいふことあり」という一文が紹介されてました。



『烏に単は似合わない』で出てくる茜色がかった髪のお姫様の名前が「真赭の薄」なのですが、この物語に出てくるお姫様や侍女たちの名前を歳時記や花図鑑などで調べて読むと非常に面白いのです。
 花の季節、花や葉の性質、花の咲いている場所……。
 そして、お姫様や侍女たちの置かれている場所・立場・気質・外見。
作者がどこまで考えて名付けたのか分かりませんが、いろいろ思いめぐらして楽しめます。

 「花すすき月の光にまがはまし深きまそほの色に染めずは」(山家集)
 物語中で「真赭の薄」とよく似ていると言われていた叔母の名前も、歳時記とこの歌を見たら「あぁ」と思わず声が出ちゃいました。
 (私の考え過ぎかもしれないですけどね


 物語が面白いと、周りに辞書や本をいくつも広げて、あれやこれやと調べながらじっくり再読する楽しみがあります。
 「知らなかったことを知る」それが、なんともいえないですね。
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