MOONIE'S TEA ROOM

大好きな読書や言葉、料理のコトなど。

『一生困らない 女子のための「手に職」図鑑』

2018年12月30日 | BOOKS
『一生困らない 女子のための「手に職」図鑑』
華井由利奈/著
光文社


 女子のための 一生困らない「手に職」とは。
 女性として、娘がいる母として、なんとも気になるタイトルの1冊です。

 まず、「はじめに」が衝撃的。
 「パティシエは、10年以内に99%が離職」……。
 なんというインパクト。

 子どもを育てながら働き続けやすい仕事。
 育休・やりがい・再就職。
 制度だけでは両立できない女性社員のリアルな悩み。

 数多くの女性たちに取材してきた著者だからこそできる、ありとあらゆる職業の「自分も家族も幸せになるための」仕事図鑑になっています。

 各職業ごとに紹介されているのは、
  ・お仕事データ(勤務場所・勤務時間・休日・勤務形態・給料)
  ・どんな仕事?
  ・こんな人にピッタリ
  ・資格
  ・子育て中は?
  ・この本を読んでみて!
  ・どうやったらなれるの?
  ・実際に働く人たちのリアルな声(良いこと&悪いこと)
  ・女性と仕事にまつわる名言・格言

 とくに、「この本を読んでみて!」は秀逸だと思いました。
 この本だけでは分からないことも、紹介されている小説やマンガなどの本から学ぶことができます。
 娘も「この職業のオススメ本は……」と、図書館で検索していました。

 小学生にはまだ少し難しいかもしれませんが、中高生が自分の夢を考え始めた頃に、一度手にとってみてほしい1冊です。
 どの職業にもイラストがあるわけではありませんが、可愛すぎず、硬すぎず、あたたかくて優しいイラストです。

 大変なことも知った上で、夢のために頑張っていけたらいいですね。

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『ルーム・オブ・ワンダー』

2018年12月23日 | BOOKS
『ルーム・オブ・ワンダー』
ジュリアン・サンドレル
NHK出版


 確実に映画化されるでしょう。
 読んでいるだけでも、まるで映画館にいるような、そんな物語です。

 12歳の男の子ルイを育てるシングルマザーのテルマ。
 化粧品会社でバリバリ働くキャリアウーマンの彼女の日常が、ある朝突然大きく変わってしまいます。
 テルマの目の前で、ルイが交通事故にあって意識不明になってしまったのです。
 茫然自失のテルマは、ルイの部屋から1冊のノートを見つけます。
 「自分が死ぬ前にできればやって見たいと思う経験のすべて」のリストが記された「ぼくの不思議の手帳(Mon carnet des merveilles)」……。
 ルイを目覚めさせるため、テルマの奮闘が始まります。


 まず、ユニクロの服を着て、東京へ行くのを夢見るルイくんに、日本の読者は親近感を持つのじゃないでしょうか。
 
 しかし、12歳男子の考える夢といったら、突拍子もなく、無理難題ばかり。
 恥ずかしさもプライドもかなぐり捨てて、ルイを永遠に失ってしまうかもしれない不安を抱えつつ、テルマは次から次へリストに書かれた夢にチャレンジしていきます。
 一人での子育てと職業人生の中で封印してきた「恋愛」「母親との関係」「友情」「過去の恋と向き合うこと」「甘えること」「人生を楽しむこと」「将来への希望」「自分を大切にすること」を、このどうしようもない状況の中で取り戻していくテルマ。

 「子供を愛する良い母親像」の縛りが強い日本だったら設定として難しい物語かもしれません。
 「意識不明の息子を病院に残して、海外へ?」なんて、ドラマティックな美談として祭り上げるか、「不謹慎」と炎上するかのどちらかでしょう。
 それでも、息子を愛し、真剣に「生きること」に向き合っていくテルマ、行動することで自分を見つめ直していくテルマに、共感と憧れを持たずにはいられません。
 「あなたは、自分の人生をどう生きるの?」そんな質問をされているように感じます。

 作者は、1980年生まれのフランス人男性。
 この『ルーム・オブ・ワンダー』(原題:「La chambre des merveilles」)がデビュー作だそうです。

 なんと、原作の出版社のページとNHK出版のページで、この本の導入部分を動画で見ることができます。
「La chambre des merveilles」Julien Sandrel(フランス語)
 さすがフランス。オシャレです。小説に、こんなドラマ仕立ての広告動画を作るって、日本ではないような気がします。

 英語やドイツ語では、来年(2019年)出版になるようです。
 タイトルも、英語は「The Book of Wonders」(2019年5月発売予定)。
 直訳して「The room of wonders」だと、セルジオ・ルッツィア(Sergio Ruzzier)の『ときめきのへや』という絵本と英語タイトルが同じになってしまうからかもしれませんね。ドイツ語は「Das Zimmer der Wunder」のようですから、直訳ですね。


 手にとって、まずは斜め読みでも、「手帳」を見つけるところまで読み進めてください。
 物語はここから。
 2度目はきっと、最初から楽しめると思います。
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『クリスマスがちかづくと』

2018年12月15日 | BOOKS
『クリスマスがちかづくと』
作:斉藤倫
画:くりはらたかし
福音館書店

 「サンタさんなんていないよね」と言い始めた小学生にも、大人にも。
 切なくて、優しくて、心が温かくなる、とても素敵なクリスマスの1冊です。

 作者は詩人の斉藤倫さん。
 言葉のリズムの心地好さは、詩人ならではかもしれません。

 絵は くりはらたかしさん。
 ほぼ全てのページに絵があります。
 優しい色使いと、動きや息づかいをを感じられる構図が、どのページもおしゃれです。
 読み終わったら、カバーを外して開いて見てみて下さいね。

 読み聞かせにはちょっと長いです。内容も、小学生の中学年以上向けだと思います。
 ゆっくり読むと30分ほどかかるかもしれませんが、それでも、何回かに分ければ読めないこともありません。
 シーンが変わる区切りがいくつかあるので、5回くらいに分けて毎晩読み聞かせをしても良いですね。
 聞いているうちに先が気になって、最後まで読み聞かせる前に、お子さんが読んでしまうんじゃないでしょうか。

 もしかしたら、読み聞かせをしている大人のほうが胸がいっぱいになってしまうかもしれません。
 淋しさ。親子のすれ違い。人を思う気持ち。
 読み終わるとすぐ、また初めから読み返してしまう、そんなクリスマスの1冊です。
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100円カフェカーテンで「手作り布将棋盤」

2018年12月09日 | 手芸・工作・リメイク
 我が家にあった 布の将棋盤を次男が 下宿に持って行ってしまい、「駒はあれども盤がない」という状態で3ヶ月。
 そんな折、100円ショップの「Can☆Do(キャンドゥ)」で、こんなカフェカーテンを見つけました。
   
 枡目が、将棋の駒にピッタリサイズ。「これは、布の将棋盤が作れる!」と即決で購入しました。

   

 まず、「9×9のマス」+ バイアステープを縫い付ける縫い代(5ミリほど)を残して、裁ちばさみでカット。
たまたま家にあった 焦げ茶色のバイアステープ(これは 100円ショップ「DAISO(ダイソー)」のもの)を、ぐるりとミシンで縫い付けて、娘に紅茶染めしてもらって完成。

 ほんのり茶色に色づいて、将棋盤らしくなりました。
    <染めていないカフェカーテンと 染めた後の布将棋盤>

 布(カフェカーテン)もバイアステープも 100円ショップのものなので 材料費が格安。
 良いものができたし、久しぶりに手芸もできて、楽しい1日でした。

 とはいえ、娘はチェス派で、私も将棋ができるわけじゃないので、当分出番はないのですが、お正月に家族が揃ったときにでも使ってもらえたらいいなぁ。


<追記>
 もともと我が家には将棋のセットが3つあって、盤も 折りたたみの将棋盤・折りたためない将棋盤・布盤があったのですが、息子たちが下宿に持って行ったり、従兄弟にあげたりして、駒だけ 1セット残っていたのでした。
 写真の駒は、大叔父がお舅さんからもらったという古いもの。「歩」が「丁三」って書いてある不思議な駒です。
コメント (4)
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WAON オートチャージされない?!

2018年12月05日 | いろいろ
 先月「オートチャージ設定」をした電子マネーWAON。オートチャージされていると思って買い物したら、残高不足になっていてビックリ!
 実は、支払いでWAONが使えても「オートチャージできるお店」と「オートチャージできないお店」があるのだと、今回初めて知りました。

 家に帰って調べてみたら、・オートチャージ(電子マネーWAON[ワオン]公式サイト) にちゃんと書いてありました。

-----------------------------------------------
<利用時の注意事項>
・ファミリーマート、マクドナルド、ヤマト運輸直営店など一部の店舗では、使えません。
・一度チャージされた金額を払戻すことはできません。
※オートチャージは「加盟店のレジ」のお支払いで使えます。
-----------------------------------------------

 私は誤解していたみたいです。
 この「加盟店」というのは、「支払いができる加盟店」ではなくて、「オートチャージができる加盟店」ということだったんですね……。

 下記のサイトで、オートチャージできるお店か できないお店か 調べることができます。
 それぞれのお店の名前の下の「オートチャージ」の四角が 灰色でなく水色になっていれば、オートチャージ可能なお店です。
 イオン系のスーパーマーケットの多くと、ミニストップ、ウエルシアはオートチャージできますね。

使えるお店を探す(電子マネーWAON[ワオン]公式サイト)

 家の近くのスーパーは「支払いは◯」「オートチャージは×」だったので、チャージしたいときは、
<1>「オートチャージ」ができる「加盟店」まで行って買い物をして「オートチャージ」する
<2>「現金チャージ」ができるお店で「現金チャージ」をする
<3>イオン銀行ATMで「クレジットカードチャージ」する
 という、3つの選択肢があるということですね。

 チャージに行く手間を省くつもりの「オートチャージ設定」だったのですが、結局のところ、設定前と変わらない手間になりそうです。

<追記>
 「現金チャージ」は ファミリーマートや ローソンでもできるので、「オートチャージ」よりは家の近くでできる場所がある事が判明。
でも、「現金チャージ」だとクレジットのポイントはつかないんですよね。
 ポイントがたくさんもらえる日を狙って、「オートチャージ」のできるお店に行くのが一番お得かな。
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『うちへ帰れなくなったパパ』

2018年12月01日 | BOOKS
『うちへ帰れなくなったパパ』
ラグンヒルド・ニルスツン(Ragnhild Nilstun):作 
山内清子:訳
はたこうしろう:絵
徳間書店


 日本では1995年出版の児童書ですが、ノルウェーで出版されたのはなんと1989年。
 30年近く前に書かれた本ですが、驚くほど今の日本にぴったりの1冊です。

 原題は「Pappaen som ikke fant veien hjem」。「家への道を見つけられなかったパパ」という感じでしょうか。
 12月第1週の月曜日、仕事で忙しすぎるパパは、家族が引っ越した新居が分からず、家に帰れなくなります。
 次の日も、次の日も、なかなか家にたどりつけません。

 バスの中の男の子が言った「パパたちって、なんの役にたつの?」という言葉が、パパの心を大きく大きく揺さぶります。
「パパにしかできないことなんて、なにも思いつかない」と、頭の中はまっ白です。
 お金を稼ぐことも、車を運転することも、壁を塗ったり、壊れたものを直すのだって、ママだってできる……。
 パパはすっかり、家への道だけじゃなく、心の中の「理想のパパ」を見失ってしまいます。
(ノルウェーでは、すでに30年近く前から共働きが当たり前だったんですね!)

 「役に立つパパ」を探し求めるパパ。
 帰り道に探検家に出会い、あくる日はハングライダー乗りに、次の日はカーレーサーに、また翌日はカウボーイに出会います。
 男らしくて、強くて大きい、英雄や強者が、「役に立つパパ」なのか?
 小さい頃の自分の気持ちに立ち返ったとき、パパは「自分がなりたいパパ」に気がつきます。


 近年、女性は「男性と同じように稼ぐこと」だけでなく「今までの女性がしてきた家事の全て」も身につけるように、育てられてきました。
 しかし、男性はまだ旧時代の価値観で育てられることも多く、「男らしく」「強く」「女性にできないことをするのが男」という呪いをかけられてきたのかもしれません。

 「男性じゃなくちゃできないことができる、強くて偉いパパ」ではなくて、男女関係なく「家族を喜ばせることのできる一人の人間」であることの大切さ。
 これから父親になる男性に、男の子たちに、ぜひ読んでもらいたい1冊です。
  
 
 
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