MOONIE'S TEA ROOM

大好きな読書や言葉、料理のコトなど。

大人浴衣を子ども用浴衣にリメイクしました!(作り方)

2015年06月22日 | 手芸・工作・リメイク
 今日は夏至。祇園祭も近づいてきました。
 娘が昨年まで着ていた浴衣が小さくなっていて、「手作りしようか」とも考えたのですが、布の値段の高さに断念。
 私の世代では着るのを躊躇してしまう可愛いピンクの「若い娘さん用」浴衣を実家から取り寄せて、わが家の娘用にリメイクしてみました。
 (10年以上タンスの中で寝ていたものです)

 着付けも簡単なように 「二部式浴衣」 にしてみました。

130㎝~140㎝サイズにリメイクしました。(娘の身長は140㎝弱です)
 150㎝・160㎝サイズにも応用できます。
 細めのお子さんの場合は、巻きスカートの幅が余りすぎると思いますので、布端を裁ったり、折って縫ったりして調整してください。
 130㎝よりも小さいサイズの場合は、丈だけでなく身幅や袖幅も小さくする必要が出てくると思います。
 手順の合間合間に羽織らせたり着せてみたりして、お子さんに合わせて調整して仕上げてください。

大人浴衣を子ども用浴衣にリメイクしました! (作り方・画像)
 右下の砂時計マークの数字を大きくすると、文字がゆっくり流れます。


写真や作り方をゆっくり見たいときは、フォトチャンネルでご覧ください。
<リンク>【フォトチャンネル】大人浴衣を子ども用浴衣にリメイクしました! (作り方・画像)

【「二部式浴衣」・リメイクの手順 】
(1)サイズをはかり、裁断する。
(2)裁断した部分を三つ折りにし、アイロンをかける。
(3)三つ折りした箇所をミシンで縫う。
(4)えり幅を調整する。
(5)腰上げ(おはしょり)部分を、着る人のサイズに合わせて折り上げ、まつり縫いする。
(6)下もサイズを合わせて折り、腰紐をつけて縫い、巻きスカートにする。
(7)裄丈を合わせ、肩上げをする。

 もちろん、足の長さや手の長さ(着丈・着裄)は人それぞれなので、お子さんに合わせて調節して作ってくださいね。
 切ってから後悔してしまうような高価なもので作るのは避けましょう。できれば、「もう誰も着ないし、捨てるぐらいならリメイクしてみよう!」という浴衣で作ることをおススメします。

参考までに書いておきますと、今回は「肩から70㎝・裾から93㎝」のところで裁断しています。(身丈163㎝の浴衣です)
身丈などが足りない場合は、着た時に見えない場所に布を継ぎたせば良いようです。
 巻きスカートも、背中心や脇線で身幅や裾周りの長さを補正すると、すその端やおくみ線がきれいな場所になるとは思うのですが、ちょっと手抜きしてそのまま着せています。(これだと布が多いので、ちょっとはしゃいでいても足が見えてしまわないので安心ではあります

子ども用浴衣というものは、毎年シーズンオフには肩上げと腰上げをほどいてから洗うんだそうです。
 そうすると次の年、成長したサイズに合わせて肩上げ・腰上げしやすいんだとか。
 昔の人は、長く着られるようにいろいろな工夫をしていたんですね。

<追記 2017.06.24.>
 今年も祇園祭が近づいてきたので、娘のサイズ(現在の身長:150cm弱)に合わせて浴衣を直しました。
 肩上げの幅はリメイク時の半分になり、裾は10センチも伸ばしました。成長期って、すごい!!
 下駄はもう既に、大人サイズ。もう1・2年もしたら、浴衣だって肩上げもせず、襟も元の幅に戻して、大人サイズで着ることができそうです。

<追記 2018.07.01.>
 娘の身長が155cmを超え、肩上げしなくてもよくなり、おはしょりの部分も伸ばして、大人の私と変わらないサイズに縫い直しました。巻きスカート部分も、折り返し部分をなくして、着付けるときに裾の長さを調節すれば大丈夫。
 成長期って、すごいですね。それでも、お気に入りの浴衣で4年目の夏を過ごせるのは、リメイクのおかげですね。

<参考にした書籍>
 『子供のゆかたとじんべい(Size 90~140cm) (ぶきっちょママの手作りブック) 』(雄鶏社・1999年)
 はじめに着物用語や手縫いでの縫い方が詳しく載っていて助かります。(さすが「ぶきっちょママ」向け!)
着付けや帯結び、子どものゆかたのたたみ方も紹介されていますし、えりへの紐の縫い付け方など、二部式浴衣でも非常に参考になる1冊です。
 幼児向け浴衣の本が多く、なかなか140㎝の浴衣の本がなかったので、この本で寸法などが分かって便利でした。

 『楽しいおゆうぎ会の服&こもの (レディブティックシリーズ no. 2603)』(ブティック社・2007年)
 おゆうぎ会の衣装として「二部式」の着物のつくり方が紹介されています。
 二部式の和服の仕組みなど、二部式浴衣作りにも参考になります。スカートは巻きスカートよりもさらに着やすい、ゴム入りのものになっています。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『はれのち、ブーケ』

2015年06月17日 | BOOKS
『はれのち、ブーケ』
瀧羽麻子 著
実業之日本社文庫

写真は単行本版ですが、リンクは文庫版です。文庫版にはサイドストーリーが収録されています。)

 学生時代を共に過ごしたゼミ仲間の男女6人が、結婚式で再会します。
 結婚式の日を迎えたカップルと友人たちの、それぞれの想いが描かれる各章が一つの物語を紡ぎます。

 10年の交際期間を経て結婚にこぎつけた二人の想いだけではなくて、女友達3人の恋愛話はもちろん、男性3人の葛藤も、読みどころです。
 結婚式での再会が、それぞれの人生・未来を見つめなおす起爆剤になっていく様子は、読んでいて口角が上がりますよ。

 当人たちにとっては華やかなばかりではない結婚式ですけれど、ブーケは前向きな「希望のおすそわけ」の象徴かもしれませんね
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『みんなで考える こんなときどうするの?  - 図書館における危機安全管理マニュアル作成の手引き』

2015年06月10日 | BOOKS
『みんなで考える こんなときどうするの?  - 図書館における危機安全管理マニュアル作成の手引き』
著者・編者:図書館政策企画委員会『こんなときどうするの?』改訂版編集チーム編
発行:日本図書館協会
発行年:2014年10月


 図書館でトラブルがおきたらどうするか。
 図書館職員だけでなく、子どもと一緒に利用する保護者にとっても、自分の利用している図書館にある危険を知ることのできる良著です。
 「図書館戦争」シリーズのように訓練された隊員がいるわけでもなく、女性が多い職場でもある図書館での危機安全管理は、図書館だけでなく多くの公共施設・商業施設で参考になると思います。


 「こうすれば大丈夫」「これが正解」と示してくれる本ではありません。それぞれの図書館は、施設の形も職員の配置も違いますし、基本的な対策法は示せても、さらに独自のアレンジが必要になるからです。
 この本は、あくまでも「あなたの図書館に最適な危機安全管理を考えていきましょう」という、「みんなで考える」ための手引き書になっています。

 取り上げられているトラブルの例を挙げてみると、

・クレームにはどう対応する?
・ケンカがおきたら?
・急病人(急死)が発生したら?
・酔っ払いや居眠りへの対応は?
・利用者・職員に危害が加えられたら?
・ストーカーや子どもの放任にはどう対応する?
・認知症や自閉症の利用者への対応は?
・災害が起きたら?

 そのほか、個人情報管理やSNSでの不適切な書き込みなどについても問題提起があります。

 そして、それぞれのトラブルについて、下記のような項目で説明があります。
 ◆問題提起
 ◆対処と対処のポイント
 ◆予防と備え
 ◆さらに考えておきたいこと
 ◆参考文献
 ◆参考サイト
 ◆関連法規(対処の根拠となる法律など)

 「法律ミニ知識」やミニコラム、2009年から2014年までに実際に起こった各地の図書館における危機事例も、非常に興味深いです。


 大切な図書館だからこそ、良き利用者でありたいですし、いつまでも利用しやすい図書館であってほしいですね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『有頂天家族 二代目の帰朝』

2015年06月06日 | BOOKS
『有頂天家族 二代目の帰朝』(ウチョウテンカゾク ニダイメノキチョウ)
著者:森見富美彦
出版:幻冬舎


 「阿呆なのは、ホントは人間なのだなぁ」と思う、「有頂天家族」第2幕。
 それとも、私も狸なんでしょか。


 正直に言って、第1幕よりも登場人物(登場狸&天狗?)を好きになりました。
 やっぱり美しいものには惹かれるし、無茶でも無謀でも好きになったら簡単に嫌いになれるわけじゃない……。それは人間も同じこと。

 一生懸命さと健気さが胸を打つ一方で、嫉妬や憎悪もまた生きる者の持つ力になるということにも納得してしまいます。

 母である私としては、4兄弟の兄弟愛と同じように、その父と叔父の兄弟憎悪も、天狗親子の確執の行方も気になるところです。


 とにもかくにも左京区のあっちこっちが出てくる本書。
 今は南禅寺も糺の森も鴨川も新緑の美しい季節です。
 天気の良い日にでも狸谷のお不動さんにでも行ってこようかな。


ちなみに、「帰朝 (キチョウ)」というのは「外国から日本へ帰ってくること・帰国」という意味。
 「朝 (チョウ)」に、「天子(君主)が治める国」という意味があるのです。
 「朝帰り」と文字は一緒なのに、ちょっと格調高い感じの言葉ですよね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする