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『PTAグランパ!』

2017年03月12日 | BOOKS
『PTAグランパ!』
著者: 中澤 日菜子
KADOKAWA 角川書店


 元モーレツ社員のジイジが、フルタイムで働く娘の代わりにPTAの副会長に!
 根っからの仕事人間で、主婦のことも学校のことも分からない団塊世代のおじいちゃんが、いろいろな出来事を通して成長(?)していく物語です。
 いろいろなエピソードが、現代の日本をしっかり切り取っています。
 苦手なことにチャレンジすることや、自分と違う境遇の人に共感すること、噂に惑わされず人を信じることの大切さ。
 PTA選出に怯えるママも、「PTAはもう関係ない」と思っている祖父母世代の方も、読んでもらえたらと思います。

 PTAの内情は、それぞれの学校で違うとはいえ、なかなか実情の反映されたストーリーだと思います。
 「うちはこんなに大変じゃないよ」という方もいると思いますし、「うちはもっとキビシい」という方もいるのでは。

 何を考えているか分からない違う世代の保護者もいれば、「前例がない!」と叫ぶPTAの役員経験者、文句ばかり言うママ集団もいる。
 ……こう書くと、PTAって恐ろしい伏魔殿のようですが、それぞれの家庭にそれぞれの事情があって、「前例」にも浅からぬ理由があって、それでも子どもたちのために活動している一生懸命な団体でもあります。
 やってみると、それなりに「良い経験」になるのですけれど、肝心要は人間関係なんですよね。
「人」に恵まれると、本当に楽なものなんですが、人間関係がこじれると「二度とやるもんか!」となることも……。

 私の父が孫娘のためにPTA会長をしていたこともあって、このお話の設定にひかれました。
 今は共働き家庭が多いですし、こんなおじいちゃん、おばあちゃんが必要とされる時代になっていると、つくづく思います。
 なんといっても、おじいちゃんも、おばあちゃんも本当に若くて元気な方が多い!
 是非「総活躍」ということで、若い世代を助けていただけたらなぁと思います。
 うちの父も、「自分の子どものときには、あまり学校に関われなかったからな」と言っていました。
 本当は、父母世代にも時間の余裕があって、「できる人ができることを」というPTAなのが一番なのですけれどね。
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