11日のNHKによると、中国当局が日本人へのビザの発給を一時的に停止したと発表したことについて、中国外務省の報道官は「国家間の正常な往来や協力に必要な環境を守るため正当かつ合理的な措置だ」と述べたとあった。中国は更に、日本人と韓国人を対象に、中国を経由してほかの国に向かう乗り継ぎビザの発行も中止するとあった。その理由を中国側は「 中国への差別的な措置への対等な反応だと強調した」と言う。中国のコロナ対策急変(ゼロコロナ政策が破綻)したことで中国内のコロナ感染者が急増しているので、世界各国はコロナ感染が自国に蔓延するのを恐れ、その水際対策を実施しているが、中国がこれを不満として反発し日本と韓国の二国にビザ発給を中止した。しかし、同じく水際措置をとっているアメリカにはビザ発給中止等の反論処置をとっていない。この中国のダブルスタンダードには笑ってしまうが、これをシャーシャーと公言し実施するところに中国の恐ろしさがある。
こうした中国中心に世界を考える中華思想政策をみると、習近平を中心とする中国共産党は悪い意味での「悪のワイルドな世界観」の持ち主のように感じる。昔の産経抄に「“子供っぽい”アメリカと大統領」とする記事があったが 佐藤優と田原総一郎の共著「第三次世界大戦 新・帝国主義でこうなる」の中に「アメリカを端的に表現すれば、”西部劇の保安官”とドラえもんの”ジャイアン”を併せ持った国」との分析があった。何時も正義を振りかざす保安官と駄々をこねる意地悪ガキのジャイアンが一体と混在しているのがアメリカの実態で、今のアメリカに、”保安官のアメリカ”か、”ジャインのアメリカ”か、どちらかが出ているのかを見極めながら、アメリカとは向き合う必要がある、という分析である。なんだかんだと言っても、民主主義国家のアメリカは自浄作用が働くので、時間をかければ良い性格のジャイアンが出現するからまだ良いが、一方の独裁国家中国は真反対の思想の持ち主だから困る。
ロシアのプーチンや中国の習近平は「悪ガキのジャイアン」で直しようのない性格なので、笑えない。「ジャイアン」の性格を、「強引に他人の漫画やゲームを取り上げて自分のものにしたりして、きわめて自己中心的・自分勝手」「”ムシャクシャしている”という理由でのび太やスネ夫などに八つ当たり」「ジャイアンは執念深く、欲しい物があると持ち主にしつこくくれるよう頼んでくる」「さらに、ジャイアンは自身が恨んでいる者やいじめの対象とした者を降参するまで追い掛け、馬鹿にされるとすぐに感情的になるなど単純かつ自分を棚に上げる態度もよくある」、としている。またジャイアンの名言がこれ、「おまえのものはおれのもの、おれのものもおれのもの」。こうしてみると我々が日本の報道で見聞きする中国共産党の報道官に瓜二つだ。しかし、ジャイアンが言う「おまえのものはおれのもの、おれのものもおれのもの」、この言葉の真の意味は「それは相手の痛みや苦しみも俺のものということ」だと補足説明があるのだが、習近平やプーチンの国家にはそれを感じられないから恐ろしい。
で、中国が台湾を攻め込んだとする想定の「「中国の台湾侵攻は失敗」米研究所が最新分析 日本は武力行使断念させよ 山下裕貴氏「中国に頼らぬ経済安全保障態勢の整備を」という記事があった。台湾侵攻は、中国が最初の数時間で、台湾の海空軍の大半を破壊する攻撃で始まるとし、中国海軍は台湾を包囲し、数万の兵士が軍用揚陸艇や民間船舶で海峡を渡り、空挺部隊が上陸拠点の後方に降下すると予測した。 しかし、開戦と同時に米軍が介入するなど、ほぼすべてのシナリオで「中国の台湾侵攻は失敗する」と予測した、とあったが、米国と日本は米空母2隻を含め艦船40隻前後、航空機380機以上、要員3000人以上を失うと予測したとある。
一方また、「海上自衛隊司令官だった海将が明かす日本防衛の弱点」という記事もある。
日本は本当に中国と戦えるのか?