野々池周辺散策

野々池貯水池周辺をウォーキングしながら気がついた事や思い出した事柄をメモします。

2023 AMASXレース始まる

2023-01-09 07:40:15 | モータースポーツ
2023年のAMAのスーパークロス(SX)が現地1月7日、 Anaheimで開幕した。あのMLBエンジェルスの大谷選手のホームグランドである Anaheim球場だ。今年もパソコンのLIVE TIMINGで観戦し、その後すぐ公開されるYouTube動画でレース展開を確認できるので本当に面白い。私の楽しみが今年も始まった。

メインレース450SXの勝者はヤマハワークのEli Tomac 選手。 Tomac 選手は3週目にトップに立ちレースをリードしたが、5週目にミスし5位に落ちるも安定してラップを重ね、17週目に再びトップに立つとそのまま優勝した。下馬評のpower rankingトップに評価されており、LIVE TIMINGのタイムをみてもTomac 選手が最も安定していたので、昨年同様に今年のレースも最大の優勝候補だと思う。スタートはGASGASのJ.Barcia選手が良いスタートを切るも次第に順位を落とす。J.Barcia選手はいつ見てもスタートがうまいな~。昨年末、ホンダワークスHRCと意見の食い違いがあって、他のいずれのワークスチームとも契約できないでいたKen Roczen 選手はスズキマシンでの出場となった。序盤、Eli Tomac 選手と1,2位を争うも次第に順位を落とし結局5位となったが、この数年のホンダワークス契約時代の一見弱々しい感じはなく、今年は面白い存在になること間違いないと思われるので、期待したい。
 

ところで、正月のトヨタの全面広告の一部に「豊田章男がプロデュースした"エンジン音とレース仲間と過ごすホテルの門出"」があった。「爆音が好きな皆さまへ」として、トヨタがモータースポーツに積極的な理由が書いてあった。それは、四輪や二輪世界の花でありかつ象徴でもあるモータースポーツの世界の、あの爆音こそ楽しみの源泉だという。官能的で刺激的なエンジン排気音 は多くの自動車ファンの心を揺さぶる、と訴えていた。

今年のモータースポーツが始まり、思うに、この「もし仮にスーパークロスのレースバイクが電動バイクだったら、非常につまらないレースになる。観客は電動バイクのスーパークロスレースに興奮することはできない。電動バイクに、速さ、音、そして振動を感じる、エキサイティングな要因はない。だから、スーパークロスが電動バイクを採用すれば、観客はワクワクする内燃機関が発するサウンドのMotoGPやF1またはドラッグに走ると思う。電動バイクの沈黙は釣りにこそ最適だ」だと。そのモータースポーツの爆音が歓声ともにAnaheim球場を揺さぶるように響いた。

レースは企業の技術開発に貢献するかの疑問に対し、トヨタは全く勝てなかったF1から撤退し市販車ベースのWRCレースに技術的価値を求めて参戦しているが、その参戦理由を「TOYOTA GAZOO Racing」のFBに、「耐久性や性能試験のため、オートレースにおいて、その自動車の性能のありったけを発揮してみて、その優劣を争う所に改良進歩が行われ、モーターファンの興味を沸かすのである・・・。単なる興味本位のレースではなく、日本の乗用車製造事業の発達に、必要欠くべからざるものである」として、 レースから得られる技術は修羅場の現場からしか得られない本物の貴重な技術であると説明している。他方、二輪・四輪の主市場であるアジア・アフリカ等新興国では、環境・安全技術の難しい説明より、『国際レースでの速さ』の方が「ブランド力に直結する」とも言われている。モータースポーツに参戦することによる、ブランド強化や技術力誇示は二輪や四輪生産企業にとって避けては通れない道なのだ。

思い出したように出てくる、一部の関係者のレースが好きか嫌いかの低次元の議論以前の話はさておき、スポーツ大国米国での二輪や四輪のモータースポーツは大きなビジネスになっている現実を見るに、技術開発にせよ、プロモーション活動にせよ、これ程、利用価値が多岐にわたる安価な活動は無いかもしれぬと、今年もAMASXをYOUTUBEで動画観戦しながら、今年もそう思った。
コメント
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