股関節痛は怖くない!~変形性股関節症の新しい考え方

変形性股関節症の常識には間違いが多く、怖さを抱えている人が多い。
常識の間違いを理解して人生を楽しみましょう!

歩数と痛み

2006-05-13 12:40:08 | Weblog
私は基本的に歩数と痛みは比例しないと考えています。
万歩計で歩数を測って、活動量と痛みの関係を探ることはいいことだとは思います。

歩数と痛みが関連ありそうなら、この方法は有効かもしれません。
しかし、全ての人に有効ではありません。
しつこいようですが、ここでも個人差を考えないといけません。

皆さんも、今日はそれほど歩いていないのに痛い、とか、今日は10000歩歩いたのに調子が良い・・・などと言う経験があるでしょう。

筋肉が正常に近い状態では、歩数と痛みは比例する可能性がありますが、筋肉が疲労していたり、筋肉が病気になると歩数と痛みが比例しなくなるのです。
表現の仕方が悪いかもしれませんね、“昨日5000歩歩けたからといって、今日歩けるとは限らないし、筋肉が疲れたり病気になると、10000歩歩ける能力を持ちながらも500歩しか歩けないことがあるのです”・・・と言うことを言いたいのです。

その日、その日で状態が変わる場合は、筋肉が正常ではないと考えて間違いありません。

人工骨にすると、「〇〇歩までしか歩かないでください。」と指定する先生と、そうでない先生がいますね。
痛みと歩数が関連あるのであれば、全ての先生が、「〇〇歩までしか歩かないでください。」という指導をなさるはずです。
しかし、大きな個人差の元で「8000歩以上歩かないでくださいね」と言う根拠がどこにあるのでしょうか?
その数値にビクビクするだけです。

筋肉が正常ではない場合、筋力もそうですが、筋の持久力も低下します。
筋肉の持久力が限界になると筋肉は痛みを出します。
歩数は主に筋肉の持久力に比例します。
筋疲労や筋の病気の為筋の持久力が低下している時は、数歩歩くだけでも筋肉が限界になり痛みが出ることがあります。

重要なのは、その日の筋肉の状態がどの程度で限界になるかと言うことを、自分で自分の身体を観察しながら判断することです。

歩数に神経質になることは、逆効果の可能性があります。
「今日は歩きすぎたわ・・・どうしよう・・・。」とか「今日は歩数が少なすぎた・・・どうしよう。」等と気にし過ぎるのも考えものです。

脚が重く感じたら黄色信号、脚が痛くなったら赤信号でしたよね。
脚が重く感じてきたら、その時の脚の限界に近づいています。
夕方、脚が重くなれば、その日の限界が近づいています。

歩数で限界を知ることを悪いと言っているのではありません。
歩数も、日によって限界数が異なること、もちろん個人差があると言うことを頭に置いた上で、自分の身体と良く相談することが重要だと思います。
自分の身体の状態は、自分が1番わかりますよね。
一番いけないのは、「毎日8000歩歩く!」等と数値を決めることです。
身体が日によって変動していますのでね。

ちなみに私は患者さんに万歩計の話は一切しません。
私が正しいとは思っていませんが、あまり歩数に神経質になっていただきたくないだけです。

万歩計を使っている皆さんも、言われるままに使うのではなく、一度よく考えてみて有効に使ってくださいね。


変形性股関節症を怖がらないでね

皆様、良い週末をお過ごしください 

See you