イワン・アサノヴィッチの一日  畑と映画の好きな卒サラ男。

政官業癒着体質の某公共事業職場を定年退職。鞍馬天狗・鉄腕アトムの人類愛に未だに影響を受けっ放し。孫には目がない。(笑い)

孫の泪の”バイバイ”

2009-06-07 20:26:54 | 日記・エッセイ・コラム

 イワン・アサノヴィッチには1歳10ヶ月になる孫がいる。

女の子で、ママが”みー”とか”みーたん”とか呼んでいる。そんな名前である。

ひとみしりが終わり、生後8ヶ月ぐらいになると祖父母の存在も分かるようになった。休みの日、遊びにいったりすると喜んでくれたりする。

それだけのことだが、祖父母にとってはたまらなく嬉しい。帰る段になると泣きべそをかいたりする。そんな顔を見るとなおさら愛おしくなる。

だからイワン・アサノヴィッチはみーがパパと入浴したりしている時にコッソリ帰るように心がけていた。

イワン・アサノヴィッチの妻は保育士である。妻は『段々と分かりかけている子に騙すようにして帰ってしまうことは良くない。その時は辛いけれど、きちんと別れることを教えなくては、却って信頼感が築けなくなる。』と言うのである。

イワン・アサノヴィッチは気が乗らなかったが、次の別れの時に敢えて『みーたん、バイバイ』と言って玄関に向かった。みーの顔は祖父母と別れる悲しみに覆われ、案の定泣き出した。

あれから1年が経ち祖父母と孫は何度もバイバイをして、ようやく今は元気良くバイバイが出来るようになった。

つい先日、嫁の勤務の関係で朝の早い時間から、みーを預かることになった。みんなで朝食を一緒に摂って嫁が慌ただしく職場に向かうとき、イワン・アサノヴィッチに抱っこをされてみーは母親の出勤を見送った。

顔は母親と別れる悲しみに覆われ泣きべそをかいていた。イワン・アサノヴィッチは『ママはお仕事だよ、また帰ってくるよ』となだめたが泣きべそは収まらない。

ママの車はガレージから離れて行こうとしている。

その時、泪目のみーはいきなり大声で『バイバイ!』とママの車に向かって叫んだ。

人はひとと一緒に居て楽しく過ごす時がある、がしかし辛くとも別れなければならない時もある。「人生即別離」「会うは別れの始め」「さよならだけが人生さ」…。

そんな人生の哲理を分かっているかの如きの、みーの潔い泪に深く感動した。


ああ失敗… 密植

2009-06-07 02:17:07 | 農業

 春から初夏にかけての、わが大日農園は葉物野菜の緑で気持ちよく覆われる。

冬の間、寒々とした黒い土が横たわっている農園とは打って変わっての光景である。何年やっていても土と緑と風に包まれた生理的な心地よさ、始原的な心地よさがたまらない。

考えてみればイワン・アサノヴィッチは兼々業農家を志してから早18年が経過している。年功序列の世界ではそこそこのキャリアという、自慢のできる経験者ということになる筈なのであるが…。

3月いっぱいでサラリーマンをリタイアしたイワン・アサノヴィッチは、春の訪れとともに浮かれ調子で葉物の種を播いたものである。ニンジン・小松菜・ホウレンソウ・チンゲンサイ・ダイコンと賑やかに播いたものである。

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しかも厚め(=多め)に播きすぎた。密植気味になることは予想していた。間引き菜を食べながら収穫すれば良いと思っていたのである。

しかし、如何せん密植が過ぎたようである。間引き手間が追いつかない。読者にだけは告白するがハッキリ言って失敗である。

原因の1は同時期に多品目を播いたこと、原因の2はやはり欲張ったこと、すなわち欲と作業手間のギャップが有りすぎる結果なのである。

18年たってもこのザマである。好きだった俳優、故・植木等のヒット曲「♪分かっちゃいるけど止められない♪」と、あたり憚(はばか)らず口ずさんでしまう。

しかし、幸いなことにIT音痴のわがカミサンにだけは知られたくないのである。イワン・アサノヴィッチの畑作技術のキャリアに傷が付くからである。(笑)