ミカエルの函館散策記

美しい夜景と異国情緒溢れる町・函館。
名所・旧跡・食べ処をご紹介していましたが今や万屋。
ご訪問に謝々。

第41号 水道局元町配水池

2006年10月09日 | 展望処

所在地=函館市元町(ロープウェイ山麓駅斜め上)

 
(配水池から函館山山頂を望む)     (配水池から函館港方向を望む)

函館の上水道工事は、明治22年に竣工した。
横浜に次いで国内2番目であったが、日本人の設計としては国内初。
通水式はこの池で行われ、亀田村のダムから通水した水は勢い良くこの池に噴き上げた。
現在では、衛生面から有蓋化されてしまい池の姿を見ることはできないが、敷地内にある地下への入り口から保守点検用通路をくぐり、それを確認することができる。
この配水池は、西部地区の高台に給水するために設置されたもの。

社会人になって、最初の仕事の担当区域が西部地区であった。
5月から11月までの間、雨が降らなければ外勤をした。
休憩したり、仕事を一時的に整理したり、昼食を食べたりとよく利用した場所であった。

ここからの眺望は、素晴らしかった。
元町教会群、現存しないが洋館風の市長公舎、函館港が一望でき、快晴の日には遠く駒ケ岳を望むことができ心を癒してくれた。
また、それらの景色を眺めながら、もの思いにふけったりもした。
市街地を見下ろす場所としては、函館山山頂にかなわないが、身近な場所としてお薦めだ。

毎年5月の北洋船団出航の時は、真っ白に化粧直ししたばかりの独航船が岸壁を埋め尽くし、10,000トンクラスの母船数隻が港内に停泊し、それはそれは活気に満ち溢れていた。
あの賑わいは遠い夢になってしまったが、青春時代のお気に入りの場所であったことには違いはない。

昨日の台風並みの強風で、市内の漁業地区では船が十数隻も陸に押し上げられ被害が大きかった。
予想外の波の大きさがその理由と言っていたが、命を落とした人がいなかったのは幸いであった。
風邪で体調をくずし、昨日は一日中ベッドの中にいた。
そのせいか、鼻水、セキも止まり気分が大分よくなった。
午前、船見町の龍寺で開かれている同寺所有の「宝物展」へ出かけた。
掛け軸、屏風など22点が展示。
地獄絵を見て、生前の生き方が大切であることを痛感した。  ミカエル