ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

もう今年は来ないかと思った春が…来た!

2015年04月29日 | ひとりごと
やっと、やっとやっとやっと、春みたいな感じがした今日…まだ少し冷やっとしていますが、猫騒動がひとまず落ち着いてきて、睡眠時間も続けて取れるようになりました。
ああほんとによかった。
あのまま、あと二日であっても眠れない夜が続いていたら、さすがにぶっ倒れていたかもしれません。
今はとにかく、心身ともに力を取り戻し、10日後にあるオーディション突破に向けて精進精進!


というわけで、実に2週間ぶりに、夫と一緒に散歩に出かけました。
そういう気分になれることが嬉しい…しつこいけれど、ギリギリのところで回復してくれて、ほんとによかった…。

毎年、春はもうすぐそこだよ~と教えてくれるかのように、一番先に咲き始める黄色い花。


街路樹のソメイヨシノさん、ああ美人(美木)!


芽吹き始めの、生まれたての黄緑を見るたび、また会えたねと思ってしまうけど、知らないよね、わたしのことなんか。


ロビンさんも嬉しそう。


名前は知らないけれども…。


うさぎさんだって嬉しそう。



オーブンで素焼きしただけのカリフラワー。


最近は野菜を、生でも蒸したのでも焼いたのでも、素のままでいただくことが多くなりました。
もちろん、(もっぱら夫が作ってくれる)手作りのドレッシングも美味しいのですが、それぞれの野菜が持つ風味や匂いを楽しむには、なんといっても素のままが一番。
かぼちゃや大根などの根野菜も、ひとつまみのお塩を足すだけ、出汁も使いません。

年を重ねていくにつれ、余分なものをそぎ落としていく。
この世から卒業する日が来た時に、身軽な自分でいられるよう、ぼちぼちと減らしていこうと思うようになりました。

大人みたいに先延ばしなんかしない!良い事はガンガン実行するよ!それが子供力!社会を変えていく力だよ!

2015年04月29日 | 日本とわたし
友人幸喜くんのおかげで知り合えた晶ちゃん。
当時わたしはジャズを学びたくて、せめて経験だけでもしたくてウズウズしていた時で、晶ちゃんはだから、その先生としてわたしの目の前に登場したのでした。
「勉強したいならいい先生知ってるよ。めちゃんこ厳しいけどさ」

それが、幸喜がドラマーとしてメンバーだったバンドの、キーボード兼ディレクター兼作曲家の晶ちゃんなのでした。
確かに妥協を許さない、とことん追求していく彼女は厳しい人ではあったけれども、
次々に曲を創ってはメンバーと一緒に練り上げていくその様子を、小間使いをしながら見ているだけで、どんなにワクワクしたことか。
練習以外の時は、使い慣れたレシピでお菓子を作ったり、恋人や猫をとぉ~っても愛したり、年をとってるだけの冴えないわたしをイジメたり(ジョークジョーク)…。
付き合いがあった時間は人生の中のほんの短い間だったけれど、根っこがつながったという感じ。
横浜に移住してからは、音楽活動はもちろんのこと、地域の活性のためのプロジェクトでもぐんぐんと頭角を現し、音楽同様、柔軟な発想や行動力で大活躍中の彼女から、
こんなお知らせが届いたのが、今からもう3週間も前のことでした。

こんなに遅くなってしまってごめんね。
5月13日の締め切りまでに、もうちゃんと目標額を達成できたね、すばらしいね!

子どもたちの、子どもたちによる、子どもたちのためのプロジェクト。
「19歳以上の大人口出し禁止、こどもによるこどものためのこどものまち」
こんなこどものまちが、日本中にいっぱいできてきたらいいね!

そして、このプロジェクトの長期目標である、
子どもたちを始めとするすべての人が参加できる防災訓練が、市内の多くの地域で継続的に実施されることで、
横浜の多くの地域でコミュニティの力が再生され、災害時はもちろん、普段から人々が助け合う、暮らしやすい地域社会の実現』が、
横浜からさらに波及して、日本全国に広がっていくよう、わたしも応援するぞ!




「サバイバルジュニアワークショップ」実施のための、子どもたちによる東北被災地取材ツアー
「社会を変える子どもの力」を地域の「共助」に生かす ~横浜+石巻 防災サバイバルワークショッププログラムをつくりたい~


「サバイバルジュニアワークショップ」実施のための、子どもたちによる東北被災地取材ツアー

私たち、NPO法人「ミニシティ・プラス」(横浜市都筑区中川)は、2007年から、子どもの力をまちづくりに生かす活動を、横浜市北部で続けてきた団体です。
力を入れてきたのは「ミニヨコハマシティ」(以下ミニヨコ)というプロジェクト。
「19歳以上の大人口出し禁止、こどもによるこどものためのこどものまち」をつくる活動です。
 
「子どもたちができる防災まちづくり活動」として、ミニシティ・プラスの母体ともいえるNPO法人「I Loveつづき」(横浜市都筑区中川)が、
東日本大震災前・2005年から2010年まで、主に小学生を対象に、「サバイバルジュニアキャンプ」を実施していました。

このキャンプは、
「いざというとき、自分の身は自分で守れる、正しい判断で行動できる、地域の情報に詳しい」子どもを、
『サバイバルジュニア隊員』として育成する」ことを目的にした防災訓練です。

子どもを、単なる「弱者」や「お客さん」ではなく、さまざまなことができる「力を持った存在」としてとらえた、1泊2日の防災プログラムは、
ゲームあり、クッキングあり、まち歩きあり、さらには大学の先生による地震講座ありの体験型で、参加者や行政から、非常に高い評価を得ていました。

内閣府「みんなで防災」防災まちづくり事例

 
このプログラムを体験した参加者を、私たちは「サバイバルジュニア隊員」と呼んでいます。
東日本大震災の際、サバイバルジュニア隊員の1人は、ターミナル駅で大きな揺れに遭遇し、そのまま「帰宅難民」になってしまいました。
避難所で一晩を明かした際、キャンプで寒さ対策をしたことを思い出し、ダンボールを活用した寝床をつくり、周囲の人にも寝床づくりの方法を教えることが出来た、と話してくれました。

子どもは、身をもって体験したことは忘れません。
さらに、子どもは純粋に知識に向き合い、「よいこと」はすぐにアクションに移します。
サバイバルジュニア隊員のいる家庭は、すべての家庭で防災袋がチェックされ、最新の状態になり、各家庭の家具の固定がされました。
大人が先延ばしにするようなことも、躊躇せずに取り組む姿が、社会を変えていく力を持つこと-。
それが、この6年間のキャンプで、大人の私たちが学んだことでした。


東日本大震災以降、運営資金の関係から、「サバイバルジュニアキャンプ」の活動はストップしてしまいました。
しかし、子ども達は、被災地のこどもたちとの交流などを通して、「安心して暮らせるまち」について話しあってきました。
そこで子ども達から出てきたのは、防災について考える「サバイバルジュニアワークショップ」を、子ども達自身も企画に参画しながら実施したい、というアイディア。

東日本大震災発生から4年が経ち、少しずつ記憶が風化し始めた今こそ
わたしたちは以前行っていた「サバイバルジュニアキャンプ」のように、子ども達が防災について主体的に考え、取り組む機会をつくりたいと決意しました。

2015年春から秋にかけて、「サバイバルジュニアワークショップ」を企画、実施することを計画しています。
子どもの視点から防災について考えたプログラムの企画、ワークショップ後の報告書作成、報告会実施を通して、地域で役に立つこどもたちを育てます



2015年の今、ふたたびミニシティ・プラスで、この「サバイバルジュニアワークショップ」を実施させるにあたって、まだまだ足りないことがあります。

それは、被災地の子どもたちの経験や視点を、「もっと知ること」です。
石巻の子どもたちは、危機と混乱の中、どのように自分を守り、何を感じたのでしょうか?
長い避難生活で、どのように地域とかかわり、人を助け、大人たちの活動をどんなふうにみていたのでしょうか?
子どもたちが必要だと考えている日ごろの備えや、必要な訓練はなんなのでしょうか?

 
横浜に暮らす子どもたちが石巻に取材に行き、情報を集めて、よりよいプログラムをつくりたいと思っています。

横浜市では、2013年3月11日に、「よこはま地震防災市民憲章〔行動指針〕」が制定されました。
そこではまず、「自助・共助」の大切さが強調されています
自治体による公助は、被害が深刻・甚大なところに振り向けられるためです。

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よこはま地震防災市民憲章

よこはま地震防災市民憲章
~ 私たちの命は私たちで守る ~


ここ横浜は、かつて関東大震災に見舞われ、多くの方が犠牲になりました。
大地震は必ずやってきます。
その時、行政からの支援はすぐには届きません。
私たち横浜市民はそれぞれが持つ市民力を発揮し、一人ひとりの備えと地域の絆で大地震を乗り越えるため、ここに憲章を定めます。

穏やかな日常。
それを一瞬にして破壊する大地震。
大地震はいつも突然やって来る。
今日かもしれないし、明日かもしれない。
だから、私は自分に問いかける。地震への備えは十分だろうかと。

大地震で生死を分けるのは、運・不運だけではない。
また、自分で自分を守れない人がいることも忘れてはならない。
私は、私自身と周りの大切な人たちの命を守りたい。
だから、私は考える。今、地震が起きたら、どう行動しようかと。

不安の中の避難生活。
けれどみんなが少しずつ我慢し、みんなが力を合わせれば必ず乗り越えられる。
だから、私は自分に言い聞かせる。周りのためにできることが私にも必ずあると。

東日本大震災から、私たちは多くのことを学んだ。
頼みの行政も被災する。
大地震から命を守り、困難を乗り越えるのは私たち自身。
多くの犠牲者のためにも、このことを風化させてはならない。
だから、私は次世代に伝える。自助・共助の大切さを。
平成25年3月11日制定


よこはま地震防災市民憲章〔行動指針〕

(備え)
1 自宅の耐震化と、家具の転倒防止をしておきます。
2 地域を知り、地域の中の隠れた危険を把握しておきます。
3 少なくとも3日分の飲料水、食料、トイレパックを備蓄し、消火器を設置しておきます。
4 家族や大切な人との連絡方法をあらかじめ決めておきます。
5 いっとき避難場所、地域防災拠点や広域避難場所、津波からの避難場所を確認しておきます。
6 家族ぐるみ、会社ぐるみ、地域ぐるみで防災訓練に参加します。

(発災直後)
1 強い揺れを感じたら、命を守るためにその場に合った身の安全を図ります。
2 怖いのは火事、揺れが収まったら速やかに火の始末を行います。
3 近所のお年寄りや障害者の安否を確認し、余震に気をつけながら安全な場所へ移動します。
4 避難する時は、ガスの元栓と電気のブレーカーを落とし、備蓄食料と常用薬を持って行きます。
5 断片的な情報しかない中でも、噂やデマに惑わされないよう常に冷静を保ちます。
6 強い揺れや長い揺れを感じたら、最悪の津波を想定し、ためらわず大声で周囲に知らせながら高いところへ避難します。

(避難生活)
1 地域防災拠点ではみんなが被災者。自分にできることを見つけて拠点運営に協力します。
2 合言葉は「お互いさま」。拠点に集まる一人ひとりの人権に配慮した拠点運営を行います。
3 避難者の半数は女性。積極的に拠点運営に参画し、女性の視点を生かします。
4 子どもたちの力も借りて、一緒に拠点運営を行います。
5 消防団員も拠点運営委員も同じ被災者。まずは感謝の言葉を伝えます。
6 「助けて」と言える勇気と、「助けて」に耳を傾けるやさしさを持ちます。

(自助・共助の推進)
1 あいさつを手始めに、いざという時に隣近所で助け合える関係をつくります。
2 地域で、隣近所で、家庭で防災・減災を学び合います。
3 子どもたちに、大地震から身を守るための知恵と技術、そして助け合うことの大切さを教えます。
4 横浜はオープンな街、訪れている人みんなに分け隔てなく手を差し伸べます。
5 私たち横浜市民は、遠方の災害で被災した皆さんにもできる限りの支援をします。


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ミニシティ・プラスが主に活動している港北ニュータウン近辺は、密集した市街地も少なく、自然も豊かで、
地震の際に、火災や津波の危険性が高い臨海部よりも、「比較的安全度が高い」と言われています。
それは自然災害が起こった際に、被害が大きい可能性がある他地域よりも、自分たちで支え合い、助け合う姿勢が求められるということ。
小・中学生も「自助・共助」の意識を育て、「自分ができること・ほかの人に役に立つこと」ができたら、災害に強いまちに一歩近づきます。
「サバイバルジュニアワークショップ」、そしてそのための取材調査は、そのための大切な一歩です。

ぜひ、支援・協力をお願いします。




プロジェクトの目的/課題認識

今回、「サバイバルジュニアワークショップ」企画に関わる横浜の子どもたちは、東日本大震災以降、非常時を生き抜いた石巻市の子どもたちと交流を深めてきました。
 
2011年3月11日14時46分に発生した東日本大震災は、未曾有の津波を引き起こしました。
岩手・宮城・福島の3県では15,891人が死亡、2,584人が今なお行方不明のままとなっています。(総務省など調べ/2015年3月9日現在)。
とりわけ、日本有数の大漁港を抱えた石巻市は、死者3,541人・行方不明者430人と、人口の約2.5%にあたる死者・行方不明者を出しています。
 
こうした大きな被害の傷あとが残る石巻市雄勝町で、2012年に、「こどもサミットin雄勝」が行われました。
横浜の子どもたち(ミニヨコ市民)は、雄勝町を訪ねて、「こどものまち」を一緒に開催し、雄勝のまちづくりについて「できること」を考えました。

また、都筑区役所の主催事業としてスタートし、東京都市大学環境情報学部中村雅子研究室と連携し、2009年から運営している「つづきジュニア編集局」の子ども記者たちは、
2012年・2013年と、「石巻日日こども新聞」(主催・一般社団法人キッズ・メディア・ステーション)の子ども記者と交流し、
まちづくりシンポジウムを共同開催したり(2013年12月)、宮城県の高校生の写真展を都筑区のコミュニティカフェ「シェアリーカフェ」で開催したり(2014年3月)、
子ども同士で顔が見えるつながりをつくってきました

石巻の方たちのお話を聞くうちに、横浜に住む私たちも、地域での日ごろの備え、防災意識の向上が大切であることを、改めて感じました。
けれども、地域に目を向けてみると、日ごろ行われている防災訓練に、子どもが主体的に参加することは、ほとんどありません

地域防災のアクションの中でも、最も定例的に行われているのが「防災訓練」ですが、
学校を舞台に、自治会・町内会の地縁団体に加え、区役所や消防他の公共機関が中心となって実施され、きまったパターンで行われがちです。
特に、小学校高学年以降にもなると、決まり切った内容では参加しなくなってしまいます。  
わたしたちは、被災地の子どもの視点を反映し、横浜の子どもたちの主体性も生かした「子どもたちができる防災まちづくり活動」を通じて、「地域の自助・共助を実現したい」と考えました。


プロジェクトの達成目標/創出効果/成果物

□プロジェクトは、以下スケジュールで実施したいと考えています。
5月:
スタッフを中心に、被災地への取材ツアー実施→今回のクラウドファンディングはここに充当します。

6月-8月:
「サバイバルジュニアワークショップ」参加者募集

8月:
事前講座・オリエンテーション:地震のしくみと防災の心得を学ぶ講座(横浜市立大学地震教育PJの一環で実施)

8月-10月:
「サバイバルジュニアワークショップ」プログラム開催

□創出効果、成果物
①「サバイバルジュニアワークショップ」終了後の子ども達は、以下をつくります。
こどもでも参加できる、防災イベントプログラムをブラッシュアップし、防災イベント開催マニュアルを作ります。

②子ども防災シンポジウムを実施します。
今回のプロジェクトの学びを、子ども自身が発表する機会となります。

③開催地である、ハウスクエア横浜の1Fシェアリーカフェで、隔月程度での防災カフェを実施します。
(例:乳幼児を持つ親向け講座(横浜市立大学)、被災地の方を招いての勉強会等)をし、こどもたちだけでなく、多様な方たちと「自助」「共助」について、検討します。

④子ども防災シンポジウム終了後、防災カフェを実施する中で、こどもたちと一緒にこどもたちでも読みやすい成果報告書をつくります。

□達成目標
短期目標:
被災地に行き、被災体験者の声、特に子どもたちの声を聞き、それらを横浜に持ち帰り、「サバイバルジュニアワークショップ」をこどもたちと一緒に計画し、実施します。

中期目標:
今回作成する実施マニュアルをもとに、子どもたちをはじめとするすべての人が参加できる防災訓練を、継続的に実施・ブラッシュアップしながら、他地域にも広げていきたいと思います。
自分たちだけで実施するのではなく、他地域で使ってもらえるように、ウェブサイト等でマニュアルを公開していきます。

長期目標:
子どもたちを始めとするすべての人が参加できる防災訓練が、市内の多くの地域で継続的に実施されることで、
横浜の多くの地域でコミュニティの力が再生され、災害時はもちろん、普段から人々が助け合う、暮らしやすい地域社会の実現を目指します。


プロジェクト構成メンバー/経歴

岩室晶子 NPO法人ミニシティ・プラス事務局長 全体統括・コーディネート
三輪律江 横浜市立大学教授 マニュアル検証等
杉山昇太 コーディネート・まちづくり
百崎佑  高校生リーダー こどものまちミニヨコハマシティ市長
井藤里香 カウンセラー コーディネート・まちづくり

『不当に国民の間に混乱を生じさせるおそれがある』を言い訳に隠匿し、不当に国民を虐げるヤクザ政府

2015年04月28日 | 日本とわたし


想田監督がツィッターで紹介してくれていた映像とつぶやきを、ここに転載させていただきます。

ロシアのテレビ局が、ドローンで撮影した映像。
福島第一原発から出た、放射能で汚染された土の仮置き場。
この膨大な量の汚染土、一体どうするんだろう…。
こんなに海の近くに置いて、津波が来たらどうなっちゃうんだろうか…。

100gの汚染土を、ドローンで官邸に送りつけた人間が逮捕されるのは当然だ。
だが、そもそも、大量の放射性物質をまき散らし、この恐ろしく膨大な量の汚染土を作り出した人間は、一人も逮捕されていない。
なぜだ?
それどころか、再稼働も規定路線。
なぜだ?



そして山本太郎議員が、こんなツィートを。

ドローンで盛り上がっている間に、
年間20ミリ被曝の地域でも帰還を推し進める法案が通過

福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律案。


山本太郎質疑 15分、プラス反対討論3分




○山本太郎君

生活の党と山本太郎となかまたちの共同代表、山本太郎と申します。

質問時間十五分しかございません。
答弁簡潔にお願いいたします。

議題の、福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律案に、私たち生活の党と山本太郎となかまたちは、会派としても党としても、明確に反対いたします

理由は反対討論でも述べますが、
そのエリアの中、飲み食いも禁止、腕まくりも禁止という、放射線管理区域の基準である年間五ミリ、その数値の四倍に当たる二十ミリシーベルトの地域に、
大人の三倍から十倍、専門家によってはそれ以上、放射線に対して感受性が高いと言われている子供たちを含む、避難者の人々を帰還させるという政府の方針は、間違いである
ということです。

最初に、竹下大臣にお伺いいたします。

四月九日の参議院予算委員会で、安倍総理、東電原発事故の自主避難者の、みなし仮設住宅の期間延長について、
政府としては、お住まいになられている皆様の安心にしっかりと沿えるよう、被災自治体と緊密に連携しながら適切に対応していく考えでありますと答弁され、
さらに、一年ごとの延長という、将来が見通せず不安の中にいる避難者に対しましては、
そうした皆様の不安にしっかりと沿えるように、被災自治体とよく相談をしていきたいと思っております、このように答弁されました。

この総理の答弁を受け、竹下大臣も同じ気持ちでおられますか。
そして、これに対してどのように対応されますか。


○国務大臣(竹下亘君)

悩ましい問題なんです。

一つは、賠償の問題が絡んでくるという問題がありまして、はい分かりました、というわけになかなかいかない問題をはらんでおります。

ただ、今までみなし仮設につきまして、延長をそれぞれ認めてきており、五年間まで、二年から一年、一年、一年で延長を認めてきております。
更に認める方向の市町村もございますし、
これは自治体と内閣府の方で、自治体が決めて内閣府に言って、内閣府が了解をすればいいという状況でありますので、そういう形のものはまだ続くであろうということで思いますし、
復興庁といたしましては、まず、被災自治体と綿密に連携しながら、適切に対応していくという総理の答弁というものを受け止めまして、
被災延長に関わる各県の対応、検討や内閣府との協議の状況を踏まえて、適切に対応していきたいと思っております。


○山本太郎君

セシウム137、ストロンチウム90、このようなものの半減期、大体三十年ぐらいと長いものばかりですよね。

避難が解除される地域の、年間一ミリシーベルト以下を目指すこの除染も、やっぱりまだまだ時間が掛かると思うんですよ。

自主避難者は、一年ごとのみなし仮設住宅の見直しで、将来を描くこともすごく難しい状態なんですよね。
落ち着いて生活が送れずに苦しんでいるんですよ。

やはり、子供、学校をどうするのかとか、来年、再来年、自分がどうなっているんだろうとイメージできない。

東電原発事故の被害者である、自主避難者の皆さんの生活の不安を和らげるためにも、一年ごとではなく、
みなし仮設住宅の期間延長は三年あるいは五年、それぐらい長いスパンというふうにしていただきたいんです。
逆にすべきではないかなと思うんです。

大臣、どう思われますか。


○国務大臣(竹下亘君)

まず、どう思うかの前に、現行の法律では、一年ごとの延長を認めるというふうになっておるという大前提で、お話をさせていただきますと、
更なる期間の延長につきましては、各県におきまして、災害公営住宅の整備状況等の復興状況を総合的に勘案するとともに、
やっぱり仮設というのは、みなしであろうと応急仮設であろうと仮の住まいでありますので、
できるだけ早く自分の家、あるいは災害公営住宅のような、長く、とわの住まいに入っていただきたい、という位置付けが仮設であると。

これは、みなしであろうと応急仮設であろうと、その位置付けは変わらないと、こう思っておりますので。
いずれにいたしましても、期間延長に係る各県の検討状況、各県もやっぱり、それは三年、五年という単位で延長するというのは、なかなか難しいんじゃないかなと正直言って思いますよ。
だから、各県とも相談、相談といいますか検討状況を見ながら適切に対応してまいりたいと、ちょっとなかなかこれ以上言いづらいなという感じでございます。


○山本太郎君

皆さん、お手元の資料を御覧ください。
これは、以前、情報公開法によって開示請求された、応急仮設住宅の取扱いに関する福島県とのやり取りを記した記録、
これを今回私、資料請求した行政文書です。

七ページ目の資料三、枚数が少し多いんですけれども、済みません。

これは、応急仮設住宅供与期間の延長関係について、福島県と意見交換した内閣府の文書であります。

御覧のとおり、出席者の役職と名前以外、これ真っ黒なんですよ。
ええ?!みたいな、完全にブラック、マスキングされています。

この文書、どうして完全黒塗りなんでしょうか。
なぜ機密性二情報なのか、説明してください。



○政府参考人(日原洋文君)

お答えいたします。

御指摘の文書につきましては、御指摘のとおり、応急仮設住宅の供与期間につきまして、福島県と打合せをしたものでございます。

それを公開いたしますと、行政機関の保有する情報の公開に関する法律、いわゆる情報公開法の第五条第五号に規定しております「公にすることにより、
率直な意見の交換、若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に国民の間に混乱を生じさせるおそれ」に該当するものとして、不開示としたものでございます。

なお、機密性二情報というのは、行政事務で取り扱う情報のうち、秘密文書に相当する機密性は要しないが、
漏えいにより、国民の権利が侵害され、又は行政事務の遂行に支障を及ぼすおそれがある情報ということでございまして、
一律に、検討中のものについてはメモが付いているということでございまして、そのことと情報公開法の扱いとは直接関係がございません。


○山本太郎君

長くてよく分からなかったです。

資料一は、済みません、また資料一という方を見ていただきたいんですけれども、またまた同じようなものなんですけれども、
自主避難者の家賃を、現在は福島県、あるいは国が負担しているわけですけれども、
これを事故原因者である東電に請求すると、すなわち東電求償について、福島県と応援県との事前打合せの文書です。

どうしてこれ、真っ黒、完全黒塗りなんでしょうか、教えてください。


○政府参考人(日原洋文君)

お答えいたします。
この文書につきましても、先ほどと同様、情報公開法第五条第五号に基づきまして、
「公にすることにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に国民の間に混乱を生じさせるおそれ」に該当するものとして、不開示としたものでございます。


○山本太郎君

そうですか、分かりました。

資料二を御覧ください。
被災三県と国との連絡会議概要ですけれども、これもまた真っ黒です。

なぜこれが四ページにわたって完全黒塗りなのか、訳が分からないので是非教えてください。


○政府参考人(日原洋文君)

お答えいたします。

いずれも災害救助法の取扱いについての中身でございまして、先ほどと同じように、情報公開法の第五条第五号に基づきまして、不開示の対応とさせていただいたものでございます。


○山本太郎君

資料四を御覧ください。

災害救助費について、東京電力への求償、請求ですよね、求償に関するやり取りの記録の中の文書でございます。

これについては、表題、タイトルですよ、タイトルまで黒く塗っちゃっている。
一体これ、何やり取りしたんですか。
さっぱり分かりませんけどという話なんですけれども、どうしてこれ、表題、タイトルも含めて完全黒塗りなのか、御説明ください。


○委員長(櫻井充君)

日原統括官、条文の説明ではありません。

なぜそれに当たるのかについて、きちんと説明していただけますか。


○政府参考人(日原洋文君)

お答えいたします。

これにつきましては、委員御指摘のとおり、福島県の原子力損害担当の理事から、当時交渉してもらった厚生労働省の審議官との紙でございまして、
福島県と国との間でいろんな意見交換を行っております、その意見交換のまだ中身でございまして、
それは全体の、先ほど申しましたように、その状況が、別に確定したものでもございませんし、
曖昧なものが表に出るということで、国民の間に混乱が生ずることを避けようと思ったものでございます。

そのために非開示にしたものでございます。


○山本太郎君

この黒塗り、すごいんですよ、もう。
請求しただけで、こちら、今映ってますかね、映像。
大丈夫ですか。

私を映していただいている、インターネット中継は、どちらのカメラで今映していただいていますか。

こちらですか。
あっ、済みません、見せてあげたいんです、視聴者の皆さんに。
こんなに黒塗りだよということを、見せてさしあげたいんです。

こんな状況なんですよ、どこを取っても黒いという。

これ、おかしくないですか、でも。
率直な意見の交換が損なわれるって、これ率直な意見の交換が損なわれるような内容を、何かしゃべっているんですか。

漏れたらやばいようなことをしゃべっているということですよね。

これは黒塗りにしないとまずいな、という話でしょう。
意思決定の中立性が損なわれるってどういうことですか、これ。
これ、黒塗りにしないとそういう状況になっちゃうんですか。
どれだけやばいこと話してるんですか。

もう自主避難者に対しては、避難者とは認めないでおこう、補償、賠償をどうやって打ち切ろうか、という話にも及んでるということですか、これ。

不安に思っちゃうということでしょう、これ読んだ人たちが。
不当に国民の間に混乱を生じさせるおそれがある、どういうことなのかさっぱり分からないんですよね。
竹下大臣、これ余りにもこの情報隠しというのが、ひどい状況じゃないかなと思うんですよね。

そんなこと言って、次振るんじゃないだろうなというようなお顔を今されていましたけれども、済みません、そのとおりでございます。

竹下大臣、この情報隠し、ちょっとひどいんじゃないかな、異常じゃないかなと。
もう片っ端からなんですよ。

じゃ、大臣にもお見せいたします。
こんな状況なんですよ、もう。
タイトルまで隠されていて、一体何を話し合ったのかなということさえも分からない。

何かよく、何なんですかね、これもう。
特定秘密なんですか、これ。

みなし仮設住宅の期間延長というのをどうするべきか。

自主避難者の家賃、これ東電が負担すべきじゃないのかって。
請求者は国なのか福島県なのか。

個人情報以外、個人情報以外ですよ、個人情報以外の情報を全て公開して、正々堂々と公開の場で議論すればいいだけの話じゃないかなと思うんですよ。

もちろん、誤解が生まれるような言葉があるとかということはフォローすればいいわけですから。

何も全て黒塗りにしてしまってといったら、本当にこれもう完全密室ですよね。
何かそういうメモ取った、議事録残したといったって、全部これ黒塗りにされちゃって訳が分かんないという。

余計勘ぐっちゃうというか。

一生懸命お仕事をされていて、何とか力になりたいと思われている方も多いと思うんですよ。
なのに、こういうことをしてしまうがために、余りにも、疑う、疑うしかなくなっちゃいますよね、
こういうことやられたら、疑心暗鬼になっちゃうという。

大臣、いかがでしょうか。
公開の場でこれやっていくべきじゃないかなと。

個人情報、そのようなものは一応伏せて、もちろんですけれども、それ以外の情報を全て公開して、堂々と話し合うべきじゃないかなと。

当事者も呼んでとか、いろんな形でそういうものを公開していくという透明性というものが、一番重要なんじゃないかなと思うんですけれども。
済みません、ありがとうございます。


○国務大臣(竹下亘君)

その真っ黒の書類、私も黒抜きで読んだことがないもので、何書いてあるか知らないという前提でお話をいたしますと、
全て公開でやれというのは、私は正しくないと思います。

本音の話というのは、物事を決める、あるいは本音の話というのは、政治家の間でもそうですが、
公開の場での議論というのはあくまでも公開の場の議論でありまして、本当に、おまえどうすると、俺はこう思うと、どうするんだというような話は、公開ではできない話であると。
だから、全て公開という大前提には、私はくみするものではありません。
ただ、この内容が何であるかについては存じ上げませんので、どういう状況になっているかは正直言って知らないと。
それから、みなし仮設住宅の延長問題についてでありますが、適切な情報提供というのは行われる必要がありますので、
公開の場で議論すべき要素のあるものも間違いなくあると、これは分かります。

それはそう思いますけれども、全て公開というのは、いや、これはやり過ぎじゃねえか、いや、俺はそうは思わねえぞみたいな議論が 必ず起きているはず、
本当はそれが起きないと議論じゃないですから、そういう議論が起きているはずですので、それを全部公開するというのはちょっと賛成しかねるなという。

公開でやらなければならない、あるいは公開でむしろお知らせをするという意味もあるわけでありますが、
それで全てが解決するかなというのは疑問に思う、と言わざるを得ませんね。


○山本太郎君

日原さん、公開されたら困るんですか。


○政府参考人(日原洋文君)

お答えいたします。

議論の過程でございますので、一連の議論がまとまった後、方針が固まった後、どのような考え方に基づいてそのような方針を定めたということは、きちんと説明してまいりたいというふうに考えております。


○山本太郎君

終わります。


○委員長(櫻井充君)

他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。

これより討論に入ります。

御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べ願います。



○山本太郎君

反対討論いたします。

私は、生活の党と山本太郎となかまたちを代表し、福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律案に、反対の立場から討論を行います。

我が国は、二〇一一年に原子力緊急事態が宣言され、四年たった現在も解除されていません

抜け落ちた燃料がどこにあるかも、誰一人分からない状態で、この先どのような事態に発展するか予測が立たない、大地震が来るかもしれないし、いろんなことがもう予測が立たない状況です。

東電事故原発はコントロールできているとはとても言えず、そればかりでなく、汚染水と呼ばれない汚染水が、大量の放射性物質とともに海に垂れ流されている環境に対し、
人々の帰還を急ぐことが、住民の生命、財産を守る政治の仕事とは思えません


収束の方法も分からず、原子力緊急事態宣言もいまだ解除されていない中で、今やるべきことは帰還ではなく
避難の継続、避難の拡大、健康管理を福島県以外にも拡大すること、自主避難を含む補償、賠償の拡大が、本当の政治の仕ではないでしょうか。

皆さん御存じのとおり、ウクライナのチェルノブイリ法、チェルノブイリ法ですよね、年間一ミリシーベルト以上が移住の権利ゾーン、年間五ミリシーベルト以上は移住の義務ゾーン

事故から五年たってできたチェルノブイリ基準でさえ、このルール。

国会図書館の調査、説明によると、このチェルノブイリ法は、ただいま現在も同じ数値、基準のまま生きています

過酷事故を経験した国から、我が国は学ぶつもりはないのでしょうか

避難指示の解除、帰還の基準が、年間二十ミリシーベルトという高い線量となっていることに、私たちはとても納得することができません

原発事故で、年間二十ミリシーベルト以上ということで強制避難させられた人たちに、二十ミリシーベルト以下になったから帰還してもらうなんて、おかしいと思いませんか

事故前まではどうだった?、

年間一ミリシーベルト以下という世界的なコンセンサスが基準だった我が国。

事故後、政治でどんなこと決めましたっけ。

長期的には、年間一ミリを目指すと言っている。
あっ、一ミリって分かっているんじゃないかって。

除染に関してはどうでしたっけ。

年間一ミリを上回る市町村については、申請があれば、財政支援だって受けられる仕組みもあったでしょう。

一ミリって分かっているんじゃないかって。

土壌検査も完璧って言えますか。

二キロの範囲で一点だけ測定するという二キロメッシュの測定方法で、百か所程度やった程度で、土壌検査で実際の汚染状況が把握できるわけないですよね。

住民を帰還させるための誠意ある態度とは思えない

帰還事業にしても、自主避難者へのみなし仮設の問題でも、加害者側が、自己責任に近い形で被害者に対し、泣き寝入りをさせるやり方に、当事者の話を直接聞く者として、許すわけにはいきません

東電原発事故による被害、損害が存在する限り、東電と政府は賠償、補償の義務を広く負うことを、法律で明確に規定すべきであるということを最後に申し上げて、私の反対討論といたします。

ありがとうございました。

あなたの言う「日本を取り戻す」の中に、沖縄は入っているのですか?

2015年04月27日 | 日本とわたし
家猫の下の世話騒動で、パソコンの前に座る時間も体力も気力も失せてしまっていたこの10日間。
なのですっかり古い記事になってしまいましたが、大事なことなので書き残しておきます。

さて、こちらに安倍氏が来ているんですね。
TPPに決着をつけることはできないだろうし、歴史観についてどんなスピーチをするのかに注目が集まっています。
また、得意技のトボケた言葉を連発させるのでしょうか。

で、その安倍氏に、
「オバマ大統領へ沖縄県知事はじめ、県民は、辺野古移設計画に明確に反対しているということを伝えていただきたい」とお願いした翁長知事。

多分、頼んでいる最中からもう、諦めておられたのではないかと思います。
なんせ、国会の議論より米国との合意が大事!
というか、そもそも国会というものが何であるかも理解できていない、議論もできないような男が、首相という役職に就いてしまっているのですから、
頼んでも無駄なことは重々承知で、けれども一応、せめて形として残しておこうと思われていたのではないでしょうか。



知事発言が突然非公開に 官邸が3分で打ち切る
【沖縄タイムス】2015年4月18日
http://www.okinawatimes.co.jp/photo_detail/?id=112125&pid=571286

【東京】
翁長雄志知事と安倍晋三首相の初会談で、官邸側は、沖縄県側と約束した知事の冒頭5分の発言時間を打ち切る形で切り上げ、知事の発言途中で報道陣を退室させた
県側は、事前に5分ずつと約束しており「あれはルール違反」(県幹部)と不満の声も出ている。

報道陣に公開された会談冒頭は約6分。
首相が「辺野古移転が唯一の解決策」を強調して、2分50秒発言した。
続いて知事が、発言メモ4枚のうち2枚目を読み上げたところで、官邸スタッフが「報道、退室」と指示
公開された知事の発言時間は、3分13秒だった。

県幹部によると、会談の事前調整で、県は会談を全部公開するよう求めたが、
調整の上、会談は30分で、冒頭5分ずつの発言を公開すると約束。
発言順は知事が先だったが、17日朝に官邸側が、「総理から」と変更を申し入れ発言時間は「5分ですよ」と念押しがあったという。

一方、菅義偉官房長官は、会談後の会見で、発言時間が事前の調整と異なると記者団に問われ、
(約束が)何分であったかは分からない。
お互いに話をして時間がきたので切らせていただいた。
官邸ではそういう形で行っている
」と説明、県と異なる見解を示した。

発言を事実上阻まれた格好になった知事は会談後、非公開になった発言内容を記者団に紹介、発言メモも報道各社に配るよう、県職員へ指示した。
辺野古新基地反対の知事メッセージを警戒し、メディアに「画」を撮られないよう、官邸側が意識したのではないかとの指摘も上がっている。



官邸が国民に知らせたくなかった、翁長知事・安倍首相会談全文(冒頭発言)
http://blog.livedoor.jp/woodgate1313-sakaiappeal/archives/43679699.html

■安倍晋三首相(2分50秒)

どうもお久しぶりです。
ようこそ今日は官邸においでいただき、今日はせっかくの機会でございますから、率直に意見交換をさせていただきたいと思います。

私は、沖縄というのは、アジアのまさに玄関口であり、高い優位性と可能性があると思っています。
その中において沖縄の振興・発展は、日本にとって大変重要なことであり、まさに国家戦略として、さらにこれは進めていきたいと思っています。

今進めています(那覇空港の)第2滑走路も含めまして、振興策をこれからも力強く進めていきたいと思っています。

同時に、戦後70年においてもまだ、沖縄に米軍基地負担、大きな負担をお掛かけしているという状況がございます。
その中において、少しでも負担の軽減をお約束させていただきたいと思います。
普天間(飛行場)の、一日も早い危険性の除去・撤去は、これはわれわれも沖縄も、思いは同じであろうと考えています。

その中において、われわれといたしても、一歩でも二歩でも進めていかなければならないという中におきましては、
辺野古への移転が唯一の解決策である、と考えているところでございまして、
これからも、われわれ政府が丁寧なご説明をさせていただきながら、ご理解を得るべく努力を続けていきたいというふうに思います。

同時に、嘉手納(基地)以南の返還もスタートしている状況でございますが、
こうした米軍施設・土地の、沖縄への返還を順調に進めながら、沖縄の発展に生かしていきたい、こう考えている状況であります。

本日は、沖縄の皆さまの、まさに思いを代表していただきまして、知事から率直なお話も伺いながら、
沖縄の未来をつくっていく上においても、政府としても、一緒に歩みを進めていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。


翁長雄志知事(3分13秒)

あらためましてこんにちは。
昨年12月に、沖縄の知事に就任しました翁長です。
よろしくお願いします。
安倍内閣総理大臣におかれましては、本当にご多忙の中ですね、お時間を頂戴いたしまして、心から感謝を申し上げます。

また冒頭では、沖縄の経済、あるいは将来の可能性というのにも触れていただいた。
アジアのダイナミズムが、沖縄に本当に大いに来ていて、日本のフロントランナーとして、経済というものを頑張っていこうという状況の中で、
基地問題というのが非常に大きな課題となっていますので、今日は、普天間基地の辺野古への移設を中心にですね、お話しさせていただきたい。

総理も官房長官も、16年前、当時の稲嶺(恵一)知事・地元名護市長も、辺野古基地を受け入れたとおっしゃっていますけれども、
しかしながら稲嶺知事は、
代替施設は軍民共用施設として、そして米軍による施設の使用については15年の期限を設けることを条件として、受け入れを認めたわけです。

それから、岸本(建男)名護市長は、日米地位協定の改善、それから施設の使用期限、それから基地使用協定等の前提条件が満たされなければ、容認は撤回すると言っておりました。

当時の政府は、平成11(1999)年12月、稲嶺知事と岸本市長はこれを重く受け止め、米国政府と話し合う旨、閣議決定を認めました。
しかし、その閣議決定は、平成18(2006)年に、沖縄県と十分な協議がないまま廃止されました

従って、16年前に、知事や市長が受け入れを決めたというのは、前提条件がなくなったことで受け入れたというのは私たちとしては間違えだ、というふうに思っています。

そして政府は今、普天間飛行場の県外移設という公約を、失礼な言い方かも知れませんが、かなぐり捨てた前知事が、
埋め立てを承認したことを錦の御旗として、辺野古移設を進めておられますが、
昨年の名護市長選挙、沖縄県知事選挙、衆議院選挙は、前知事の埋め立て承認が争点でありました。

全ての選挙で、辺野古新基地反対という圧倒的な民意が示されたわけであります。
沖縄は、自ら基地を提供したことは、一度もございません
普天間飛行場も、それ以外の基地も、戦後県民が(捕虜)収容所に収容されている間に、(土地が)接収された
または、居住場所をはじめ、銃剣とブルドーザーで強制接収され、基地造りがなされたわけであります。

自ら土地を奪っておきながら、老朽化したから、世界一危険だから、沖縄が負担しなさい
嫌なら代替案を出せと言われる。
こんな理不尽なことはないと思います。

(はい、報道は退室-と官邸スタッフが打ち切る)


■非公開部分

■翁長雄志知事 

安倍総理が2度目の政権を担ったとき、「日本を取り戻す」という言葉がありました。
私はとっさに、そこに沖縄が入っているのだろうか、と思いました。
戦後レジームからの脱却ともおっしゃってましたが、沖縄に関しては、戦後レジームの死守をしているかのようであります。

安倍総理にお聞きしたいと思います。
ラムズフェルド米国防長官が12年前、
普天間基地は世界一危険な基地だ」と発言し、
菅官房長官も、
普天間の危険性除去のために辺野古が唯一の解決策」とおっしゃっております。
辺野古基地ができない場合、本当に普天間基地は固定化されるのか、お聞かせ願いたいと思います。

普天間飛行場の5年以内の運用停止について、仲井真弘多知事は県民に対し、
一国の総理および官房長官を含めて、政府としっかりやるとおっしゃっている。それが最高の担保である」と説明していました。

5年以内の運用停止は、きょうまでの状況を見ますと、辺野古埋め立て承認というハードルを越えるための空手形ではないか、と危惧しているところです。
総理ご自身から、5年以内運用停止を約束できるか、お聞きしたいと思います。

私は、沖縄にある米軍基地や米国政府の責任者から、「辺野古の問題は日本の国内問題だ」とよく言われます。

われわれ県民から見たら、米軍基地の運用について、日本政府がほとんど口を挟めないことをよく知っていますから、
辺野古の問題についても、県民からは実感として、県民と米軍、県民とアメリカ政府との問題だ、とも思えます。

ですから、私も近いうち訪米をして、県民の思いを、米国政府、シンクタンク等、さまざまな方々に訴えようと思っています

このまま政府が、地元県民の理解を得ることなしに、辺野古埋め立てを強行するようであれば、
私は絶対に、辺野古への新基地を造らせない
ということを、改めて申しあげたいと思います。

安倍総理には、かたくなな固定観念に縛られず、まずは辺野古への移設作業を中止することを決断され
沖縄の基地固定化の解決・促進が図られることを期待しております
訪米した際にはオバマ大統領へ、沖縄県知事はじめ県民は、辺野古移設計画に明確に反対しているということを伝えていただきたい
よろしくお願いします。

嬉しいお客さま

2015年04月27日 | 家族とわたし
大津時代の大親友Wちゃんの息子T矢くん、次男くんの幼なじみでもある彼が、日本から遊びに来てくれました。
うちの中は猫たちのことでとんでもないカオスではありましたが、こういう時こそこんなサプライズがありがたい!


数年であれ、生まれ育った土地(三つの県の境)から、事情をちゃんと理解できないまま、遠く離れた大津に連れて来られた息子たち。
散々断られ続けてほとんど諦めかけた末に、やっと借りることができた古い町の、元置屋だった長屋の近くに、その幼稚園はありました。
自由教育というか、型にはまらず、子どもたちの自主性をまず第一に考えてくれる教育方針は、過疎の田舎のそれとは全く趣が違い、とても興味深いものでした。
そこに、T矢くんも通っていたのでした。

初めてT矢くんのご両親を遠目から見た時は、ああ、わたしとは全く違う世界に暮らしている人たちなんだなあ…などと思っていました。
実際に、文字通り夜逃げをしてきたわたしたちには、余裕などというものは全く無く、生活用品や家具のほとんどは、大型ゴミの山の中から見つけて持ち帰った物ばかり。
食料も、市場の売れ残りをこっそりいただいたりするような生活をしていたので、どの人もみな裕福で幸せに見えたものでした。
なので、友だちとして付き合うようになるまでは、そこそこ時間がかかりました。
もちろん、友だち付き合いを始めてからも、うちの経済はまだまだ火の車だったのですが…。

仲良くなって、いろんな話をして、長い時間を一緒に過ごしてきました。
その中にはトンデモ?!な事件も数々あって、だから思い出話は尽きません。

8年間の大津時代に終止符を打ち、こちらに移ったのが15年前の4月。
暮らしていた家を空け、引っ越しまでの数日間、居候をさせてもらっていた母の家からJRの電車に乗り、窓の向こうを流れる桜吹雪をぼんやりと見つめていた時のしみじみとした寂しさを、
関空まで見送りに来てくれたT矢くんと親友Wちゃんには見せまいと、片意地を張っていたわたし。
いろんなことが思い出されてきます。


「わ~久しぶり~!」
「あ~おばちゃんや~!」

懐かしいT矢くんの「おばちゃん」が聞けて、さっそくウルウルしそうなわたし。
こんなおばちゃん相手に、いろいろと話をしてくれる、それはそれは心優しい青年です。

「おんなじ匂いがする」
「え?」
「大津の時の家とおんなじ匂い」
「まさか…全然家も違うのに…」
「でも僕、大津の家に入った時にいっつも匂ってた匂い、はっきり覚えてるから。それとおんなじやから」

T矢くんの記憶力はすごいのです。
家の横の路地と畑の間にかかっていた小さな木の橋のふもとに、オロナミンCの看板が落ちてた、などなど…。
なんでそんなことを覚えているのだ?ということをいっぱい覚えていて、いろいろと話してくれました。

幼稚園児だったT矢くんと出会い、小学生の高学年になったところでお別れして、26才の青年として再会したのですが、
過酷だった就職活動のこと、今回の旅行直前まで勤めていた会社のことなどをいろいろ聞いて、
彼がそれらの経験からたくさんのことを学び、また、ここ一番という時に自分を大切にでき、それを元に決断できる大人になったことを知り、おばちゃんながら誇らしく、嬉しく思いました。


うちの空と海と仲良くしたい気満々なT矢くん。


あの手この手で、


ようやく二匹が釣れそうです。



たった3日間の観光でしたが、ちょうど、マンハッタンならお任せ!の次男くんがニート中だったこともあり、超過密スケジュールを敢行したようです。
わたしは猫の世話おババと化してしまっていたし、ろくすっぽ眠れない夜が続いていた最中だったので、目の下のクマがハンパではなく…、
でも、そういう時にこそ、気分転換というか、T矢くんが来てくれたことは、とても嬉しいものでした。

得意のギターを弾くT矢くん。


うちによく来るカーディナルくん。


なんか真っ赤で美味そうやなあ…じぃ~…。


みんなで記念撮影。




すっきり晴れた最後の観光日。よかったよかった。



今度は彼女とまたおいでね!

クウカイの災難

2015年04月23日 | 家族とわたし
葉桜になる直前のポンちゃん。




レイチェルからもらったカボチャの赤ちゃん。


そして…、

大変な思いをしている空ちゃんと海ちゃん。




去勢手術を受けてから、丸一週間が経ちました。
手術の二日後の朝に、二匹ともに、とても良いウンチをしたことに喜んだのも束の間、
それ以降ずっと、ずっとずっと、24時間、二匹の看病(といっても良いと思う)をしています。
カラーをつけた空ちゃんを海ちゃんが、海ちゃんを空ちゃんが、どうも認識できないようで、なかなか近づかなかったのですが、
三日目の午後になってようやく、ここまで近づけるようになりました。


なぜだかチャイルドポーズをしている海ちゃん。


それをボーッと見ている空ちゃん。


そしてその日の夕方、とうとうこんなにくっついているのを見て、嬉しいやらホッとしたやら。


元の二匹に戻ったみたいで、夫もわたしもそぉーっと近づいてってニヤニヤ。





ここからのお話は、彼らの排出物についてのことが多いので、苦手な方や食事中の方は、ご自身の判断で読んでいただけたらと思います。

手術後、それまでどちらかというと軟便だった空ちゃんの便が、少し固めになって安心していたら、
海ちゃんのそれが、日が経つにつれてどんどん崩れていって、ついには血が混じり始めました。
1日に何度も何度もするので、夜中といえども放っておけず、空ちゃんと数日隔離して、下の世話を続けていました。

食欲も元気も少しずつなくなってきて、しかも全身をブルブルと震えさせ始めたのでいよいよ心配になり、手術を受けたクリニックに連れて行ったのが水曜日、
電話をしたその日に診察をしてくれるというので、とてもありがたかったのですが、避妊手術を専門にしているクリニックなので、手術が終わるまでかなり待たなければなりません。
海ちゃんにとっては、これまでで一番怖い思いをしたばかりのところです。
シーツを被せたキャリーの中で縮こまっている彼に、網越しに精一杯の愛を送りつつ、やっぱりここで手術を受けたのは失敗だったかなあ…などと後悔していました。

何十匹もの手術を終えたばかりで疲れ切っておられるだろうに、先生はとても丁寧に診察をしてくださいました。
ひとまず、脱水症状になっていないし、腎臓の状態も良いし、熱も無い。
もしも、以前寄生虫の問題を持ったことがある仔なら、それがまだ完全に解決しておらず、手術の影響で復活してしまったという可能性が考えられる。
との診断を受けました。
そしてなんと、傷の治りが順調なので、カラーを外しましょうとおっしゃったのです?!
え?え?10日間は外してはいけないっていうことだったのに…いいんですか~?
「先生、海はもちろん大喜びすると思いますけれども、家で留守番をしている空はきっと、なんで僕は?って怒ると思います」
「普段から喧嘩とかしますか?」
「全般的には仲良しだと思いますが、遊びが高じて引っ掻きあいや噛み合いになることも少なくありません」
「うーん…じゃあ、空くんも2日後に取り外すということで、それまでは二匹を別々にしてください」

大っ嫌いな冷たいステンレスの診察台の上で、皮下注射を受けた後、海ちゃんは晴れてカラーから解放されました。
そして、良質のたんぱく質の餌にご飯を混ぜて与え、様子を見て欲しいと言われ、ご飯ならいっぱいあるぞ~と、早速おかゆを作って少し混ぜてみました。
2日間様子を見ましたが、便の方は全く改善せず、血の量も減りません。
でも、鬱陶しいカラーが無くなって、それだけでもう幸せいっぱいな海ちゃん。
やっぱり相当なストレスだったんだなあ…としみじみ思いながら、そして空ちゃんにはごめんねと思いながら、走り回る海ちゃんを見ていました。
これでウンチさえ良くなってくれたら…。

そして…、
木曜になって、ちゃんと眠れない夜が丸1週間続いていたことでさすがにフラフラになってしまい、これ以上の寝不足をするとヤバいぞ!という信号が体の中から発せられてきたので、
とりあえず今夜は、寝室を誰にも解放せずにたった一人で寝る!と決め、運(ウン)を天に任せることにしました。
ついでに、といってはなんですが、今だに(猛獣の)サイ歩きをしている空ちゃんのカラーも、思い切って取り外すことにしました。
手術の傷口を舐め過ぎるかもしれない、という心配が無いこともなかったのですが、二匹を別々にしておくこともできないので、これまた運を天に任せることに。

そしてそして…、
まさに1週間ぶりに、続けて6時間も寝ることができた割にはボケボケの頭で寝室から出ると、家中にモワ~ンと漂う臭いが…。
我が家の中で一番早起きのアードリィが、仕事に出る前に少し、そして夫が続きを少しと、それぞれに掃除をしてくれてたみたいなんですが、
すべての汚れを拭き取ったり洗い流したりするのに、実にたっぷり2時間かかってしまいました…。
これをカオスと言わずに何をカオスと言うか…。
久々に眠れた分の元気をすっかり使い果たしてぐったりしていたら、夫が仕事から戻ってきました。
たった一晩放っておいただけでコレだけの大変なことになってしまうなら、やっぱり寝られない方がマシかもしれない。
そんなことを暗~く思いながら、全然良くならない海ちゃんのウンチを採取して、「これを病院に持って行くわ」と夫に話すと、
「ああ言い忘れてた。今朝、多分空ちゃんが吐いたんやと思うけど、その中にこんなのが混じってた」と、
台所のシンクの排水口の受け網の中から、何やら細長いモノをつまみ出してきました。

………。
そ、そ、それ、回虫さんちゃうん?
あ、やっぱり?

ここずっと見なかった回虫さんでしたが、これまで見た中でもひときわデカイ!
背中がゾワゾワするのをこらえながら、小さな密閉袋に入れ、おっしゃ、ちょうど良い、これも一緒に持ってけ~!
というわけで、海ちゃんのウンチ2種、そうして空ちゃんの虫一匹を、大急ぎでクリニックに持って行きました。

ちょうど一週間前にここに来て、めっちゃ心配しながら家に帰ったんだよな~と、空いている受付のカウンターに行くと、

「あら、クウとカイのおかあさん、今日は何?」と、すっかり馴染み深くなった受付さんに、
「すみません、本日はかなり気色悪いのん持ってきました」と言って、コソッと手渡すと、
「ああまだ良くならないのね。かわいそうに。これ、すぐに先生に診てもらうから、ちょっと待っててくれる?」と言いながら、診察棟の方に行きました。
こんなにすぐに受け付けてもらえ、さらにそれを先生が診てくださり、その診断結果を話してくださるのだと分かり、
先日の診察も含め、このクリニックの運営の仕方や対応に、動物のためのわたしたち、という精神が脈々と流れている温かさが感じられ、
自分勝手な印象で良く思っていなかったことを深く反省しつつ、待合室の椅子に座って待っていました。

「ごめんね、今日もまた長いこと待たせてしまって」と、手術着のままやって来た、先日とはまた違う先生が、袋をふたつ手に持って、わたしの隣の席に座りました。
「液体の薬を口から飲ませることはできるかしら?」
「はい、何回か経験があります」
「じゃあ、これを飲ませてあげて」


まずは今日一本、そして10日から14日後にもう一本。
それから少し時間を置いて検便をし、その結果次第でまた次の治療を考える、という計画です。

受付で、二匹の出したブツの検査と薬代、合わせて45ドル(普通の獣医に比べると安い!)を払い、ありがとう~と帰ろうとすると、
「ちょっと教えて欲しいんだけど、この二匹の名前はどういう意味なの?」と尋ねられました。
「ええと、空(くう)はSky、海(かい)はOceanで、ほんでもって空海っていうのは、日本の有名なお坊さんで」
「やっぱり日本語だったのね~。実はわたしの息子が日本人の女性と結婚したの。これでちょっと驚かせてやろうっと」
と、空と海の漢字が書かれたメモ用紙を、大事そうにバッグの中に入れながら、
「じゃあ、あなたとはもうしばらくは会わないでもいいように祈るからね」と、ウィンクをしてくれました。

少しだけ高速に乗って(といっても高速代は往復で75セント)20分近くかかるし、基本的には獣医ではなく、避妊手術専門のクリニックですが、何かの時にはいろいろと相談に乗ってくれることが分かり、ありがたい気持ちでいっぱいです。
なんて…ほんと、勝手なもんですね。

というわけで、今夜もまた、海ちゃんのウンチ掃除をやりながら寝て、またガサガサという音とともに起き掃除をする、ということになりそうです。
明日、海ちゃんの検便の結果が出ます。
寄生虫なら解決可能。
もしも、ちょっと手強い持病があるなら、またその治療に励むのみです。
抱き上げると、悲しいぐらいにふわりと軽くなってしまった海ちゃん。
空くんも、見た目は全く普通っぽいけれども、お腹の中には悪い虫がいっぱいいる。

なんでもできることするからね。
一緒にがんばろうね。


「2030年には、ベースロード電源は国際的な水準の60%以上にするべき」は原発新設の為の真っ赤な嘘!

2015年04月19日 | 日本とわたし
いやもう、なんとかして誤魔化して、これまでのように粛々と、コソコソと、原発を新設できるようにしようではないか!という、経産省のデマゴーグっぷり!
これでまた、国民はまんまと騙されてくれるに違いないと信じているのでしょう。
癪に触りませんか?
ばかも~ん!と、鉄拳を食らわしてやるべきではありませんか?

そもそも “原発新設” は、いつのまにか “既定路線” なのだろうか



文字起こししました。(文体は少し変えてある部分があります)
↓以下、文字起こしはじめ



原発新設?既定路線?そんな話は聞いてませんよ、と思われるかもしれない。
が、実は、粛々と、水面下で進んでいる可能性がある

先月30日に、経産省の中の諮問委員として、長期エネルギー需給見通し小委員会というものがあるのだが、
先月30日に開かれた総合資源エネルギー調査会で、
「2030年には、ベースロード電源は、国際的な水準の60%以上にするべき」とした。

意味があまりよくわからない、このベースロード電源という言葉。
これが今回のキーワードになる。


ベースロード電源とはなにか

電気は何から作られるのか?

水力・地熱、石油、再生可能エネルギー、石炭、原子力、天然ガスなどがあるが、
その中でなぜか、水力・地熱、石炭、そして原子力だけが、ベースロード電源というものだという話になっている



では、ベースロード電源とはなにか?
天候、気候、昼夜などという条件に左右されないで、低廉(値段が安いこと)で安定的に発電できる電源ということらしいが、なぜか天然ガスや石油が入っていない。

これは、今現在の、電源別毎の発電の割合である。


ベースロード電源である水力・地熱、石炭、原発は、今現在4割しかない。
なぜか。
原発が1%しかないからである。

で、これを、将来的に、2030年には6割にしたいと。
ところが、石炭はCO2がいっぱい出るので増やせない
ではどこを増やすか。
原発を2割に増やそうとしている、という話が背後に上がっているらしい。



それならそれでちゃんと公表すればよいではないか、ということなのだが、
その前に、なぜ6割なのかという疑問がある
それについて経産省は、
「世界的に、欧米が、6割がベースロード電源だから」という言い方をしている


では、欧米では本当にそうなっているのか、そういう傾向なのか。


玉川氏:
ベースロード電源が6割(に増やされる)ということなんですが、世界的にはどういう状況、傾向になっているんですか?

自然エネルギー財団・大林ミカ事務局長:
欧米では今、低減傾向にあって、
例えば1990年代には(ベースロード電源が)80%以上だったが、今は60%
国際エネルギー機関などの見通しによれば、2030年から2040年には、50~40%という形で減っていっている段階です。


なので、今の60%というのは、一段階を示しているに過ぎなくて、2030年には、むしろ他の国では、50%というかたちで減っていくと。

玉川氏:
では、減った分は何で埋めるのか、ということですが。

大林氏:
自然エネルギーと(天然)ガスのミックスでやっていこう、というのが欧米の考え方です。
特に自然エネルギーについては、明確なすごく高い目標値を持っていて
EU全体の目標値は、電力に関していうと、2030年では45%が自然エネルギー、
アメリカでも、カリフォルニア州は50%が自然エネルギー、というようになっています


玉川氏:
一方で日本は、2030年時点で、(自然エネルギーの目標値は)今どれくらいですか?

大林氏:
前回(去年)のエネルギー基本計画で出た目標値が、(自然エネルギーは)2割程度

玉川氏:
自然エネルギーはあてにならないエネルギーだと、いまだに多くの日本人が思っていると思うのですが、
ヨーロッパでは45%という目標(値の高さ)は、どういうことなんですか?

大林氏:
実際すでに、例えばドイツでは、昨年30%近く自然エネルギーで賄ってますし、そういったことが可能だということが、明らかになっているから、ですよね。

玉川氏:
技術的に可能なんだと。

大林氏:
技術的には当然可能で、次にはコストもものすごく下がっています
太陽光発電と風力発電が、今ある既存の電力のどれよりも安い、というふうに言われ始めています


ナレーター:
今まで自然エネルギーは、燃料費はかからないが〝設備の導入にコストがかかる〟と言われてきた。
しかし、ドイツでは現在、設備費は低下傾向にあり、太陽光発電のコストは急落していて、一般家庭用電気料金のほぼ半額まで低下している



大林氏:
これが意味することの、日本にとってすごく恐ろしいことは、
2030年~2040年になった時に、欧米の(自然エネルギーについて)これだけ高い目標値を持っている国というのは、
電力の半分を、燃料費が要らない電気で賄って、しかもエネルギーセキュリティーも確保している
その時日本はまだ、6割も7割も化石燃料を、高いお金を払って買っているんですか?という、
なかなか日本の中に、〝自然エネルギーは本当に安い〟という情報が、正しく伝わっていないです。



スタジオ

あれ?!
経産省は、欧米がそういう傾向だから、15年後の2030年に、4割から6割に増やすんだと話しているはずなのに、
欧米はいずれ減っていくといっている
では何に置き換わるのかというと、再生可能エネルギーでどんどん置き換えて、燃料費がかからないようにしてしまおうとしている。

え?!
じゃあ、経産省が言っている話はなんなのだ?
こういうわけが分からない話には、必ず裏に何かあるはず。

では、経産省の本当の意図とは何か?


玉川氏:
〝(2030年)ベースロード電源6割〟
これは、どういう意図で経産省は言い出しているんですか?

自民党・河野太郎衆院議員:
経産省の言っているベースロード電源は、原子力・石炭・地熱・水力なんです。
地熱と水力で約1割と考えると、石炭と原発で5割です。
つまり、原発を再稼動する余力をちゃんと持たせておきたいと。


2030年のベースロード電源6割のうち、水力・地熱がおよそ1割、残りの5割は、石炭火力と原子力で補うことになる。


電事連の資料によれば、石炭火力は3割。
しかし、CO2排出の問題を考慮すると、これ以上増やすことは難しいため、残りの2割は原発が担う計算となる。



河野氏:
むき出しで「原発何%」というと、世の中の批判を浴びるので、〝ベースロード電源〟という言葉の中に隠して

玉川氏:
なぜ、むき出しで言いたくないのですか?

河野氏:
福島の事故の後、福島第一(原発)の処理もいまだに出来ていない中で、(将来的には)原子力を何%にしたい、みたいなことを言えば、
やっぱり世論の袋叩きにあうと、経産省も電力会社も思っている
〝ベースロード6割〟、それでその後、CO2(二酸化炭素)対策で石炭(の割合)を下げていけば、
「結局、原子力の割合を増やすことが出来るよね」と思っているのが経産省
だと思います。


ナレーター:
今現在は、およそ4割を担う電源を、ベースロード電源から落としていることにも、経産省のある思惑が隠されていると、河野氏は指摘する。
その思惑とは?


河野氏:
そもそもベースロード(電源)が「原発と石炭だけです」というのもおかしな話で、
天然ガスは今、ベースロード(電源)の代わりにしっかり使われているわけですから、
経産省がそもそも、意図的に天然ガスを除いているわけです。

玉川氏:
意図的に除いている理由というのはやはり、原発の余地というのを常に確保しておきたい、

河野氏:
残しておきたいということだと思います。
石炭と比べれば、天然ガスはクリーンですから、それも入れて(ベースロード電源)6割と言うと
純粋に〝石炭をやめて天然ガス〟


あるいは〝原発をやめて天然ガス〟となりかねないので、


まず天然ガスを外してそれを維持していけば
(経産省は)原発をそのまま新増設せざるを得なくなる、という画を描いている
のだと思います。


ナレーター:
自然エネルギー財団(の試算)によると、
2030年の時点で、40年の廃炉期限を迎える原発を除いた18基で賄える電力は11%のみ


廃炉期限を60年に延長しない限り、ベースロード電源2割には届かない

しかし実際には、60年稼働できないものもあり、既存の原発で2割を補うのは現実的ではないという。
つまり、2030年〝ベースロード電源6割〟を維持するためには、原発の新増設が必要になるという。


また〝再生可能エネルギー導入〟に消極的なことも、原発新増設と関係があると、河野氏は指摘する。


河野氏:
再生可能エネルギーが増えれば、その分、原子力の新増設をしなくていいことになります。

自然エネルギーを欧米並みに入れることができて


残りは、天然ガスとコジュネ(持続可能エネルギー)でやりますと言えば、原子力や石炭火力というのはいらなくなってくる


このままいけば、40年廃炉で、2050年脱原発ですけども、意欲的にやれば、2030年には、原子力を動かす余地がなくなってくる
それをやっぱり、経産省や電力会社は恐れているのだと思います。


スタジオ



原発を2割という計算になるといったが、
既存の原発を全部、40年で廃炉になるのを60年に延ばさない限りは実現しない
例えば、その中には、コストが高すぎて、60年に延ばせない原発もある
そうすると、それでも2割をやるためには、新増設するしかない
そういうことは一言も出てこない
だからこういうことだ。



『ベースロード電源6割』だから、『原発2割』になっちゃって、『新増設が必要』だっていうふうにしているが、

実は、本音は真逆で、

『新増設したい』から、『原発2割』になるようにするために、『ベースロード電源6割』にした、のではないか。

というのが河野氏の考え方。

そうすると、なんでここまでして、と私などは思うわけだが、
原発はもう安くもない、万が一の場合にはとんでもない被害が出る、さらには先日、外務省が、テロなどの攻撃に遭った場合、非常に多くの死傷者が出るという研究を、1980年代に行っていた
そんな物であるのに、なぜやるのか。


玉川氏:
原発というのは、もう安くもないわけですね。
それから安全でもない
そういう原発を、政治側が続けていきたい理由っていうのが分からない。

河野氏:
政治の中には、正しい情報が入ってきていない人、っていうのがたくさんいるのだと思います。
もうひとつはやはり、電力会社が電気事業連合会という、いわば任意団体で、全く会計の報告をしなくていいというところへお金をプールして、それが様々な形で政治に流れてくる、というのはあると思いますし、
選挙で電力業界に世話になっている、という政治家もやっぱりいるんだろうと思いますね。
そうするとどうしても、いろんなところの利益が入った議論になってしまう。

玉川氏:
ではなぜ、経産省はなぜ続けたいんですか?

河野氏:
経産省も、核燃料サイクルについては、本音で話をすると〝これはもう無理だ〟〝無理だから再処理をやめよう〟と言うと、
〝青森に運び込んだ使用済み核燃料を、青森県との約束で(県外に)持ち出してくれ〟と(言われる)。
ところが今、その持って行く先がないので、〝とりあえず方針転換はしない〟と言っているのが、経産省からしてみると楽なんですね。



ナレーター:
〝核燃料の再処理問題があり、経産省は現状を維持したいのでは〟と、河野氏は指摘する。
そして、外務省の中では、また〝違った〟思惑があるのではと、経産省の小委員会委員を務める伴氏は言う。
はたしてその思惑とは。


経産省総合資源エネルギー調査会・原子力小委員会・伴英幸委員:
原子力技術を持っていることが抑止力につながる、という考え方なんです。
外務省とか防衛省で、全部ではないと思いますが、そういったところの中に、
原子力技術を持っていることが、実際に、いざとなった時に、核兵器の開発につながることが出来るので、
核兵器を造る、というわけじゃないんだけど、その技術をずっと維持していることが、抑止効果を働かせるとか、
あるいは外交的に、発言力としての意味合いを持ってくる、というような考え方があって、(原発を)止められない状況になっているのではないかなと。


ナレーター:

1969年、中国で行われた核実験を契機に外務省が発行した、『わが国の外交政策対大網』(外交政策企画委員会作成)という報告書には、




『核兵器については、NPT(核兵器不拡散条約)に参加すると否とにかかわらず、当面核兵器は保有しない政策をとるが、
核兵器製造の経済的・技術的ポテンシャルは常に保持するとともに、これに対する掣肘(干渉し行動を妨げること)を受けないよう配慮する』


つまり、核兵器は持たないが技術は持ち続けることで生まれる、いわゆる〝核技術抑止〟の考え方が今もあるのではと、伴氏は指摘する。


伴氏:
(報告書が出されたのが)今からまあ40年以上前の話なので、それが今に至っているかどうかというのも、結構大きな問題になると思うんですけど、
外務省の中では、一部の人たちだと、全員ではないと思いますが、やっぱりそういうものというのは、きちっと維持されているんだという意見も聞いたことがあり、
ある勢力として生き残っているというふうに受け止めているんですね。



スタジオ
玉川氏:
お二人の話を聞いていると、経済合理性ではない理由がその裏側にあるのではないかという話になってくる。
そうなると、ずっと続けていくためには、やっぱり廃炉を考えると、新増設せざるを得ないという考えが通奏低音のように流れているように、どうしても感じる。
では、経産大臣の宮沢氏は、原発新増設についてどのようにおっしゃっているか。



Q:
原発の新増設をすべきかどうか、決める考えは?

宮沢経済産業大臣:
現時点では、新増設、リプレース(建て替え)を含め想定していない、というところまででありまして、
それ以降は、する、しない等々ということは、一切決めておりません
議論をする、しないということについても、一切決めておりませんので、
現時点では、想定していない、ということであります。

(1月19日 閣議後会見)


スタジオ:
遠回しに、直接的にではなくて、こそっとやられるというところがすごく嫌だし、
良くないと思うのは、これがやられると議論にならない
今はヨーロッパでも、例えば風力はあてにならないと言われているものが、もっと確実になるように風の向きを予知できる技術が上がってきていたりとか、
逆にさきほどベースロードに入っていた地熱なども、例えば温泉で観光をしている地元の人たちが、温泉が枯れたら困ると反対するという可能性もある。
だから決して、政府が言うほど安定したものではないので、議論することによって新しいアイディアとか可能性が見えてくるはずなのに、
それを封じ込められてしまっているような感じがするのが嫌
だ。

まさに、今日の結びがそうで、

新設したいなら、正々堂々と、正面から主張したらいいのでは?

国民的議論をやりましょう。
新設が本当に必要だと考えているんだったら。

いろんな思いでいっぱいだった週末

2015年04月19日 | 家族とわたし
空ちゃんと海ちゃんが、去勢手術を受けました。
金曜日の朝早くに、手術をしてくれる病院に行き、受付をして、また夕方の5時に迎えに行くという予定になっていました。
手術と並行して、海ちゃんの体内にマイクロチップを入れること(空ちゃんにはもう入っています)、ジステンバーと猫エイズの予防接種をすることになっていて、
そこまで同時にやってしまっていいのか、そもそもマイクロチップなどというものを体内に入れていいのかと、かなり心配になったのですが、
けれどもそれらは、彼らを捕獲したマンハッタンの動物レスキュー協会から養子にもらう時の約束で、だからそれを破るわけにはいかず、
もやもやとした気持ちのままズルズルとその日を延ばしてしまっていて、気がつくと空ちゃんは10ヶ月、海ちゃんは8ヶ月と、どんどんと大きくなり…、
さらに、生まれて初めての春が近づいてくるにつれて、喧嘩やスプレー行為が激しくなってきたので、とうとう決心して予約を入れました。

わたしはというと、術後の猫トイレは猫砂ではなく、新聞紙を細かくしたものか紙製のつぶつぶのものにしてくれと病院から言われ、ペットショップでうろうろと悩んでいました。
なんせ、空ちゃんの、そういう類の大き目のチップ嫌いは半端ではなく、どういうふうに工夫をしてもダメ、何が何でもオーソドックスな猫砂でないと出るものも出ん!というのを、
いったいどうしたら変えられるか、そのことも気にしつつ、けれども試す勇気が出ずにズルズルと日が過ごしてしまっていました。
だから結局こんな手術の前日の夕方から、いきなり何の前触れもなく、「もうこれにしなさい!」と押し付けるという、最悪の展開に…。

そんなこんなの不穏な空気が漂う部屋で、なにか嫌~な予感がしまくっている空ちゃんと海ちゃんです。


前の晩の夜中から餌を、そして当日の朝6時には水も取り上げられてしまいました。
病院までのキャリーが玄関のドア付近に置かれ、いよいよ嫌~な予感満々な二匹。
病院に着くと少なくとも20人(匹)はすでに来ていて、カウンターでの受付を待つ間に絶え間なく聞こえてくるワンニャンの鳴き声に、さらに恐怖が増してきた様子…。
レスキュー団体から指定された所でないと、手術代などの費用を自腹を切って払わなくてはならなくて、だから渋々連れて来た所だったので、
ショーティの時のことがありありと思い出されてきて、これでよかったんだろうかと、列に並びながら悶々と考えていました。

ショーティをあるお家からもらって半年ばかり経った頃、避妊手術を受けさせなければならなかったのですが、
費用のことを一番に考えてしまい、一番安い料金でやってくれる、しかも近所の獣医を見つけ出し、そこで手術をしてもらったところ、
術後の状態がとても酷くて三日間ずっと危ない状態が続き、わたしは成す術もなく、ごめんごめんと謝りながら、彼女をお腹の上に乗せて眠らせていたということがありました。
幸いにして彼女は助かったのですが、先天性の視神経の障害があったこと、それを獣医ならすぐに分かるはずだったことなどを後から知り、
費用のことばかりを考えて、とても辛い思いをさせてしまったことを、ずっと悔いていました。
彼女のお腹には、手術後の癒着が原因で、大きなコブができていて、それに手が触れるたびに、ごめんなと謝っていました。
その二の舞になりはしないか…。
そんな縁起でもないことをつい考えてしまっては取り消し、また気づいたら心配してしまっていて…とても複雑な思いでした。


仕事のために行けないわたしの代わりに、夫が迎えに行ってくれました。
家に着いたのが6時前。
でも、8時までキャリーに入れたままにしておくこと、と言われてきたそうで、おしっこまみれの敷きタオルをぐちゃぐちゃ踏みながら混乱している彼らを、キャリーの網越しに見ていました。


麻酔がまだ効いているのか、痛んでいるふうでもなく、けれども海ちゃんがやたらと手術痕を舐めようとし始めたので、
8時までにはまだ30分も残っていたのですが、ひとまずキャリーから出して、エリザベスカラーを付けることにしました。
病院からもらってきたそれを見ると、こんなんにどうして頭が入るのだ?…なサイズ。
でも海ちゃんは頭がちっちゃいので、とりあえず大丈夫だろうと、ムギュ~ッと突っ込んでみると、あ、入った!
包帯を裂いて作った紐をカラーの輪っかに通し無事装着。
ホッと一安心、と思いきや、まだ麻酔でヨタヨタしているはずの海ちゃんが、普段の倍ぐらいの速さで部屋中を駆け回り、
もうなんというか、混乱の極みというのはこういうことだと言わんばかりの、まるでピンボールゲームの白い玉のようにあちこちにぶつかり、
挙げ句の果てには階段を踏み外しながらも駆け上がり、ガチャンバタンと音を立てて暴れ回る音を聞きながら、夫とわたしも慌てて二階に上がりました。
なんとか捕まえたものの、もう完全にパニック状態。
付けてしまったカラーを外すわけにもいかず、とにかく抱っこして落ち着かせることにしました。
その様子を見ていた空ちゃん。
彼は頭がデカいので、やっぱり海ちゃんのように押し込むことができず大わらわ。
そしてやはり彼も暴れ始め、それを見た、少しは落ち着いていたはずの海ちゃんがまた暴れてと、これは今夜は眠れそうにないな…という予感がぐんぐん上昇していきました。
実は前の晩も、手術のことやらをついつい考えてしまい、ほんの3時間ぐらいしか眠ることができなかったので、寝不足連チャンは必至です。

彼らのトイレと食べ物と水を、わたしの小さな寝室に全部入れ、万が一落ち着いた時のためにと、お気に入りの猫ベッドも置き、ひとまず一人と二匹で夜を過ごすことに。
海ちゃんは、パニック状態が収まらず、ベッドの下に潜り込んだまま、暗闇からこちらをじぃーっと見据えています。
痛み止めの薬を飲ませたくても、一向に出てきません。
時間が経つにつれ、痛みと恐さ、そしてストレスで、全身の震えが止まらなくなってきた海ちゃんを、懐中電灯で照らして見る辛さ。
そうかと思うと突如姿を現して、カーテンをよじ登ろうとしたり、また勢いよくぶつかったり。
きっと、エリザベスカラーをなんとかして取っ払おうとして、ぶつけているのでしょう。
とうとう、端っこの一部が割れてしまいました。
空ちゃんも、海ちゃんの暴れっぷりに反応して、一瞬暴れるのだけれどもすぐに収まります。
飲まず食わず寝ずの一夜が明け、わたしは朝から二人の生徒を教えました。

昼から予定していたマンハッタンでのミーティングをキャンセルして、ひたすら空ちゃん海ちゃんとべったり過ごしました。
いつもは厳禁のベッドの上も、今日ばかりは絶賛大開放中。


やっと少し食べる気になった海ちゃん。


ぐったりとしている空ちゃんの向こうでは、


ポンちゃんがいつの間にか満開に!


ああもったいない!一年に一度の再会なのに!
慌てて外に出て行きました。






モモちゃんも、小さい体につぼみをいっぱいつけてくれました。


自力で冬を越してくれた水仙。


こちらは夫がくれた不思議な花。


紫陽花の芽も出てきました。


夕方になって、先日の誕生日のお祝いにと来てくれた長男くん、そして次男くんとまなっちゃん、夫との5人で、特別な日だけ行くネルソンさんのレストランへ行きました。


前のレストランとは180度雰囲気の違う、かなりサイケデリックな外装。


東海岸で獲れた魚のお寿司とお刺身の盛り合わせを、超~久しぶりにいただきました。彼の巻き寿司はアイディアが豊富で斬新で、しかも美味すぎ!


近所の日本でいうところの百均のお店。


レストランから戻り、夫が作ってくれた美味いコーヒーと一緒に。久々に家族が揃う…こういう時間が何よりの幸せです!


この日は、大阪の弟からのお楽しみ箱も届き、体に悪いもんやらええもんやらてんこ盛りの、日本語のビデオもありぃのの、ごっつ嬉しい日になりました。


翌日の今日は、昨日長男くんが教えてくれた、グルーミングが全くできなくてストレスが溜まっている猫たちの体を、温かなタオルで拭いてあげるのを再度実行。
空ちゃんを怖がって威嚇していた海ちゃんも、ようやくわたしの寝室から出てきて、家の中をゆっくり歩き回り始めました。
そして何より嬉しかったのは、二匹ともに、術後の初ウンチが出たこと。これでまず、最初の難関突破です。

せっかく男手があるので、しかも夫と違い、頼んだら大抵は「いいよ」と言って手伝ってくれる男手なので、アードリィからもらったサクランボの苗木を植えることにしました。

植える位置については、人百倍こだわっている夫が出てきて、家族4人で、ここでもないあそこでもないと大議論。


結局は、多分横広がりに伸びるとは思いますが、夫の意見を尊重して、隣の空き地との境界線から30センチほど中に入った所に植えることにしました。
穴を深~く掘り(掘ってもらい)、そこにお水をいっぱい注ぎ、腐った葉っぱを底に敷き、いよいよ植樹です!


ぺたんぺたん。


玄関前の松の木の下で、息子たちが騒いているのでどれどれと覗きに行くと、
キツツキが突っついた穴から、松ヤニがトロ~リトロリ。油断して触ってしまいました。


クラリネットのキーのコルクをくっつけるのに、よく使った松ヤニ。香りが懐かしい~。


常日頃、ロッククライミングで鍛えているのでと、うちの外壁を素手で登ろうとする長男くん。


そりゃ無理ですってやっぱり…っつか、登って欲しないわ~そんな危ないとこ!



夫がバーベキューコンロで焼いてくれたチキンと、冷蔵庫の掃除アルモンデ〝クラムチャウダーもどき〟スープ。どちらも大好評でした。



ずいぶんと落ち着いてきた二にゃんたち。




外から見守るポンちゃん。


エリザベスカラーは10日間装着するように、と言われています。
長いなあ~…。

私は「粛々と進める」としか言えない、世にも愚かな木偶の坊です。

2015年04月15日 | 日本とわたし
この3人の政治家には、考える能力が欠けているのでしょうか。
原子力規制委員会の判断や新基準が、どのような理由で十分でなく合理性に欠けているかが、あれほど分かりやすく懇切丁寧に説明されているのに、
それらが全く理解できないばかりか、阿呆の一つ覚えみたいに、再稼働は進める、再稼働は進めるって…。
自分の愚かさをここまであからさまにできるというのは、いったいどのような神経の持ち主なんでしょうか。

粛々と進めるって…。

もういっそのこと、自民党なんてウソ丸出しのジョークのような党名はやめて、粛々党に変えたらどうですか?


「菅官房長官「再稼働方針変わらず」=高浜原発」
【時事通信】2014年4月14日

菅義偉官房長官は14日午後の記者会見で、福井地裁が関西電力高浜原発3、4号機の再稼働差し止めの仮処分を決定したことに関し、
「原子力規制委員会の判断を尊重して、再稼働を進める方針に変わりはない。粛々と進める」と明言した。
その上で、
「仮処分の段階であり、事業者の対応を注視していく」と述べ、関電による異議申し立てなどの動きを見守る考えを示した。
 
福井地裁が、原子力規制委の新基準について、「合理性を欠く」などと指摘したことに対し、菅長官は、
「独立した規制委が専門的見地から、十分に時間をかけ、世界で最も厳しいと言われる基準に適合すると判断した」と反論した。
 
自民党の稲田朋美政調会長はコメントを出し、
「先の衆院選の公約で『規制委の基準に適合すると認められた場合には再稼働を進める』と明記しており、これに沿って対応していく」と表明。
細田博之幹事長代行は記者団に、「不適切な決定だ」と述べ、地裁の判断を批判した。


決めた後、なんの責任も取らずに、さっさと引退して、のうのうと暮らして死んでいくだけの人間どもが短絡的に出した決定のせいで、
日本国内に、今以上の、新たな使用済み核燃料が増えるようなことにならないよう、
即刻、原発廃炉と原発施設の廃止作業を開始するよう、国民が一丸となって命じる必要に迫られています。
もう本当に時間がありません。
毎年1000トンなんて馬鹿げた量のゴミを、絶対に出すようなことにならせてはいけません。
要するに、再稼働ゼロの今のまま、すべての原発の廃炉作業に入る。
それ以外の選択肢などありません。



*上記の図に訂正があります。
東通村は東京電力ではなく東北電力です。

六ヶ所村・再処理工場(核燃サイクル施設)は日本原燃所有。
むつ市・中間貯蔵施設(RHS)はリサイクル燃料貯蔵(東京電力8割&日本原電2割資本)



原発がないと日本経済は破綻するのか?
http://ch.nicovideo.jp/takeda/blomaga/ar765274 
【武田邦彦氏のブログ】2015-04-05

原発がないと日本経済が破綻するという、これもまた極端な意見を言う人がいる。
正しく言えば、
「原発を廃止すると、現在の東京電力が倒産し、役員が替わる。従業員は新会社に移る」と言うことぐらいはおこるだろう。
原発の比率が高い関西電力や九州電力の収益力は、当面下がるだろうが、倒産することはない。

私は電力会社の株を持っているので、個人的には今ある原発は動かした方が得だが、
税金のことなどを考えると、個人的に少しの損をしても原発は危険だし、心配している人も多いので、止めるべきと考えている。

原発を止めても、日本経済は破綻しない

1)
原発のコストと石炭火力のコストはほぼ同じ
石炭の輸入は、ウランと比較してほぼ同じ容易さ(輸出国が多い)。

2)
原発は、開発費、地域対策費、廃炉費用、廃棄物処理費、事故対策費などがあるが、ほとんどが税金でまかなっている
総合的には、原発のコストは高い。

3)
現在ある原発を廃炉にするには、2兆円ぐらいかかる。
個別の電力会社としては辛いところもあるので、今後20年間に使用する予定だった約20兆円の原発関連の国家予算を使えば、問題は無い

4)
表紙に示したように、世界の先進国は、ほとんどが原発の廃炉に向かっている
その多くが、日本より経済力が低い。


ただ、現実問題としては、
政治家、官僚、専門家、マスコミに、原発の関係の資金が大量に流れていること(もともとは国民の電気代だが)、
東京電力の経営者を全更新するのに抵抗感があるなど、まだまだ存続させないと、という理屈は続く
だろう。

また、石炭を輸入する代金が赤字になる、というのはまったくのウソで、付加価値のある電気ができること
原発でもウラン、鉄鉱石、建設のためのエネルギーを輸入しなければならないから、コストが同じなら貿易は同じ

私はむしろ、国民の間の不安と対立がなくなるので、経済は活発になると思う。

地震の空白地帯が存在しない国土に建つ原発でも大丈夫だと?そんな根拠に乏しい楽観的見通し運転を禁ず!

2015年04月15日 | 日本とわたし
昨日の14日、高浜原発再稼働禁止処分決定が出ましたね。
要旨全文を、嬉しさ百倍の勢いで、ここに書き起こしておきます。
全くもって良い誕生日になったと、樋口裁判長への感謝の気持ちでいっぱいです。

高浜仮処分決定
決定pdf
https://www.dropbox.com/sh/1fajm2rc2hokgj1/AAB5Z3fQQEdAXdxqKod3dmFwa/決定.pdf?dl=0

決定要旨pdf
https://www.dropbox.com/sh/1fajm2rc2hokgj1/AACOjakIQdp69uAmpD5aB2DPa/決定要旨.pdf?dl=0

高浜原発再稼動禁止処分決定要旨全文

平成26年(ヨ)第31号 
高浜原発3、4号機運転差止仮処分命令申立事件

主文
1. 債務者は、福井県大飯郡高浜町田ノ浦1において、高浜発電所3号機及び4号機の原子炉を運転してはならない。
2. 申立費用は債務者の負担とする。


理由の要旨
1. 基準地震動である700ガルを超える地震について

基準地震動は、原発に到来することが想定できる最大の地震動であり、基準地震動を適切に策定することは、原発の耐震安全性確保の基礎であり、基準地震動を超える地震はあってはならないはずである。

しかし、全国で20箇所にも満たない原発のうち、4つの原発に5回にわたり想定した地震動を超える地震が、平成17年以降10年足らずの間に到来している
本件原発の地震想定が、基本的には上記4つの原発におけるのと同様、過去における地震の記録と周辺の活断層の調査分析という手法に基づいてなされ、
活断層の評価方法にも大きな違いがないにもかかわらず、債務者の本件原発の地震想定だけが信頼に値するという根拠は見い出せない

加えて、活断層の状況から、地震動の強さを推定する方式の提言者である入倉孝次郎教授は、新聞記者の取材に応じて、
「基準地震動は計算で出た一番大きな揺れの値のように思われることがあるが、そうではない」
「私は、科学的な式を使って計算方法を提案してきたが、平均からずれた地震はいくらでもあり、観測そのものが間違っていることもある」
と答えている。
地震の平均像を基礎として、万一の事故に備えなければならない原子力発電所の基準地震動を策定することに合理性は見い出し難いから、
基準地震動はその実績のみならず、理論面でも信頼性を失っていることになる。

基準地震動を超える地震が到来すれば、施設が破損するおそれがあり、
その場合、事態の把握の困難性や時間的な制約の下、収束を図るには多くの困難が伴い、炉心損傷に至る危険が認められる。


2. 基準地震動である700ガル未満の地震について

本件原発の運転開始時の基準地震動は370ガルであったところ、
安全余裕があるとの理由で、根本的な耐震補強工事がなされることがないまま、550ガルに引き上げられ、
更に、新規制基準の実施を機に、700ガルにまで引き上げられた。
原発の耐震安全性確保の基礎となるべき基準地震動の数値だけを引き上げるという対応は、社会的に許容できることではないし、債務者のいう安全設計理想と相容れないものと思われる。

基準地震動である700ガルを下回る地震によって外部電源が断たれ、かつ主給水ポンプが破損し主給水が断たれるおそれがあることは、債務者においてこれを自認しているところである。
外部電源と主給水によって冷却機能を維持するのが、原子炉の本来の姿である。
安全確保の上で不可欠な役割を第1次的に担う設備は、これを安全上重要な設備であるとして、その役割にふさわしい耐震性を求めるのが、健全な社会通念であると考えられる。

このような設備を、安全上重要な設備ではないとする債務者の主張は、理解に苦しむ
債務者は、本件原発の安全設備は、多重防護の考えに基づき、安全性を確保する設計となっていると主張しているところ、
多重防備とは、堅固な第一陣が突破されたとしてもなお第二陣、第三陣が控えているという備えの在り方を指すと解されるのであって、
第一陣の備えが貧弱なため、いきなり背水の陣となるような備えの在り方は、多重防護の意義からはずれるものと思われる。

基準地震動である700ガル未満の地震によっても、冷却機能喪失による炉心損傷に至る危険が認められている


3. 冷却機能の維持についての小括

日本列島は4つのプレートの境目に位置しており、全世界の地震の1割が我が国の国土で発生し、日本国内に地震の空白地帯は存在しない
債務者は、基準地震動を超える地震が到来してしまった他の原発敷地についての地域的特性や、高浜原発との地域差を強調しているが、
これらはそれ自体確たるものではないし、我が国全体が置かれている上記のような厳然たる事実の前では、大きな意味を持つこともないと考えられる。
各地の原発敷地外に幾たびか到来した激しい地震や、各地の原発敷地に5回にわたり到来した基準地震動を超える地震が、高浜原発には到来しないというのは、根拠に乏しい楽観的見通しにしかすぎない上、
基準地震動に満たない地震によっても、冷却機能喪失による重大な事故が生じ得るというのであれば、
そこでの危険は、万が一の危険という領域をはるかに超える、現実的で切迫した危険である


4. 使用済み核燃料について

使用済み核燃料は、我が国の存続に関わるほどの被害を及ぼす可能性があるのに、格納容器のような堅固な施設によって閉じ込められていない
使用済み核燃料を閉じ込めておくための堅固な設備を設けるためには、膨大な費用を要するということに加え、
国民の安全が何よりも優先されるべきであるとの見識に立つのではなく
深刻な事故はめったに起きないだろうという見通しのもとに、かような対応が成り立っているといわざるを得ない
また、使用済み核燃料プールの給水設備の耐震性も、Bクラスである。


5. 被保全債権について

本件原発の脆弱性は、
① 基準地震動の策定基準を見直し、基準地震動を大幅に引き上げ、それに応じた根本的な耐震工事を実施する、
② 外部電源と主給水の双方について、基準地震動に耐えられるように、耐震性をSクラスにする、
③ 使用済み核燃料を堅固な施設で囲い込む、
④ 使用済み核燃料プールの給水設備の耐震性をSクラスにする、

という各方策がとられることによってしか解消できない。

また、地震の際の事態の把握の困難性は、使用済み核燃料プールに係る計測装置がSクラスであることの必要性を基礎付けるものであるし、
中央制御室へ放射性物質が及ぶ危険性は、耐震性及び放射性物質に対する防御機能が高い免震重要棟の設置の必要性を裏付けるものといえるのに、
原子力規制委員会が策定した新規性基準は、上記のいずれの点についても、規制の対象としていない
免震重要棟については、その設置が予定されてはいるものの、猶予期間が設けられているところ、
地震が人間の計画、意図とは全く無関係に起こるものである以上、かような規制方法に合理性がないことは自明である。

原子力規制委員会が設置変更許可をするためには、申請に係る原子炉施設が、新規性基準に適合するとの専門技術的な見地からする合理的な審査を経なければならないし、新規性基準自体も合理的なものでなければならないが、
その趣旨は、当該原子炉施設の周辺住民の生命、身体に重大な危害を及ぼす等の深刻な災害が万が一にも起こらないようにするため、
原発設備の安全性につき、十分な審査を行わせることにある(最高裁判所平成4年10月29日第一小法廷判決、伊方最高裁判決)。
そうすると、新規性基準に求められるべき合理性とは、原発の設備が基準に適合すれば、深刻な災害を引き起こすおそれが万が一にもないといえるような、厳格な内容を備えていることであると解すべきことになる。
しかるに、新規性基準は上記のとおり、緩やかにすぎ、これに適合しても本件原発の安全性は確保されていない
新規性基準は合理性を欠くものである。
そうである以上、その新規性基準に本件原発施設が適合するか否かについて判断するまでもなく、
債権者らが人格権を侵害される具体的危険性、即ち被保全債権の存在が認められる



6. 保全の必要性について

本件原発の事故によって、債権者らは取り返しのつかない損害を被るおそれが生じることになり、本案訴訟の結論を待つ余裕がなく、
また、原子力規制委員会の設置変更許可がなされた現時点においては、保全の必要性も認められる。


↑以上、書き写しおわり


ここからは、トルコへの原発輸出を止めるべく、現地で講演などを行って奮闘されている守田さんからのメールを紹介します。
守田さんは、トルコと日本、そして世界を、核のない世の中に向けた協働を媒介に繋ぎ続けようと、ものすごく忙しい中奮闘してくださっています。
しかも、その渡航費は自腹です。
トルコ内での滞在費、移動費は、トルコの方たちがもってくださっているようです。
こうして、なんとかして日本を、アジアを、そして世界を良くしようと、心身ともに投げ打って頑張ってくださっている守田さんのような方々を、カンパで支えるというのもひとつの運動ではないでしょうか。

振込先は以下に。
どうかよろしくお願いします!

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なまえ モリタトシヤ 
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原発輸出を止めることで日本の原発を完全に止めよう!

守田です。(20150415 07:00トルコ時間)

イスタンブールのホテルからです。
いよいよ今日が、トルコ滞在最終日となりました。
いつものことですが、怒濤のような日々でした。
たくさんの方と出会い、たくさんの話を聞き、たくさんの経験と知恵を詰めました。
とてもありがたい一週間でした。
とくに、この旅の初めに、14日に高浜原発再稼働禁止処分決定が出るという情報をつかみ、結果的に素晴しい朗報をトルコの方たちに伝えられて、とても嬉しかったです。

発言内容も、サムソン、イスタンブールでは変更しました。
ご紹介した講演用原稿のうち、
1の、放射線の危険性の数値的目安の紹介に基づいた日本の放射能汚染マップの紹介と、
2の、小児甲状腺がんの広がりや心臓病の増加が懸念されるデータの紹介まではそのままとし、
その後は割愛して、日本の情報に差し替えました。

今回は、メインテーマがチェルノブイリと健康問題であったために、事前にご紹介したような原稿を作っていったのですが、
やはり、もっと日本の情報を出してくれ、再稼働問題等もあった方が良いとの提案を受けたからです。
それで、福島県で住民の方たちが、きちんとした防護服などないままに除染活動をしなければならなかったことや、
子どもたちが、マスクをして運動会をさせられたことなどを紹介しました。

また、安倍首相がオリンピック招致発言において、
「原発はコントロールされている」
「汚染水は完全にブロックされている」
「今も未来も健康被害は全くない」と、大嘘を言い放ったことへの批判を語りました。
「私たちの国の首相は大嘘つきなので、だまされないでください」と話すと、大きな拍手が起こりました。
また、浪江町議会がすぐさま、
「わが町は、関連死で290人がすでに亡くなっている。福島を軽視し見下す政府と東電に憤りを禁じ得ない」と、声明を出したことも紹介した上で、
安倍首相とエルドアン首相(当時)が握手している写真を示して、「嘘つきにだまされないように気をつけましょう」と語ると、大きな笑いが返ってきました。

その上で、日本民衆の抵抗運動の写真を、何枚か紹介しました。
示したのは、京都で行われている関西電力前での金曜行動です。
僕もたびたび参加して撮影していますが、同じような行動が、全国で250カ所近くで行われていること(月1回の行動も含む)、
こんなことは、日本の歴史の中でこれまでなかったこと、画期的な行動であることを紹介しました。
そして、重要な情報として、現在日本の全ての原発が止まっていることを明らかにしましたが、
実はこの点は、トルコの知識人層でもあまり知られていない情報だったので、伝える意義がとても高かったです。

次に伝えたのは、日本政府は、そこから原発を生き延びさせるために、二つの狙いを持っていることです。
一つは、とにかくどれかの原発を動かすことで、狙われているのは高浜原発と川内原発であること。
そしてもう一つの狙いが、原発輸出であることです。

なぜ原発輸出に日本政府が固執しているのか
端的に言って、原子力産業を維持するためです。

国内で、たとえ一つか二つの原発を再稼働させたとしても、その後にたくさんの原発を動かすことは難しい。
ならば、先に輸出を進めてしまい、技術力などを保持するとともに、いわば外堀埋めようとしているというわけです。

ここからは時間がないので、発言に入れなかったことですが、
原発輸出路線は、もともとはアメリカのブッシュジュニア政権のときに、原発回帰政策が狙われたことにタイアップする形で、小泉元首相が2005年の政策大綱で路線化したものです。
しかも、もはや生産ラインを失っているアメリカに変わって、日本が原子力のリーディングカントリーにのし上がり、独自の輸出構造を作っていくことまでもが狙われました

しかし、アメリカはすでに、原発回帰から撤退してしまいました。
現実的な展望が見いだせなかったからです。
だからまた福島原発事故以降、小泉元首相も転換を唱えだしたのではと僕は見ていますが、
一方でアメリカに肩を並べ、さらにアメリカに変わって世界のリーディングカントリーになりたい安倍首相は、
福島原発事故後も、日本独自の原発輸出路線に固執してきた
のでした。
そこで日本の原子力産業の延命という目的が付け加わったのです。あるいはそれこそ主目的になったとも言えます。

以上を踏まえて、トルコの方達には、
それだけに今、トルコの民衆と日本の民衆が固く連帯して頑張れば、原発輸出を止めることは可能だ。
そのために自分たちの力をあげよう。
民衆の力をアップさせよう。
Power to the People!
」と訴えました。
大変、大きな拍手をいただけました。

さて、ここからは日本のわたしたちの問題です。
これまで述べてきたように、実際に、原発輸出は日本の原子力産業の保持の位置性を強くもって行われようとしています
それだけに、輸出政策を止めることは、私たちの国の原発を止める上で非常に大きな位置にあります
さらに僕は、再稼働の動き自身がまた、原発輸出とも連動していると考えています。
理由は単純です。
自分の国で安全性が担保できないことを理由に原発が動かせなかったら、当然にも輸出に大きな影響が出るからです。
日本の原発がなかなか再稼働できないなかで、輸出で時を稼ごうとしているわけですが、
しかし輸出のためにも再稼働を急がないわけにはいかないというジレンマのもとに、安倍政権は立っている訳です。

だからこそ私たちは、日本の原発政策をさらに追いつめるために、輸出反対にもっと力を注いでいく必要があります

その点でも、原発輸出国の人々との連帯は、ますます重要性が増しています
トルコやベトナムで原発反対の声が高まり、輸出ができなくなれば、今、一つの原発も動かせていない日本の原子力産業は、ますます衰退の道を辿ることになるからです。
その意味で、トルコやベトナムの方達の頑張りは、直接に、私たちの原発のない未来の可能性を開くものとなります。
そのような構造的なつながりをしっかりと把握して、私たちは、トルコやベトナムを初めとする、原発輸出が狙われている先の国々の人々との連携を、もっともっと強めていく必要があります

さらに、トルコとの関係で言えば、今回の再稼働禁止決定で、
電力会社や原子力規制庁が、地震のことを把握できていないこと、
いや、今の科学の水準では、最大の揺れがどれほどになるか把握できないのであって、
もしそれでも原発を動かしたいというのであれば、地震基準動を大幅に引き上げるべきだという点が打ち出されたことも、とても大きい。
なぜかと言えば、トルコもまた、日本と同じような地震大国だからです。
日本国内で、地震への備えがあまりに脆弱であることを指摘された原発を、地震大国のトルコに輸出等していいわけがありません


もう一つ、今回の決定は、直接的に加圧水型原子炉を要する高浜原発に向けられたものですが、この原子炉を作ったのは三菱重工です。
その三菱が、トルコ・シノップへの輸出も担おうとしているわけで、
今回の加圧水型原子炉への批判は、そのままシノップへと輸出されようとしている原子炉の安全性への批判にもつながります。
これもまた、非常に重要な点です。

以上に踏まえて僕は、帰国したら今まで以上に、原発輸出反対のために奮闘しようと思っています。
とくにその中でも、僕の役割は、トルコの民衆と日本の民衆の連帯の橋渡しになることですから、その点での努力をさらにアップします。
頑張ります。
心がうずうずしています。

ちなみに今は、トルコ時間では朝の7時。
すでに予定されたスケジュールは全て終えていて、今日はグランドバザールなどを観光してこようと思っていますが、
ありがたいことに、午後2時より、トルコの新聞社が僕をインタビューしてくれることになりました。
貴重な機会ですから、高浜原発再稼働禁止決定の意義を語り、トルコ民衆との連帯、原発輸出阻止に向けた僕の熱い決意を披露しようと思っています。
話したいことがいっぱいですから、とても嬉しいインタビューです。

以上を終えて、今夜のフライトで日本に戻ります!
みなさま、どうか、トルコへの原発輸出を止める行動に、ぜひお力を貸してください。
以上でトルコからの報告を終えます!!

守田敏也 MORITA Toshiya
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