ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

初めてのさくら祭り in ワシントンD.C.

2015年04月14日 | ひとりごと
15日になりました。(ここアメリカでは)いくつになっても嬉しい、いくつになっても祝ってもらえる誕生日です。

で、今回の誕生日祝いはワシントンD.C.のお花見♪ ということで、行ってまいりました。
毎年この頃になると、いっぺんは見に行ってみたいもんだとブツブツと心の中で思いつつ、気がついたらもう花が散っていた、という繰り返しだったのですが、
アメリカと家族として繋がってもう23年が経つというのに、それも車で3時間ちょっとの、こちらでいうと近場に暮らし始めて15年も経つというのに、
しかも、桜はずっといつだって寄り添ってくれた花だというのに、いっぺんも行ったことがないっていうのはどういうこっちゃ?!ということで、
やっとやっと決心して、今年の誕生日はワシントンD.C.に連れてってくれぇ~!と夫に頼みました。

出発日は11日の土曜日。
ぐずぐず天気が続いた後の晴れ間でしたが、風が冷たくて寒いったらありません。
まずは今回の相棒ソプラノのポーレットと、5月のオーディションのための初練習をしにマンハッタンに行き、家に戻り次第、荷物をカバンに詰め込み出発!と、
まあ、いつものごとくのバタバタとした旅行の始まりです。
わたしたちが行こうと決めた週末がちょうど、満開+快晴と好条件が揃いそうだったので、ホテルの予約ができるかどうかが心配でしたが、なんとか無事に2泊を確保。
確定申告のためにウンウン唸りながら作成した書類も整い、それを郵便局に出して気分もすっきり!
出発です!

道中で気温が徐々に上がってきました。
ニュージャージーではつぼみさえも膨らんでいないので、気温とともに気分も上昇、ワクワクしてきました。
ワシントンD.C.の桜見物には何度も出かけている友人家族(今回ももちろん来ていました)から知恵をもらい、近辺の町から地下鉄で通うという方法をとりました。
目指すホテルのすぐ横に公共の駐車場があったので入り、ホテル客専用の5階に駐車し、専用通路からホテルへ。
ちなみに、ワシントンD.C.の週末の駐車料金はすべて無料なんだそうです。すばらしい!
フロント係の人に名前を告げ、部屋の番号を教えてもらおうと待っていたら…、
「名前が見つけられないのですが」と言われ、え?そんなはずはないです、ほら、予約終了のメールももらってるしと、夫が見せると、
「あ、これ、来週の予約になってますよ、ほら、18日」
「えぇ~!」

ということで、敢え無く宿無しとなったわたしたち。
係の人も気の毒がって、あちこちに問い合わせをしてくれたのですが、桜祭りの真っ只中の土曜日の夜に、ありませんて、そりゃ。
というか、あるんですよ、高~い料金なら。
でも、夫が予約したサイトは、キャンセルができないという条件付きだったのです。
ということは、幻の2日間のためのお金も払わなくてはなりません。
で、とにかくこの2日は、どこか泊まれるところを見つけて、さらにその分を払わなくてはなりません。
だから、できる限り安くしたい!けれども、誕生日のお祝いという事情もある。
ああ、なんて我々らしい始まりなのだ!と、ちょっと感動しつつ、45分ぐらい奮闘した結果、車で30分ぐらいのところにある町にホテルを見つけました。
地下鉄が使えるかなあ…なんてこともふと思いましたが、それはもう明日になってから考えようと気持ちを切り替えて、まずは腹ごしらえ。

ホテルのすぐそばの道端で、ノリノリのドラマーさんたち。


近くで見つけた寿司カウンターのある日本食のお店で食べていると、若い東洋人女性の店員さんとお客さんがちょっともめている様子。
カウンターで座っていた我々にも、話がチラッと聞こえてきました。
寿司職人の若い男性に、韓国語と英語のちゃんぽんで話しているその女性に、どうしたの?と英語で尋ねてみました。
すると、どこの国の人ですか?と聞かれたので、日本ですと答えると、すぐさま流暢な日本語で話し始めたのでびっくり!
まるで生まれも育ちも日本人のようですねと言うと、勉強しに5年ほど日本で住んでましたからと言うので、どこで?と聞いてまたまたびっくり!
なんと、大津だったのです!
わたしたちもだよぉ~とすっかり盛り上がり、会話が弾んだのですが、日本語が同じくペラペラの夫をなぜか無視する彼女…なんでだったんだろう…。

とまあ、ドタバタ騒ぎの始まりでしたが、なんとか無事にホテルの部屋に到着。
でも…別々の部屋で寝るのにすっかり慣れてしまっているわたしたちにはやはり、いくら大きなベッドでも、シーツや掛け布団を共有して寝るというのが難しい上に、
気温がニュージャージーよりも高く、乾燥しまくっていて、さらにはキャンセル料金やら明日の宿のことやらをついつい考えてしまって、
とうとうほんの少ししか眠れないまま、朝になってしまいました。

でも行くぞ!

車で15分ぐらい走ったところにあるワシントンメトロの始発駅。ここもやはり週末ですから、駐車代は無料です。なんて太っ腹!


30分ぐらい揺られて着きました。ワシントンD.C.名物メトロバス。


木曜日から来ていて今日は帰る予定の、ワシントンD.C.ベテランの友人家族と合流し、街中をちょいと散策。
チャイナタウンの門。


ワシントンD.C.って、マンハッタンに見慣れた目からすると、どこもかしこもデカくて広々って感じがします。




『WTF』WHAT THE F⚪︎⚪︎Kという、いわゆる「くそったれ!」とか「なんてこったい!」な時に使う言い回しが名前?のお店の前で、ふざけるお父ちゃんを撮る愛娘。


ホワイトハウスに近づいてきました。


映画やニュースで、目にタコができるぐらいに見てきた建物ですが、


ホワイトハウスの真向かいにある、なんちゃら将軍(名前を覚えるのが超~苦手!)の像。


ワ~イワ~イと嬉しそうなチューリップ。


『核廃絶』独りデモのおばあさん。


こちらは若者たちのデモ。


彼は、1947年からの、イスラエルによるパレスティナ人への迫害に抗議している人です。
  

この柵が、思ったよりも低くて驚きました。


ホワイトハウスを背にして。


家路に戻る友人たちと別れ、いよいよポトマック川に向かいます。
途中はずっとスミソニアンの建物が続き、




ちょっと寄り道。




赤十字のシンボルがある、けれども名前は別名の建物。


よく見る高い塔がどんどん近づいてきたのですが、夫に名前を聞かれて答えられず、マジで呆れられてしまいました…。


ワシントン記念塔。はいはい、覚えました!っつか、ただの棒みたいでなんか変…退屈なので、望遠で遊んでみました。
てっぺんの穴は赤く点灯しています。


さらに望遠。うん?誰かいる?


塔の裾の桜も満開!


凧揚げしたり座ったり、みんなそれぞれ楽しんでいます。




ずっと向こうにはリンカーン記念館が。


再びワシントン記念塔。


到着しました。すご~い人です。






ジェファーソン記念館をズームってみました。




川べりの岩に座って。


カモさん。


鵜さん。


飛行機がかなり近くをビュンビュン飛んできます。


では、べっぴんな桜をご覧あれ。




















ここにもべっぴんさん!


あ~嬉しかった!


造幣局。




ホロコースト記念館。




レンガがひたすら美しかった。


長男くんの大学の町にも、これとそっくりなアーチがあったなあ…。


鶴か?と思いきや…。


いやもう、半年分ぐらい歩いたので、ちょっと休憩して腹ごしらえ。


ここはちょっと入ってみたかったんだと、どんどんと歩いて先に行ってしまう夫。カメラを手にそれを追う、何の建物かさっぱりさっぱりな妻。




こんな観光の仕方もアリです。


もうちょっと頑張って夜桜と思い、戻りかけてみると、


別に日が暮れていくだけで、ライトアップとかも無いですよ、と言われ退散。


市庁舎が奥に見える広場から。なんとなくウィーンを思い出しました。






地下鉄に戻ります。


改札口にも桜。


なんとも雰囲気の良い構内。


昼間と違い、スカスカの車内。



そして翌日の月曜日。さらに気温が上がり快晴です。
キャンセルができないはずだった予約も、夫がなんとかうまく交渉してくれて解決。
そして同じホテルの同じ部屋で眠れるというので安心したのか、二人ともまずまずの安眠を得ることができました。

ホテルをチェックアウトして、今回は車でジョージタウンに行ってみることにしました。
川沿いの道はずっと石垣が続いています。


なんとも可愛らしい、けれども調べるととんでもなく地価(もちろん家も)が高い町、ジョージタウン。


消防署だって可愛い。


古い古い家の工事。


教会だって可愛い。




うちも古い(百年以上も前からの)レンガ造りなので、すご~く共感を持ってしまいます。






多分、5億以上はするっぽい家々。



リンカーンに会いに来ました。


リフレクティング・プールに水が張られていなくて少し残念。


どんどん近づいていきます。


会えた。




この柱の円周は、大の大人5人が手を伸ばして抱かえても届かないくらい大きいのだそうです。


ここだけギリシャ…な感じ。


記念館の右側に座って見ると、橋の向こう川に、アーリントン国立墓地が微かに見えます。




「I HAVE A DREAM(わたしには夢がある)」の演説をした、マーチン・ルーサー・キング牧師の記念。


記念館のすぐ上に、飛行機雲が扇状に広がっていました。


町中で見つけたコンポーストと、それを利用できる公共の畑。





今回の旅はこれでおしまい。
帰りの車の中で急に体調が悪くなってしまい、首の付け根や手に小さな鍼付きのタックをいっぱい貼ってもらって、さらには運転を全部夫にしてもらって戻ってきました。

今度また、できたら再来年の60才のお祝いに行けたらいいな~なんて…かなり厚かましい&気が早いおばちゃんです♪