ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

No War Please!

2022年02月27日 | 世界とわたし
2月25日、ドバイで優勝したロシアのテニスプレーヤー、アンドレイ・ルブレフ選手が、カメラのレンズに「No war please」と書いた。


テレビ東京によるロシア大使および駐日ウクライナ大使への未公開インタビューを聞きました。
どちらも30分ほどで、時間を見つけるのは大変かもしれませんが、たくさんの方々に聞いていただきたいと思いました。

そしてこれはプーチン大統領の「ウクライナ侵攻宣言」とも言える演説を、今井佐緒里氏が訳してくださったものです。


平野氏のおっしゃる通りだと思う。

戦争をやめろ!

もちろんロシア本国でも。


ウクライナと隣接している国々が、パスポートやビザ無しで入国し避難できるように対応しているのを知りました。


インターネット時代の戦争

韓国ドラマオタクのひとりごと

2022年02月26日 | ひとりごと
今年初めての樹氷。
やらなければならないことは色々あるけどやる気が出ない。
低気圧と冷たい湿気に脳がやられてしまって、どんなことも面倒くさい。
こういう日は暖かい部屋の中でごぼう茶と殻つきピーナッツをお供にドラマを観る。

などと呑気な話をしている場合か?と自分でも思う世界状況なのだけど、こういう時だからこそしようと思った次第。

65年近く生きてるけど、こんなによくドラマを観るようになったのは10年ぐらい前からで、その時は1日に1時間ぐらいは一緒に何かしたいと言う夫の要望を受けて、アメリカンドラマを毎晩ひとつずつ観ていた。
でもやっぱり英語だから話の細部まで理解できてなかったり、字幕を必死で読んでいる間に役者の表情とかを見落としたりする。
それにイラついてNetflixとかで日本のドラマを観ようとするのだけど、残念なことに見続けたいものを見つけるのがとても難しい。
そんなこんなで鬱々としていたら、ある日突然、夫がある韓国ドラマを勧めてきた。
韓国ドラマというと、大袈裟な表現やドロドロの愛憎話やあり得ないどんでん返し、というイメージしか無かったので、いや、わたしは遠慮しとくと言ってしばらく敬遠していたのだけど、夫があまりにしつこいので根負けして観てみたら…ハマった。


それは「秘密の森」というサスペンスドラマで、日本語字幕も無いのに次の話が待ち切れない。
ただし、英語字幕の文章がやたらと長くて、役者は一言二言言ってるだけなのに、二行ほどの英文を読まなければならない。
なので次の回の話を観るまでに、読みきれなかった英文を読み直したり調べたりしておさらい視聴をしなければならない。
これではまるで英会話の勉強だ。
別にそれはそれでいいことだけど、はたして娯楽と言えるのか?
できたら日本語の字幕で観たいなあと思い、色々と調べているうちにVikiを見つけた。
月々600円を支払うと、たくさんのドラマや映画を観ることができる。
ただ、ほぼ100%ついている英語字幕に比べると、日本語字幕有りのドラマや映画はかなり少ない。
それでもBetter than nothingだ。
月々の600円を惜しむな。コーヒーもお酒もチョコレートもやめて頑張ってるんだ、それぐらいの褒美をあげてもいいじゃないか。
それからというもの、日本語字幕がついているドラマを見つけては、夫と二人それぞれのデバイスで、同時開始のクリックをしながら鑑賞するようになった。


夫とわたしのドラマの好みはわりと似通っているのだけど、なんということも無い平坦な状況が続くと必ず夫は寝てしまう。
そもそも彼はソファに寝転んで観ているからなのだけど、寝ているのがわかると一旦ドラマを止めて戻らなければならない。
わたしだってそのぐらいの時間はほのかに眠い。
でも一緒に観るのが大事なのだと夫が言うから頑張って観てるのに、堂々と寝てしまっている夫にムカっとする。
わたしからいうと左真横のソファに寝転んでいる夫が、目を閉じてるかどうかをチェックしながらのドラマ鑑賞、これはこれで十分にリラックスできない。
なのでドラマは厳選することにした。


韓ドラオタク歴がまだ浅いので、役者のほとんどは初めて見る人たちだ。
ドラマごとに贔屓の俳優が見つかると、彼らの昔の出演作品を掘り下げて観たり、KPOPの歌手なら彼や彼女が所属するグループの歌を聴いてみたり、どんどんと世界は広がっていく。
それにしても韓国の俳優陣の美しいこと…まあ人工的なものもあるのだろうけれども。
それと子どもから大人まで演技力が半端ではない。
わざとらしさがなく、大袈裟過ぎず、これは多分俳優だけではなく、脚本や演出、そしてカメラ撮影の能力も優れているのだろう。
もちろんどのドラマも素晴らしいなんてことはなく、ピンからキリまであるのだけど、この短いオタク期間にすでに2回も観てしまったものがある。
そういうのも含めて、我ら夫婦だけのなんちゃってランキングを、どちらかというと新しいもの順にここに書かせてもらう。
【Netflix】
・未成年裁判
・二十五、二十一
・39歳
・その年、私たちは
・賢い医師生活
・スタートアップ:夢の扉
・D.★P.
・私のおじさん
・人間レッスン
・100日の郎君様
・ムーブ・トゥ・ヘブン
・Mr. Sunshine
・よくおごってくれる綺麗なお姉さん
・ミセン
・医心伝心
・秘密の森

【Viki】
・袖先赤いクットン
・アンクル
・哲仁王后
・5月の青春
・王になった男(ドラマ)
・怪しいパートナー
・サム、マイウェイ
・ただ愛する仲
・ブラームスが好きですか?
・大丈夫、愛だ
・タクシー運転手(映画)
・ジョゼ(映画)

日本だともっとたくさんのドラマや映画が、日本語字幕で観られるんだろなあ🥺

おまけ
netflixで配信が始まった『39歳』。
第4話の41分40秒あたりからの、イ・ムセンさんの演技がマジやばいので、ぜひ観て欲しい。
たった6分強のシーンなんだけど、観てから何回もその部分だけ観直しては大泣きしてる。
韓国の俳優は泣くのがうまい。
それぞれにいい味を出して泣く。
さめざめと、しみじみと、豪快に、思いの丈を込めて泣く。
そういうシーンをいっぱい観てきたけど、彼の演技はその中でも一番切なくてショックだった。

モルダウを弾きながら

2022年02月25日 | 世界とわたし
前々からいつか真面目に取り組んでみたいと思っていたモルダウの連弾を、ジェーンと一緒に練習していくことになりました。
スメタナはチェコ(今はチェコ共和国という名前になりましたね)出身の作曲家です。
チェコは「ヨーロッパの心」「芸術の都」と言われています。
10年ほど前に、ほんの1日でしたがチェコを訪れたことがありました。
どこを見てもまるで絵本や映画の中に入ってしまったような、それはそれは美しい景色に浮かれながら歩いていたのですが、
その際に案内してくれた若い女性のガイドさんが、「こんなふうに自由に自分が思ったことを、誰かに普通に話せるようになったのは、ほんの少し前なんです」と言って、その生々しさに胸がギュッと締めつけられたことが忘れられません。


「プラハの春」は1968年の春、共産党の一党独裁だったチェコスロバキアで新たに第1書記に就任したアレクサンデル・ドプチェク(Alexander Dubcek)が、「人間の顔をした社会主義」を目指して進めた民主的改革運動
しかし、同年8月20日から21日にかけて、ソ連を主体にブルガリア、東ドイツ(当時)、ハンガリー、ポーランドのワルシャワ条約機構(Warsaw Pact)5か国軍がチェコスロバキアに侵攻
民主化の動きは徹底的に弾圧され、「プラハの春」は終わった。
歴史家らによると、弾圧の初日だけで約50人のチェコスロバキア人が死亡。
ソ連占領下の犠牲者は約400人とされる。

■「1968年と今(2018年8月)は似ている」
「プラハ市民は断固として占領を拒否したのに、一部のロシア人はいまだに占領は国際的な支援だったと思い込んでいる」
「50年前のような介入は現在も起きている。ただし現代の介入は戦車ではなく、プロパガンダやフェイクニュース、選挙に影響を及ぼす手法によるものだ」
抗議デモではチェコ国旗や欧州連合、北大西洋条約機構(NATO)の旗のほか、ウクライナの旗も見られた。
「ソ連共産党による1968年の(プラハ)侵攻と、オリガルヒ(新興財閥)が実質的に権力を独占している現在のロシアの状況とは、確実に似ている」


ロシアのウクライナへの軍事侵攻が始まってしまいました。
人口減少、原油の枯渇、支持率の低下、NATOとのせめぎ合い、などなど、読んでも読んでもキリが無いし、本当のところがどうなのかよくわかりません。
でも、始まってしまいました。
空から恐ろしいものが飛んできて、人や動物や町の命を粉々に壊していく悍ましい戦争が、また始まってしまいました。
国際的な支援、人道的な措置、正義などなど、どんな理由があっても戦争はしてはいけないことなのだと、世界中の首長を集めて徹底的に教育して欲しいです。
戦争や侵攻を犯した人間は、どんな立場の者であれ、殺人の罪で一生刑務所の外に出られないようにして欲しいし、
どの国の軍も、まず戦争放棄を誓い、自国民を災難から救助することを一番の仕事とする組織になるよう、一国残らず集まって協議を重ねればいいと思っています。
こういうことを言うと、よくお花畑っていう言葉で括る人がいますが、お花畑の真ん中で呆けているのは、自分は絶対に巻き込まれる危険は無く他人事であると思い込んでいる人のことを言うのだと思います。
ウクライナ出身の友だち、ロシア出身の友だちが、それぞれに苦しんでいるのを見るのが本当に辛いです。
1日も早く、この愚かな侵攻が終わることを祈ります。

吉村知事の「先手先手のホラ吹き対策」と「後手後手の実施能力」が大阪を滅ぼす

2022年02月24日 | 日本とわたし
タイトル写真の記事(週刊プレイボーイ・2月20日発売)より引用:
本当に支援が必要なのは、若年者より要介護状態にある高齢者。
でも、大阪府な何も手を打たない。
現場を軽視し、パフォーマンスに走る〝あの人(吉村知事)〟には、怒りしかありません。



これ↓は、今から2ヶ月前のホラ吹き。
正月明けにはバイク便で届けられるはずだけど、届きました?

これ(80億円もかけたはずの千人収容可能の大型施設)↓も結局どうなってるのでしょう?

この寒さの中、暖房無しでこの仕切り???意味不明だと呆れている場合ではありません。
80億円、80億円、80億円ですよ?!
もちろん、ここでもしっかりEXPOロゴ入りのシャツ着てパフォーマンス。

大阪に暮らす家族が多いんです。
その中には、今現在深刻な病気の治療で体力も免疫力も落ちている家族や、介護施設で毎日働いている家族がいるので、本当に気が気ではないし、この府知事や市長のいい加減さが腹立たしくてなりません。


コンプレックス?

2022年02月22日 | ひとりごと
友人が自分の料理に使うはずだったグルテンフリーの食パンの薄切りを、もういらなくなったからと3斤もくれた。
朝食に食パンを食べなくなったからどうしたものかと思案したが、子どもの頃によく食べたフレンチトーストが作れるじゃないかと思いついて一気に幸せ度マックスに。
こちらでは仕上げにメイプルシロップをぶっかけるのだけど、わたしは苦手なので、先日炊いた粒あんを乗っけてみた。
横のマグカップには60℃以下に冷ましたお湯に味噌を溶いて、そこにおネギを少々加えただけの、まさしく名前そのままのお味噌汁。

テーブルの向こうでは、夫がトーストを食べている。
シナモンが苦手なので、この強烈なシナモン臭にむせそうになる。

ここ最近、なぜかコンプレックスについてよく考える。
と、ここまで書いてふと、コンプレックスの意味がよく理解できているのかどうかが不安になってきた。
そこでウィキペディアを覗いてみると…やっぱり思いっきり勘違いしていたじゃないか…。

引用:
この語を最初に持ち込んだのはヨーゼフ・ブロイアーとされる。
しかし、この語を有名にしたのはユングである。
ユングの定義によれば、コンプレックスとは、何らかの感情によって統合されている心的内容の集まりである。
ある事柄と、本来無関係な感情とが結合された状態であり、これを「心的複合体」とも訳す。

日本では、早くから西洋医学の導入と共に、フロイトの精神分析もまた心理学・精神医学上の学説として入って来ていた。
フロイトの精神分析においては、「エディプス複合(エディプス・コンプレックス)」が中心的な位置を占めていた。
しかし、意識・無意識の動力学理論でもあった精神分析は、当時の日本人には親しみがなく、その理論が一般的に流通することはなかった
戦後、アメリカ合衆国よりアルフレッド・アドラーの「人格心理学」が日本に流入した。
アドラーの理論は当時「劣等複合(inferiority complex)」を理論の中心に置いていた。
この劣等複合の克服を通じて人格の発達が成立するとしたこの理論は、日本人には親しみがあったようで、戦後の日本ではフロイトの理論よりもアドラーの理論が流通し、また、その理論の中心概念である「劣等複合」が一般になった。
「劣等複合」とは「劣等コンプレックス」のことであるが、日本においてはこのアドラーの理論が一般的に受容された上に、コンプレックスのうちの劣等コンプレックスが特に流布したため、コンプレックスの名で「劣等複合」を指すような日常の用語法が生まれた。
日本では今なお、「コンプレックス」と言えば、暗黙に「劣等コンプレックス」のことを指す傾向がある。
さらに、精神分析の用語から離れて、「コンプレックス」を「劣等感」(inferiority complex)の同義語とするような誤用も生まれ、今に至っている。

というわけで、わたしもその誤用をしまくっていた一人である。
だから劣等感のことを話すなら、inferiority complexって言わないと通じないんだな。
今までずっとただcomplexとしか言わなかったから、聞いた人は???だったんだろうな。

さて、わたしが劣等感というか、嫌いな体の部位はたっくさんある。
その中のほとんどは、生まれつきでどうしようもないことなんだけど、自分の生活態度が良くないことが原因になっているものもある。
まず、生まれつきでどうしようもない部位を上から言うと、
・でかい頭
・ヨガブロックみたいな形の頭蓋骨
・離れた目
・外から見たら大したことがないのに削ったら必ずとんでもない虫歯になってる歯
・着物を着た途端にこけし人形化する太短い首
・普通にしてると不貞腐れ顔になる唇
・子どもの頃から「それは太ももか?」と問われるぐらい異様に太い二の腕
・これまた子どもの頃から張りのない乳房とメラニン色素が鬼のように集合してる乳首
・扁平で締まりのない尻
・頑固に内側に向いてしまう膝
・異様に短い足
・扁平足
・身体中に繁殖している老人性のイボやシミ…ふぅ…。

自分で作っちゃった嫌いな部位は、
・岸部一徳も顔負けの目の下のたるみ
・大病後に二重になったのに、一日中何かを読んでる毎日を半世紀以上も続けたからか再び腫れぼったい一重になった瞼
・コロナ禍後、ハンパじゃない運動不足と食べ過ぎで、人生最高の記録更新をし続けている体重

うちはわたし以外は全員男性で、みんなどちらかというと痩せ型で(夫はほぼガイコツ型)、体重管理のための運動をコツコツと毎日続けられる連中なので居心地が悪いったらない。
もうあと1ヶ月半ほどで、世界保健機関(WHO)が高齢者として定義する65歳になるわけだけど、今になって思えば、わたしが子どもだった頃におばあちゃんと呼んでいた人たちも、もしかしたら嫌いなところをいっぱい抱えていて、鏡を見てはため息ついてたりしたのかもしれない。

でもこれからは考え方を変えようと思う。
もう嫌いって思わないようにしようと思う。
他人に見せること、他人に見られること、そんなことにばかり気が向いて、自分のことを好きになってあげられなかった。
6頭身でもこけし体型でも振りそで腕でも垂れ乳でも老人性シミやイボだらけでも短足でも目の下が弛んでても、そんなことは誰も気にしていない。多分。
なのに一番身近な自分が、1日も欠かさずいやだいやだと思ってるんだからどうしようもない。
65歳にもなって、これから先何年生きるのかもわからないんだもん、もっと愛してあげなくちゃね、簡単なことじゃないけどさ。

天国と地獄

2022年02月22日 | ひとりごと
極寒の時期だけわたしの寝室に避難しているキンカンが、今年は鈴なりに実をつけている。

粒もなかなか大きくて、順調に色づいてきた。

だがしかしっ!
いつからか、小さな虫が部屋の中を飛び回るようになった。
なんだろな、と思いながらも放置していたら、いつの間にかめちゃくちゃ増えていた。
上の写真の黄色い壁や葉っぱの所々に、ぽつぽつとたかっているのがそれ。
このままだと際限なく増えてしまって、口を空けて寝てたりしたらやばいことになるんじゃないかと急に心配になって、慌ててインターネットで調べてみた。
多分小蝿だろうと判断して、できるだけ穏便に(どういう意味なんだろう😅)彼らが部屋からいなくなってくれる方法を選んだ。

まず、小蝿が大量に発生した理由。
昨年、鉢のサイズを一回り大きくした際に、せっかくだからと培養土を加え、そこに柑橘系植物専用の有機肥料も足して土の入れ替えをしたこと。
今までにないほどにたくさんの実が生ったので、きっと喉が渇いているだろうと思って水やりの回数を増やしたこと。
極寒の部屋はセントラルヒーティングが常に稼働していて、さらにこの家の中では一番日当たりが良い部屋だから、昼間はずっと温かかったこと。
この有機肥料と過度の水と室温の高さが、小蝿にとっては天国のようなものなのだった。

それを一気に地獄のようなものにしてしまうことに罪悪感が無いとは言えないけれど、ここは心を鬼にして、土壌水分を測る長い棒と無機質の赤玉土を購入した。
赤玉土は米国内では扱っていないそうで、なのでカリフォルニアから茨城の赤玉土を送ってもらった。


水分計はとても単純な構造で、土から出ている部分のフェルトのような物が青色から白色に変わるまでは水やりをしない。


最後の仕上げに土の表面を掻いていると、クワガタのミニチュアのような虫が這っているのを見つけた。
え?っと思ってつまみ上げてみると、いきなり死んだふりをする。

そっと裏返してみても、フィギアスケートの選手がジャンプする時みたいに、手も足も全部胸(?)に引き込んでいて全く動く気配が無い。

待つこと5分、やっぱり生きてた。

これまたインターネットで調べてみると、なんとカミキリムシの仲間らしい。
うーん…大事なキンカンの幹をガシガシされては困るし、かといってこんな寒いのに外に出すのも可哀想だし、散々迷ったけど、前庭の枯れ葉が積み重なっている所の奥深くに潜らせた。

小蝿の餌になる培養土を覆い隠すための無機質の赤玉土を、5センチぐらいの厚さに被せ、水やりも控えてしばらく様子を見ることにする。

ごめんね。

米国『ウイリアムズ・ソノマの水切りラック』事情

2022年02月21日 | 米国○○事情
まだ米国に移住して間もない頃、夫はそれまでの人生で初めて会社員になった。
それと同時に、夫と息子たちそしてわたしの4人家族の生活が始まってから8年ぶりに、一寸先の暮らしの心配をしなくても良くなった(まあそれも1年半ぐらいで終わってしまったのだけど…)。
けれどもだからといってゆとりは無く、ウイリアムズ・ソノマなどという高級台所用品店の老舗には到底入っていくことはできなかった。
ある日、新聞の片隅に、「ウイリアムズ・ソノマ大出血セール!」の広告が掲載されていて、そこに水切りラックが半額に!という文句と写真が載っていた。
わたしたちが引っ越した家は100歳を超える古いお屋敷で、一階の全てをわたしたちが、二階には大家さん夫婦が、そして三階には別の家族が暮らしていたのだけど、アメリカの家にしては珍しく食器洗い機が付いていなかった。
なので水切りラックを適当に買ったのだけど、育ち盛りの息子たちと夫とわたしの4人家族には十分でなく、できたらステンレスのしっかりした物が欲しいと思っていた。
そこに目に入ってきたその水切りラックは、見るからにがっしりとしていて使い勝手が良さそうだった。
でもなあ、半額でも45ドルっていうのはなあ…。
悩みに悩んで決心して、それまで外から眺めていただけのお店に入って行って、そのラックだけを抱えて戻ってきた。
それから早22年。
引っ越した一軒家も前の借家とどっこいどっこいの年齢で、しかも1階の台所は40年以上も使われていなかったので、当然食器洗い機も付いていなかった。
よくよく食器洗い機とは縁の無い人間なのだ。

さて、この、極めて頑丈で使い勝手が良く、22年間年中無休で役立ってくれている水切りラックを使うときの、わたしだけの決まりについて少し。
いや、そんなことはどーでもよいと思う方は読み飛ばしてください。

まず上段から、お皿や大きめのボールや丼や鍋などを置く。
それらからの水滴が収まってから、下段にコップや茶碗などの小物を置く。
新たに食器を洗う際には、ラックを完全に空にする。
などなど、しょうもない事なのだけどこだわりがある。
わたしにとって台所は、そういう小さくてどうでもいいようなこだわりが、そこらじゅうに息を潜めている部屋だ。
だから自分以外の人が使っているのを見ると、うぅ〜っとなることが多々あるのだけど、そこはもう他人との共生ベテランとしてのわきまえが一応備わっているので、上手に見て見ぬふりをする。
あと、洗濯物を干す時やたたむ時にも、わたしはわたしだけの決まりに従ってやる。
そして作業がすっきりと終わったら、鼻から小さな笑いを吹き、ささやかな満足感にひたる。

22年前のこの水切りラックはもうウイリアムズ・ソノマでは売っていない。
同じようなものをいくら探しても見つからない。
よく見るとあちこち傷だらけだし、小さな部品は無くなったけど、もしかしたら一生一緒に暮らせる相棒になるかもしれない。
そう考えるとあの時、清水の舞台から飛び降りるような気持ちで払った45ドルだったけど、めちゃくちゃ買い得だったなと思う。
ありがとう、うちに来てくれて。

これもわたしです!

2022年02月18日 | ひとりごと
ほんの少し前まで、どうしても食べられなかったオートミールの朝ごはん。
夫が毎朝のように作っているので、今ではそのお相伴に預かっている。
なんといっても自分で作らないで済むのがありがたい。
ほぼお粥状態なのだけど、それでもつぶつぶを全部噛み砕いてしまわないと気が済まないので、わたしの食べる速さは夫の2倍はかかる。



先日の水曜日に、歯科医も看護師も全て韓国人、治療費は安いのに腕が良いと評判の歯科医院で、クラウン治療の土台をつけてもらった。
2週間後にもう一度行って被せ物をくっつけてもらったら治療が完了する。
わたしの歯は虫歯になりやすいのだけど、根っこはものすごく頑丈で良いと医者は言う。
褒めてもらってるようなもらってないような、複雑な気持ちになる。
こういうタチの歯の持ち主は、歯科医院の経営にかなり貢献することになるはず。
まだ治療が完了していないので断言はできないけれど、前の歯科医院で4000ドル以上かかるはずだった治療が1750ドルで済んで、さらに噛み心地が良かったりしたら、今後の虫歯治療を全面的にお願いすることになるだろう。



ここ数年、どんどんと寝坊に拍車がかかっていたのだが、少し前から突如早起きしている。
早起きといっても6時50分で、それって普通じゃないの?と思う人も少なくないだろう。
でもわたしにとってはその時間はもう、めちゃくちゃ特別なことが無い限りあり得ない時間だった。
でもそのあり得ない時間があり得る時間になったのは、日本の大切な人たちに向けて、遠隔浄霊をさせてもらいたかっただからだった。
ご浄霊というと、え?っと思う人がいるだろう。
だからブログではあまり書かないようにしてきた。
落下事故の後遺症で頚椎の内部がどんどん狭まって、ついには首を切断されたのと同じような状態になるのを防ぐため、奈良医大での治療が始まったのが16歳。
その頃の家庭事情がかなり悪くて、治療費も払えないでいたわたしを心配して、治験扱いにして無料にしてくれた主治医は、その分野では全国で3本の指に入る名医だった。
10名近くのインターンたちが見守る中、治療や手術を数年かけて受けたのだけど、残念ながら症状の進行を止めることができず、あと1年保つかどうかという余命宣言を受けて、わたしは病院を後にした。
治療中はベッドに横になることもできず、天井からぶら下げたブランコのようなものに顎を乗せ、座ったまま眠っていたのだけど、もうそれも取っ払って大の字になって眠れるのが嬉しかった。
まあいつ死んでも生きてるより楽かもしれないと思うほどのクソみたいな生活環境だったので、それほど悲しまなかったのだけど、それでも成人にすらなれないってのはどうよ、などと思っていた。
そんなわたしにご浄霊を勧めてくれたのが、父の姉である伯母だった。
その伯母は、散々迷惑や心配をかけてくる弟に手を焼いていたが、その子どものわたしやわたしの弟が困った時は、いつも手を差し伸べてくれた人だ。
伯母に紹介されて行った教会で、初めて会った会長先生という人からお浄霊を受け、その時にこう言われた。
「大丈夫ですよ、きっと治ります」
もうその瞬間からずっと、治らない気がしなかった。
毎日欠かさず通ってお浄霊を受け、その度に失神したり痛みにうめいたりしたけれど、それがなんだか嬉しかったりした。
1年近く経って、そろそろ余命宣告日が近づいてきた頃、いきなり体がおかしくなった。
立つことができなくなって、次第に食べることもできなくなった。
水だけで凌いでいたのだけど、とうとう息がちゃんと吸えなくなって、1分間に何回息が吸えたかを数えながら過ごした。
なるほど、そうか、やっぱりダメだったのか。
なんとなくぼんやりと、自分自身が薄まっていくような気がした。
そんな夜のことだった。
夢を見た。
わたしは必死で逃げていた。
吐き気がするほど生臭い、姿かたちははっきりとは分からないのだけど、実におぞましく不気味なものに追いかけられていた。
両側は草むらで、けもの道のようなところを駆けていたのだけど、それが突然二股に分かれてしまって、どっちに行ったらいいのかと焦っていると、管長先生が立っていて指差してくれた。
何度か同じようなことを繰り返しながら、瞬間その魔物に肩を掴まれてはギョッとしたりしながら、それでも必死で走り続けていたら、いきなり六角形の広間が中央にある広場に出た。
その広間の襖が全部開いていたので、迷わずそこに飛び込んだ。
その直後、全ての襖がパンパンパンと大きな音を立てて閉まった。
助かった!
そう思ったけど、やっぱりまだ怖くて、新しい畳の香りがする広間にへたり込んでいた。
しばらく経ってそろそろと襖を開け、周りを見渡したけど、もうそこには誰もいなかった。
ほんの数歩ほどのところに、透き通った水がサラサラと流れる小川があって、わたしは裸足で近づいて行った。
すると、正面の、けれどもずっと向こうに、大勢の人たちが立ってこちらを見ていることに気がついた。
つい先ほどまでの薄暗くて不気味だった世界はどこかに消えて、それはそれは暖かで、明るくて、気持ちのいい空間の中で、知らない大勢の人たちとわたしは、その小川を挟んで向き合っていた。
小川の中に足を踏み入れていくと、後ろからわたしの名前を呼ぶ声が聞こえた。
聞き覚えがあるような無いような、けれどもとても懐かしい声だった。
おばあちゃん?
そう思って振り向いた途端、わたしは夢から覚めた。
いつもの薄い布団の上で目覚めたのだけど、喉元にすごく大きな塊が込み上げてきていて、こんなところで吐くわけにはいかないと思っても立ち上がれなかった。
そうだ、わたしはもう立てなくなっていたんだと思い出しながら、廊下の向こうのサッシの引き戸まで這いずっていった。
戸を開けて頭を外に出した直後に、その塊が口からズルリと落ちてそのまま気を失った。
気がついた時は朝になっていた。
なぜかわたしはサッと立ち上がり、そのまま洗面所に行って鏡を見ると、唇と顎の辺りに乾いた血の跡をつけた自分の顔があった。
気分はなんとも爽快で、ずっと上手くできなかった息も普通にできて、わたしはその時治ったことを確信した。
1年前、「役に立てなくてごめんね」と、涙ぐみながら謝ってくれた主治医を訪れ、レントゲンを撮ってもらい、その映像を一緒に並んで見ながら泣いた。
「僕は医者だから信じないけれど、こういうことも起こるのだということを経験させてもらった」と言ってくれた。

そんな経験をした後、いろんな場所に出向いて行っては、わたしの方からご浄霊をさせてもらった。
乳腺炎がひどい人がみるみる良くなったり、癌の末期で苦しんでいる方のご浄霊をさせていただいていたら、まるで眠るように息を引き取られたこともあった。
けれども、離婚や再婚やアメリカ移住などで住む場所や環境が変わっていく間に続けていくことができなくなってしまい、30年近くもの間ずっと不沙汰を続けていた。

そして昨年末に、96歳の伯母が体調を崩して危ないかもしれないという連絡を受け、居ても立ってもいられなくなったのだけど、コロナ禍の中で動きが取れなくて、思い立ったのが再入信だった。
いろんな方々の助けを借りて、再びお守りさまを肌身につけて伯母にご浄霊をさせていただけるようになった。
伯母はオミクロン株に感染し、自宅隔離をしていたが、非常に軽い症状が出ただけで済ませてもらった。
今は同居している従姉妹が、随分待たされたPCR検査をやっと受けることができたので、陰性であることを祈るばかり。
たとえ陽性であったとしても、罹ってからかなり日が経っているし、その間も大した症状もなく過ごせているので大丈夫だろうと思う。
インターネットのおかげで、遠隔浄霊も漠然と日本がある方角に向かってするのではなく、目の前の画面に映る人たちを見ながらできるのでやり甲斐がある。
というような毎日を送っていることを書こうかどうか迷っていたのだけど、これもわたしなのだからと踏ん切ることにした。

天に向かってバンザイするカエデの爺さん


陽の光を受けてキラキラ輝くお昼寝岩さん(わたしの技術では、その肝心のキラキラが写せない!)

外遊びに行こうかどうしようか悩む海の後ろ姿

わたしがチョコレート断ちしてることを知らない生徒から、酷なバレンタインプレゼント😭

『BOOSTER SHOT』と『NUMILK』と『WORDLE』と

2022年02月07日 | 日本とわたし
毎日コロナウイルスの新感染者の数を確認する。
クリスマス後に急激に増えたニュージャージー州だったが、この1週間で急激に減った。
全国で一番少ない州になり、我々が暮らすカウンティがその中でも一番少ない地域となった。
検査は相変わらず頻繁に行われているから、この現象は楽観的に考えてもいいのだろう。
夫もわたしもブースターはまだ打っていない。
コロナウイルスのためのワクチン接種に反対を唱える友人たちから、ビデオや記事が次々に送られてくる。
もともとワクチンを打たずに生きてきた。
息子たちのワクチン接種も拒否したから、非常識で悪い母親だと言われたこともあった。
結局は、グリーンカード取得の際に、一度に6種類ものワクチンを打たなければならなくなって、ものすごく大変な思いをした。
ワクチンのみならず、飲み薬も飲まない。
風邪をひいたら鼻水であれ咳であれ熱であれ、出てくるものは出尽くすまで出す。
濃い黄色のタンが薄黄色になり、少し濁った白色になり、そして透き通ってきたら終わり。
だいたい3日間でスッキリする。
息子たちもわたしも、そして鍼灸師になる前の米国人の夫も、こんなふうに過ごしてきた。
たった一度だけ、腎結石の痛みで七転八倒した時に、夫が薬局に駆け込んで買ってきた睡眠薬入りの鎮痛剤を飲んだのだけど、普段飲まないからか効き目がすごくて、30分後には爆睡していた。

夫はこちらに移住してから鍼灸師になり、さらには漢方薬剤師となったので、西洋医学からはさらに遠ざかり今に至っているのだが、だからといって西洋医学を否定するつもりは毛頭ない。
毛頭ないけれども、今回のコロナ禍での西洋医学の濫用を見ていると、胸の内側がチリチリとざわついてくる。
コロナウイルスに感染した患者さんたちに、夫が処方した漢方薬が手渡され、その後症状がみるみる緩和されていく様子を見ていると、どうしてワクチンや西洋の経口剤と同じ土俵に立たせないのかと疑問に思う。


夕方、マイナス5℃の寒さの中、夕飯の買い出しに出かけた。
スーパーの中はまずまずの混み具合で、客のほとんどはマスクをつけていた。

前々から気になっていたこのマシーン。
作りたての新鮮なアーモンドミルクとオートミルクの自動販売機。
残念ながらオーガニックではないようだ。


昨日から突然ハマっているパズルゲーム「WORDLE」。
巷ではもう、かなり前からめちゃくちゃ流行っているそうな…。

【遊び方】
・プレイヤーが、6回の試行で推測する5文字の単語が毎日選ばれる。
・推測を行う毎に、各文字は黄色、または灰色のいずれかの色にマークされる。
は、文字が正しく、かつ正しい位置にあることを示す。
黄色は、答えとなる単語が推測した文字を含むが、正しい位置にないことを意味する。
灰色は、文字が答えの単語に含まれないことを意味する。
・「ハードモード」のオプションを選択すると、プレイヤーはその後の推測で、緑と黄色のマークが付いた文字を含めなければならない。
・毎日の変わる単語は全てのユーザーで共通である。

このゲームは夫から教えてもらったのだけど、次男くんはもうとっくの昔からやっていて、しかもネイティヴの夫より成績が良い。
わたしはもちろん家族の中で一番ヘタレで、途中から辞書に頼り出す。
もう二度と使わないのかなあと寂しく思っていたので、薄い紙のページをめくるのがしみじみと楽しい。
今日の問題は、実は4回目で正解するはずだった。
同じアルファベットを続けて使ってはいけないと思い込んでいたので、SKILLのLを続けて書き込むのを躊躇した。


横から様子を見ていた夫が、「最初に思いつく単語が「DEATH」とはね…」と呆れていた。😅
昨日の単語は「ALOFT」だった。
聞いたこともなかった単語だけど、飛行機などが乗客を乗せて飛び立つという意味らしい。
一日一単語。
妙に頭の中に入ってくる。
究極のボキャ貧歴22年…少しはマシになるかなあ…。
また明日の単語が楽しみ❣️な〜んてね。

ピアノ詐欺

2022年02月04日 | ひとりごと
久しぶりに騙されるところだった。

わたしは1年ほど前から、長男くんに手伝ってもらって、自分のウェブサイトを立ち上げた。
そこにはわたしに関する情報が詳しく書かれてあるし、ピアノを習いたい人が直接わたしに連絡を取れるようにしてある。
その要望欄に、ちょっと変わったメッセージが届いていた。
名前から単純に想像すると、欧米人女性らしいと思われた。
要約すると、
・彼女の夫が亡くなり、彼の持ち物の整理をしている。
・その持ち物の中に、夫が愛してやまなかったピアノがあり、そのピアノは3年前に購入したところのものだった。
・ヤマハのベビーグランドで、大切に使っていたので状態はとても良い。
・彼女の夫は、このピアノは売らずに、ピアノを学んでいるが諸々の事情でピアノを買えない人に無料であげて欲しいと言い残したので、その遺志を尊重したいと思っている。
・そこで、あなたにこのピアノを紹介したいと思って連絡をした。
・ピアノは現在、彼女が引っ越しをする際に使った運送会社の倉庫に保管されている。
・なので、もしこのピアノが欲しい場合は、ここに連絡をして手続きを取って欲しい。

ヤマハのベビーグランドの、しかもまだ3年しか使っていないピアノが無料で?
わたしは何度もそのメッセージを読み返したのだけど、いくらなんでもちょっと美味しすぎる話だったので、ひとまず深呼吸をしてその人物にメールを送った。
「お話を伺いました。ピアノの状態をもう少し詳しく知りたいので、写真などを送っていただけますか?」

すると、速攻で、写真付きの返事が届いた。
写真を見る限りではまだ新しさが残る良いピアノだ。
そして彼女はとても急いでいるふうで、運送会社のウェブサイトのアドレスとピアノのサイズなどを伝えてきた。
わたしが読む限りでは真っ当な英文に思えたけれど、そのサイズがセンチメートル表記になっていることにちょっと違和感を覚えた。
こちらではどんな物でもインチかフィートで、そのために移住して22年近くにもなろうというのに、いまだに苦労している。
なのに155センチ?うん?
そこで初めて、夫にそのメールを読んでもらった。
わたしとしては、ここ半年で急激に上手くなった6歳の生徒がいて、その子のためにほぼそのピアノを受け取るつもりでいたのだけど。
夫は読みながら、これはおかしいと首を傾げている。
え?どこが?
ほらここ、それからここも…ネイティブならこんなふうには書かない。
夫が指差す部分を読んでみるのだが、わたしにはてんで分からない。
夫の眉間の縦皺がみるみる深くなり、メールに載っている引っ越し会社のウェブサイトの点検が始まった。
わたしも同時にそのウェブサイトを覗いてみる。
わあ、しっかりしてるやん。
どこのページも読みやすく、どこにも怪しいところが見つからない。
でもまた夫が、うーんと唸っている。
やっぱりこれも怪しい。
文章のところどころが微妙にずれている。
これは偽装カンパニーかもしれない。
などとブツブツ言いながら、その会社に引っ越し依頼の電話をかけた。
わたしはわたしで、メールを送ってきた女性に、夫がもう少し確認したいことがあるので、メールではなく電話で直接お話をしたいと言っていると返事をした。

それまではピンポン球のように打てば即返ってきた返事が、そのメールを最後にプツンと途切れた。
夫がかけた運送会社からも、全く連絡が無いままだ。

うわぁ〜マジでだましだったんだ…。

わたしは幼い頃からよく人に騙された。
パターンとしては、困ったふりをした人を助けようとして、お金をあげたり食べ物をあげたり、そして後になって、ああ騙しだったんだと気がついて苦笑いするぐらいの小規模さで大したことではなかった。
若い頃、初めて行った名古屋の駅前でアンケート詐欺に引っかかり、狭い部屋に連れ込まれ、分厚いクーポン券を売りつけられて、断れずに買ってしまい、帰りの電車賃が足りないことに気がついて、相手の膝にすがりついてお金を返してもらったこともある。
オレオレ詐欺が流行った頃は、自分も息子たちもまだその年齢に達してなかったこともあり、これに巻き込まれる心配は無いだろうと思っていたけれど、今後はしっかり気を引き締めないといけない。
特に英語が絡んでくると、騙されているのかいないのか自分では判断できない。
今回の場合、もしわたしが騙されていたら、そしてわたしの言うことを信用したことで生徒の親の情報が盗まれてたりしたら…それを想像するだけでもゾッとする。

この件を毎月1度の割合でお世話になっているカウンセラーに話すと、実は僕も、いや、正確に言うと僕の奥さんも最近騙されて10万円を盗られたと言うではないか。
えぇ〜?
ネイティヴの、酸いも甘いも知り尽くしたような人たちでも騙される時は騙されるんだ…。
ちょっとホッとしたような、それでいて心配が増えたような、なんだかモヤモヤする今日この頃なのだ。