ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

「社会の仕組みを知り、無駄な敵味方図式にハマらず、病んだ社会の変革を叶えよう!」by細々と彫りつける

2014年04月30日 | 日本とわたし


この、以下に転載させていただいたインタビューの内容は、今年の1月13日、2月10日、そして3月10日に分けて、NICHIGO PRESS(日豪プレス)のウェブサイトに掲載されたものです。
第一回目の1月の記事掲載に対して、非難が殺到し、瞬く間に炎上したそうですが、それから二回に分けて、インタビューを行った記者の意見も加え、2月と3月に掲載されました。

そして今また、ツィッターなどで、『美味しんぼ』の鼻血の描写などについての意見が、多く見受けられるようになりました。
事故当初、鼻血や倦怠感などについては、以下のように↓新聞でも報道されていましたが、



このようなよく読まれている漫画や、その作者が受けたインタビュー中の言葉の中に、そのような症状が出たという表現は、
受け取る側の環境や意識の違いによって、さまざまな反応や感情を呼び起こしました。

農業や漁業、そして畜産業に携わっている、あるいはおられた方々が受けている被害というのは、
何十年に渡り、いつか揺れるに決まっていた地面の上に、粛々と、ウソと無責任にまみれたカネの亡者たちによって建てられてきた、原発から発生した放射性物質による汚染です。
どのような指摘にも耳を貸さず、安全で事故など起こらぬと、したり顔で平然と言い切り、
実際に起こった時は与党でなかったことをいいことに、ひとまず落ち着くまでコソコソ隠れていた自民党議員たち。
自分たちに都合の良い法律や条例をたんまり作り、報道もすっかり手なづけているのですから、まさに恐いもの知らず。
さらに、『風評被害』という言葉を見つけた時には、大手報道屋や政治屋は、嬉しくて踊り回っていたかもしれません。
それは、物事の責任と罪を犯した者の所在を、生産者であり消費者である市民になすりつけ、混乱させ、諍いや分断を生じさせ、辟易させるためにもってこいの言葉の道具だからです。
こんなふうに、思い通りに分断され、いがみ合い、混乱し、疲れ切ってどうにでもなれとやけになったり諦める。
そうすると、いったい誰を助けていることになるのでしょうか……。
今年の3月に、4386億円もの経常利益を出した東電や、堂々と棄民対策をとり続ける政府ではないのですか?

食べる、というのは、生きていく上で欠かせないものです。
そしてその食の中に、わたしたち人間は、『快適便利』と引き換えに、どんどんと危険な毒をしみ込ませてきてしまいました。
何かを開発するために、ありとあらゆる危険な物質を使い、そのゴミを地中に埋めたり流したり、燃やしたり、
何かを建設するために、失うべきでなかった自然の体系を破壊し、バランスを保てなくしたり、
それはもう数え切れないほどの愚行が、これまでにも行われてきたこと、そして今後も行われるであろうということ、
そういうことを考えると、いったい自分の体の中には、どれぐらいの毒が溜まっているのだろうかと、暗澹たる気持ちになります。
そういったことを承知し、よく考え、その上で自分はどのような考えで暮らしていくか、それを決めるのはその人その人の自由ですが、
そうすることによって混乱や問題が生じた場合は、それを仕方が無い、自分のせいではないと人任せにするのではなく、
それこそが、どのような立ち位置にいる市民にとっても、共通の混乱であり問題であるという意識を持つことができるような勉強会などを、
必要な場所で、地域で、あるいは学校や施設で、参加義務を課して持つべきだと思います。
生産者、流通業者、小売業者、消費者、みな市民です。
より安全な食を望み、できれば無事に、健康に生きていきたいと思う生きものです。
それぞれに抱えた苦しみや迷いを、互いに知らせ合い、話し合い、そこから生まれた共通の認識と合意をもとに、今の混沌を乗り越えることができたら、
それは、これまで負け知らずだった、原子力ムラの一味である加害者(政府や企業)の、敗北につながると思います。


ここに、わたしがいつも読ませていただいているブログ『細々と彫りつける』からの記事をひとつ、転載させていただきます。

根本的な不正と戦う十の心得を不肖ワタクシが考えた

初期被曝や汚染を隠蔽し、被曝をすべて気のせいにし、
訳のわからない基準や因果関係論争で、被害者を疲弊させ、
スリコミと無関心を助長して、被害を風化させ、被害者を孤立させ、
大半の市民に潜在的被害を受け入れさせ、幕引きをはかり、
被害者が訴えてきたら、控訴しまくる。

これが、公害から核被害まで共通する、加害政府や企業の、世界共通基準の対応です。


対策としては

一. 市民が賢くなり、予防原則と加害者が責任をとるのが当たり前、と言う政治風土をつくる
二. 一挙に解決する万能策はなく、自分が生きている社会の仕組みを知る。
三. 被害者を孤立させないための、社会の成熟
四. 変に中立を気取らない。無駄な敵味方図式でくたびれない。
五. 相手は、市民からの批判を交わす詭弁と、市民を混乱させる恫喝や、スリコミにたけていると知る。
六. 被害者を救う法制度をつくり、政府や加害者に、断固として履行させる。自分も明日の被害者と心得る。
七. 汚染は風評ではない。実測と第三者評価のないデータは鵜呑みしない。公的な資料への、批判的読解力をつける。
八. 無理しない。みんなで学ぶ。人の話はきく。意見交換する。
九. 今のような加害と被害の構図が生まれた社会は、深く病んでいると認識し、あらゆる手だてで変革ができると、皆で励まし合う。
十. いっかいきりの人生を、どんなに失敗しても向き合って生きる。


↑以上、転載おわり


前置きが長くなってしまいました。以下は、インタビュー記事の転載です。

↓以下、転載はじめ

【原発】福島の真実──『美味しんぼ』作者・雁屋哲氏に聞く
2014年1月13日

福島の真実
 ──『美味しんぼ』作者・雁屋哲氏に聞く


世界有数のウラン輸出国として、原発産業を支えつつ、自国内には、原子力発電所を持たない国オーストラリア。
被ばく国であるにもかかわらず、狭い国土に、世界第3位の原発数を誇る原発大国・日本。
原発を巡る、両国のねじれた構造を、オーストラリアに根を張る日系媒体が取り上げないのは、それこそいびつだ。
ルポ・シリーズ「原発問題を考える」では、原発を取り巻くさまざまな状況を、記者の視点からまとめていく。

取材・文・写真=馬場一哉(編集部)

12月18日、東京電力は、福島第1原発5、6号機を、廃炉にすることを発表。
事故後、廃炉が決定していた1~4号機と合わせて、福島第1原発は、すべて廃炉となることが決定した。

「事故の収束に集中するために、冷温停止中の5、6号機も廃炉にしてほしい」との安倍晋三首相の要請を、受け入れた形となる。
2020年の開催が決定した、東京五輪の招致に関連し「汚染水は完全にコントロールされている」と世界に向けて公言した安倍首相が、
具体的な形として、対策に向けての真摯な姿勢を、表にアピールするという側面も当然あるだろう。
だが、はっきりした形での決定が下されたことに、被災者はじめ、ほっと胸をなでおろした人もきっと多いことだろう。

東京電力はこれに伴い、20日、廃炉事業を、原子力部門の中から社内分社化することを決定。
再稼動を目指す、新潟県柏崎刈羽原発の事業と切り離されることから、原子力部門内での廃炉事業に関する責任の所在は、より明確になった。
廃炉に向けての責任を負い、一丸となり取り組む組織ができた一方で、
廃炉という宿題を切り離すことのできた本体は、再稼動に向けて、むしろ身軽になったとも言えるだろう。
なお、分社化された組織の名前は仮称だが「廃炉カンパニー」と名付けられている。
(この妙にイージーで人懐こいネーミングにも、何か釈然としないものを感じるが、さすがにそれはただの記者のいいがかりかもしれない)

さて、そのような状況下において、「いかにも好転しているように見える」状況を作り出す政府をはじめ、
体制側の姿勢に、どうもすっきりしないものを感じるという意見を、前回書かせていただいたが、
記者のような曖昧な姿勢ではなく、真っ向からそれを否定する人物に、お話を伺う機会を得た。
人気長寿漫画『美味しんぼ』の作者・雁屋哲氏である。
氏は、自身のブログ「雁屋哲の今日もまた」で、さまざまなテーマのブログを徒然と書かれているが、
時に、辛らつなまでに、日本政府の汚染水対策などを非難することがある。
そんな中、13年1月から、しばらく休載していた『美味しんぼ』を再開。
その内容は、主人公らが被災地を訪れるというストーリーを軸に、福島の真実を探るというものであった。
11月某日、ありがたいことに、通常、インタビューなどはほとんど断っているという雁屋氏の自宅で、インタビューを収録することができた。
今回から、2回に渡って、その内容をお伝えしていこう。
なお、当連載で掲載するインタビューに関しては、耳あたりの良い言葉のみを選ぶという、いわゆる掲載内容の選別(編集者がよく陥りがちなバイアスのかかった編集作業)はあまりしていない。
ゆえに、過激な意見もまた出てしまうが、ダイレクトに反応せず、まず一意見として消化し、その後、自らの頭で、さまざまな事態をとらえるための材料としていただければ幸いだ。


想像を上回る被害

ーー雁屋さんは、3.11の東日本大震災の時は、シドニーにおられたんですよね。

その日の夜、レストランでご飯を食べていた時に、オーストラリア人の友達から泣きながら電話がかかってきて、初めて知りました。
日中は、大地震が起こったことを知らずに過ごしていましたね。
電話を受け、家に帰ってテレビを見て初めて、どうやらとんでもないことが起こったのだということを実感として感じました。


ーー福島の原発事故については、すぐに情報をキャッチできましたか。

契約しているNHKのテレビやインターネット、友人からの情報などで、知ることができました。
4月には日本に帰りましたが、混乱の真っ最中で、震災から2カ月半経ってやっと、被災地に取材に行くことができました。
昔、『美味しんぼ』で取材に行った人たちは、どうしているのだろう、どういう生活をしているのだろうと心配で、まずは宮城県と青森県に行きました。
その後、11年の11月から13年の5月まで、本格的に、各地を取材して回りましたね。
多くのジャーナリストが関連記事を書く中、僕はあくまでも二番手ですから、実際に福島県に行って、自分の目で見て体験しなければ、という思いでした。


ーー真実を伝えなければ、という使命感を強くお持ちだった。

もちろんそうです。
オーストラリアのニュースは、すごく煽りますからね。
今にも日本が潰れそうな勢いで、水素爆発を核爆発と言ったりする。
それならば、自分で行って、見て聞くしかないという思いで現場に行ってみると、今度は、日本政府が言ってることも信用できない、という状況でした。
原発の敷地内にも入りましたが、すさまじい破壊でした。
ただ応急措置しているだけで、根本的には何も解決してない、と感じました。


ーー実際に行かれてみると、被害は想像をはるかに上回ったと。

ぜんぜん違いましたね。
中でも一番は、やはり放射能の被害です。
目に見えないですし、ただちに被害は出ない。
でも、見えないというのが、とんでもなく怖い。
これは、私自身の体験ですが、取材から帰って夕食を食べている時に、突然鼻血が出て、止まらなくなったんです。
なんだこれは、と。
今までの人生で、鼻血なんて出すことはほとんどなかったので、驚きました。
その後も、夜になると鼻血が出るということが、何日か続きました。
ですが、病院に行っても、『鼻血と放射線は、今の医学では結びつけることはできない』と言われ、鼻の粘膜の毛細血管を、レーザーで切ることになりました。
また、取材後に、すごく疲労感を感じるようになった。
取材に同行したスタッフも、双葉町の村長も、鼻血と倦怠感に悩まされていましたよ。
低線量だから被害はないと言いますが、本当でしょうかね。
子どもたちは、学校でも塾でも、ぼーっとして何もできない、スポーツもしたくない、動きたくないと言っていました。
残酷な言い方になるけど、あの周辺は、人は住んではいけない所になってしまった。
でも、僕たちが、住んでいる人に出ろとは言えない。
『福島の食べ物を食べて応援しよう』というキャンペーンもありますが、これもどうかと思います。
仮に、市場に出回る食品自体は大丈夫だとしても、土の汚染はすごいですから。
農作業中は、土が肌に触れたり、器官から吸い込んでしまったりもします。
そういう意味では、農作業に携わる人の被ばく量は、ものすごいものになります。
ただ、11年に、各地で高い線量が検出されたり、翌年には米の作付が禁止されたりしましたが、
僕は、福島で一番問題なのは漁業だと思いますね。
これから先、何十年経っても、漁業復活は無理なのではないかと思います。


ーー東北地方の海産物の多くを、今後食べられなくなる可能性も。

恐らく食べられなくなるでしょうね。
どうしようもない、とんでもない被害ですよ。
山の幸も川の魚も……。


ーー日本の食は今後どうなっていくのでしょうか。

福島の原発の影響はものすごく大きいし、TPPで海外から安いものが入ってくることを考えると、将来的には極めて厳しい状況です。


ーーそんな中、和食が、世界無形文化遺産になりました。

そうですね。いい宣伝にはなるかもしれないけど、本質的には何も変わらないですからね。
何の意味があるのかと、思わず考えてしまいますよ……。



主人公らが被災地を訪ねながら、福島の真実を探るという方向で、13年1月に連載を再開した人気長寿漫画『美味しんぼ』。
当連載では、前回から、シドニー在住の『美味しんぼ』作者・雁屋哲氏へのインタビューをお届けしているが、
日豪プレスのウェブサイトに記事をアップしたところ、瞬く間に炎上した。
以前にも書いたが、当連載では、耳あたりの良い言葉のみを選ぶなど、いわゆるバイアスのかかった編集作業はしないようにしている。
記者自身は、あくまで第三者的な立場に立ち、読者の耳として、さまざまな立場や考え方の人に話を聞き、
聞いた話をできる限りストレートに出すことで、問題の本質を自身の頭で考え、感じ取ってほしいと考えているからだ。
その姿勢に徹するため、時に、過激な意見もまた、掲載することになる。
そのため、前回記事でも、「いち意見として消化し、その後自らの頭でさまざまな事態をとらえるための材料としていただければ幸いだ」と断ったのだが、
辛らつな意見を、編集部に寄せた人も少なくなかった。
記者は、何かしらの立場を選びはしないが、あえて少し言わせてほしい。
雁屋氏の言葉や、話している内容には、確かに過激な部分があるが、氏は、可能性の1つとして、自身の意見を話しており、
また、語られている出来事は、解釈こそそれぞれに委ねられるものの、事実である。
加えて、氏が、福島について厳しい意見を言う言葉の本質には、福島の人々や土地に、そもそも抱いていた畏敬の念があると、記者は話を聞いていて感じた。
かつて、『美味しんぼ』での取材活動を通じて、交流をした東北地方の、「食」「人」「土地」を愛するがゆえの物言いである。


「厳しく映る言葉を載せる理由」

編集部に届いた意見の中には、以下のようなものがあった。

「私は福島県民です。
福島にきて鼻血が出たとか言っていましたが、私のまわりでは、鼻血が出たとか、入院したとか、一切聞いたことがありません!
たかが何日か福島に取材に来ただけで、福島をわかったような口をきかないでください!
こうやって風評被害が加速していくんだと、日豪プレスの記事をみて、まざまざと感じました。
恐ろしい事です」(表記原文ママ)

「福島県民や、福島県産の食べ物を排除すれば、それだけでいいのですか?
自分さえよければいいんだなと、記事を見て思いました。
あなた方のような人たちがいる限り、福島は救われないでしょう。
福島に寄り添って、頑張ってくれている人たちもいるのに、同じ日本人ですごい差ですね。
もう、日豪プレスも雁屋氏の作品も、読む事はないと思います。
この記事の事は、多くの福島県民に伝えていきます」(表記原文ママ)

不快な思いをさせたことに関しては、申し訳なく思うとともに、これらの意見もまた、1つの立場に立った側の意見として受け入れたい。
氏の発言に、突発的に拒絶反応を示す人がいることは、もちろん理解できるが、
放射性物質が人体に与える影響には、不確定要素が多く、福島は安全だと結論付け、議論の余地をなくしてしまうことの方が、長い目で見ると恐ろしい、と記者は思う。


「被災者への思い」

当たり前のことだが、記者は、当然ながら被災された方々に、深い同情を禁じえないし、
自身もまた、連載初期に書いた通り、地震を経験し、当時の混沌とした状況の日本に、身を置いていた。
震災後、祝い事の自粛ムードが漂う中、自身の結婚式の延期なども視野に入れ、
津波に見舞われた八戸に住む祖母を見舞い、震災の影響で下請け会社がつぶれた責任を問われ、憔悴する父を案じた。
そのような体験をベースに持ちながら、被災者に寄り添った記事を書き、
読者には、今なお避難生活を続けている人々のことを忘れないでほしい、支援・応援の気持ちを持ち続けてほしいと、切に述べてきた。
だが一方で、過去記事において、何度か、彼らにとって厳しく映る言葉をもまた載せているのは、そういった意見があるという事実を載せることを、重要だと考えているからだ。
否定できないものを、少し刺激が強いからといって、あえて記事から除外することは、バイアスをかけていることにほかならず、問題を考える材料を、1つ減らすことにつながる。
このあたりは、記者なりに線引きしているのだが、うまく伝わっていなければ、こちらの説明不足だったのかもしれない。


「風評」という言葉の危険性

ネット上では、「海産物の多くが食べられなくなるとの主張は、風評被害につながる」という声も挙がっていた。
しかし、果たしてこれは、風評被害なのだろうか。
放射能汚染が、ある範囲内で起こっていることは、紛れもない事実。
だが、その規模や範囲に関して、誰も明言できないからこそ、さまざまな立場の人が、さまざまな意見を言う。
ネット上には、楽観論から悲観論まで、数多くの情報が転がっており、そのうちどれを信じるかは、受け取り手次第だ。
ただ、農業や漁業に携わる人々が受けている被害は、すべてが風評によるものでは決してなく、放射能によるものだという事実を、忘れてはいけない。
「風評」という言葉には、暗に、「実際とは異なる」というニュアンスが付いてまわる。
つまり、「風評」と言ってしまうことで、本当に見なければならないものが見えなくなる可能性があるのだ。

記者自身、当連載を始めた際には、今以上に無知で、取材を通して読者とともに学んでいきたい、というような旨の所信を書いた記憶がある。
連載開始から1年数カ月が経ち、その間、さまざまな方向から問題をとらえ、結果、自身の意見もある程度言えるようにはなったが、
今回のように大きな反発があれば、多少動揺はする。
そこで、以前にもインタビューさせていただいた、原発問題に詳しい元・大手電力会社出身のD氏に、記者の姿勢に対する客観的な意見を聞いてみたりもした。

「あれから3年経ちますが、米国西海岸やロシアなどからデータが出始めており(両政府がこれまで伏せていたデータを意図的に出しているかと思います)、
今さら、風評被害もないかなと思います。
ネットで騒いでいる方々が、海外政府には言えないのは、言葉の問題もあるのでしょうが、簡単に言える対象をターゲットにしているだけかと思います。
なので、これまでの馬場さんの姿勢を崩さずに、ストレートで書かれた方がいいかと思います」

このようなコメントを届けてくれたD氏に感謝する一方、読者よりいただいた以下のような意見には、よりいっそうの努力をしなければならないと、帯を締めさせられた。

「編集者の方には、バイアスどうのという編集ではなく、最終的には、生物学者なり専門家による、現時点での正しいだろうと思われる科学的事実による記事の掲載で、
この『美味しんぼ』の作者の意見が、臆測に過ぎないと結論づけるような、続きの記事を是非とも掲載して欲しい」(表記原文ママ)

今後、できる限りの追加取材をし、さらに意義のある連載記事を執筆していきたい。


「原発には経済性はない」
 
連載が広く世の中に拡散され、物議を醸した以上、記者には説明責任があるとして、スペースを大きく割かせていただいた。
そのため、肝心の、雁屋氏のインタビューの続きを書くスペースが、著しく少なくなってしまったが、
媒体は生もの、ということで、ご容赦いただければと思う。
以下、続きを書かせてもらうが、入りきらなかった分は、さらに次号に先送りしたいと思う。
(以下、前回の続き)


ーーオリンピックの招致に関連して、「安倍総理の汚染水は完全にブロックされているという発言は無責任ではないか」ということを、ブログで書かれていましたね。

はい、ブログに英語で書きました。
英語じゃないと、世界に広がらないと思って。
安倍総理は、『東京は完全に安全だ』と言うけど、江戸川では、川底の汚線量がどんどん高くなっている、という話も聞きます。


ーー一方、『美味しんぼ』の中では、福島でも、会津の辺りなど、比較的線量が低い地域の安全性なども書かれていました。

そうですね。
取材時、米は確かに安全でした。
いろいろと調べた結果、線量はゼロでしたから。
ですが、汚染は広がる一方だと思いますので、果たして今はどうなのかと、心配に思います。


ーーこの連載を通して、いろいろな人に話を聞いてきましたが、出口が見えないというのが素直な印象です。

現地の人たちは、一生懸命働いていて、取材の際には、本当に感銘を受けました。
一生懸命頑張っても、もしかしたらだめかもしれない。
それでも誰かがやらねばならない。
そのような状態であるにも関わらず、なぜ、新たに原発を再稼働させようというのか。
とんでもない蜘蛛の巣に引っかかったというか、もう抜けられない状態ですよ。
福島の場合は、海に面してますから、太平洋全体を汚していますし、いつ国外から訴えられるか、と考えてしまいます。


ーー雁屋さんは、原発には反対の立場ですよね。

反対です。
原発を止めても、電力不足は起きていない。
電気代が高いと産業が稼働できないから、原発を再開してくれ、安くしてくれと言うけど、よく考えてほしい。
長い目で見て、原発を動かすということが、プラスになるのかマイナスになるのかということを。
原発にはもはや、経済性は何もないのです。



人気長寿漫画『美味しんぼ』の連載を通して、30年以上の長きにわたり、日本全国の食文化に触れてきた雁屋哲氏にとって、
「食の安全」を根底から覆すこととなった、福島第1原発の事故は、とうてい無視できるものではなかった。
氏は、実際に福島に取材に訪れ、それをもとに、「福島の真実」というサブタイトルとともに、『美味しんぼ』連載を再開。
また、自身のブログで、声高に、日本政府の汚染水対策の非難などを行うこともした。
歯に衣着せぬ大胆な氏の発言は、良くも悪くも注目を集め、時に大きくたたかれた。

今回で3度目の掲載となる当インタビューもまた、第1回目の記事がネット上に配信されるや否や、炎上の様相を呈した。
本来、インタビュー記事は、2回構成の予定であったが、前回は、炎上を受けて、当連載の趣旨を改めて説明するため、紙面を大きく割き掲載しきれなかったという経緯がある。
というわけで、今回は、早速インタビューの続きに入っていこうと思う。


使用ずみ核燃料

ーー雁屋さんは、3.11以前も、原発に対して反対の立場だったのですか。

大学の時の仲間と、日本のエネルギー問題について考える機会を持とうということで、勉強会を開いていました。
原発についても、その安全性をもう1度とらえ直し、本でも書こうなどと話していたのですが、
ちょうどそのタイミングで、新潟県中越沖地震が起き、柏崎刈羽原子力発電所で問題が起こった。
それまでも、漠然と、原子力は良くない、ダメだなと思っていましたが、それで目が覚めましたね。
 
それまで、原子力に関する本は、推進する立場のものばかり目立ちましたが、その状況に大きく疑問を持つようになりました。
その後、高速増殖炉もんじゅの事故、東海村での臨界事故などが起こり、私も常日ごろから『危ない危ない』と言っていましたが、
ついに、東日本大震災で、福島第1原発事故が起きてしまった。
しかし、これはいつか起きると分かっていたことです。
この先も、いつ、同じようなことが起こるか分かりません。
そんな中、なぜ、再稼働という選択肢が出てくるのか。
なぜ、ベトナムなど、海外への原発輸出を推進するのか。
ダメだと分かっているものに、なぜ投資するのか。
全く理解に苦しみます。


ーー使用ずみ核燃料の処理の問題もあります。

そうですね。
全国の原発から、使用ずみ核燃料が集められる、青森県六ヶ所村の核燃料再処理工場にも行きましたが、
安全性には疑問を持たざるを得ません。


ーー再処理工場はプルトニウムとウランを取り出し、再び原発の燃料として使用することを目指している施設ですよね。

ですが、実際には、再処理をするたびに事故が起きるような状況のため、安全性の問題から、完成時期の延長を繰り返しています。


ーー着工から20年、完成時期を20回延長していると聞いています(※現在は2014年10月に完成と言われている)。

六ヶ所村には、おびただしい数の燃料棒が、保管されています。
現在は、仮置き場にしていますが、やるたびに失敗している現状を考えると、再処理はできないのではないでしょうか。
そんな中、使用ずみ核燃料を、ガラス状に固め、どこか地下深くに埋めるという案も浮上しているのですが、
ガラス状にする実験も、するたびに失敗しているようです。
そもそも、どこに埋めるというのでしょう。


ーー周辺に住んでいる人にとっては不安ですよね。

再処理の実験をすれば、放射性物質が出ますし、精神的にもしんどいですよ。
施設の周辺で、有機農業をしている人たちがいて、その中の1人に話を聞いたのですが、
自分が作った野菜を、東京の消費者が買ってくれなくなったそうで、少しノイローゼ気味になっているようでした。
仮置き場は、あくまで仮なので、早くどこか別の場所に移してほしい、と訴えています。
しかし、現実問題、どこか適したところなどあるのか、と考えてしまう。
アメリカやヨーロッパでは、地下深くの、安定している岩塩の層に、使用ずみ燃料を入れようと考え、
実際に掘ってみたら、岩塩は決して安定している場所じゃないことが分かった、などという話も聞きます。


ーー「核のゴミ」をどうするか。それこそ原発問題の最たる課題ですね。

放射性物質の寿命は、種類によって異なりますが、例えばプルトニウムであれば、半減期は2万4,000年と言われています。
普通に考えれば分かると思いますが、人間には想像できない長さですよ。
手も付けられない毒物を、毎年大量に作り出して、いったい誰がその責任を取るのか。
原子炉を数年かけて建設し、その後うまく運用すれば30~40年間、利益を生み出してくれる。
その後、何も問題なかったとして、始末するのに30年。
その間ずっと、大気や地下水を汚染し、その後、何万年という時間をかけなければ、放射能はなくならない。
その見返りとして得られるのは、ほんの数十年の間の、電気代や経済的な恩恵、ただそれだけです。
悲惨な話ですよ。


現地の声を聞く

ーー当連載でもよく書いているのですが、いろいろな人がそれぞれのモノサシでさまざまな意見を言うので、情報として何が正しいのか分からなくなります。
ですから、受け入れられるものであってもなくても、さまざまな意見を見聞きした上で、最後は自分で判断するしかないと思うんです。


僕が大切だと思うのは、良心的な学者をしっかりつかむことだ、と思います。
研究費を大学からもらっていたりなど、利害が絡むと、それによって意見が変わることもあるので、
僕は、個人的には、組織に属していない人の方がいいと思っています。
いずれにしても、できるだけたくさんの学者の意見を、インターネットや本で読んでみるといいでしょう。
その上で、現実に起こっていることと照らし合わせ、その学者が言っていることが本当かな、と自分で考えることが大事です。
 
また、現地の生の声を、直接聞いて歩くことも大事です。
ただ、現地の村役場の人たちには、行政の上の意見をそのまま伝えるだけで、結果的に嘘を言ってしまっている人も少なくない。
飯舘村の役場に行ったんですが、そこの役場の人たちは、額に脂汗を浮かべて、安全だ、安全だと言っている。
そして、『事故以来、僕たちはマスクをしたことがない』と言う。


ーー以前、当連載でも飯舘村の飯舘村前田地区区長であり、福島県酪農業協同組合の理事(当時)であった長谷川健一さんへのインタビューを行ったのですが(第5回)、
そういった上の姿勢については、長谷川さんも言及していました。


僕がそういうことを言うと、残酷だ、なんて言われて非難されるけど、
火事が起こっているのだから、燃えている家にとどまっていないで逃げなさい、と言いたい。
それのいったいどこが残酷なのか。
自分たちが守ってきた家や土地がある、という気持ちは分かります。
文化財に匹敵するような家があって、先祖代々守ってきているとする。
それでも、そこが火事になったらどうするのか。
自分たちの伝統の家と、一緒に焼かれると決めたのなら、それはそれでいい。
でもその時に、自分の子どもも一緒にいさせるのかと。
そういう問題だと思います。


ーー原発の被害で苦しんでいる人がいる現実がある中、オーストラリア政府は、ウランの輸出先を増やしています。

ウランを採掘している場所の、周りに住んでいるアボリジニの生活は、本当にひどいものです。
それに、オーストラリアは、物価も人件費も上がり続けていて、ちっとももうかっていないのだから、
それもやめてしまう方がいいのに、と僕は思いますね。


ーーここオーストラリアは、原発自体がなく、クリーンなイメージが一見ありますが、
実は、世界の原発産業を支えている主要国でもあります。
その矛盾の中、生活しているのだということを、原発被害に実際に直面している日本人としては、認識し続けていたいものですね。

本日は長い時間、ありがとうございました。(了)
コメント (8)

嗚呼この愚かさよ醜さよ⇒「イノチよりカネ!ミライよりイマ!タニンよりジブン!」

2014年04月30日 | 日本とわたし
日本の原発が、かくも無責任でデタラメな人々によって、動かされてきた、そしてまた動かされようとしている証明です。
読んで、考えて、できることからなんでも、小さなことでもいいから、やり始めてください。
核燃料に熱が入ってしまう前に。

川内原発・再稼働 噴火予知は適合性審査と別物
【田中龍作ジャーナル】2014年4月30日 21:29


市民からの質問は事前に通告されていたため、政府側は回答を準備して臨んだ。
回答を書き込んだ書類を探す光景もあった。
=30日、参院会館 写真:筆者=


原子力規制委員会が、優先して審査を進め、再稼働第1号と見られている九電・川内原発
最終段階となる地元合意は、鹿児島県議会、薩摩川内市議会とも、自民党が圧倒的多数を占めていることから、すんなり行きそうだ。

鹿児島県は、6月県議会で、賛成陳情を採択し、伊藤祐一郎知事が、7月初旬にも、再稼働へのGOサインを出すものと見られる

だが、肝心要の巨大噴火については、規制委員会に火山の専門家がいないことなどから、
九電の主張通り、「予知可能」「対応可能」で、押し切られる公算が大きい

環境団体、住民団体(※脚注)がきょう、国会内で対政府交渉を持ち、川内原発の安全性を追及した。
政府側は、原子力規制庁、経産省資源エネルギー庁から、7人が出席した。

 
市民:
島崎委員は、
(火山活動の)モニタリングをして、何か異常を感知した時にどう判断するのか、判断基準をあらかじめ決めておくことが重要』と発言した。
九州電力が示した基準を、そのまま受け入れることはできないという中で、
モニタリングの判断基準がないと、破局的噴火が起こりうるタイミングで、判断ができないわけじゃないですか?
当然、それがないと、審査が通らないと思うんですが?



九電・川内原発。
公道からカメラを向けているのにもかかわらず、ガードマンは「撮影は認められません」と告げた。
=薩摩川内市 写真:筆者=


 
政府:
これ(火山活動のモニタリング)については、適合性審査に直接的に結びつくものではありません。別物です。

市民:
モニタリングが不可能だったら、設置許可はできないんじゃないですか?

政府:
設置許可とは別の話です。

 
適合性審査とは、かくもいい加減なものなのか。
筆者は、開いた口が塞がらなかった。
姶良カルデラが噴火すれば、原発が火砕流に飲み込まれる可能性があることを、火山学者は指摘している。
そうなれば、事故の規模は、福島の数百倍に上る。
モニタリングによる判断基準なしで、どうして安全に運転できようか。


政府の答弁に耳を傾けていた男性が、やおら立ち上がってマイクを握った。


男性:
私、鹿児島から来たんですが、この論議聞いてると、噴火なんてそんな近いうちに起こらないよ、という前提でしゃべっているように聞こえるんです。
そんな甘っちょろいものじゃないって事を、分かって欲しいです。
僕ら、桜島のふもとに住んでますが、そもそも、設置許可の件で求めるものじゃないと言ってる。
なぜ、そんなことが言えるんですか?
何も対処方針を出す基準が無くてね、つまり火山に対して、何も対策が無いって事です。

 
火山帯だらけの日本で、原子力規制委員会に、なぜ火山の専門家がいないのか?
不思議だ。
いると不都合なのだろうか。

住民・環境団体から、「有識者(火山の専門家)を交えた検討会議を開かないのか?」と問われると、
規制庁の官僚は、「その質問はアレなんで・・・」と逃げた。

責任感も何もあったものではない。
適合審査もいい加減、担当する役人もいい加減。
「原発事故はまた起きる」と確信した、きょうの対政府交渉だった。


■ ■ ■ ■ ■

◆主催団体
反原発・かごしまネット / グリーン・アクション / 美浜の会 / FoE / 福島老朽原発を考える会 / 原子力規制を監視する市民の会



日本商工会議所ウェブサイトより
「伊方原子力発電所の一日も早い再稼働に向けた要望」を公表(四国経済4団体)
【日本商工会議所】2014年4月23日 16:49

四国経済連合会、四国商工会議所連合会、四国地区中小企業団体中央会連絡協議会、四国地区商工会連合会連絡協議会は、
「伊方原子力発電所の一日も早い再稼働に向けた要望」を公表した。
原子力規制委員会の、審査体制のさらなる充実、および効率的審査の実施や、
国が、原子力発電所の早期再稼働に向けて、主体的、積極的に取り組むことを要望
している。
 
詳細は、
http://www.yonkeiren.jp/ikatahatsudenshoyoubou201404.pdfを参照。

要望書

伊方原子力発電所の一日も早い再稼働に向けた要望

全国で原子力発電所が停止する中、四国でも、伊方原子力発電所の全機停止が、2年以上に及んでいる。
その結果、不安定な電力供給の状況が続いており、加えて昨年夏には、電気料金が値上げされ、
上向きかけた地域経済に、重いコスト負担となってのしかかっている。
今後、原子力発電所の停止が長引けば、電気料金再値上げの懸念など、産業・生活への一段の厳しい影響が憂慮される。
電力供給不安の解消とエネルギーコストの抑制は、まさに喫緊の課題であり、 そのために、原子力発電所の、一日も早い再稼働が必要である。

先般決定されたエネルギー基本計画において、原子力は「エネルギー需給構造の安定性に寄与する、重要なベースロード電源」と位置付けられ、
基準に適合した原子力発電所の、再稼働を進めることが明記された。
この方針に沿った政策が、早期に具体化されることを望むものである。

以上を踏まえ、四国の経済界として、以下のことを強く要望する。

[要望事項]

今夏の電力需要のピークに備え、安全を前提に、伊方原子力発電所の、一日も早い再稼働を行うべきである。
そのために、
・原子力規制委員会は、審査体制のさらなる充実、および、効率的審査の実施を図ること
・国は、原子力発電所の早期再稼働に向けて、主体的、積極的に取り組むこと

以上
平成26年4月16日

四国経済連合会
四国商工会議所連合会
四国地区中小企業団体中央会連絡協議会
四国地区商工会連合会連絡協議会
コメント

5月11日母の日は『パパママぼくの脱原発ウォーク』!母なる地球に原発はいらん!と声を上げよう!

2014年04月29日 | 日本とわたし




もうね、地面があっちこっちで揺れてるような国に、
原発みたいなめちゃくちゃ危険なものを動かそうとしてる奴らに、
なに考えてんねん、このタコッ!言うて、げんこつかましたりましょうよ。

このゴミ、普通のゴミとちゃいますねん。




こんなんが、これからまだまだ増えていきますねん。

土に、水に、空気に、今までも、快適便利っちゅう麻薬と引き換えに、わたしらは、放射性物質に限らず、いろんな毒をしみ込ませてしまいました。
それを、罰として、体の中に入れられてるんです。
毎日、毎時間、毎分、生きてる間中ずっと。

快適便利って、これほどに恐ろしいもんなんやろか……。
ここまで体や心を痛みつけなあかんもんやろか……。
未来に希望が持てんほどの、深刻なことを抱えなあかんもんなんやろか……。

わたしらはほんまに、考え直さなあかんところに到達してます。
そのことに気づかんまま、てきとうに生きるのは、犯罪やと思います。
使わせてもろてるのは、ちっちゃい部分やのに、もう十分に悪さしたでしょう、地球に。
そやからもう、やめましょうよ、これ以上悪さするのは。

『パパママぼくの脱原発ウォーク』第7弾!!

5月11日です!!
コメント

原発地域の皆さん、泉田知事の発言を聞いてもまだ、目が覚めませんか?これではいかんと思いませんか?

2014年04月28日 | 日本とわたし
この記事は、ぜひぜひ、ひとりでも多くの方々に伝えてください!
時間の無い方は、せめて太文字だけでも良いので、読んでください!
といっても、ほとんどが太文字なのです。
どうしてかというと、至極真っ当な意見ばかりだからです。

泉田知事のような、人として正しい、倫理観と常識と智能を持ち合わせた方こそが、国の長になるべきだと思います。
市民の手で、主権者の知恵と数をなんとか合わせて、そうなるような道筋を実現させませんか?
なんて……まるで身勝手な、けれども心の底からの願望を、ちょっとつぶやいてみました。


では、『NAMAENAKIのつぶやき』というブログに掲載されていた、新潟県・泉田知事のインタビューの内容を、ここに転載させていただきます。
太文字などの追加は、わたし個人の意思で行いました。

↓以下、転載はじめ

「世界標準に達してない」 泉田知事インタビュー全文
聞き手=論説委員・稲垣えみ子
2014年4月23日02時51分
http://digital.asahi.com/articles/ASG4376Y6G43PTIL02R.html


泉田裕彦・新潟県知事とのやり取りは次の通り。

原発の新規制基準「住民守れぬ」
原発30キロ圏首長アンケート(3/11)

――泉田知事は、米国原子力規制委員会(NRC)のヤツコ前委員長との対談で、
「原発の立地自治体でつくられている避難計画は、実際には機能しないのでは?」と指摘されました。
どんな点が、なぜ、機能しないと考えておられるのでしょう。

泉田知事:
まず大前提として、原子力規制委員会が『新しい規制基準をクリアしている』と判断した原発も、『安全な原発』ではないのです。

そもそも、規制基準適合審査とは、安全審査ではありません
一定の確率で事故が起きることを前提にしている基準であり、この基準を満たしたからといって、安全性を保証するものではありません。
いざトラブルが起きたとき、周辺の住民が、健康に影響のある被曝(ひばく)をすることは、避けられない内容の規制なのです。
つまり、緊急事態が生じたときに、自治体がしっかりした対応ができなくては、住民の命、安全、健康は守れません。

では、いざというときに、住民を安全に逃がすことができるのか。
私は、2007年の中越沖地震で、原発と地震の複合災害を、疑似体験しました。
その経験からいうと、計画の形をつくっただけでは、とても住民を安全に避難させられるとは思えません

 
――なぜそう思うのですか。

泉田知事:
避難計画で、あらかじめ逃げる場所を指定しておくことはできるでしょう。
問題は、放射能が出てくるまでの制限時間内に、安全に逃げ切ることができるかどうかです。

東日本大震災は、プレート境界型の地震でした。
私も現地を見ましたが、津波の影響のないエリアでは、直下型だった中越沖に比べて、比較的道路の被害は少ない印象でした。
直下型地震では、事態は、より深刻になる可能性があります

中越沖地震で何が起きたかというと、道路が次々に寸断されたんです。
道路というのは、端に30センチでも段差があったら、もう通れない
とりあえずは、段差ができたところに砂利を敷いて、そこを徐行して通るしかないんですが、その応急措置をとるだけでも半日かかりました。
つまり、直下型地震が来ると、『道路が連続してつながっている』という、想定そのものが難しくなる
1カ所でも段差ができたら、全部止まってしまうというのが、道路の性質なんですよ。
中越沖のときは、消防自動車もパトカーも救急車も、すべての緊急車両が動けなくなり、
現場に3時間かかっても、たどりつけなかった
のです。

原発で事故が起きたとき、どのくらいで放射能が出てくるのでしょうか。
東日本大震災では、全電源喪失から8時間半で、ベントの判断をしています。
国会事故調では、それでも判断が遅かった、と指摘しています。
ということは、数時間のあいだに逃げなければ、間に合わない可能性があります
ところが実際には、緊急車両ですら、通るのに半日かかってしまう
住民が制限時間内に逃げられず、健康に影響のある被曝(ひばく)が避けられないケースが、おおいに起こり得るのです。

 
――どうしたらいいのでしょう。

泉田知事:
新潟県からは、いわゆる、核シェルターのようなものがないと、避難しきれないと提案しています
さきほど申し上げた、道路の問題に加えて、例えば、夜中に事故が起きた場合はどうするんでしょうか
数時間で、全員に連絡して、圏外へ避難させるなんて至難の業です。
高齢者、お子さん、病気の人もいる。
逃げられるはずがないんです。

さらに、線量が高くなってくると、避難に必要なバスの運転手さんの手配もできません
原発の構内で働く人でも、浴びてもよい放射線量の上限値は、法令で定められています。
実際に事故が起きると、この上限値を大幅に超える線量を、浴びる可能性があります
そういう場所へ、運転手さんを派遣しようと思っても、できません。

実際、東日本大震災の時は、福島からSOSをもらって、新潟からバスを派遣したんですが、
やっぱり、民間の人は、線量の高いところへは入れないんですよ。
法令で入っちゃいかんことになっているわけで。

緊急車両もたどり着けない、バスも派遣できない。
そういう状況で、どうやって避難するんですか。


 
――それで、核シェルターを用意するわけですね。集落に、一つのシェルターをつくるようなイメージでしょうか。

泉田知事:
現場からは、『各戸につくってくれ』という声も出ています。
みなさん、いろいろな事情を抱えています。
たとえば、寝たきりの家族がいたら、『体育館に行ってくれ』と言われても、行けないでしょう。
特に、新潟は雪国ですから、雪が降っていたら動けないんですよ。
だから、自宅にシェルターが欲しい、という声も出てくるのです。

 
――かなりの予算が必要になります。

泉田知事:
そうですね。
国に、必要な財源措置をしてもらわなければなりません

問題はまだあります。
小さいお子さんの健康被害を避けるためには、ヨウ素剤を早く服用することが重要ですが、
国は、市町村に、『医師の説明をしたうえで配布しろ』と指示しているのです。
実際は難しいですよ。
原発から5キロ圏内の住民には、あらかじめ配っておけというのですが、仕事で来ている人や、たまたま原発近くの道路を通過している人もいます。
そういう人には、どうやって配るんですか?

さらに、直下型地震では、通信回線も途切れるんですよ。
携帯も通じません
交通も通信も途切れるなかで、どうやって服用の指示を出すんですか?
それなのに、指示を届けることは自治体任せです。
30キロ圏内は、事前配布もしません
いざ事故が起きてから、『取りに来て下さい』といって、並んで取りに来てもらっている間に、メルトダウンが起きて被曝(ひばく)したらどうするんでしょう?

現実に、複合災害が起きたときのことを想定すると、とても、いまの国のやり方では、機能すると思えないんです。

 
――要介護者の避難も難題です。福島では実際に、多くの人が、避難の途中で亡くなりました。

泉田知事:
新潟ではいま、福祉施設など施設全体を、順次『核シェルター化』して、放射性物質が中に入れないように作り替えています
無理に避難するよりは、そのほうが安全だと思うからです。
ただ当然、未来永劫(みらいえいごう)そこにいるわけにはいきません。
いずれ、救助に行くことになります。
誰が行くんでしょうか?

規制区域になった場合、消防が行くんでしょうか
消防署員は自治体職員ですが、放射線量が高いところに突入するような装備もないし、訓練も受けていません。
放射能に対しては、民間人と全くいっしょです。
じゃあ、自衛隊が行くんでしょうか?
それとも、特別なレスキュー隊をつくるんでしょうか?
そんな法体系や、組織の整備や、コンセンサスが必要なのに、国は何もやらないわけですよ。
原発災害が起きたら、『即時避難』というだけです。
極めて無責任だと思います。


 
――そもそも国は、複合災害で原発事故が起きたとき、現実に何が起きるのかという想定を、きちんとしているのでしょうか。

泉田知事:
とてもそうは思えません。
原発が事故を起こすとしたら、地震や津波などの大災害が起きたときだ、と考えるのがふつうです。
そのとき、道路が機能していると考える方がおかしいのに、それすら想定しているように見えません

なぜこんなことになっているのかというと、おおもとの国の法や制度が、福島の原発事故の反省を生かさないままになっているからです。
いまの法律では、自然災害は、災害対策基本法で対応します。
事務局は内閣府です。
一方、原子力災害は、原子力災害対策特別措置法で対応します。
事務局は原子力規制庁です。

原子力災害と自然災害は、同時に起きる可能性が極めて高いのに、こんなバラバラなことをしているから、当然起きうる事態が想像できないんです。

私は、中央防災会議で、ずっと『一本化してほしい』と発言しています。
民主党政権では、平野達男・復興大臣が、法改正をすると発言したのですが、政権交代後、検討対象から外れてしまいました。
自民党は、震災のとき当事者ではなかったので、あのときいかに混乱したか、実感が伴っていないように思えます。

このままでは、いざ何かが起きたとき、指揮系統がばらばらになって、避難がうまくいかずに大混乱した、東日本大震災の失敗を繰り返しますよ。
避難指示を出す権限は、自然災害では市町村長、原発災害では官邸。
どうしてこれで、住民をきちんと避難させることができるんでしょうか?


 
――お話を伺っていると、避難計画を立てること自体が難しい原発が多いようにも思えます。
そもそも日本では、『事故は起きない』という前提で原発を建ててきたので、
人口密集地にあったり、原発が集中立地していたり、避難路が一本しかなかったり、冬場の気象条件が厳しかったり、
事故時の避難を前提として建てられていない原発が、たくさんあります。

泉田知事:
だからこそ、いざというときに、住民の被害をいかに減らすかを考えれば、どの国よりも厳格な避難計画がなければおかしいでしょう。
そこをきちんとやらないっていうのは、住民にリスクを押しつけたまま、カネのためにだけ原発を動かすっていうふうにしか見えないじゃないですか。


 
――どうすればいいのでしょう。

泉田知事:
私は、福島の事故後にできた原子力規制委員会に、きちんと責任を果たしてほしいと思っています。
規制委は、設置法のなかで、『原子力利用における安全の確保を図ること』が任務とされています。
ところが、今の規制委は、原発のハードの設備を審査するだけです。
これでは、住民の安全は確保できません

規制委は、政府から独立した権限を持っていて、政府の不備を直すことができます
いざというときに、住民が安全に避難できないような、法や制度の不備があれば、
新たな法や制度を整備するよう、関係省庁に勧告することができるのです。
そういうふうに、制度設計されているんですよ。
そのために、三条委員会にしたわけです。
ところが、規制委は、そこから逃げています。
結局、住民の安全を守る体制は、すっぽりと抜け落ちたままです。

ちなみに、アメリカでも以前は、日本と似たような、事業者任せの規制でした
ところが、1979年のスリーマイル島原発事故で、大混乱した反省から、
事故が起きることを前提に、政府も軍も出て、対応する体制に変えました
さらに、9・11の同時多発テロの後は、原発に航空機が突っ込んできたらどうするのか、という観点から、再び規制を変えていきました。

ところが日本は、あれだけの事故を起こしながら、あいかわらず、サイトの中のハードの性能だけをみれば『安全』ということにしてしまって、
何かが起きたときにどうするかを考えない
この差は大きいですよ。
安全神話はそのまま残っているのです。
間違っています

私は、規制委に自治体の代表を入れるべきだと思います。
どういうことかというと、いざというときに、自分が放射能を浴びるかもしれない人間を、入れるべきだと思うのです。
いまの日本の規制は、自分は放射能を浴びない人たちだけでやっているのです。

アメリカの規制当局(NRC)から学ぶべきです。
NRCの最大の人材供給源は、海軍です。
彼らは、原子力の専門知識を持ち、組織の統制能力もあり、さらに『ユーザー』でもある
つまり、いざというときにちゃんとやらないと、自分が放射能を浴びる立場なんですね。
こういう立場の人間が入っていないと、安全を確保するという観点に立った規制は、できないのではないでしょうか。

 
――現実にはいま、規制委による原発の適合審査だけが、着々と進んでいます。
優先審査が行われている原発では、夏前にも審査が終わる見込みで、政府は「世界一厳しい基準に適合した原発は再稼働する」と明言しています。

泉田知事:
『世界一厳しい基準』というのは、どこから出てきたのでしょうか?
実際には、世界標準にも達してないというのが、現実だと思います。

事故が進展して、冷却材が失われたら、最後には、線量が高いところへ誰かが近づいて、冷却をしなければいけないのです。
実際に、福島の事故でも、4号機の使用済み核燃料プールがメルトダウンを起こしたら、
囲いもないところで、大量の放射性物質が放出される、最悪の事態になりかねなかった。
たまたま水素爆発をしたので、外から水を入れることができたのです。

もし同じことが再び起きたとき、誰がその場所へ行くんでしょうか?
労働法制上、民間事業者である電力会社の従業員に、命をかけて収束作業をするよう、命じることができるのでしょうか?
できない場合は、だれが収束作業をするのでしょう?
アメリカでは、あらかじめ、その場所へ行く人間が決まっていて、契約書にサインをしています
日本では何もせず、いざというときに初めて、『決死隊』を精神論で募るんですか?
まさに神風特攻隊じゃないですか。
そんな肝心なことも、何も決まっていません。
議論もしていません。


せめて、世界標準のことをしてほしいんです。
日本は、これだけの事故を起こしてしまったんですから、
本来なら、世界をリードするような安全の仕組みをつくって、世界に発信する必要があるんじゃないでしょうか。
それが実際には、世界標準にも達していない現状を、正そうともしないで、やっていないものをやっているかのようなウソをつく
こんなことをしていて、もう一回事故を起こしたら、国際的な信用を失います
国としての水準が、問われる話だと思います。


――原発の再稼働を認めるかどうかについては、どう思われますか。

泉田知事:
その議論に入る、前の段階だと思います。
たとえどんな小さな工場でも、火事が起きれば、警察や消防が入って強制捜査を行い、現場を検証し、
なぜ火事が起きたのかを調べて、必要な処罰を行います
よね。
ところが、福島で、あれだけの重大な事故を起こしておきながら、いまだに、事故原因の究明も分析も、全く不十分なままです。
文明国としていかがなものか。

事故を引き起こしたヒューマンファクターの検証も、全く行われていません
安全の確保は、機械の性能だけでは決まりません
それを動かす人間が、どう考えどう行動するかが、決定的に重要なのです。


例えば、いざ事故が起きたとき、原子炉を冷やすために海水を注入するかどうか、だれがどう判断するんでしょうか
福島の事故では、3月13日になっても、『海水入れるのか』と、いかにももったいないというような議論をやっている。
一基5千億円するんですよ。
これをパーにするような重大な経営決断を、誰がするのか?
いざというとき、やっぱり経済が先に立つ、ということになったら、冷却や閉じ込めに失敗して、大惨事になりかねません
そのつど誰かが判断するというのでは、とても住民の安全は守れない

そうではなくて、特定の事態に至った場合には、即時に海水を注入するというような、対応ルールを改めて決めて欲しいと、規制委に文書を出しています。
でも規制委は、ここからも逃げています

新潟県の、柏崎刈羽原発について言えば、まずは、東京電力から分離してほしいと思っています。
いまの東電は、安全よりお金優先になっています。
社長の頭の中は、安全について考える余裕なんてないわけですよ。
借金、廃炉、汚染水、賠償と、対応しなければならない問題が山積で、安全については1割くらいしか考えられない。
だから、いかにコストを安くするか、ということばかりです。
柏崎刈羽でも、当初、『防潮堤はなくても安全だ』と言われました
水密扉があれば大丈夫だと。
住民の安全を考えたら、カネ優先になっている限りはだめだと思うのです。

東電は、企業経営の観点からも、モラルハザードを引き起こしています
福島の事故処理で、国が、東電にお金を貸していた金融機関も株主も、免責してしまったからです。

資本主義のルールでは、金融機関はお金を貸すとき、その会社が事故を起こして、貸したお金が回収できなくなるリスクを、考えなければなりません。
ところが、事故を起こしても、国が保証してくれる、リスクがないとなれば、
金融機関は、たとえ危なくても、カネのために動かしてもらった方がいい、ということになる。
おかしいでしょう。
資本主義の倫理が、働く形になっていないんですよ。
株主も、事故を起こしたら、投資したお金が焦げ付くとなれば、みなで会社を監視する
そうして安全文化が育つんです。
ところが株主も、免責されてしまった

いまの東電は、安全文化が壊れた状態で、原発を運転すると言っている会社です。
もってのほかだ、と言わざるを得ません
(聞き手=論説委員・稲垣えみ子)
コメント (6)

原発の重大事故が起きたら、1時間おきに3000台ずつが逃げる?これって真剣な避難計画ですの?

2014年04月28日 | 日本とわたし
Facebookで知り合った、Makoto Niimiさんから教えていただきました。
Makotoさんのコメントと一緒に、紹介させていただきます。



結論から言うと、
原発事故から被ばくせずに避難するのは、100%無理」で、
地震や津波は必ずまた起きて、この国の海岸線に建ち並ぶ原発は、再び破壊」される。

浜岡の場合、県外避難の受け入れ先が決まっておらず、「避難計画」自体が、県と全市町で立てられずにいる
「原発メルトダウンまで20分」と書かれているが、
その前に、炉心溶融を防止するために「ベント」がされ
大量の放射性物質を含む格納容器内の空気が、原発敷地外に広がって、既に広範囲が汚染されている。

電力事業者から、十分な情報提供が本当にされるのか
その情報をもとに、誰が、いつ、どう避難指示を出すのか
線量の高い中、避難弱者の救出や、避難路確保には、誰が行くのか
八方ふさがりな、この「原発事故からの避難」。

地球という星のパワーに屈し、必ず壊れる原子力発電プラントという、盲点だらけの脆弱な施設
この状況下で「再稼働にひた走るこの国の政府」の、大間違いがわかる


Greenpeace Japanさん、よい資料をありがとう。






浜岡原発事故時
31キロ圏外へ避難 28時間
県、複合災害で試算


静岡県は23日、中部電力浜岡原発(御前崎市)で重大事故が起きた際、
半径31キロ圏内の住民約86万人が、自家用車で圏外避難するのにかかる時間を試算し、公表した。
地震・津波の複合災害で、浸水区域の道路が使えない場合、県が適切と選んだ方法でも、28時間15分かかると推定した。

圏内には、約28万世帯が暮らす。
一世帯一台ずつの28万台が、31キロ圏外に逃げると想定し、1時間おきに3000千台ずつが出発する、
『多段階避難』をしたところ、二割の車が指示に従わないとして、圏外に出るのに28時間15分かかることが分かった。
1台あたりの走行時間は、5時間半と推計される。

さらに、4割が指示を聞かないと、30時間5分かかり、走行時間は7時間半になる。
また、全員が一斉避難した場合、避難時間は21時間55分で済むが、1台あたりの走行時間も、同じ時間に長くなる

県原子力安全対策課の担当者は、なるべく渋滞を避けて、被ばく量と避難の負担を減らす必要がある、と指摘。
「長く車中にいると、被ばく量が増えたり、ガソリンがなくなったりする。トイレの心配もある」として、
避難の順番まで屋内避難するよう、呼びかけた。

試算は、県の広域避難計画作りに生かし、31キロ圏内の11市町と住民に周知して訓練する。


体制を整えたい
石原茂雄・御前崎市長の話


周辺人口が多いこの地域では、あらためて、短時間での避難の難しさが判明した。
幹線道路の寸断なども考えられる
避難先や、スクリーニングポイントが決まり次第、複数の避難路を検討し、避難計画を策定したい。
県や関係市町と連携し、最短時間の避難の、実行可能な体制を整えたい。
コメント (4)

ごちそうさま!

2014年04月27日 | 家族とわたし
昨日とはうってかわっての快晴!
またまた今日も朝からお出かけです。
今日は、イギリスから戻ってきているシンガーソングライターのジョナサンと、ガールフレンドのクレアに逢いに、ブルックリンのカフェに向かいます。


リンカーントンネルの入り口付近が、なにやら変なことに……?マラソンの開始前のようです。
そもそも本数が足りない、3本のトンネルのうちの1本が閉鎖されてしまってました。


マンハッタンからブルックリンへの橋を渡ってすぐに、道を選び間違えて、長男くんの住むクィーンズのすぐ近くまで行ってしまい……、
携帯のナビゲーションの言うことをハイハイと聞きながら、やっと辿り着いたカフェ。


わたしはクレアの隣に陣取って……。旦那とジョナサンの間に座っている初老の男性は、かなり有名なベストセラー作家さんだそうな……。


卵があんまりプックリしてるので。


ブラディカクテル……ウォッカ、タバスコ?!などなどが入った、過激なトマトジュース。セロリとトマトはガリガリとかじります。


シナモンを一切かけてないというので、頼んだフレンチトースト。今までで一番美味しかったかもしれない……。


ダンサー&写真家のクレアは、東京で行われるショーのために、5月の始めから7週間、日本に滞在するそうな。
そして、その間に多分ジョナサンも……。
「万が一、大きな地震がまた起こった場合のことを考えて、ヨウ素剤を持参した方がよいと、イギリスの友人に言われたのだけど……」とクレア。
「でも、原発はすべて止められたんだよね、もちろん、全基、廃炉にしていくんでしょ?」
「いえいえ、ところがどっこい、躍起になって再稼働させようとしているよ」
「えぇ~!?そんなバカな!!信じられない!!」

などと盛り上がっていたら……、
一緒にブランチを食べた他のカップルも、6月に行くよ~という話を聞いて、お正月に帰ったばかりなのに、急にわたしも行きたくなってしまいました……。


桜の後に咲き出す梨の花が満開!




ブルックリンも萌えてきたぞぉ~!


ずっと前に借りた村上春樹の新作を返しに、かおりちゃん&ジョージの家にちょこっと寄って、


長男くんが、誕生日のお祝いにと、ご馳走してくれる約束の場所、トライベッカにある寿司『AZABU』に向かっていると、


ツインタワーの跡地に建ったビルを、初めて近くで観ました。


トライベッカの名物、石畳。


実は、この看板を見過ごして、3回も前を通り過ぎていた旦那とわたし。


お店の中を内緒で。


いただいたお寿司はおまかせ寿司。
カウンターのむこうの職人さんは、東京でお寿司を握っておられた方で、バブルが弾けた後の地上げ戦争に巻き込まれ、裁判で負けた後、
フラリとやって来たマンハッタンで、空手を習いながらブラブラしていると、こっちで寿司屋をやってみないか、と誘われ、
すでに握っていた職人たちのいい加減さに呆れつつ、気がついたら今に至っているんです、と話してくれました。

握ってもらったお寿司のネタは、すべて日本海からの魚で、どれもこれも絶品。
57年も生きてきて、こんなふうにカウンターに座ってお寿司をいただくなどということは、片手の指で数えられるほどしかないのですが、
その中の最高の美味しさで、心も舌も幸せいっぱい!
誕生日だからということで、大トロをおまけしてくださったり、特別大サービスデザートを用意してくださったり……。
魚を買って食べるということが、極端に少なくなってしまった上に、こういう特別な日のための、特別な気持ちでいただくということも加わって、
ちょっと油断をすると、涙がにじんでしまうほどの、すばらしい時間を過ごさせてもらいました。

日本食って、ほんとのほんとにすばらしい!
この文化を、いつまでも大切にしていきたい!
なのに、なのに、その本元になる食材を、丹精を凝らした農法で作ってくださっていた地域に、毒が蒔かれてしまいました。
その毒は、ちょっとやそっとでは消えないものです。
生産者のみなさんの悔しさは、わたしなどには計り知れないほどのものだと思います。
全く同じ環境で、というのは無理でも、できるだけ近しい、親しみの持てる環境を見つけ、生産者の方々のつながりを保ったままで移住できるよう、
そしてもちろん、移住した先で、それまでと同じような作業ができるよう、
日本の第一次産業を支えることを第一にできる為政者を、わたしたちはよくよく注意しながら吟味し、選んでいかなければならないと思います。

なんてなことをまた、あれこれと考え出している母親を、やれやれ……と思いながら、息子は見ているのでしょう。
いつかきっと、わかってもらえる時が来る。
そう信じています。

とにかく今日はありがとう。
とんでもない散財をさせてごめんなさい。
でも、本当に楽しかったし嬉しかった。
ありがとう。
コメント

思い出

2014年04月26日 | ひとりごと


音友のマギーは、ちょいと名の知れたニュースキャスターさん。
彼女のお父さんが手がけている財団への寄付を募る『キャバレー』ショー(今年で24回目)に行ってきました。
この財団は、マギーとマリアンが幼稚園から高校まで通ったこの学校の大きなサポート役をしているもので、子どもたちの教育環境を良くしていくためにと何十年も活動しています。

今回はこの(↓)、新しいビルの建設費用への募金です。


マギーと知り合ってから後に、気功のクラスメイトのマリアンが、なんとマギーと同級生で、大の親友だということが分かりビックリ!
そしてそのショーが行われるのが、マギーとマリアンが幼稚園児の頃から通っていた、この私立の校舎だと知ってまたまたビックリ!

外から見た限りでは、学校だとは絶対に思えない、まるで博物館のような趣のある建物です。
  

  

このドアは図書館、そしてあそこが運動場への通用口と、マリアンはわたしをあちこち案内してくれるのですが、
その間にも、かつての同級生たちが、「ハーイ、マリアン!」と次々に声をかけてくるので、大忙し。

だんだんと人が増えてきました。


生演奏のジャズトリオの音が、とてもまろやかです。


マギーのおとうさんのポートレートの右横に、おかあさんのポートレートが。


こんな胸像が、無事であることが、生徒たちのお行儀の良さを証明していますね。


渡り廊下だってもう、中世っぽい!マリアンは高校生の頃、ロミオとジュリエットにハマっていて、このポーチに出て真似してたそうです。


ショーが始まりますよ~。


ありゃりゃ、ACMAのジャズトリオが前座で演奏してる!


横を見ると、壁にもすてきな装飾♡


マギー登場!


おしゃべりは任せなさぁ~い♪


彼女が所属してきた各局の社標つきのマイク♪


では、マギーを慕う、そしてこの財団の主旨に賛同して、チャリティショーを盛り上げようとやってきた、各局のニュースキャスター仲間の登場です。


彼は、プロの歌手か?と思うほどにうまかったです。笑わせてもらいました。


オークションの内容を、面白可笑しく説明するアナウンサーさんたち。


彼女も上手かった……ほんとにアナウンサーなんでしょうか……。


キャバレーショーには必須の、その場その場の状況に応じて、パラパラとさり気なく、見事な演奏をするジャズピアニスト。


このお二方は、ご夫婦です。


彼もなかなか面白かったのですが、歌詞の内容に政治色が濃過ぎるところが一部あって、ニューヨーカーさんたちにはちょいと不評でした。


我々がドライブする時、いつも大変にお世話になっているAMラジオ1010のアナウンサーさん。こんなべっぴんさんやったんや……。


アナウンサーというよりも、ブロードウェイの役者と言えそうなふたり。


彼は、自分の曲をピアノの弾きながら披露してくれました。


パパの演奏を、うっとりと聞く息子ちゃんたち。


しゃべるのは平気でも、フルートを吹くのはめっちゃ緊張するマギー。
いつもの美女トリオ(右側がクラリネット奏者のサラ、左側はピアニストの……ごめん!名前忘れた!)。




彼女はピアノの先生で、ふたつの癌と闘ってきた、とてもすばらしい精神の持ち主。


息子さんと一緒に、フランクのバイオリンソナタをチェロ用に編曲したものを演奏してくれました。


この曲は、2年前の、突然の雪嵐に見舞われた10月29日に、カーネギーのザンケルホールで、サラと一緒に演奏した思い出深い曲なので、
また少し赴きが違う、表現の仕方もいろいろと違う演奏を聞くことができて、とってもハッピー♪

後ろで、ワワワワ~と、てきと~に歌うアナウンサーさんたち。みんな役者だなあ~。


最後の〆はやっぱりこの人マギー。先日、カーネギーで演奏した曲をもう一度。


と、その前に、アルベルトがマイクを取って、ACMAのコマーシャル。さすが、抜かりがありません。


本当の〆はこの子たちでした♪この学校の生徒たちです。


出演者が一同に集まり、終わりのご挨拶、と思いきや……、


突然、会場から男性が舞台に上がり……かなり調子っ外れの歌でしたが、滔々と愛の言葉を告げ続け、


「Will you marry me?」


えぇ~!!
実は、彼女は、彼がおんぶしている赤ちゃんを生み育てるために、3年間の休職中なのですが、彼とはまだ結婚をしていませんでした。
彼と彼女の間で、涙ぐみながら微笑んでいる女の子は、彼女と前の旦那さんとの間にできた娘さんなのだそうです。

おめでとう!お幸せに!マギーが企てた、粋なハプニングなのでした♪


ショーが終ってから、守衛さんに内緒で、学校の内部見学。
これは、暗くて写せなかったんですが、長い長いらせん階段を見上げて撮りました。


こういうデコレーションを見ると、やっぱり学校なんだ……と思うのですが……。


こっちこっち、とマリアン。


卒業生たちのポートレート。マリアンのを教えてもらったのだけど、本人いわく、自分でも自分だとは思えない……と。


セントラルパークの木々も、やっとやっと萌えてきましたぁ~!




大修理中のセイント・パトリック大聖堂。


こちらは、ミニ修理中の、ビルの先っちょ。


マリアンが、娘さんを迎えにJFKに行くまでに、まだもう少し時間があるので、待ち合わせしてた旦那とグラント・セントラル駅で合流しました。


めっちゃ久しぶりのグランド・セントラル駅。


ここも、ニューヨーク・ペンシルバニア駅同様、ぶっ壊されて改築寸前だったのですが、ケネディ大統領の奥さんジャクリーンが、反対する人たちの先頭に立って、阻止してくれたのだそうな……。


なんて素晴らしいことをしてくれたのでしょう、ありがとう~ジャクリーン!




小腹が減ったので、駅の構内にあるオイスターバーに入りました。


その後、ちょこっと立ち寄った食料品売り場のパン屋さんの天井。


そこのレジで、ちょいとした出来事が。
店員さんと一緒に、とてもなごやかな感じでやってきた中年男性。
手に持っていた品物をレジ台に置き、カバンの中からゴソゴソと財布を出してきたのですが、お金がなにも入っていません。
あれ、どうしたんだろうか……。カードも持っていないしなあ……と独りごちる男性の肩を、ポンポンと軽く叩いて、またじゃあ今度、お金が入ってるかどうか、ちゃんと確認してから来てくださいと言う店員さん。
ところが……その男性が立ち去った後、店員さんの顔つきが変わり、レジの女性になにやら真剣に話をしています。
なにかあったんですか?と聞くと、
いや、今のお客さんはね、コレを万引きしようとしていたので……と店員さん。
え?!そうだったんですか……とわたし。

でも、こういう嗜め方もあるんだな、いいな、と思いました。

まだ、冷たい小雨が降っています。


時間がちょうど合うバスがあったので、ポート・オーソリティーに行くことにしました。
トイレに行って戻ってくると……おいおい……。



今日は一日、同級生ということについて考えていました。
同級生に会おうと思えば会える。
会える場所がある。
子ども時代を過ごした場所が、今もそのまま残っている。
子ども時代を過ごした仲間と、思い出を共有できる。

旦那はそれらのことができる環境を保ち得ている、とても幸運な人です。
たまに、彼の横で、そういうもののほとんどを失ってしまったわたしは、自分がとてもはかない、海の藻くずにでもなったような気になったりします。

思い出というものは、時に切なく、時に厄介で、けれども愛しいものですね。
コメント (5)

あんな酷い事故が起きお手上げのまま3年も過ぎて、今だに再稼働大歓迎?ああ恐ろしや原発ジャンキー!

2014年04月25日 | 日本とわたし


再稼働一色 背景にカネ

九電王国・原発利権を追う

東シナ海に面した鹿児島県薩摩川内市に、再稼働第一号となる公算が大きい、九州電力川内原発はある。
人口10万人の街の中心から少し離れた5階建てビルに、九電の地元対策部『総合事務所』はあった。

当初は、3号機増設を目指して開設したが、2011年の東京電力福島第一原発事故を受けて、川内原発1、2号機が停止した後、
地元に再稼働への理解を広げる、前線本部となった。
九電社員20人が、ここを拠点に、市内各地を駆け巡る。

ビルの不動産登記簿を調べると、地元有力建設会社のファミリー企業が所有していた。
この企業がビルを買収したのは、九電が事務所開設を発表した直後の、09年3月。
その2ヵ月後の同年5月に、九電が入居した。

九州各地の九電幹部やOBに、接触を重ねる中で、川内原発の内情を知る、九電関係者に出会った。

九電と地元建設業界は、30年以上前の、1、2号機建設工事からの付き合いだ」

13ヵ月ごとの定期検査の際は、核燃料の交換や追加工事など、1基ごとに、数十億~100億円の費用がかかるという。

そのうち2割のカネは、地元に落ちるようにしていた」と明かした。

地元業者の受注競争は激しい。
鹿児島県の地元議員が口利きしてきた、薩摩川内市の業者が、県外の九電工事の下請けに入ったこともあった。
業者が、週末に、九電社員をゴルフに誘い、夜は宴会という付き合いが、当然だった時期もあったという。

■  ■

川内原発の停止後、市内のホテル・旅館に空室が目立つなど、街の活気は急速に失われた。
安倍政権が誕生し、再稼働の機運が出始めた昨年ごろから、安全対策工事が本格化。
川内原発では現在、再稼働に向けて、九電社員約300人、協力会社約1500人が働く。
玄海原発(佐賀県)とあわせて、約3400億円の、安全対策工事を進めている
という。

地元の建設業界は、「再稼働歓迎」一色だ。
建設会社の元役員が打ち明けた。

「原発の地元説明会があると、建設業界を中心に、様々な業種が、一社5人ずつぐらい動員する。
できるだけ、社員ではなく、家族を出す。
賛成派400~500人は、すぐに集まった」


薩摩川内市議会は、26人中、再稼働賛成派が約20人、とみられる。
岩切秀雄市長も、
「日本で一番安心・安全な原発」と、公言
している。
九電や関連会社への就職希望は多く、市議が就職を世話することもあるという。

九電のカネの恩恵は、ホテルやタクシーなど、市内の隅々に行き渡る。
原発の安全性に疑問を持っても、反対の声はあげにくい

再稼働に慎重なある市議は、こう漏らす。

原発事故を受けた『原発停止』が、地元の『原発依存』をかえって浮かび上がらせた

■  ■

『九電支配』が強い鹿児島県では近年、原発の高レベル放射性廃棄物の、最終処分の誘致をめぐる動きも明らかになった
国が最終処分地の公募を始めた02年以降、誘致が表面化した全国12自治体のうち、(←これ以降は読めません)

↑以上、書き起こし終わり
コメント (2)

放射能は微量でも、体内の特定の場所に集まるので危険!幼い子ほど危険!この教訓を無視する日本政府!

2014年04月24日 | 日本とわたし
先週末、一泊させてもらった友人宅のキッチンでの会話。

「ねえジャン、鉄製の鍋やフライパンがいっぱいやね」
「ああ、テフロンとかアルミは使いたくないからね」

うちも料理には、鉄製のフライパンかステンレス製の鍋を使うことにしているので、うんうん、と頷いていると、

「けどさあ、もうこれからは、新しいのは買えなくなった。だから、ガレージセールとかに行って見つけないと」
「え?なんで?」
「2週間前だったかに、低線量汚染された金属を、料理機具とかに混ぜてもいいってことになってしまったから」
「えぇぇ~!?」

低線量でもしきい値がなく危険。
これまでずっと、そう言い続けてきたくせに……。
いよいよゴミを処理しきれなくなって、混ぜ込むしかないということか……。
でも、こんなとんでもなく重要なこと(と考えない人もいるけれども)を、小さな子どもたちの親たちは、ちゃんと伝えられているのでしょうか?

ジャンは、どちらかというと、原発に対して、わたしのように危機感も嫌悪感も無く、もうできてしまっているのだからしょうがない、という人だけども、
双子ちゃんの父親として、彼らを守ろうという思いから、食べ物や環境については、とても細かに調べたり、対応を考えたりしています。
まったく、あの連中ときたら……。
その後の言葉は、彼の表情が物語っていました。

真綿で、じわじわと、首を締められているわたしたち。
その、一見やわらかで、ほんわかと温かな真綿の正体を、わたしたちは知らなければなりません。
知って、自分の指で、ベリベリと、自分の首から剥がさなければなりません。

↓ここに、とても古い記事ですが、混ぜ込むということについて書かれたものがありますので、もうご存知のことばかりかもしれませんが、転載させていただきます。

放射性物質をセメントにして使うのは危険だ!!
カテゴリ:瓦礫広域処理が絆だという嘘

東京都の震災がれき受け入れについて
ごみ・環境ビジョン21理事小平市議会議員橋本久雄

東京都23区と多摩地域の、がれき受け入れ状況

同じ東京都でも、23区と多摩地域では、ごみ処理施設の管理・運営方法が違います。
23区には21の焼却施設があり、「東京二十三区清掃一部事務組合」が一括管理していて、最終処分場は東京都が管理しています。
一方、多摩地域は、26市3町1村で17の焼却施設があります。
そのうち、6施設が、複数の自治体による一部事務組合です。
最終処分場は、25市1町が参加する「東京たま広域資源循環組合」が管理しています。
各施設は、それぞれの組織で運営されていますが、実態は、広域資源循環組合の意向に沿って、運営されています

震災のがれきを、東京都は、2013年度までの3ヵ年で、50万tを受け入れる計画です。
すでに、2011年度中に、宮古市7122t、女川町1550tを受け入れ、宮古市のがれきは、民間業者で処理しました。
今年度は、女川町の災害がれきを23区と多摩地域が5万tずつ処理することになっています。

23区では日量150tを、一般廃棄物に10%混合して処理します。
周辺住民への説明会は、行われていません

多摩地域では、7つの焼却施設で受け入れる予定です。
受け入れについては、住民の合意が必要であるとして、説明会が行われています

最終処分場のある日の出町も、住民の合意があれば受け入れるとしています。

23区では、12年度は、4つの処理施設で順次交代しながら、全ての施設で焼却します。
受け入れ量は、4~6月で12000t。
その後は、3ヶ月単位で、受け入れ量を確定します。
多摩地域は、まだどのくらい受け入れるか確定していません。
すべての該当施設での住民説明会が終了次第、受け入れが始まりますが、秋以降になると思われます。

下の表は、直近の、飛灰の測定結果です。




原料は焼却灰~エコセメントは大丈夫か?

多摩地域で焼却されたがれきの焼却灰は、日の出町のエコセメント工場に運ばれ、エコセメントの原料になります
昨年12月、エコセメント工場の下水道放流水から、680Bq/kgのセシウムが検出されました。
また、エコセメント自体の汚染も、懸念されます。
通常のポルトランドセメント等の灰含有率は3%ですが、エコセメントの灰含有率は55~60%にもなります。
セメントにセシウムは混合しないのか、調査が必要ですし、保管・管理できないエコセメント化は、問題です。

昨年、千葉県の市原エコセメント工場では、排水から1054Bq/1kgのセシウムが検出され、
高濃度の放射能汚染水が海に流れ出て、半年以上も操業が停止しています。
これは、排水の上限目安の、約15でした。


東京都の調査(2011年11月発表)では、農家の検査要望があった29区市町村、129検体のうち、
13検体において、放射性セシウムが、暫定許容値(400Bq/kg)を上回りました。
(☆は議員や市民が測定)

その結果や、前ページの表から見えてくることを、挙げてみました。



■ 23区では、数値に大きなばらつきがある。地域によって汚染状況に差がある。
江戸川清掃工場は、非常に高い値を示している。
多摩地域の測定値は、23区より低い
■ 港清掃工場で、がれきを10%混合と、混合なしで数値が逆転している。理由はわからない。
■ 都は、Q&Aの中で、宮城県での災害廃棄物の焼却試験で、一般ごみの焼却で2200Bq/kg、がれき20%混合で2300Bq/kgなので、問題なしと述べている。
ストーカー炉の場合、33倍に濃縮される。焼却前は66.67Bq/kg及び69.70Bq/kgということに。
一番高い新江東清掃工場の2166Bq/kg(10%混合)は、焼却前65.64Bq/kg。江戸川清掃工場は177.88Bq/kg。宮城県の値と変わらない。
多摩地域の落ち葉は、高い値を示している。

以上のデータを見る限り、東京は、地域によっては、宮城県並の汚染状況と言えます。
東京に限れば、がれきを受け入れることで、汚染が拡大するとは言い切れません。


議員の意識、焼却処理への偏り

東京都は、市民への説明もなく、知事のトップダウンで、宮古市と女川町のがれき受け入れを決定しました
受け入れは、議会の議決事項ではありません
しかし、これほど重要なことに議会がかかわれないのは、おかしなことです。
また、議員の問題意識の低さにも驚きます。

昨年、東京多摩広域資源循環組合は、災害がれきの処理費用などに、補正予算9000万円を計上しました。
しかし、組合議会では、質疑ゼロでした。
町田市では、反対の請願が出され、審査が行われています。
災害がれきの広域処理について、意見書を出した議会は、23区ではゼロ
多摩地域では、小平市、小金井市、三鷹市のみです。

がれきの中でも、木質チップなどは焼却せず、有効活用が可能です。
焼却によって、放射性物質だけでなく、ダイオキシンやアスベストなど、有害物質の放出が懸念されます。
焼却処理に偏りすぎています
また、広域処理は、輸送費などのコストや処理に、間がかかりすぎます。

がれきは、被災地、および周辺自治体で処理する方が、地元経済や雇用の拡大になり、復興に役立ちます。

災害がれきを受け入れることで、どのような問題が起きるのか。
受け入れないとすれば、処理はどうするのか。
何が復興に役立つのか。
より正確な情報を基にした、議論が必要です。

http://www2u.biglobe.ne.jp/GOMIKAN/sun6/no90%20gareki%20tokyo.pdf


そしてこれが、一般社団法人セメント協会からのお知らせです。

放射性物質が検出された下水汚泥、浄水発生土の、セメント原料の利用について

東京電力株式会社の福島第一原子力発電所の事故により、東北地方、関東地方などの下水処理場の下水汚泥、
または、浄水場の発生土から、放射性セシウムが検出されていることが報道されております。

セメント業界は、循環型社会の構築に貢献すべく、種々の廃棄物をセメント原料の一部として利用しておりますが、
その中に、下水汚泥、または浄水発生土も、含まれております


ここに、放射性物質が検出された下水汚泥、浄水発生土のセメント原料の利用について
セメント業界の対応状況、健康への影響評価に関する情報、セメントの放射能濃度の実態について、概要をお知らせ致します。

放射性物質が検出された下水汚泥、浄水発生土のセメント原料の利用について、皆様のご理解をお願い申し上げます。


■ 1.セメント各社の対応状況

上記の状況の中、政府(厚生労働省、経済産業省、国土交通省)から、6月28日付けで、セメント協会に対して、
放射性物質が含まれている脱水汚泥等を、安定的に受け入れるよう要請があり、会員各社に周知を行いました。

要請内容は以下のとおりです。

(1) セメントを、生コンクリートや地盤改良材として利用する場合には、
生コンクリートや、土壌と混練する段階まで管理されていることから、少なくともセメントが2倍以上に希釈されることを考慮し、
セメントの段階では、クリアランスレベルの2倍の濃度まで許容される
こととなる。
ただし、セメントとして、袋詰めで一般に販売される場合には、販売店に引き渡される前に、セメントの段階で、クリアランスレベル以下とすることが必要である。
セメント各社は、脱水汚泥等の放射能濃度の管理や、希釈度合いをコントロールし、
セメントを利用して製造される生コンクリート等が、安定的にクリアランスレベル以下とすることにより、
今後とも、脱水汚泥等を安定的に受け入れるよう、お願いしたい

(2) 別添2では、セメントのユーザー団体(124団体)、ならびに下水道管理者(都県ならびに市の24自治体)に、
上記(1)の内容を満たしているセメントを、利用して差し支えない
旨の、周知が行われています。

なお、クリアランスレベルについては、「セシウム134とセシウム137の放射能濃度の和が100Bq/kgである」ことが、明記されています。

セメント協会の会員社では、この要請を受け、放射性物質が検出された下水汚泥、浄水発生土の使用について、慎重に検討し、
セメントの放射能濃度が、政府より示された要件を満足することを確認して、下水汚泥、浄水発生土の使用を順次、再開しております

* セメント協会への要請文


■ 2. 健康への影響評価

国土交通省のホームページにおいて、
福島県内の下水処理副次産物の当面の取扱いに関する考え方について」という報道発表資料が公開されており、
この資料(PDFファイル)のP.5-P.6の、
福島県内の下水処理により発生する脱水汚泥を再利用して生産されたセメントによる放射線の影響評価について」(原子力対策本部)で、放射線の影響評価が行われています。

放射能濃度が、1000Bq/kg(クリアランスレベルの10倍)のセメントを使用して製造された、コンクリートの床、壁、天井で囲まれた、居住空間における被ばく線量は、0.36mSv/年と評価され、
これは、平常時に、原子力施設が公衆に与える被ばく限度である、1mSv/年を下回るものであり、健康への影響が起こることは考えがたい、
としています。

* 国土交通省のホームページ
「報道・広報」→「報道発表資料」→「平成23年5月」
<2011年5月12日>
福島県内の下水処理副次産物の当面の取扱いに関する考え方について
http://www.mlit.go.jp/report/press/city13_hh_000125.html


■ 3.セメントの放射能濃度の実態

セメントの放射能濃度に関する情報は、各セメント会社のホームページにおいて公開されていますので、ご参照下さい。



↑以上、転載おわり
健康への影響が起こることは考えがたい……。

いったいどうしたら、こんなふうに考えられるのか。
日本で販売されるセメントには、1kg当たり200ベクレルのセシウムが含まれる。
他の核種はどうなんでしょう?
汚泥には、セシウムだけしか混ざらないのでしょうか?

こんなふうに、ありとあらゆる物質に放射能は混ぜられて、それが空気や土やセメントや食べ物や水や、わたしたちの体内を、じわりじわりと冒していく。
それがもう、当たり前の社会になってしまっている。
こんなことで、こんなままでいいのですか?
コメント

麻生さん、あんたもう、政治家やめなはれ!

2014年04月24日 | 日本とわたし


電気安くなり、再稼働悪くない

川内原発で、麻生財務相

麻生太郎財務相は、18日の閣議後、記者会見で、
原子力帰省委員会が優先審査中の、九州電力川内原発(薩摩川内市)に関し、
「(再稼働で)電気料金は安くなり、貿易収支も助かる。
動かせるのは悪いことではない
」と述べた。

麻生氏は、原発停止に伴う火力発電燃料の輸入が、貿易収支の大きな赤字要因になっていることを指摘。
「(川内原発周辺で)過去に津波が起きたことがない、と記憶している」と述べ、
再稼働に向けた動きに理解を示した。



↓これは、去年の11月に掲載された、河野太郎氏の公式ブログの記事です。

経産省の嘘 
2013年11月20日

福島第一原発の事故を受けた原発停止の影響で、火力発電の焚き増しにより、2012年度に燃料費が3.1兆円増えたと、経産省は主張している。

経産省の総合資源エネルギー調査会基本政策分科会第2回資料によると、2012年度実績という欄に、原発停止による燃料費の増加が3.1兆円と明記されている。

しかし、これは嘘だった

経産省は、2008年度から2010年度の、原子力発電電力量の平均2748億kWhから、泊3号機と大飯3,4号機の、2012年度の発電電力量156億kWhを除いた電力量、2592億kWhを、火力発電で代替したと仮定した。

その火力発電の内訳を、石炭153億kWh、石油1206億kWh、LNG1234億kWhとして、経産省が計算したのが3.1兆円という数字だ。

しかし、実際には、節電や省エネルギーへの取り組みが進んだこともあり、火力発電の焚き増しは1827億kWhに過ぎず、
現実は、経産省の計算の前提よりも、766億kWhも焚き増しは少なくて済んでいる。


現実の焚き増しによる燃料費の増加は、2.1兆円にとどまる。
しかも、この中には、原油価格の上昇に連動した、LNGの価格上昇分も含まれているため、
自然エネルギー財団の試算によれば、原発停止の影響による焚き増しのための燃料費の増加は、1.4兆円から1.6兆円と、
経産省が「実績」と称している額の、およそ半分に過ぎない。

経産省は、2013年度の原発停止による燃料費の焚き増しは、3.8兆円にも上るとしているが、その数字も信憑性が低い、と言わざるを得ない。


↑以上、転載おわり


本当に、いまだに、「原発の方がコストが安い」という大ウソ話を堂々と公言し、それをまた、なんの疑いも検証もなく、そのまま報じる新聞があるのですね。
福島の事故はいったい、これから先、どれほどの収拾費用がかかるのでしょう。
現時点で事故には無縁の原発でも、何年、何十年先には廃炉しなければならず、そのための廃棄物やゴミの処理、そして建物の解体などに、いったいどれだけの費用がかかるのでしょう。
自分が生きている間には、そんなことは関係のない話で、だから後はよろしくと、未来に生きる人々に押し付けて平気な人間でないと、
こんな愚かなことを、堂々と公言することなんてできません。

原発を稼働していたときは、電気代は安かったのですか?
世界でも指折りの、高額料金だったのではないですか?
それはそうでしょう。
電気代という名前で誤摩化されてきましたが、実は電気の使用料は、ほんの一部に過ぎなかったのですから。
まともに仕事もしていない原発ムラの高給取りを養わさせられていたり、
すでにやっても無駄だと、良識のある科学者たちが中止した研究をダラダラと続ける、核施設機関の存続の手伝いをさせられていたり、
原発というものに付き物の、ウソを誤摩化すためのキャンペーンや教育のためにかかる費用を支払わさせられてたり、
そんなことが、何十年も続いてきたのです。
原発党をのさばらせてきた結果です。

輸入燃料が高くなったのは、いったいなぜでしょう?

大きな原因の1つは、アホノミクスと揶揄されているアベノミクスで、円安を誘導したこと。

その大元の安倍氏、大ウソツキでこちらでも有名ですが、
自身が胸を張って施行した経済政策で円安にした挙げ句に、燃料費が高騰したから原発だ!と、
原発党ならではのあからさまな茶番をやって、それをまた、そうだそうだと報道するマスコミがあって、
ほんとうに、なんとも浅はかな姿を、これでもかこれでもかと見せつけられているわけです。

再稼働し始めてしまうと、燃料棒にまた、とてつもなく高い温度が加わります。
今すでに持て余している使用済み燃料棒に加え、新たな、膨大な量の燃料棒を抱えることになります。
何万年にも渡って管理していかなければならないような物を、これ以上増やし、それを未来の人たちに押し付ける。
除染などという、ほとんど不可能なことも含めて、これからも増え続ける費用を考えただけでも、
原発というものが、いかに、人間社会にとって不要であるか、そんなこと、子どもにだってわかることです。

「(川内原発周辺で)過去に津波が起きたことがない、と記憶している

だから原発ええじゃないか。

そんなことを平然と言える愚かな政治家を、わたしたちはもう、許したり放っておいたりしていてはいけないと思います。
コメント