ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

『保育園落ちた日本死ね!!!』の怒りを原動力に、わたしたちがするべきこと

2016年03月30日 | 日本とわたし
これ↓は、先月の15日に、はてな匿名ダイアリーに投稿されたブログの文章です。
■保育園落ちた日本死ね!!!
http://anond.hatelabo.jp/20160215171759

何なんだよ日本。
一億総活躍社会じゃねーのかよ。
昨日見事に保育園落ちたわ。
どうすんだよ私活躍出来ねーじゃねーか。
子供を産んで子育てして社会に出て働いて税金納めてやるって言ってるのに日本は何が不満なんだ?
何が少子化だよクソ。
子供産んだはいいけど希望通りに保育園に預けるのほぼ無理だからwって言ってて子供産むやつなんかいねーよ。
不倫してもいいし賄賂受け取るのもどうでもいいから保育園増やせよ。
オリンピックで何百億円無駄に使ってんだよ。
エンブレムとかどうでもいいから保育園作れよ。
有名なデザイナーに払う金あるなら保育園作れよ。
どうすんだよ会社やめなくちゃならねーだろ。
ふざけんな日本。
保育園増やせないなら児童手当20万にしろよ。
保育園も増やせないし児童手当も数千円しか払えないけど少子化なんとかしたいんだよねーってそんなムシのいい話あるかよボケ。
国が子供産ませないでどうすんだよ。
金があれば子供産むってやつがゴマンといるんだから取り敢えず金出すか子供にかかる費用全てを無償にしろよ。
不倫したり賄賂受け取ったりウチワ作ってるやつ見繕って国会議員を半分位クビにすりゃ財源作れるだろ。
まじいい加減にしろ日本。
追記

https://twitter.com/hoikuenochita



この文章が大きな反響を呼び、山尾志桜里議員が国会で取り上げたところ、激しいヤジと、実にいい加減な応答が返ってきました。
そのことに憤慨した、同じような立場で大変な思いをしている人たちが、ほんの数日で多くの方々からの署名を集めたり、街角に立ったり、ネットで話し合ったり、
その批判の広がりの大きさと早さに慌てた安倍政権。
夏の国政選挙が無かったら多分、それでも無視してたかもしれませんが、急ごしらえの緊急対策とやらを発表しました。

でも、その対策が実にお粗末。
そもそも、保育士の不足が深刻化している原因のひとつは、その平均賃金が全職種に比べて月約11万円も低い?!という待遇です。
なのに、小規模保育所の定員枠をもっと増やせだの、一時預かりだった所を定期利用させようだの、
要は今のままの施設で、預かる子どもの人数を増やすだけ、保育士の負担をさらに重くするだけの愚策でした。

現在、『潜在的な待機児童』というのは約6万人。
保育士の処遇改善も全く無いまま、もっと働けとはどういうことでしょう?
小さな子どもを預かるという仕事の過酷さと責任の重さを、まるで理解していない人間の考えた策としか言いようがありません。

「一億総活躍プラン」の中では、一応、保育士の処遇改善に踏み込む、ということになっているのだそうです。
でも今、与党から出ている案は、4%(8000円)増というもの。
日給として考えると400円増し、時給として考えると50円かそれ以下
保育所の拡充の予算は増やさない、保育士の待遇の大幅な改善は行わない

保育所というのは、児童福祉法に定められた児童福祉施設です。
それを支えるために税金が使われています。
だから、市民が保育を受ける権利を行使できないのは、国や自治体の責任です。

なのに、責任を取らなければならない状況を少しでも減らそうと、ややこしい手続きや厳しい基準や規制を作る自治体の役人たち。
独自の無意味なルールを勝手に作り、新しい保育所の参入の壁を高くしている。
子ども(未来)に予算をつけることを、投資だと捉えられない姑息な役人たち。
これでは改善のしようがありません。

ふざけんな日本。
まじいい加減にしろ日本。
この『日本』を『安倍政権』に言い換えて、もっともっと、ガンガン、怒るべきです。
街角に立つ、電話をする、議員事務所に出向く、ファックスを送る、意見交換の場を設けさせる、
いろんな方法があります。
そしてその声を、投票という手段を使ってしっかりと届けるチャンスが、この夏にあります。
社会のすっかり古ぼけた慣習や規制を変えるには、市民の数の力が必要です。
保育士給与引き上げのための予算を増やせ!このおたんこなす!
という世論を、ぐいぐいと高めていきましょう!

追記です。
待機児童解消の緊急対策を、慌ててまとめ上げた自公。
そのウラで、「保育園落ちた」のブログを書いた母親の、身元調査をさせているようです。
自民党担当の全国紙記者によると、
複数の自民党議員から、『あのブログを書いた女性のバックは共産党系らしいね』と言われた。
共産党とつながってるという情報を、拡散したがっている
」らしいのです。

本当に姑息で無能で無恥な人間の集まりなのだと、心から残念に思います。


さてこの怒りについて、IWJ記者のぎぎまきさんが、とても分かりやすくまとめた記事を書いてくださいました。
紹介します。

↓以下、転載はじめ
母親たちが失望!
政府が待機児童解消で「予算ゼロ」の緊急対策!
保育士の給与引き上げに一切言及なし!?


おはようございます。
IWJで記者をしているぎぎまきです。

与党の緊急提言を受け、一昨日3月28日、保育園の待機児童解消に向けた緊急対策を、政府が発表しました。
ニュースでも大きく報じられていたので、ご存知の方も多いと思います。

しかぁし!

その中身と言えば、この間、声をあげてきた母親や保育士たちを、心底失望させるものでした。

なんと 、政府が打ち出した対策には、一言も、「保育士の給与引き上げ」に言及がなかったのです!
一言も、です!
野党は3月24日、保育士の給与を、月額5万円アップする法案を出したばかり。
これを、真っ向から無視したものだとも言えるでしょう。

待機児童解消の要になるのが、保育士の処遇改善であることは、疑いようのない事実。
それなのに、給与アップに一切言及しない政府の「緊急対策」なるものは、問題の本質から鉾先をそらせるごまかしの策だと言って過言ではありません。

その上、あきれたことに、政府が列挙した対策の数々には、予算が「1円」もついていないんですね。
国民を馬鹿にするのもいいかげんにしていただきたい。
受け入れ側に、「もっと受け入れてください 」とお願いするものばかりで、
待機児童数を何人解消、何パーセント削減、という目標さえ掲げていない
のです。

不安の声が上がっていた、「小規模保育所」の定員の拡大についても、政府は「面積基準や人員配置基準はそのまま」
つまり、詰め込みではなく、保育の質低下にはつながらない、と言っています。
子供を増やすなら、保育士も増員するんだ、ということです。

しかし、そもそも保育士を確保できないことが問題なのに、給与も上げずに、保育士をどうやって増員するのでしょう?
また、面積基準も守ると言っていますが、増えた子供の数に合わせて面積を自在に増やせるような、そんな経済的な余裕のある施設がどれだけあるのか?
厚労省はこの問いに、「把握していない」と回答しました

つまり、実現性が非常に疑わしい、「絵に描いた餅」になる可能性の高い、緊急対策が出されたに過ぎないのです。
この一ヶ月、この問題に真摯に取り組み、母親や保育士からも信頼を得ていた民進党の山尾志桜里議員も、ため息混じりに、
ここで幕引きなんかさせない」、と訴えました。
山井和則議員も、
これではゼロどころか、子供たちにとってマイナスの緊急対策になってしまう」と、警鐘を鳴らしていました。

(まうみ注・写真を挟ませてもらいます)




もう呆れるのを通りこして、悲しいですね…。
政府は、子供に使うお金はない、と言っているに等しいわけです。
補足しておきますが、政府は、「一億総活躍」をスローガンに掲げています
高齢者だけでなく、育児中の女性も、家にいないで社会に出て働け、少子化による労働力人口の減少を補え、というのです。

なのに保育所の拡充の予算は増やさない、保育士の待遇の大幅な改善は行わない
「活躍」しようにも、女性たちは子供を預けることができない
女性たちは、育児と仕事の両立が困難になり、「育児」か「仕事の継続」かのどちらかの選択を迫られる
そうなることが目に見えているので、生活のため仕事を選ばざるをえない女性たち(およびそのパートナーの男性も)は、泣く泣く子供をもつことをあきらめざるをえない。
その悪循環の当然の結果として、少子化はより一層進むことになります。
少子化が内需の減少を招いている、と言いながら、ずっとこんなマイナスのサイクルを断ちきれない
アホみたいな話ですね。

政府の「一億総活躍プラン」の中では、一応、保育士の処遇改善に踏み込む、ということになっています。
しかし、今、与党から出ている案は、4%(8000円)増というもの
一ヶ月8000円程度の増額で、保育士の処遇が改善されたといえるのか
低所得ゆえに、他の仕事しつかざるを得なくなった保育士が、保育の現場に戻ってくるのか、はなはだ疑問です。

政府はやる気がない
私にはそうとしか思えません。

昨日行なわれた、第6回「待機児童緊急対策本部」では、
与党の会合にも呼ばれ対策を提言した、「NPO邦人フローレンス」の駒崎弘樹氏が、緊急対策について問題提起。
ほかにも、子供を保育園に通わせている国会議員が、疑問を呈し、母親たちも、厚労省の担当者に向けて、不安をぶつけました。

大変重要な会合になった昨日の議論の様子は、近日中に記事にまとめますが、
先に、第4回の「待機児童緊急対策本部」の記事をご覧ください!
これまでの経緯や、待機児童問題の本質を、短くまとめてあります。

明日、私は、山尾志桜里議員が質疑に立つ厚生労働委員会を、当事者の方々と一緒に傍聴し、取材する予定です。
これまで以上に、山尾議員の鋭さが炸裂すると思いますので、
ぜひ、お時間のある方は、国会中継やインターネットで、委員会の様子をご覧になることをおすすめします!

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※自公が「小規模保育所の定員拡大」を緊急提言!規制緩和で、子供の安全はどうなる!?」
法案をまとめた5野党が、政府与党の本気度を問う!

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/293308

※なぜ保育士は、低待遇で働いているのか?
認可保育園の賃金は、事業者が決めることはできない!?
各党の政策内容に注目!
与党のペテン「規制緩和策」にだまされてはいけない!

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/293819
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↑以上、転載おわり


さて、もう10日も前のことになりますが、全くもって異様な、安倍政権の取り巻きたちの話を付け加えておきます。

偏向番組『そこまで言って委員会』が「保育園落ちた」ブログを総攻撃!
津川雅彦は「書いた人間が死ね」

【LITERA】2016.3.21
http://lite-ra.com/2016/03/post-2086_2.html

昨日3月20日に放送された、『そこまで言って委員会NP』(読売テレビ)が炎上している。
火をつけたのは、俳優の津川雅彦の発言だ。
 
まず、番組では、例の「保育園落ちた日本死ね」問題を取り上げたのだが、
番組側がゲストパネラーに尋ねたのは、「『匿名ブログ』を国会で取り上げるのは、ありorなし」というもの。

いま、多くの人たちが、「保育園落ちたの私だ」と怒りの声を上げているのは、
安倍政権による子育て支援の不十分さと、与党議員がヤジを飛ばす態度からして、待機児童問題に真剣に取り組むつもりがあるのかという不信感からだが、
番組は、こうした問題の焦点をずらし、「そもそも国会で議論するに値する話か?」と混ぜ返したのだ。
 
この設問の時点で、「保育園落ちた」問題を批判的に取り上げようとする、制作者サイドの思惑が見え隠れするが、
司会の辛坊治郎が、
民主党の国会議員も(国会で)訊く(質問する)前に、(ブログ主)本人に聞こうと思えば聞けるのに、なぜそれをせんっていう話」と述べると、

今度は元横浜市長の中田宏が、
(国会での抗議デモの)このなかには、共産党の吉良(よし子)参議院議員がいた
(高収入の吉良議員は保育園に)落ちるの当たり前」と批判。

さらには金美齢も、
私も保育園落ちましたよ。年子2人抱えて
でも、まかり間違っても、死ねなんて言いませんよ」と言い出した。
 
……たとえ高所得だとしても、保育園への入園資格はあるし、「落ちるの当たり前」という“当たり前”がおかしい、と訴えているのに、
元市政運営のトップがこの認識とは。
それに、金美齢が子どもを保育園に入園させようとしたのは、大学院生時代と言うが、金が大学院を卒業したのは1971年のこと。
推測するに、当時は、0~1歳児保育を行う保育園は少なく、そのために入園できなかったのではないだろうか
自分がその苦労をガマンしたからといって、なぜそれを他人にも強いるのか。

どちらにせよ、現在問題となっているのは、
安倍政権が「女性の活躍」や「子育て支援」を掲げながら、真摯に困っている人たちの声に耳を傾けないことであって、
昔の経験を語られても何の意味もない。
ここまででも酷い内容だが、極めつきは津川の吐いた暴言だ。
 
じつは、問題を矮小化しようと躍起のパネラー陣のなかで、女優の北川弘美は、
(日本死ねという)表現が悪いっていうのもわかるんですけど、この言葉でしか表現できなかったお母さんの気持ちはすごくわかる
ほんとうはみんな思っていたこと
ヤジを飛ばす議員の方を見ていると、ほんとうに(待機児童問題を)重要視しているのだろうか?とすごく疑問に思えて」と、真っ当な見解を述べたのだが、
そこに津川が、
死ねって言葉は許せないでしょ? 許せるの?」と割って入った。
そして、こう言ったのだ。
書いた人間が○○ばいいよ
 
○○の部分は音が被せられ、放送されなかったが、話の流れを考えればあきらかなように、津川は「死ねばいい」と言ったのだろう

「日本死ね」というのは、怒りを国の政策にぶつけたものだが、「書いた人間が死ねばいい」というのは、個人に対する明白な暴言である。
しかも、津川の発言が恐ろしいのは、「日本に逆らうような者は死ねばいい」と言っているに等しいことだ。
 
以前も本サイトでお伝えしたように、
津川といえば、特攻隊を礼賛したり、徴兵制の復活を訴えたりというネトウヨ脳の持ち主
左翼や朝日新聞を徹底的に敵視し、それらが日本人を堕落させたと主張
挙げ句には、東日本大震災について、
キリストの如く、贖罪適格者として白羽の矢が当てられたのが、日本の元祖である東北の人々」と述べたこともある。
「書いた人間が死ねばいい」という暴言が出てくるのも、頷ける人物だ。
 
だが、津川の発言以上に背筋が凍ったのは、
津川がこの暴言を吐いたあと、スタジオでは大きな笑い声が起き、司会の辛坊も大爆笑して見せた場面だ。
読売テレビは、こんなグロテスクな内容を、よく躊躇わず、日曜の真っ昼間から放送したものである。

(まうみ注・その部分の写真を挟みます)





 
そもそも、この『そこまで言って委員会』という番組は、本サイトでも繰り返し指摘しているように、“地上波のチャンネル桜”と呼ばれるほどで、
毎度と言っていいほど、嫌韓反中発言が飛び交い、ネトウヨの養成に一役買ってきた番組だ。
 
それだけでも放送倫理上、大きな問題を抱えた番組だと言わざるを得ないが、
最大の問題は、このような番組に、安倍首相が何度も出演している、という事実だろう。
 
現に安倍首相は、昨年9月4日、国会での安保法制の議論の真っ只中に、わざわざ大阪入りして、同番組に出演
首相に返り咲いた後の2013年には、1月と6月に、なんと2回も出演し、首相ではないあいだには、11回も出ている
つまり、このヘイトにまみれた番組を、安倍首相はたいへんお気に召しているようなのだ。
 
それも当然だ。
番組には、前述の辛坊や金、竹田恒泰といった、安倍首相の応援団が数多く出演しており、
実際、津川雅彦は、「安倍晋三総理大臣を求める民間人有志の会」発起人のひとりであり、金美齢も代表幹事を務めていた
安倍首相が番組に出演すれば、そんな応援団がパネラーとして揃い、暖かく迎えてくれる上、自分の主張を先回りして肯定してくれる。
しかも、今回の津川らの発言に顕著だが、自分が出演していないあいだも、応援団は周辺国の脅威を煽り、
一方で、保育園問題などの、政権を批判する声をも封じるような内容を、地上波で放送してくれる。
安倍首相がひいきにするのも無理もない
 
だが、逆にいえば、これこそが、“偏向報道”の極みではないか。
安倍首相が言う「公平中立」や、放送法の「不偏不党」に抵触しているのは、まさにこの番組のほうだろう。
(水井多賀子)

↑以上、転載おわり
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わたしたちは、今回の選挙で、落選するべき議員たちを、必ず落選させなければならない!

2016年03月29日 | 日本とわたし
この人、松島氏は、朝日新聞記者を経て、自民党の候補者公募に応じ、2000年の衆院選で初当選。
2014年に、法務大臣として初入閣しましたが、自身のイラストや名前が入ったうちわを選挙区内で配っていたことが、寄付行為にあたると国会で追及され、2カ月たらずで辞任しました。


その後も、議員宿舎の一件でまたまた違反して、今に至るもこのありさま。








国会って何なん?
議員って何なん?
選挙の時だけガアガアと、皆さまのために頑張りますとがなり散らしといて、当選したらこの有様。
この国会を開くのに、いったいどれだけの税金が使われてるのか知ってますか?

国会を開くと、1日3億円使われています。
国会議員にかかる人件費や経費、秘書給与などを合わせて、議員1人当たり1日20万円、
衆参750人分で、1日1億5000万などです。
他の経費を含めると、3億円になります。

で、その国会で眠りこける怠慢議員たち。










こんな連中を養うために、税金払わされてるのって、すっごくムカつきませんか?







ほんでもってこのおっさん、ワイロを受け取っていた甘利前経再相。
睡眠障害とやらで3ヶ月も入院してる割には、選挙対策のためにバリバリ体を鍛えてるらしいですが、
なんで捜査も事情聴取もできないままでダラダラ日が経ってるんですか?
睡眠の妨げにならんように、お昼にでも病院に行って、事情を聴取するのが、検察の仕事なんじゃないですか?




検察といえばこの男、白昼堂々の“暴力沙汰”を起こした自民党参院議員、山田俊男はその後どうなったんでしょう?



自民党参院議員が白昼堂々の“暴力沙汰” JA関係者を殴る
【日刊ゲンダイ】2016年3月25日
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/177926/2
2016年3月25日
 
自民党議員が、公衆の面前で、まさかの暴力沙汰だ。

今月18日に開かれた、自民党の「農林水産業骨太方針策定プロジェクトチーム」で、
山田俊男参院議員(69)が、JA関係者にブチ切れ、暴力を振るったというのだ。

この日は、午前10時から、党本部で会合が開かれ、加工品の原料原産地表示について、
“生産者”、“事業者”、“消費者”の各団体代表が、それぞれの立場で意見を表明。
表示の必要性を唱える生産者、消費者側の意見が、大勢を占めた。

ところが、会合の途中から現れた山田議員は、後半の質疑応答の際、
「原産地表示義務がなくても弊害はない」と、生産者や消費者側とは真逆の意見をぶち上げた
という。

暴力事件が起きたのは、会合が終わった後だったという。
会合に出席したメディア関係者は、こう言う。

「会合終了後、生産者側の立場にいるJA関係者が、山田さんに直接意見を言うと、
山田さんは、
『おまえは何を言ってるんだ!』と激高。
『ぶん殴るぞ!』と詰め寄っていました。

JA関係者が、
『殴りたければどうぞ』と言った瞬間、みぞおちあたりに、相当な力で、2、3発拳を入れた

JA関係者がひるんだと見るや、何も言わずに去っていった。
周囲にはマスコミ関係者を含め、十数人残っていましたから、騒然としました」

それにしても、現職の国会議員が、白昼堂々と暴力を振るうとは、前代未聞だ。
山田議員は1969年、JA全中に入会。
99年に、専務理事に就任している。
07年に、比例区から出馬し初当選。
現在2期目
だ。
農林水産関係団体委員会副委員長などを経て、現在は、参院農水委の理事を務めている農政の専門家だ。
しかし、農業関係者からは、
「TPP反対と言いながら、実績を残していない」
「生産者の立場に立っていない」と、悪評が飛び交っている。


事の真偽はどうなのか。
殴られた被害者に電話で話を聞くと、こんな答えが返ってきた。

山田さんの暴力は事実です。
医者にかかると、全治1週間の打撲傷とのことで、診断書も手元にあります。
18日以降、何度かメールでやりとりしましたが、謝罪の言葉はありません。
法的手段に訴えることも検討しています


山田事務所に問い合わせると、
「議員本人が忙しく、23日中に事実関係を確認するのは難しい」と、否定も肯定もしなかった。

 
不透明な政治資金関連の疑惑で、東京地検特捜部が関係先の家宅捜索に入る前に、PCのハードディスクをドリルで破壊した小渕優子・前経済産業相や、
ずっと以前のこととはいえ、女性宅に押し入って下着を盗んだパンツ高木は、なんと今も現役の復興相?!



醜聞続々…高木復興相は「下着ドロの過去」報道に逃げの一手
【日刊ゲンダイ】2015年10月16日
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/166341/2

日刊ゲンダイ既報の通り、安倍改造内閣で、閣僚の醜聞が次々と発覚している。
中でも見過ごせないのが、15日発売(2015年)の週刊新潮や文春が一斉に報じた、高木毅復興相(59)の下着ドロだ。
こんなハレンチ大臣、前代未聞だ。

高木大臣は、30年ほど前に、地元・敦賀市内の住居に上がり込み、タンスを物色し下着を盗んだ。
被害女性の知人が通報したことで、発覚した。
週刊誌が報じた内容がこれだが、実は、組閣直後から、怪文書が出回り、本紙も、高木大臣の事務所に、真偽を問い合わせた。
地元事務所は「分からない」の一点張りだったが、週刊誌報道などによると、
高木大臣は、事前に作った合鍵で侵入したというから、まるでストーカーではないか。

「“余罪”はまだあります」と言うのは、さる地元関係者だ。

「父親の孝一さんが、5期目をかけて戦った95年の市長選の時、〈高木毅は下着ドロ〉といった怪文書が出回りました
この怪文書については、地元で知らない人はいないほど知れ渡っている
最初に下着ドロに手を染めたのは、高木さんが高校生の頃のこと
青山学院大に進学し、東京へ移ってからもやっていた
大学卒業後、地元に戻ってからも、懲りずに3、4回盗んでいた
そんなウワサも出ていた。
真偽はとにかく、そんなウワサが出ている人物が国会議員であることに驚きます

他にも、
「敦賀気比高の前に立つ孝一氏の銅像に、女性物のパンツがかぶせられていた」
「衆院選の際、投票用紙に、〈パンツ泥棒〉と書かれていた」
――なんて話も出てきている。
これが事実なら“常習犯”だが、高校時代の同級生はこう話す。

明るい性格でスポーツは得意でしたね。
でも、孝一さんに比べると、高木さんは、頭の出来がイマイチだった。
生徒会長を務めていましたが、会議にはほとんど出席しなかった。
部活にもほとんど顔を出していなかった。
現在もあまり地元に帰らず、市民との交流も希薄。
さしたる実績もないので、まさか大臣になれるとは思いませんでした


地元でも「アイツが大臣?」と、仰天なのだ。
高木大臣は、どう釈明するつもりなのか。
改めて事務所に質問したが、「担当者が不在」と返答はなし。
しかし、閉会中審査が開かれれば、その瞬間、高木大臣はアウトだ。


*追加です。
さらにもう一人、昨年の国会開催中に、ウソをついてハワイ旅行に行った議員がいました。


写真の向かって右側から二番目、「保育園落ちた」ブログ問題の国会質疑で、「匿名だよ、匿名」とヤジを飛ばした、自民党の菅原一秀衆院議員、54歳。
その時この男は、経済産業副大臣だったんです。
なのに、国会審議中に、携帯電話で、

「おれは26に先に入って、ハワイ島に一泊。
27にホノルル。
だからあなたは27に日本を発てばよい。
帰りは1日。
3泊5日。
部屋は大丈夫。(手のひらマーク)

ワイキキパークホテルとれた。
ハレクラニの前」


などと、浮かれたメールを送り、ハワイ旅行を「政治経済事情視察」として出かけてたんです?!
いくら経産副大臣だからって、国会中にそんな嘆願書がスルッと通る衆院議院運営委員会っていったい…。
しかも当時、経産省は、平日は普段通りの業務がありましたし、大臣は海外に長期出張中だったのです。

こんな男が、自民党の待機児童問題等緊急対策特命チームの筆頭幹事なんですね…。 


*さらに追加です。
北海道補選の野党共通政策のひとつ、辺野古新基地反対についての下村氏の意見。



押し付ける時は「日本全体の国防の為」と言い、じゃあ全体で考えようとすると「北海道の補選に辺野古は関係ないじゃん」…。


この4月の京都、北海道の選挙、そして夏の選挙で、落ちるべき議員を落とす。
それが主権者としての仕事だと思います。
でっかいお灸を据えてやらないと分からないようですから。
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米国『イースター(復活祭)』事情

2016年03月29日 | 日本とわたし
先日の日曜日、イースターのお祝いに、初めてわたしたち夫婦がホスト役を務めました。
これまで、かれこれ25年近く、イースターのお祝いはワシントンD.Cの祖母の家か、叔母の家、そしてここ数年は叔母の娘夫婦の家でお祝いしていたのですが、
さすがにそろそろ我々がした方が良いのではないかということで、イースターの日本版と銘打って、みんなに来てもらうことにしました。
ワシントンD.C、ペンシルバニアから、遠路はるばる来てくれたみんな。
総勢20名、下は3歳から上は94歳までの、老若男女入り乱れメンバーです。

ここで、イースターって何?という方に。
イースターは、日本語では『復活祭』と呼ばれているお祭りです。
キリスト教徒にとっては、クリスマスとともに、というか、クリスマス以上に、とても大切にされているお祭りです。
十字架に磔にされ亡くなったイエス・キリストが、三日後によみがえったことを記念するお祭りだからです。
イースターの日付は「春分の日の後の最初の満月から数えて最初の日曜日』ということで、毎年変わります。


さて、これまで何回もホームパーティをしてきたけれども、20名いっぺんに、というのは初めてだったので、
夫もわたしも、日がだんだんと近づいてくるにつれ、無事に終えられるのかどうか心配になってきました。
とりあえず、うちにあるもので賄えるものと、不足しているものを書き出しました。
うちの一階にある台所は、この家の中で一番広い部屋なのですが、当日は料理の準備や配膳でごった返すので使えません。
本来ならばダイニングルームになっているはずの部屋は、ピアノが占領してこれまた使えません。
なので、(生徒たちの待合に使っている)でっかいソファをそのままに、リビングにありったけのテーブルを繋ぎ合わせて配置するしかありません。
そのありったけのテーブルを繋ぎ合わせても、一辺に6人が精一杯…う~ん…やっぱり買い足すことになりました。
50ドルの折りたたみ式のプラスチックのテーブルを見つけました。
これを足すと一辺に10人、なんとか20人が座れそう…座れなかったらどうしよう…いやいや、なんとかするっきゃない。
そして次は椅子。
ピアノ椅子まで引っ張り出してきて、見事にバラバラの椅子を数えても、やはり20脚は無理だったので、これまた1脚15ドルの椅子を4脚買い足しました。

とりあえずぼちぼちと掃除をしたり、庭をいじったりしていましたが、やはり前日になるとあそこもここもと、気になる所が続出!
でも、今回は日本食を20人分作らなければならないので、とてもじゃないけれど掃除に手が回りません。
ダメ元で夫に、「申し訳ないけど、一階と二階の床に掃除機をかけるのと、一階の窓拭きを一箇所だけしてくれないかな」と頼んでみると、
「オッケー」という快い返事が返ってきました?!
き、き、奇跡じゃ…。

この日本食イースターは、夫の提案だったので、多分ちょっとばかりわたしに気を遣ってたのかもしれません。
頼みもしていない所までゴシゴシ磨いたり、わたしの手の届かない高い所の埃取りまでしてくれて大感激。
わたしも、料理の合間に、浴室のあちこちを磨いたり、花を飾ったり、ああもう、キリがないというのはこのことです。
でも、本番までにバテてしまったらいけないので、とりあえず切り上げて、とにかく無事に終わることを祈りつつベッドに入りました。


当日の朝、あ、ここもまだやってない、あ、あそこも!と、小さな汚れを目にしては焦って磨くわたし…。
いったい何やってんだか…。
玄関前に落ちた小枝などを集めていると、一番乗りのお客さまが来てくれました。

とうとう始まりだ。と覚悟を決めて、うぇるかむ~!

イースターには欠かせない『イースターエッグ』
でも、いったい何で卵なん?と、長年首を傾げてきたのですが、バリバリの現役クリスチャンに尋ねてみました。
イエス・キリストは、十字架に磔られたまま亡くなったけれど、それから三日後に復活したの。
卵の殻を破り、この世に生まれ出てくるひよこのように、死という殻を破り、現世によみがえったキリストを祝う日に、卵はだから象徴なのよ。

なるほどなるほど。

まだまだコートが必要な、肌寒い曇り空の下、イースターエッグを見っけるちびっ子たち。






いつの間にかエメラが、卵を隠すお姉さんになっている?!(自作の卵を見せてくれました)


いっぱい集まって大満足のアンソニーとエリー。


おばあちゃんから、さらに楽しいプレゼントをもらって、


おっさんたちは台所でこっそりと、


ギリギリで座れそうです!


なんと、炊飯器のお米を水を入れずに炊いてしまったわたし…日本食の肝なのに…しくしく…。
なので、味付け海苔講習のプランがぶっ飛んでしまいました。
でも、夫の予想通り、レンコンのきんぴらがまたまた大好評。
う~ん、日本だったら主菜にもならない、珍しくもないお惣菜なんですが…。
ほんでもって、お味噌汁に入れたサイコロ切りのサツマイモが美味しいと、これまた大好評。
なんかシンプル過ぎて申し訳ないと内心思いながら、いろんな質問に答えていたのでした。

いやあ、でも、ほんとに凄かったです。
20人ぐらいでごちゃごちゃ言うな!と、大人数のパーティ慣れをしていらっしゃる方は思われるかもしれませんが、
やっぱりまあ、初めてということもあって、夫もわたしも、終わってからしばらく(はっきり言うと昨日の晩まで)は、呆然自失の状態が続きました。
けれども、靴を履いたままのお客さまだったので、床拭きはしなければなりません。
月曜日も、ほぼ半日かかりの洗濯と掃除をし終えると、さすがにもう、なーんにもしたくなくなりました。

終わってみると、帰り際のみんなの笑顔と、感謝の言葉が蘇ってきて、ああやって良かったなとしみじみ思えるのですが、
でもまあ、また来年も、というのは絶対に有り得ないっぽいです。
みんな、こんな大変な思いと準備をしてくれてたんだなあと、分かってたつもりでいてもやはり、実際に経験すると実感できるありがたさ。
それぞれの家に戻ってから、次々に送られてくるみんなの感謝メールの中にも、どんなに大変だったでしょうという労いの言葉が、必ず入っていました。
家族が集う三大行事、イースターと感謝祭とクリスマス。
みんなが無事に、また次の集まりに顔を見せてくれますように。

また違う仔のようです。
イースターを祝いに来てくれたのかな?




ちなみに、イースターにはうさぎも象徴のひとつです。
卵は「イースターうさぎ」が運んできたとされていて、子沢山のうさぎは古代より、繁栄・多産のシンボルなんだそうです。

まあこのお祭りも、今やすっかり商用化されてしまって、クリスマスやバレンタインデー同様、うさぎや卵の置物が商品棚に並びます。
それを見るたびに、心の中にもやもやとした思いが広がります。
お祭りに対してではなく、お祭りを利用して儲けようとする、特に大きな企業の商売根性に、抵抗を感じるのです。
社会が、華美や贅沢ではなく、質素の方に向かうことは無理なのでしょうか?
そろそろ、そういう生き方、捉え方が必要になるのではないのかなと、そんなことを思ったイースターでした。
コメント

『一億総選挙革命』著者・座間宮ガレイ氏の『激おこ!スカイプ勉強会』に行ってきた!

2016年03月23日 | 日本とわたし
座間宮ガレイさんの激おこスカイプ勉強会。
東海岸のニューヨーク・マンハッタン、そして西海岸のバークレーとサンディエゴ、ガレイさんの日本と、4箇所をスカイプで繋いでの勉強会に行ってきました。


いよいよ三か月後に迫ってきた参院選。
野党共闘がようやく形になってきつつある今、どのような知識を持ち、どのような覚悟でもって投票に臨むべきか、
そして何より、投票をする前に、わたしたち一人一人ができる行動とは何か、いろいろと学ばせてもらいました。

わたし個人の話ですが、座間宮ガレイさんを知ったのは、震災と原発事故が起こってから1か月もしないうちの、
それまで毎日欠かさずインターネットで読んでいた6紙の新聞の報道内容が、どうもおかしいと気づいた頃からです。

新聞以外からのニュースソースを探っていたところ、『ざまみやがれい!』というブログを書いていた座間宮さんを見つけました。
そのタイトル、そしてタイトルそのままの『座間宮ガレイ』というペンネームも可笑しかったのですが、記事の内容は至極真面目。
なので、彼自身の成長(おおげさ?)を陰からずっと見守ってきたわたしとしては、スカイプとはいえ、生声を聞きながらの勉強会は、とても感慨深いものがありました。

座間宮さんは、元お笑いの世界の放送作家です。
なので、何かと過激でけったいなアイディアをチラつかせては、平凡な大人たちをついつい引かせてしまうところもあるのですが、
なんのなんの、彼は実は、非常に純真で情熱的で、さらには頭脳明晰で行動力が勝っている、彼いわく、もうすっかりオッサンの38歳、
その自称〝オッサン〟が、どんどんと抜けようのない泥沼に沈み込んでいこうとしている日本を、投票という行動でなんとか引っ張り上げようと、必死に全国を渡り歩いている、
その体力と気力の強さに、改めて驚かされた夜になりました。

〝激おこ〟というのは、昨年のあの、世にも醜く愚かな決議を強行した与党と、安保法案そのものに対する怒りです。
わたしも同じく、激しく怒り、この選挙戦では、落選運動をガンガンやるつもりでいます。

例えばこれ。
安保法案を無理やり決議するために、姑息にも、委員会のメンバーでもない議員を呼び込んで、




人間かまくらを作り、議長の声も聞こえないままに採決を強行した奴ら(議員と呼ぶのもおこがましい)。


東京新聞がしっかりと記載してくれています。
安全保障関連法案の採決において、賛成した議員の名簿です。
▪️戦争法案に賛成した327人の衆議院議員一覧


▪️戦争法に賛成した148人の参議院議員一覧


というわけで、少なくとも、与党野党いずれにせよ、この法案に賛成をした議員はまず落とす。


前置きがうんと長くなってしまいましたが、これより、昨日わたしたちが勉強したことを、写真を並べてお伝えしたいと思います。

海を隔て、大陸を渡り、同時に話せるようになりました。
でも、やはり、規格などの違いからでしょうか、なかなかうまく繋がりません。


やっと繋がりました!


では開始です。


現在、日本で伝えられている新聞の記事を、数件見せてくれました。
その中で、一番気になったのがコレ。


共産党に関し、
「(戦後)国内で暴力主義的破壊活動を行った疑いがある」と指摘し、
今も内乱などを取り締まる破壊活動防止法の調査対象であることを明らかにした。
というものです。
その元になるものは、なんと、1950年代後半に、当時の共産党議長であった宮本顕治氏が、
「革命が平和的かどうかは、敵の出方による」と述べたことなんだそうです。

これってもう、中傷に近いものではありませんか?
1950年というと、戦後まだ間もなく、社会全体に殺伐とした空気が残っていて、政治の世界でも大変な混乱があった時代です。
その時の話を持ち出して、この言い草は有りでしょうか?
政府はかなり焦っていますね。


さて、ガレイさんが、どんなふうに各地で勉強会を実行されているか、言い換えると、どれだけの人々から、勉強会を欲されているか、その様子です。








その中で、沖縄に行った時の話。
沖縄は、先の戦争で、当時の人口の約4分の1を、米軍や帝国軍によって殺された地です。
昨今騒がれている中国の脅威というものを、日本の中で一番強く感じている地でもあります。
けれどもガレイさんは、脅威というなら、日本だって脅威なのだと言います。
世界に名だたる軍事力を持ち、しかも過去に、破壊的な戦争を仕掛け、執拗にやめようとしなかった前科持ちなのですから当然です。
だからこそ日本は、武力ではなく外交力で、東アジアの安全と安定の実現に向けて努力し続けるべきなのだと。

テロ事件のあったベルギーに、今度は原発への攻撃が示唆されていると聞きました。
日本は、過去にその、原発へのテロ攻撃についての被害試算などをしておきながら、全く何の対処もせぬまま今に至っています。
自民党は、そのような攻撃対象を次々に沿岸に建てておきながら、それらには攻撃はされないという、何か秘密の確証でもあるのでしょうか?


話を元にもどします。
本も書きました!ガンガン売れているそうです。わたしも随分前に注文しました。まだの皆さんはぜひぜひ!



では、ここからが本番。
わたしたちの投票力で、国会での議席をどこまで変えられるか。



沖縄は九州ブロックなんだそうです。ええっ?!
そして、自民党の議員は常に、名簿の一番に名前が記載されているのだそうな。


こうやってみるとやはり、野党共闘がいかに必要なことかが分かります。


誰を選びたいのか、どの党を支持したいのか、我々は悩みますが、党にも悩みがあるということを再認識。


そしてその、様々なしがらみや見識の違いを乗り越えて、今やっと、野党が共闘に向けて一歩を踏み出しました。


その動きの中でまず、野党の中でも一番勢力が大きな『民主党』が『民進党』に改名をし、


メディアの注目度を野党の方に向けようと、いろいろと策を練っています。


この支持率が100%近くなると、次の選挙では圧勝することが必至なのだそうです。


でも、与党と野党の支持率は今、ほぼ互角。


わたしたちは何としてもこの、衆議院の議席のうち、改憲を目論む、あるいは加担する議員の数を、減らさなければなりません。

















ところで今、いよいよ近づいてきた選挙ですが、
「少なからぬ自民党議員が、衆院選を嫌がっている」という情報が入っています。
なぜか?
自分が落選するのではないか、という予感がするからです。


その予感は全く正しいということを、わたしたちがちゃんと証明してあげなければなりません。


そのためにもこの、4月24日に行われる、北海道5区と京都3区のダブル補選、これが非常に大事だと、ガレイさんは言います。






先日、新党大地の鈴木宗男氏が、いろいろと動きを見せましたが、それについて、こんな記事が出ていました。
民主と決別し新党大地が自民と組む? 裏切り者だ!批判に当事者・鈴木宗男が真意を語る
http://www.excite.co.jp/News/politics_g/20160321/Shueishapn_20160321_62707.html

主に発言している佐藤優氏は、鈴木氏の側近なので、もちろん鈴木氏寄りの物言いになっていますが、北海道の選挙情勢を知る上で、興味深いものがあると思います。


で、その北海道、与野党についての評価が、








具体的に、これまでの選挙結果を見ると、単純に計算すると、もし野党共闘が成されていたら、自民党候補を落選させることができていたということができます。




次々と、独自候補の擁立を断念する共産党。



さて、世の中の経済はというと、



そこで、政府が選挙のために、国民のご機嫌取りを始めています。
もうこんなのに誤魔化されるのはやめにしませんか?









が、なんと、御用新聞読売まで、アベノミクスについてはこんな記事を。


これは他の新聞ですが、先ごろ国会で、山尾志桜里議員が質疑で取り上げた、保育園問題についての政府の対処のマズさについての記事です。


このことだけには限らず、閣僚の、特に首相の、国会での答弁のお粗末さには、怒りを通り越して、今や悲しみさえ感じます。
もう本当に、政権に居座るような器ではなく、それ以前に、一人の大人としても恥ずべきことだらけの人たちで、
だから今回の選挙では、主権者たるわたしたちが、しっかりと投票し、議員の入れ替えをしなければなりません。

共産党は、大学の学費や奨学金について、サンダース候補のそれには至りませんが、かなり画期的な政策を打ち出しました。



投票をする、という行為が、いかに大切で意味があることか。
そのことを伝えようという熱意が、ガレイさんの一言一言からにじみ出てきます。
でもそれを、今度はわたしたちが、わたしたちの生活の中で、身内や友だち、そして知人などに伝えていくのは、なかなか難しいし伝わりにくい。
1時間かけて、安保法案などの、ちょっと小難しい問題を中心に話しかけても、それについてきてくれる人というのは限られている。
ならば5分で、その人が興味を持っていそうな、聞きやすい話題を選んで、パパッと伝えたらいい。
そうしたら、60分の5、12人の人に伝えることができるし、ヘトヘトにならなくてもいいし、がっかりする率も減る(はず)。

ということで、


このガレイさんのアイディアでもいいし、わたしたち独自のアイディアでもいいな。
などと考えると、なんとなく憂鬱になりがちだったことに、なんとかなりそうだという希望が湧いてきました。


さて、話がコロリと変わり、なんとあの、パンツ高木が出て参りました。


そしてそして、もっとびっくりしたことに、この下着泥棒の容疑をかけられた男のことを、会場に居た人たちが知らなかった…。
いやいや、こんな男が復興相なんですよ~!
地元紙が爆弾証言掲載で再燃 高木毅“パンツ大臣”の命運
http://blogos.com/article/156054/

で、この男の盤石はというと、



もうね、ほんと、目覚めましょうよ。







かなり盛り上がってきたというのに、残念ながら借りていた場所の時間が切れそうになったので、大急ぎで終わらなければなったニューヨーク組。

では、ということで、都市ではなく、いわゆる田舎に選挙権がある人はいますか?という質問を受けて、
まずは熊本の選挙結果を検索してみると、




続いて、わたしが新戸籍を作った滋賀県の選挙結果を検索してみると、




なるほど、こうやって数字を見ると、実にはっきりとよく分かります。
もし野党が、前回の選挙で共闘していたら、単純加算という仮定でいうと、自民に勝てたんですね。

ただ、その単純計算は現実に可能なんでしょうか?
共闘によって一人に絞られた候補を、野党各党を支持していた人たちが、こぞって投票するのでしょうか?
それなら投票する意味が無いと、棄権を選ぶ可能性は無いのでしょうか?
そして何より、どういうふうにその候補は選ばれるのでしょうか?

聞きたいことはてんこ盛りだったのですが、時間切れでは仕方がありません。
バークレーの皆さんは、時差が3時間遅れの、しかもどなたかのご自宅だったので時間制限も無く、多分質疑応答に花を咲かせておられたのだと思います。
悔しぃ~!!


座間宮ガレイさん、早朝8時から叩き起こされたにも関わらず、たくさんのお話と勇気をくださり、本当にありがとうございました!


会場の様子です。


大急ぎでペンシルバニア・ステーションに向かいました。


がっ!!
嫌な予感がした通り、30分待ってようやく乗った電車が、駅と駅の真ん中で急に止まり、そこから今度はバックでマンハッタンの方に走り出し、
おいおい…と呆れていたら、線路を替えて走りますというアナウンスがあり、ようやく家に着いたのは日付が変わる寸前?!
なんだか違うことでぐったりしてしまいました。

追加でひとつだけ、気になったことがあるので書き足しておきます。
会場にお一人、ガレイさんの話が始まって10分ぐらい経った頃、
「これって在外選挙の話は無いの?こんなふうに彼一人がしゃべるの?質問はできないの?」
と、不満を訴えた男性がいました。

この企画は始めから、座間宮さんによる勉強会であるというお知らせが出されていたので、その男性は勘違いをしていたのですが、
わたしにはその人の態度が、気になっていたのでした。

怒っているのです。
その怒りが、ガレイさんの話に相槌を打つ?言葉に、強烈ににじみ出ています。
そして、その回数が多く、声も小さいとは言えないので、ガレイさんの話が聞き辛い。
怒りを持つことについては、わたしももちろん同じなので理解できます。
ガレイさんだって、激しい怒りを持っているから、あのような無茶苦茶な予定を立てて、全国を体を張って周っているのです。
でも、その怒りを、どのようにコントロールして、良い意味での行動の燃料にするか、
そこが、大人としての見せ所なのではないでしょうか。
あの勢いだと、仮にあの勉強会が、質疑応答形式で行われていたら、彼はきっとマイクを持って離さなかったのではないかと思います。
人が集まるということは、やはりいろいろと大変ですね。

というわけで、ガレイさん、そしてこの勉強会を企画し、実現に至るまで奔走してくださったわかこさん、本当にありがとうございます!


昨夜、いただいた資料を、写真に撮りました。
宮城、新潟、長野、三重、岡山にお住まいのみなさん、宮城、新潟、長野、三重、岡山に、家族や親戚、友人知人をお持ちのみなさん、
どうか、どうか、頑張ってください!


























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報道ステーション『ドイツのワイマール憲法から学ぶ、自民党憲法草案・緊急事態条項の危うさ』←文字起こし

2016年03月21日 | 日本とわたし
報道ステーションの古舘さんが、またまた素晴らしい取材をしてくださいました。
感謝の気持ちを込めて、文字起こしをしました。

画像はこちら↓の方が良いのですが、記事に転載することができません。
『ワイマール憲法から学ぶ、自民党憲法草案緊急事態条項の危うさ』
【報道ステーション】2016.03.18
http://www.dailymotion.com/video/x3yonfg

なので、ユーチューブの方に上げてくださったものをここに載せさせていただきます。




文字起こしはじめ
(冒頭のスタジオ収録の部分は、ユーチューブの方にはありません)



▪️スタジオ



古舘アナウンサー:
日本憲法改正というものが、徐々に徐々に、視野に入ってまいりました。
ならばあの、緊急事態条項から動いていくのではないか、ということに関して、もっともっと議論が必要なのではないか。
その場合に、専門家の間では、ドイツの、あの、ワイマール憲法の国家緊急権、この教訓に学ぶべきだという声が、かなり上がってきているのも事実であります。
その国家緊急権を悪用する形で、結果、ナチの台頭があった。
ですから、これからご覧いただく中に、思わず目を背けたくなるような映像が入っています。
しかし、ドイツで実際に起きたこと、ありのままに放送をしよう、という結論にいたりました。
そこはご了承いただきたいと思います。
もちろん、日本で、ナチ、ヒトラーのようなことが起きるなんて、到底考えておりません。
しかしながら、将来の日本で、緊急事態条項を悪用するような、想定外の変な人が出てきた場合、
どうなんだろうということも考えなければ、と言う結論に至りまして、一泊三日でワイマールに行って参りました。


▪️ドイツ・ワイマールにて

朝方の雨が上がりました。
そのせいか、だいぶ人通りが多くなってきた感じがします。
そして、私が立っている後ろ、国民劇場です。


今夜は、ゲーテのハーストが上演されるという事ですが、
この向かって左手の人物が、その文豪ゲーテ、そして右側が、あの年末吉例、第九の歓喜の歌の詩人、シラーです。


見たところ、シラーがゲーテに、軽くツッコミを入れている感じがします。

さて、第一次世界大戦後、今から100年近く前に、当時世界でも最も民主的と言われた、あのワイマール憲法が、この劇場で、まさに制定されたんです。


第一条は、もちろん国民主権。
そして男女平等。
思想信条の自由。
その基本的人権を尊重する。
日本国憲法も、大きく影響を受けたわけです。
このプレートに、そうです、1919年8月11日、ドイツ国民はこの場所でワイマール憲法を制定したとしっかり書いてあります。


ただ、ここで、ちょっと見てもらいたいものがあります。
カメラさん、引いていただけますか。

これが、今の国民劇場の前の広場、


同じ場所ですがトンと飛んでこれ、1926年のこの広場です。


ワイマール憲法制定からわずか7年後の、この1926年、ナチスの第二回党大会が開かれている様子です。

アドルフ・ヒトラー、


ナチ国民社会主義ドイツ労働者党率いて、独裁体制の下、第二次世界大戦を引き起こして、ユダヤ人の大量虐殺という大惨事を生んだ。


でも、ヒトラーというのは、軍やクーデターで独裁を確立した訳じゃありません。
合法的に実現しているんです。


実は、世界一民主的なはずのワイマール憲法の、1つの条文が、独裁につながってしまった。


そしてヒトラーは、ついには、ワイマール憲法自体を停止させました。


だから先ほどの、このワイマール憲法制定のプレート、これも親衛隊に、一時外させてます。


今のプレートは、戦後また、同じものをかけなおしたというわけです。

ヒトラー独裁へのいきさつ、というものを振り返っていくと、日本がそんな風になるとは、到底思わない。
ただ、今、日本は、憲法改正の動きがある。
立ち止まって考えなくていけない、ポイントがあるんです。

ワイマールの街を代表するホテル、ホテル・エレファントです。


このホテルを、ヒトラーはとても気に入ったといいます。
最終的に、このホテルは、ナチが経営をしていたんです。
二階には、かつて、ナチが会議室に使っていたという部屋があります。
ここです。
今はきれいに改装されて、客室になっています。
そして、続きにバルコニーがあります。
ヒトラーは、このバルコニーに出て、パレードを謁見していた。




当時のドイツは、第一次大戦に負けて、巨額の賠償を抱え込んだ。
しかし、経済においては、一旦は立て直すことができた。
その後です。
世界恐慌が起きてしまった。
失業者が街にあふれた。


さらには、失業していない人々の心の奥にも、失業への恐怖というものが渦巻いていた。
そういう中でヒトラーは、『経済対策』と『民族の団結』を、前面に打ち出していった。


そして、表現がストレートだった。
「強いドイツを取り戻す」「敵はユダヤ人だ」と、憎悪を煽った。


演説が得意だったヒトラーというのは、反感を買う言葉を、人受けする言葉に換えるのがうまかった。
例えば、独裁を「決断できる政治」、戦争の準備を「平和と安全の確保」といった具合です。


平和を愛するとともに、勇敢な国民になってほしい。


この国を、軟弱ではなく、強靭な国にしたいのだ。


この道以外にない。





ヒトラーの腹心、ヘルマン・ゲーリングも、その手法を語っている。


国民は、指導者たちの意のままになる。


それは簡単なことで、


自分たちが外国から攻撃されている、と説明するだけでいい。


平和主義者に対しては、愛国心がなく、


国家を危険にさらす人々だと、批判すればいいだけのことだ。


この方法は、どこの国でも、同じように通用する。



ヒトラーの息遣いは、どんどんどんどん大きくなっていった。
ただ、ドイツの憲法は、世界一民主的な、あのワイマール憲法ですよ。
独裁なんていうものが、許されるわけがないんです。
じゃぁヒトラーは、どうしたんだ?
実は、使ったのは、ワイマール憲法の第48条、『国家緊急権』というやつなんです。


これがポイントです。
これは、国家が緊急事態に陥った場合に、大統領が、公共の安全と秩序、これを回復するために、必要な措置を取ることができる。


大統領が、なんと、一時的には何でもできちゃう、という条文だったわけです。

この条文が、実は、ヒトラーに独裁の道を、ついに開かせてしまった。
じゃあなんで、そもそも、この条文が入っていたのかといいますと、
憲法を当時作った人たちが、国民の普通選挙による議会制民主主義というものを、実はまだ、完全には信用していなかったんです。
国民の男女平等選挙による議会というのは、初めてのことですから、
言ってみれば、憲法を作ろうとしていた人たちが、まさにこのぎっしり詰まったソーセージのように、疑いをぎっしり詰め込んでいた、ということなんです。
庶民は全く信用されていなかった、ということなんです。
でも、ヒトラー以前には、この条文は、実は何回も使われていたんです。
議会が紛糾して、全く動かなくなる。
さぁどうしよう、法律を通さなきゃいけないという時には、何回もこれは使われていた。
しかしヒトラーは、完全にこれを悪用した、ということなんです。



▪️ワイマール・ナチ党本部跡

ヒトラーは、権力掌握のために、国家緊急権をどう巧妙に使ったのか、という点です。


1933年です。
念願の首相に任命されたヒトラーは、議会で多数を取るために、すぐに議会を解散しました。


そして、選挙に向けて、互いに利用し合う関係にあった、当時のヒンデンブルク大統領を動かした。


そう、共産党が、全国ストを呼びかけていた。
それを見るや、国家緊急権を発動させたんです。


集会と、言論の自由を制限。
政府批判を行う政党の集会やデモ、出版を、ことごとく禁止した。


そして、それからおよそ3週間経って、また立て続けに、国家緊急権を発動します。

有名な、ベルリンの国会議事堂が放火される、という事件が起こった。


一説では、ナチの自作自演だという話もありますが、
ヒトラーは、この放火事件を、共産党の国家転覆の陰謀として、またも国家緊急権を使ったわけです。


今度は、あらゆる基本的人権を停止した。
司法手続き無しで、逮捕もできるようにしてしまった。


野党はもはや、自由な活動はできなくなりました。

当時、お父さんが、野党のベルリン市議会議員だった、ローラ・ディエールさん、95歳です。


ローラ・ディエールさん:
父は、社会民主党の集会に参加しました。
しかし、二度と戻ってこなかった。


ナチは家の中を荒らしまわり、めちゃくちゃにしました。
当時は、(メディアも含めて)思っていることを口に出すことは許されなかった。
ナチは、そこを最も重視していました。
ナチ政権について思っていることなど、誰も口に出来ませんでした。


当時の共産党の党首も、突然逮捕され、後に殺害されました。


そのお孫さんです。

祖父が逮捕され処刑された、ヴェラ・デーレ・テールマンさん(59):
共産党の党首だった祖父が逮捕されたことで、母は、学校で、ナチを支持していた女の子から殴られました。


その後、母も祖母も、逮捕されてしまいました。
母は、強制収容所に連行され、拷問やひどい暴力を出ました。

民主的に選ばれた政権であっても、憲法の条文によって、独裁者に変わる可能性があるんです。


この歴史を、二度と繰り返してはいけません。



当時のドイツの政情は、左翼勢力右翼勢力の対立が激しくなって、各地で暴動や反乱が繰り返されていた。
非常に不安定だった。
そんな中で、ヒトラーの国家緊急権行使を後押しをしたのは、〝保守陣営と、そして財界〟でした。


財界も、何もナチのことは好きじゃあなかったけれども、何よりも、共産勢力の盛り上がりを怖がっていた。


憲法裁判所元判事の、グリム教授の話です。

ヒトラーは、国家緊急権で自由を廃止し、野党の息の根を止めました。


それが、民主主義と議会の終焉につながったのです。


この憲法でまさか独裁者が誕生するなど思いもしなかった。
でも実際に独裁者は誕生した。それは想像を超える世界でした。



さぁ、野党が自由を奪われた選挙ですから、ヒトラー率いるナチ党は、議席を増やして、いよいよ仕上げにかかろうとします。

恫喝と懐柔策を駆使して、反対派を従わせて、議会の3分の2まで抑えて成立させたのが、あの『全権委任法』です。


国会の審議を経ずに、政府が、憲法の改正含めて、全ての法律を制定できてしまう法律です。
この瞬間、世界一民主的な憲法のもとで、合法的に独裁が確立したんです。


ヒトラーの演説:
私やナチを疑うのは、頭がおかしい者か、ほら吹きくらいのものだ。


我々は、ドイツのために戦う。
断固として、戦わなければならないのだ。




ワイマールの市街地から、15分ほど車で来た、小高い丘の上なんです。
まるっきり別の世界に迷い込んだようです。
ここは、ブーベンヴァルト強制収容所です。


ここには、25万人のユダヤ人の方々が、収容されました。
そして、また同時に、ナチが敵と見なした共産党を始め、多くの野党の人たちも、ここに入れられました。
正面は何も見えませんけど、ここに、多くの収容所がありました。
その跡地です。

ここは、人体が解剖された部屋です。


ここに器具がありますね。


ここは、多くの方々の遺体が、焼かれたところです。


多くの方が犠牲になりました。
これが、その時の映像です。
(遺体の映像が映りますが歴史の事実を伝えるためそのまま放送します)

アメリカ兵が、この収容所を初めて見た時に、言葉を失ったそうです。
腐乱した遺体が、あちこちに散らばっている。


中庭には、遺体が積み上げられている。


生き残った人たちも、体に肉がほとんどない、骨と皮だけの状態だった。


この惨状を見た連合軍は、ワイマールの市民を、ここに連れてきて見せた。


その時の様子を撮影していた女性カメラマンが、後に、このように記しています。
「女性は気を失った。男たちは顔を背けた。あちこちから知らなかったんだ、という声が上がった」そうです。

しかし、収容者たちは、怒りをあらわに叫んだ。


いいや、あなたたちは知っていた。


監修:東京大学大学院 石田勇治教授(ドイツ現代史研究)
協力:首都大学東京 木村草太准教授(憲法学)
学習院大学 高田博行教授(ヒトラー演説研究)ほか




ここまでは、80年前のドイツで起こったことです。
当然、日本で、こんなことが起きるなんてのは考えられません。
でも、気になることがあるんです。

これは、自民党が発表している、憲法改正草案ですが、ここには緊急事態条項と言う条文が書き込まれているんですね。


今年7月の参院選で、与党が圧勝して、3分の2の数を取るとなると、日本でも、憲法改正というものが、より現実味を帯びてまいります。
その時、俎上に上がるとされているのが、今言った『緊急事態条項』なんです。
ここで言う『緊急事態』と言うのは、


大規模な自然災害だけじゃなくて、


外部からの武力攻撃、


社会秩序の混乱、などと位置づけて、


この緊急事態の際に、ここです、
(緊急事態の宣言の効果として)内閣は、法律と同一の効力を有する政令を、制定することができる、と規定しているんです。


さあそこで、最後に、ワイマール憲法研究の権威であるドライアー教授に、日本の緊急事態条項について、それを見ていただきました。

ワイマール憲法に詳しいイエナ大学・ミハエル・ドライアー教授:
この内容は、ワイマール憲法48条(国家緊急権)を思い起こさせます。


内閣の一人の人間に、利用される危険性があり、とても危険です。


一見読むと無害に見えますし、他国と同じような緊急事態の規則にも見えますが、


特に、(議会や憲法裁判所などの)チェックが、不十分に思えます。


このような権力の集中には、通常の法律よりも、多くのチェックが必要です。


議会からの厳しいチェックができないと、悪用の危険性を与えることになります。


なぜ、一人の人間、首相に、権限を集中しなければならないのか。


首相が、(立法や首長への指示など)直接介入することができ、


さらに、首相自身が、一定の財政支出までできる。


民主主義の基本は『法の支配』で、『人の支配』ではありません。


人の支配は、性善説が前提となっているが、良い人ばかりでは無い。

民主主義の創設者たちは、人に懐疑的です。
常に、権力の悪用に、不安を抱いているのです。
権力者は、いつの時代でも、常にさらなる権力を求めるものです。

日本は、あのような災害(東日本大震災)にも対処しており、


なぜ今、この緊急事態条項を入れる必要が、あるのでしょうか。




▪️スタジオ

古舘アナウンサー:
さあここからです。
ドライアー教授も、議会のチェックが弱いというニュアンスを、懸念されているところがあります。
これに関して、自民党に、どうなんでしょうか?というふうに聞きましたら、
国会での丁寧な合意形成に、真摯に取り組んでいく、という回答を得ました。
そして、後にありますのが、自民党の憲法改正草案、ということになります。


そしてこちらに、Q&A形式になりまして、この憲法改正草案の質問、それに対する答、こういう分厚いものが用意されています。


ちょっとこちらをご覧ください。
まず、98条の方ですが、改正草案の緊急事態の中の、
『事前または事後に国会の承認を得なければならない』


と、こうはっきり書かれているわけなんですね。
で、Q&Aで、それに相当するところをより詳しく見てみると、
「国会による民主的な統制の確保の観点から、緊急事態の宣言には、事前または事後に、国会の承認が必要であると規定した」と、やはり書かれている点。


それから、もう一つ、99条に移りますが、
「法律の定めるところにより、内閣は、法律と同一の効力を有する政令を、制定することができる」という、


先ほど、VTRの中でも、ここをポイントとして指摘いたしました。
これに関して、やはりこちらも押さえておきますと、
「その具体的な内容は、法律で規定することになっているために、政令と言っても、内閣総理大臣が何でもできるようになるわけでは決してありません」と、はっきりここに書かれております。

これを踏まえた上で、専門家の長谷部さんに伺います。
一つ、ワイマールに大急ぎで行ってきたりして、いろいろこう、もやもやするのは、
何回も再三再四申し上げているように、ヒトラーが日本に出てくると、あのような人間が、到底想定なんかできないんですが、
将来、ヒトラーではなくても、とんでもない人が出てくる可能性がないというふうに、否定するわけにはいかないと考えると、
立ち止まらなければいけないというところが、数点あると思うんですが、いかがでしょうか。

早稲田大学・長谷部教授(憲法学者、元東大法科大学院長):
まず、この、自民党の改憲草案の緊急事態条項に対する問題点ですが、
他の憲法の緊急事態条項と比べても、発動の要件、つまり宣言するときの(ようき?)が、どうも甘すぎるのではないのかと。
確かにその、武力攻撃とか、大規模な自然災害、例示はあるんですが、ただ、結局のところは、法律に丸投げしているんですね。
どういう場合に宣言ができるのか。


古舘アナウンサー:
『法律の定めるところにより、閣議にかけて、緊急事態の宣言を発することができる』


長谷部教授:
そうなんですね。
しかもそれは、首相が特に必要があると認めればと、これはまあ、客観的と言うよりは、内閣総理大臣がそう思えばという、主観的な要件になっています。
ここも非常に甘いな、というふうに思われるところですね。

それから、先ほど古舘さんがご指摘の通り、この宣言がなされますと、その後に、
内閣というのは、法律と同一の効力を持つ政令を出せる、ということになります。
法律というのは、いろいろ重要なことを決めてます。
例えば、身柄を拘束される場合、あるいは、その刑事裁判がどう行われるべきか、
これは、刑事訴訟法という法律で決まっているものですので、それを政令で変えられる、ということになりますから、
そうなりますと、これは、人身の自由と言うのは、他の基本的な人権全てを支えているものでして、
それが、政令によってどうなってしまうのか。
場合によっては、令状無しで、怪しいと思われれば拘束をされると、そんなことになるということも、理屈としては有り得ることになります。


古舘アナウンサー:
戦後ずっと生きてきた感覚で言いますと、もっと私より上の方も含めてでしょうけども、
昔と違いますので、今そんなふうに、急に、身柄拘束、疑わしきは全部とっ捕まえちゃうって、そんな事は無いだろう、と思いたい気持ちは強くあって当然なんですけど、
ずっと先の将来に、とんでもない政権とか、とんでもないことになっていた時には、コロッと今の政令みたいなことでいったら、
次の日、昨日までと全く違う世界で、身柄なんかすぐ取られちゃう、ということがありますよね。


長谷部教授:
そういう事は、確かに否定はできないと思いますね、可能性としては。
ですから、そういう道を塞ごうと、少なくとも起こりにくくしようと思うのであれば、
これはやはり、裁判所によるコントロール、その道をやはり開いておかないといけないと、こういうことになると思います。
世界各国、どの国でも、緊急事態条項を発動する時には、裁判所のコントロールを置くというのは、これはもう、いわばグローバルスタンダードなんですね。
だが、日本の場合、問題点がございますのは、日本の最高裁は、いわゆる統治行為の法理を取っておりまして、
高度に政治的な問題に関しては、裁判所は、独自には判断しない。
政治部門の言うことを丸呑みをするという、そういう考え方
なんですが、
これで行きますと、例えば、先例でありますのは、衆議院の解散が合憲かどうかさえ、これもまぁ政治部門の結論を丸呑みという事ですから、
緊急事態条項が必要なのかどうか、一旦発動された後、どういう政令が必要になるのか、果たして裁判所がきちんとコントロールしてくれるのかどうか、
そこのところが大変おぼつかない
、ということになるだろうと思いますね。


古舘アナウンサー:
そこが曖昧であって、緊急事態条項がすっと入ってくることを想定しますと、つまりこういうことですね。
発動用件を、仮にもっと厳しく締めたとしても、裁判所の方がそうじゃなきゃ、何も変わらないということですか?


長谷部教授:
おっしゃる通りで、発動が甘ければ、それは厳格にすればいいじゃないか、というお答えがあるかもしれない。
そうしたとしても、第三者の立場からの裁判所のコントロールが無いということになれば、
結局は同じことになってしまう、そういう可能性があります。



古舘アナウンサー:
かねてより、長谷部さんはこういう風におっしゃってますね。
憲法に緊急事態条項を入れなくても、必要とあらば、法律を改正したり、新たな法律を作ればいいんで、
憲法にこの緊急事態条項を入れなくていいじゃないか
、ということを、ずっとおっしゃってますね。


長谷部教授:
例えば、去年の11月に、大規模なテロが起こったフランス。
非常事態の宣言を出しているわけなんですが、この非常事態宣言というのは、実は、憲法に基づいたものではありません。
非常事態法という法律に基づいて、いろいろな必要な処置がなされているんですね。
日本でも、実はもう既に、災害対策基本法、大規模な災害に対処をする、応急の措置を定める法律もあれば、
いわゆる有事法制も、いろいろ整備をされております
ので、
本当に必要だということであれば、まず法律のレベルで何が必要か、それをまず考えるべき
だ、というふうに私は思います。


古舘アナウンサー:
先ほどもちょっとニュアンス、出されましたけれど、他国に比べてって、じゃあ他国はどうなんだと言った時に
一方で、やっぱりどの国だって、緊急事態条項的なものってのはあるんだと。
何言ってるんだっていう声も、もちろんあります。
それをちゃんと聞かなきゃいけない、と思うんですね。
でも、その場合に、フランスだとかドイツだとか、いろいろ見てみると、そういうものっていうのは、どう日本と違いますか?この草案と。


長谷部教授:
それぞれの国が、緊急事態条項を憲法に置いているのは、やはり、その国なりの事情なり経緯があって置いている、という事ですので、
どういう事情なり経緯があるか、やはり国ごとに考えていかないといけないと。
ドイツの場合ですと、これはもう連邦制国家、政府の権限が、中央政府と州の政府、極めて厳格に分かれております。
だから、緊急事態には、州の政府の権限を、中央政府に吸い上げる必要がある。



古舘アナウンサー:
そこは、緊急事態だから、より中央集権を強めなければいけない、という事ですね。


長谷部教授:
ただ、日本は連邦制国家ではございませんので、そういう事情は当てはまらないと思いますね。


古舘アナウンサー:
フランスはどうですか?


長谷部教授:
フランスの場合、現在の憲法第16条、確かに「大統領に権限を集中する」と、そういう緊急事態条項があるんですが、
ただ、この現在の第五共和政憲法というもの自体が、実は、アルジェリア危機という、特定の危機に対応するためにできた憲法、という色彩が非常に強いですし、
その色彩が特に強いのが、この16条の緊急事態条項なんですね。
ですから、言わばその、アルジェリア危機に対応するための特別仕様として、出来上がった条項ですので、
ですからつまり、歴史を見ると、16条の条項というのは、アルジェリア危機に対応するために、ただ1度使用されただけ、
その後は、1度も使われておりません。



古舘アナウンサー:
そうですか。
とにかく立ち止まって、じっくり議論をする、考えてみるということが、この条項に関しては必要ではないか、
その思いで特集を組みました。
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米国『ウッドチップを盛る造園業者は食わせモノ』事情

2016年03月19日 | ひとりごと
1年以上もの間、一心不乱に家探しをしていた。
身の丈に合った、けれどもピアノのレッスンが気兼ねなくできる家を探していた。
大げさではなく100軒近く見て回り、気づいたのは、夫もわたしも古い家が好きなのだということ。
けれども、どうしてもこうしても、コレだ!というのが見つからない。
もうほとんどあきらめるというか、今回は縁が無かったのだと自分に言い聞かせながら、痛む目を押さえ押さえ眺めていた画面の中に、それはポツンと載っていた。

幅広の階段と黒光りした手すり。

よし、この家を見学の最後にしよう。
もし気に入らなかったら、家探しは一旦中止しよう。
そう決心して、担当の人と見に行った。

折しもそれは春の真っ只中で、家の真向かいの歩道に、満開の、今にもホロホロと花びらが散り始めそうな、それはそれは幸せそうな桜の木があった。

その家はレンガ造りの家で、すぐ横の空き地はまるで日本庭園のようで、あちらこちらに配置された大きな岩が、木や草花の間で心地よさそうに昼寝をしていた。
いろんな野生の花が、暖かな日差しを受けて、笑ったり、かすかに揺れたり、うとうととまどろんでいたりした。
そんな小さなものたちを、高い高いところから、優しく見守っているようなカエデの巨木に気がついて、それを見上げながらわたしはもう、家の中を見なくてもいいや、ここで暮らそうと決めていた。

家は、内側にも外側にも、築100年越えの風格と疲弊が刻まれていた。
売値が相場よりも安い代わりに、ありのまま、このままの状態を承知で買わなければならない。
お金に余裕があれば、入居する前に、気になるところ、修理や改装をしておかなければならないところを、まず片付けてから引っ越すのだろうけれど、
残念ながらわたしたちには、そんな余裕は全く無かった。
けれども、靴で歩くのもはばかれるぐらいに、埃と油の汚れでベトベトしていた一階すべての床板だけは、なんとかしなければならない。
ちょうど、お向かいさんの家が床板の修繕をしていて、頼んだ業者さんがなかなか丁寧な仕事っぷりで、しかもぼったくりではないことを聞き、そこにお願いすることにした。

まあ、日本からこちらに引っ越す時も大変だったのだけど、それ以上にとんでもなく大変で、もう二度と、本当に二度としない!と思うほど苦しかった引っ越しの疲れが、
カエデの大木を眺めたり、ゴツゴツした木肌にほっぺたをくっつけたりしながら立っているだけで、ほわほわと溶けて、カエデの根っこがどっしりと張り巡らされている地中に吸い取ってもらえるような気がした。

でも…その、なんとも優しく美しい庭は、家と別々に売り出されていたので、わたしたちには買うことができなかった。
しばらくして、土地を手に入れた不動産会社から依頼を受けた業者がやって来て、手当たり次第に木を切り落とし、小型のショベルカーで草花を掘り出してしまった。
そして、カエデの爺さんの、大人が3人がかりで囲えるほどのぶっとい胴体に、近い将来切り倒すぞという警告の、醜いショッキングピンクのテープが巻かれた。
悲しくて恐ろしくて腹正しくて、一日中胸がしくしくと痛んだ。

それから毎日毎晩、カエデの爺さんを見つめては祈り続けた。
どうか、どうか、この土地が売れませんように。
売れて、家を建てたいということになっても、どうか、どうか、カエデ爺さんを切り倒すようなことをしない人でありますように。

そんなこんなで6年半が経ち、その間に、カエデ爺さんはみるみる弱っていった。
まず、三つに分かれた幹のうち、我が家に一番近いのが、弱り方が激しい。
今頃になると、可愛らしい新芽がニョキニョキと顔を見せ始めるのだけど、その幹からの枝はどれもまだ、つるりとしている。
そして、遅れて若葉が出てきても、他のあとふたつの幹のそれに比べると、幾分サイズが小さい。
弱っているのだな。
木のお医者さんに来てもらわなければな。
でも、人の土地のものに勝手なことはできない。

近所の人たちも、この土地(というか、以前の日本庭園風の庭)がとても好きで、なんとかして守れないかと、いろいろと知恵を絞ってくれた。
市の職員を呼んで、ミーティングを開いてくれたりもした。
いろんなことを経て、結局はうちと、その庭を挟んだお隣さん夫婦のエステラとロバートとで、お金を出し合って土地を守ることになった。
だからとうとうお医者さんを呼べる。
その前準備として、木の専門家さんに来てもらい、問診をしてもらった。

やって来たのは若い女性。名前はトレーシー。
さあ、見に行こうと足を踏み出した時、そのトレーシーが「あら?」と小さく言った。

「ほら、あそこにうさぎ」
「え?」


左下の、伐採した枝の真ん中辺りに、それはいた。


「あ、見っかった」


かなり近づいても平気っぽい。



カエデの爺さんはなんと、年齢だけでいうとまだ爺さんと呼ぶには若すぎる、多分65歳ぐらいの年齢だと知った。
なぜかというと、カエデというのは、他の種類の木の倍ぐらいの早さで大きくなり、そして弱っていくのだそうだ。
だから、もしこれが他の種類の木だとしたら、樹齢120年は超えているだろうと言われた。
カエデはこうして、60年から70年の寿命を大急ぎで生きて朽ちていく。
これが、人の出入りの無い山奥なら問題は無いけれども、住宅街では危険なので、自然に朽ちるまで放置しておくわけにはいかない。
どうやらカエデ爺さんには、大きな虫歯(と彼女は表現した)があって、そこから腐り始めているらしい。







などという話を聞いて、すっかり気落ちしてしまった。
爺さん、どうしたらいい?と、てっぺんの方を見上げたら…、


ちょ、ちょ、ちょっとあんた!!そんなとこで何してんの?!
っちゅうか、どないして登ったん?!


慌てて駆け寄り、カエデ爺さんの胴体の周りをグルグル走り回っても、はしごのはの字も見つからない。
わたしはもちろんのこと、専門家のトレーシーもびっくり仰天。
夫は、カエデ爺さんの、虫歯の深さを調べようと、ずんずんと木登りをしたのだそうだ。
木登りは得意だったと話には聞いていたけれど、この突然のパフォーマンスにはみんなが驚かされた。

いろんな箇所から器具を使い、爺さんの弱り具合を調べてもらう。
そして、どんなふうに見送るかを決める。
ずっとずっと一緒に暮らしていきたくて手に入れた土地だったけど、これもまた運命、仕方が無い。
でも、できるだけ長生きしてもらえるように、できることをしたいと思う。


さて、この日は、お隣さんのエステラの庭の点検もしてもらった。
すると、トレーシーの表情がキッときつくなった、
「どこの会社にこの造園を頼んだの?」

エステラとロバートは、3年前に引っ越してきて、外装も内装もピッカピカにやり変えた。
さらには、エステラ自らがデザインした庭の実現を、造園業者が毎日やって来て(エステラが解雇したので、2回業者は変わっている)は励んでいた。
だから、エステラとロバート夫婦の家と庭は、うちの通りでは有名で、当初は皆が、立ち止まって眺めていた。
毎年数回、造園業者がやって来ては、枯れた木を取り替えたり、ウッドチップの補給をした。
エステラは、庭の補水は、地下から行うシステムを取り入れている。
毎日欠かさず、決まった時間に、地下に張り巡らされたパイプの穴から、水がじわりじわりと出てくる。
ああ今日も忘れてた!と、慌てて蚊除けのネット武装をして、ズルズルとホースを引っ張りながらウロウロするわたしの毎日とはえらい違いなのだ。
なのに、なぜか、木が枯れてくる。
その理由がやっとわかった。
この、しっかりと盛られたウッドチップが原因だった。


見た目が良いだけで、木々にはちっとも良くないウッドチップ。
地面すれすれに薄く敷くだけならいいけれども、盛りすぎると、木の根っこに自然の栄養が届かなくなり、見えない部分が縮んで弱ってしまうのだ。

「ほら、こんな感じに」と言いながら、トレーシーはガシガシと、素手で地面を掘っていく。


落ち葉も、掃き集めたのをいつまでも置いておくと、その部分の土地は痩せてしまうので、こういうのもダメだよと、落ち葉の山を放ったらかしにしておいたのを注意された。
結局は、見た目はあまり良くないけれども、落ち葉は落ちた場所でゆっくり朽ちて土と一体化するまで放っておくのが一番。
なんだ、それだったら、わたしの得意中の得意ではないか。

空き地に少しずつ花が咲き出した。


カエデ爺さん、長生きしてね。


コメント

甲状腺がんの特集を報じた報道ステーション。被害者の心に寄り添い、原発ムラの姿勢改正を問う。文字起こし

2016年03月14日 | 日本とわたし
「死なないなら大したことはない」原発ムラの棄民に疑問を投げかける報道ステーションの取材姿勢を見習え!文字起こし・その1
http://blog.goo.ne.jp/mayumilehr/e/8b724ad869f33a3e56872c38e4f78f36
のつづきです。



報道ステーション
3.11特集 「なぜ私が甲状腺がんに」文字起こし・その2


32分35秒~

ナレーション:
メンバー間の認識の違いが明らかになった、検討委員会の議論。
キーワードはチェルノブイリだ。
われわれは現地に向かった。

事故から30年
5万人が避難し、廃墟となった町
森の奥に見えるのが、チェルノブイリ原発だ。
爆発した4号炉は、崩れ落ちた核燃料ごと、コンクリートの塊、石棺に覆われた
隣には、建設が進む巨大シェルター。
完成後スライドさせ、老朽化した石棺を丸ごと覆う計画だ。

30年前(1986年)、この場所から、大量の放射性物質がまき散らされた。
現在のウクライナとベラルーシ、そしてロシアの3か国で、35万人が強制避難


事故当時、18歳以下の子供7,000人以上から、被曝が原因とみられる甲状腺がんが発生した。


我々がまず訪れたのは、原発からおよそ80キロ離れた、ウクライナ北部の町チェルニーヒウ


地域の汚染度は比較的少ないとされ、避難区域にはならなかった
一方で、事故当時に子供だった50人以上から、甲状腺がんが見つかっているという。
その一人、エカテリーナ・チュードワさん、30歳。


生後11ヶ月の時、原発事故が起きた


エカテリーナさんの母:
具体的にどんな事故が起きたのかは、全く知りませんでした。
子供たちへの避難指示も出されなかったので、外で娘を遊ばせていました。


ナレーション:
事故直後の風向きなどから、得られたデータ。
事故の3日後に、放射性ヨウ素が、この地域に流れたことがわかる。


エカテリーナさんの甲状腺に、がんが見つかったのは、14歳の時だった。


エカテリーナさんの母:
信じられませんでした。
娘が死んでしまうのではないかと恐ろしかったし、甲状腺がんがどんな病気なのかも、わかりませんでした。

ナレーション:
原発事故の影響を受けるとは、夢にも思っていなかったエカテリーナさん一家。

エカテリーナさん:
年頃だったので、傷跡を見て同級生がどう思うか、とても気になりました。
今は目立ちませんが、当時は、傷跡がはっきりと見えていたからです。


ナレーション:
福島では、今のところ出ていない、事故当時0歳から5歳の甲状腺がん
ここチェルニーヒウでは、発生している
地元医師は、この年齢層の発症に、特徴があったと話す。

ワレンチーナ・ワーヌシュ氏(チェルニーヒウ市立診療所・内科部長):
すぐに発症したわけではありません
12歳から14歳になって、初めて甲状腺がんが見つかったのです。



ナレーション:
5歳以下の子供たちの発症は、思春期に入ってから
つまり、早くても、事故から7~8年経ってからだった。


ただ、なぜそうなったのかは、分かっていない

われわれは、国境を超え、ベラルーシに入った。
2,500人を超える、子どもの甲状腺がんが発生した、ベラルーシ。
その研究拠点となっているのが、首都ミンスクにある、国立甲状腺がんセンターだ。
長年、甲状腺がんの研究を続けてきた、ユーリ・デミチク医師。
被曝線量と甲状腺がんの関係について、まずこう指摘した。

ユーリ・デミチク所長(ベラルーシ国立甲状腺がんセンター):
被曝線量が低くても、甲状腺がんが発生する可能性はあります
これ以下なら大丈夫と言う値はありません



ナレーション:
われわれは、福島県で行っている甲状腺検査の、一巡目二巡目の資料を見てもらった。
彼の表情が変わったのは、二巡目の検査結果を見たときだった。

デミチク所長:
一巡目の検査でがんが見つからなかった子どもたちから、二巡目の検査になってなぜ見つかったのか、腑に落ちません


ナレーション:
デミチク氏は、福島で、一巡目の検査で目立った異常がなかった人から、わずか2年後にがんが見つかったケースについて、関心を持ったという。


デミチク所長:
検査ミスがあったのかもしれません。
あるいは、信じ難い事が、2年間で起きたのかもしれません


甲状腺がんを知り尽くしている私でも、興味深いものです。
なぜ2年間で現れたのか…。


ナレーション:
ベラルーシの専門家が異変を感じた二巡目
日本の専門家も違和感を抱いていた

これまでに51人が、がん、またはがんの疑いとされている、福島甲状腺検査の二巡目。
福島県の検討委員会では、唯一の甲状腺がんの専門家、清水一雄医師が指摘する。


清水一雄・日本医科大学名誉教授(福島検討委委員):
二巡目で51人っていうのは、比較的多いですよね。


一巡目の検査の時に、「A1(異常なし)」が一番多いんですよ、その中でも。
なので、ちょっと少し気になるかな。


ナレーション:
清水氏は、二巡目で見つかった腫瘍の中に、30ミリほどまでに成長したものがあったことに注目した。


清水氏:
2年の間に、3センチまで大きくなっていくっていうことなんですね。
あまり考えにくいことなんですよ。



ナレーション:
20名の数はおかしい
専門家ではなく、全く違う分野から、この異変を研究した学者がいる。
神戸大学大学院の、牧野淳一郎教授。
驚きの結果が出てきた
少し難しいが、紹介したい。

一巡目、検査当時17歳以下で、10万人あたり18人という甲状腺がんの数を、イメージとして△にしてみる。


もし、放射線の影響がないとすると、2年後に行う二巡目検査でも、ほぼ同じ数の甲状腺がんが見つかるはずだ。


ただし、実際は、2つの三角形は、2年分ずれて重なっている。


この部分は、一巡目で見つかっているから、二巡目で見つかる甲状腺がんは、

牧野教授:
このピンクの部分っていうのが、そういう意味では、実際に先行検査(一巡目)があって、今回の本格検査(二巡目)で見つかるというふうに予想される数だ、ということになるわけですね。


ナレーション:
この二巡目で予想される、甲状腺がんの数。
牧野教授の計算では、10万人あたり7人となった。
ところが、2014年に実際に発生したのは、10万人あたり22人と、予想を大幅に上回る値になってしまった


二巡目検査は今も続いているが、この時点でもこれだけ違う事は、誤差の範囲では説明できないという。


牧野教授:
被曝の影響も、考えの1つに入ってくるのではないか。



ナレーション:
今週月曜、検討委員会の星座長が、外国特派員協会で会見した。

質問:
今後も、甲状腺がんは増えるのか?

星座長座長:
放射線の影響があって増えていくのかという質問ならば、現時点では、私はそういう風には見ていません。
ただ、それを、頭から否定する気もありません。



ナレーション:
自分の身に何が起きたのか知りたい
それは、甲状腺がん患者の、切実な問いかけだ。

直美さん:
どれぐらい被ばくしたのか、知りたいですね。


やっぱりそこを知って、本当に原発のせいなのかせいじゃないのか、みんながそう思っているので、

早く白黒はっきり、本当にどうなのかというのは、つけてもらいたい、とはすごく思っています。



スタジオ


古舘アナウンサー:
検討委員会が言っている、「考えにくい」因果関係はという、この、「考えにくい」という言葉っていうのは、非常に都合の良い言葉だなと、私は感じています。
むしろ逆だと思うんですね。
因果関係というものが、はっきりとはわからない、否定はできないと言っているわけですから、
わからないんだったら、因果関係があるんじゃないかという前提で、じっくり探っていくっていうプロセスが必要なんだと思うんですよね。

まずですね、ここで申し上げたいのは、甲状腺がんの摘出手術を受けた女性、インタビューに応じてくださいました。
そして、それとはまた別の、子供さんががんを抱えている親御さんにも、インタビューを受けていただきました。
勇気を振り絞って、いろんな声がある中で、問題提起ということで、取材に応じてくださったという事に、心から感謝をいたします

そして、その前提でですけれども、やはりこれは、未曾有の原発事故が、福島で起きたわけですよね。
もちろん、チェルノブイリやスリーマイルとの程度の比較とか、いろいろありますが、
未曾有の事故が起きて、未曾有という事は、これまでになかったことですから、
なかったことっていうのは、詳しいデータの積み重ねがあるわけはないので、まだ端緒という言葉も学者の先生から出てきましたけど、

前例も基準もない、ということですよね。

はい。
ですから、やっぱり、まだデータが完璧ではない段階では、謙虚に気長に粘り強く、検査をしていき調査をしていき、研究をしていくっていう姿勢が
例えば166人のご本人、及び、これからもしかしたら増えるかもしれない方、ご家族に、そういう誠意が伝わっていったときに、また違う境涯が生まれてくる可能性がある、と思うんですね。
境涯を変えることが、免疫を高めたり、いろんなことにもつながっていく可能性すらあるわけですから、
ここはひとつ、スタンスを一部、変えていただかなければ困るなと、強く考えております。


こちら、産経新聞の、今朝の一面に載っていた写真です。


宮城県女川町の漁港で、撮影されました。
女川町は、住民流出問題ですとか、いろんなことがまだありますけれども、
この写真からは、ものすごく前向きなエネルギーを、感じますよね。
鈴木美亜さん、17歳。
先ほど、ご本人に、この写真を使っていいですかとお願いしたところ、快く承諾してくださって、直筆のお名前と年齢を書いてくださいました。
東日本大震災から、今日で5年です。


死者1万5894人
行方不明者2561人
震災関連死3410人
計2万1865人



震災に関連する自殺者は164人


原発事故による避難者数 約7万400人
自主避難者数は不明




廣瀬直巳社長(東京電力):
5年の月日が経って、福島のことが徐々に風化していくのではないかという懸念が、いろいろなところで言われています。
東京電力にあって、福島の風化ということはありえないことだ、というふうに思っています。


天皇陛下・東日本大震災5周年追悼式:
私どもの関心の届かないところで、今だ人知れず苦しんでいる人も、多くいるのではないかと、心にかかります。



スタジオ
古舘アナウンサー:
忘れたくても忘れられないことを、被災地の方々が忘れたいって思うことは、ある意味とってもいいことだと思うんですね。
だけど、それは、忘れたいって被災地の方が思うことと、我々が忘れるってことは、全く違うことですね。
そこを問われているわけですね。
コメント (2)

「死なないなら大したことはない」原発ムラの棄民に疑問を投げかける報道ステーションの取材姿勢を見習え!

2016年03月13日 | 日本とわたし


報道ステーション・スタジオ
(ナレーター:仮屋昌伸・柳沢真由美)

古舘アナウンサー:
3.11、5年目の今日です。
私たちが今日、一点に絞ってお届けをしたいと思っているテーマに関して、今日、厚労大臣が、それに関連する発言をされました。
ちょっとそれを見てください。

記者:
福島県の調査で、子供の甲状腺がん(確定)が、116人見つかっています。
震災の前は、100万人に1人から3人とも言われていましたが、これだけ見つかっていることに関しまして、見解をお聞かせください。

塩崎厚労大臣:
この問題は、委員会でもだいぶ取り上げられておりましたが、ご指摘のデータと言うのは、福島県で行った県民健康調査の結果によるものでございます。
福島県における放射線によります健康被害健康影響の問題につきましては、環境省の所管でございますので、


厚労省としてのコメントをする立場にはないというふうに思います。


記者:
国民の健康と言う側面から、厚労省としての見解はどうなのか、お聞かせください。

塩崎厚労大臣:
あの、今申し上げたように、この放射線による健康影響の対応については、環境省が担当ということでございます。




古館アナウンサー:
まぁあの、これは、紙に書かれている簡略化された組織図のご説明、と言うふうに感じます。
私どもが、聞きたいなと勝手ながら思っていたのは、やはり厚労大臣としてのご見解、お考えはどうかということを、率直に聞きたかったところであります。

さて、今日のテーマですけれども、
18歳以下、小さなお子さん、あるいは若い方の甲状腺がんは、原発の事故、及び放射線との因果関係はあるのかないのか
このテーマで、今日は進めてまいりたいと思います。

もちろんですね、福島の方々の中には、いろんなご意見があることは承知しています。
しかし、我々取材をしていく中で、実際に甲状腺癌になってしまった若い方に、お話を聞くことができました
それから、それとはまた別に、自分のお子さんががんになった、甲状腺がんになったと。
その苦悩を抱えている親御さんに、お話を聞くこともできた
そういう取材を通じて、問題提起をさせていただこうという、結論に至ったわけであります。

さて、福島におきましては、2011年から、一巡目と言われますけれども、若い方の徹底した検査が始まっていた。
そして、一巡目の検査が2014年に終わった
その時に、甲状腺がん、及びがんの疑いの方は、後ろに出ておりますように、115人と出ました。
そして、2014年から、二巡目と言う形で、検査がまた行われていった。
すると、まだ途中段階にありますが、二巡目は、現段階において、がん、あるいはがんの疑いの方が、51人という数字が出てきて、
合わせますと、166人の方がそうだ、ということになったわけです。

一般的に、18歳以下の甲状腺ガンの方の発症率、というものを見てみますと、100万人に1人から2人と言われています。
2人で多い方をとっても、5年経過しておりますから、100万分の10人ということになります。
それと比べますと、166人というのは、異常に多い数字ということが言えます。
いくつかの角度から、われわれは取材を進めました。

甲状腺がんの手術をした女性:
「なんで私なんだろう」、というのは思ったことあるんですけど。



ナレーション:
福島の検査で分かった甲状腺癌。
手術を受けた女性が語った苦悩。
原発事故との関係はあるのか。

あれから5年。
子供の甲状腺がんが増え続けている


福島・検討委座長:
放射線の影響とは考えにくいという見解を…、



それは本当なのか。
答えを求めて、取材班は、事故から30年目のチェルノブイリへ。


甲状腺がんの手術をした直美さん(仮名):
やっぱりその、手術の後の1週間が、すごい辛かったです。


何回も吐いちゃうので、まず気持ち悪くて、


ご飯とかも全然、喉が痛くて食べられなかったので、お腹空いたんですけど、でも食べられないのが辛かった。



ナレーション:
福島県中通り地方に住む直美さん。
高校生の時、甲状腺がんと分かり、甲状腺を摘出する手術を受けた。
年齢や手術の時期など、具体的な事は、本人の特定につながるため、お伝えできない


直美さん:
手術に対する不安とかが一番大きくて、だからあんまり考えないようにしてて、手術で治るなら手術はしようとは思いました。



ナレーション:
首元には、今も手術の跡が残る。


直美さん:
やっぱり傷があるので、ちょっと傷を隠す服とかばっかり選んじゃうので、あんまりお洋服が選べないのがちょっと今辛いです。
すごい自分でも気にしちゃうので、「どうしたの」とかあまり聞かれたくないので、やっぱりできるだけ隠すようにはしています。



ナレーション:
甲状腺に異常が見つかったのは、福島県が震災から7ヶ月後に始めた、甲状腺検査だった。
一時検査で、甲状腺に異常がなければA判定となるが、甲状腺がんの可能性がある場合にはB判定、C判定となり、より詳しい二時検査を受けなければならない。


喉仏の下にある小さな臓器が甲状腺だ。
海藻などに含まれるヨウ素を取り込んで、甲状腺ホルモンを作り、全身に送り出す。


子供の発育や成長を促したり、新陳代謝を高めたりする、身体に欠かせないホルモンだ。
甲状腺を手術で全て摘出すると、ホルモン剤を毎日、それも一生飲み続けなければならない。


問題なのは、甲状腺が、原発事故で放出された、放射性ヨウ素も取り込んでしまうことだ。

甲状腺に放射性ヨウ素が集まると、その放射線によって内部被爆し、がんになるリスクが高まる


特に子供は、大人より放射線の影響を受けやすい
原発事故の後、福島県が、子供の甲状腺検査を続けているのも、そのためだ。
これは、甲状腺にできたしこりに針を刺し、細胞を取ってがんかどうかを調べる様子


直美さんもこの検査を受けた。
検査から1週間後、医師からこう告げられた。


直美さん:
甲状腺のがんていうか、「腫瘍があります」と言われて。
「手術したほうがいいですよ」とか、結構大きくなっていたので、「手術しましょう」という感じで言われました。


ナレーション:
甲状腺がんにはいくつか種類があるが、中でも最も多い甲状腺乳頭がんは、体の他のがんに比べて、命に関わることは少ないとされる。



日本医科大学付属病院内分泌外科杉谷巌教授:
治療は手術が基本で、甲状腺の切り取り方は、病気の広がりだとか病気がどの程度危そうかとかいうところに応じて、決めていくんですけれども、
手術によって九分九厘治る、というものが大半です。


ナレーション:
一方で、子供の場合は、首のリンパ節への転移が激しい、という特徴がある。


また、治療後の再発も多く、肺に転移する頻度も高いとされている。




ただ、比較的珍しい疾患で、まだわかっていないことが多い

これは、摘出された、9歳の子供の甲状腺とリンパ節だ。


下の部分が甲状腺。


周りにあるリンパ節は、がんが転移したために大きく膨らんでいる。


福島県による検査でも、手術を行った子どものうち、実に74%がリンパ節に転移していた


直子さん:
腫瘍を取って、あとちょっとリンパ節とかにも転移してたので、周りのも取って手術して、
3ヶ月ぐらいは声がかすれちゃって、声が出ないのが1番辛かったかなと思います。


ナレーション:
福島県の甲状腺検査で、がん、またはがんの疑いと診断されたのは、
2011年から行われた先行検査、いわゆる一巡目では115人
そして、2014年から、同じ子供たちを対象に行われた本格検査、二順目では、去年末の時点で51人
合わせて166人だ。


166人の患者。


平野貴人取材ディレクター:
みなさん、今日は集まっていただいて、ありがとうございます。

ナレーション:
悩んでいるのは、患者だけではなく、家族も同じだ。
ある3人の親に、話を聞いた。

Aさん(息子が甲状腺がん):
私らもまさか、そういった検査でひっかかるなんて言うのは、ほんと夢にも思ってなかったもんですから、まさかね。

ナレーション:
Aさんは、当時10代の息子が、甲状腺がんと宣告されるとは、全く思っていなかった。

Aさん:
ダイレクトに、私と息子の前で、「息子さんはがんです」と、ストレートに言われました。

質問:
息子さんはどうでしたですか。

Aさん:
いやあもう、ほんとにあの、顔面蒼白っていますか、血の気が引いちゃって、
私も当然びっくりしましたけども、息子も相当なショックを受けていました。

ナレーション:
事故当時、娘が10代だった母親のBさん。

Bさん:
娘もやっぱり、(甲状腺癌と)聞いた瞬間は、え、なんで?っていう感じで、顔色は青ざめて、ぼろぼろ涙を流しました。
私もそれを見て、こられなければいけないんですけども、ぽろっと涙を流しました。

ナレーション:
やはり1番心配なのは、「子供の今後」の事。
Cさんは、娘のがんが将来再発しないか、心配していた。

Cさん:
今後、ちょっと具合が悪くなって働けないとか、そういった場合、まだ親が元気なうちはいいんですけど、再発する事は無いと祈るしかないです。

Aさん:
親としてみれば、悪いものは取っていただきたい。
それは確かに当たり前の話なんですけれども、取ったから、じゃあもうがんはなくなったのかっていうと、それはまた別の話じゃないか。

ナレーション:
県の部会が出した報告書に、こう書かれている。
「甲状腺がん(乳頭がん)は、発見時点での病態が、必ずしも生命に影響を与えるものではない(生命予後の良い)がんであることを、県民にはわかりやすく説明し」


治療をすれば、命に関わることはあまりない、ということだ。

Bさん:
やっぱり女の子なので、いずれは結婚して出産を考えてるとは思います。
自分はがんになってしまったんだからっていう、そういう負い目はあると思うんですね。
それを考えたときに、親として辛い面はあります。

ナレーション:
親はみな、「死なないならたいしたことはない」と、思ってほしくないのだ。



手術を受けた直美さん。
その後体調が悪くなり、進学した学校を辞めざるをえなかった。

直美さん:
進学していた時に夢があったので、本当は夢を追いかけて、それを仕事にしたかったんですけど、それを諦めてしまったことが1番辛いです。
治療に専念しなきゃいけないのかなってのは薄々思っていて、なんか人生を左右じゃないですけど、やっぱ大きく変わっちゃうのかな、と思いました。


ナレーション:
人生大きく変えてしまった甲状腺がん。
原発事故との因果関係はあるのか。



枝野幸男官房長官(当時):
直ちに、人体に影響を及ぼすような数値ではない。


ナレーション:
これは、2011年4月1日時点で、放射性ヨウ素がどのように広がったのかを示した地図。
「SPEEDI」を基に推定したものだ。
福島県に、広く、放射性ヨウ素が拡散したことがわかる。


当時直美さんは、通学や体育の授業、買い物など、日常生活で外にいる時間も多かったという。

直美さん:
マスクしてるとなんかその、潔癖症とかじゃないけど、なんか変わってるんだなとか思われたくなかったので、
みんなと一緒に、マスクはあまりつけずに、ずっと生活をしていました。
今も全然、自分がどのくらい被ばくしてるんだろうというのは、わかってないです。

ナレーション:
今も、がんの再発や転移に怯える日々が続いている。

直美さん:
「なんで私なんだろう」っていうのは思ったことあるんですけど、


でももしかしたら、誰かがなんなきゃいけないのかなと思ったり、
やっぱでも、なったからには、がんと闘っていくしかないのかなとは思います。
多分、これからずっと向き合っていかなきゃいけないのかなと思っています。


ナレーション:
「なぜ甲状腺がんになったのか」
「被曝の影響はあるのか」



息子が甲状腺がんになったAさんも、医師に何度も尋ねた。

Aさん:
「今回の原発事故との関連性は高いんですか」っていうふうに、私は、素朴な疑問ですけれども、先生の方にお伺いしたらば、
「原発とは関係はございません」。何回聞いてもそうですね。


質問:
「あるかどうかわからない」ではなくて「無い」と言うんですか?

Aさん:
「(被ばくの影響は)無い」ですね。


ナレーション:
今回の3人を含めて、多くの家族を取材するなかで、さまざまな悩みを聞いた。

「医師とコミュ二ケーションがうまくいかない」
「いわれなき差別を受けた」
「(他の病院での)セカンドオピニオンの受け方がわからない」



しかし、その悩みを相談する相手がいない。


Bさん:
周りに、自分から、「家の子はがんだよ」なんて言うものでもないし、やっぱり本当に、ごくごく身内の人にしか話はしなかったし。

Aさん:
人に話をしてみたところで、それが発端で話が大きくなって広がっていくのが、本当に嫌だし。


ナレーション:
孤立していた家族。
彼らが中心となって、会を作ることになった。
会の名前は『311甲状腺がん家族の会』。


地元の方などが世話人となり、原発事故後に甲状腺がんと診断された子供らの家族に、会への参加を呼びかけると言う。


武本泰さん・会の世話人:
(県の)健康調査を見ていますとどんどん患者数が増えてくるわけですね。
その中でやはり、その患者、あるいは保護者同士が、繋がらなきゃいけないんじゃないかと。



ナレーション:
現在参加家族は、福島県中通り地方の4家族と、浜通り地方の1家族、合わせて5家族だ。


家族会で見えてきた問題を解決するため、県や国などに働きかけるという。
明日12日(3/11現在)に、記者会見を行う。



Cさん:
自分と思っていたことが同じで、涙を流してね、話されたお母さんもいたりして、ためていたものを人に言えたということが、1番大きいのかなと思います。


スタジオ

古館アナウンサー:
いろいろな辛さを分かち合うことの大事さっていうものがね、今後、ご家族の方々に出てくるんだと思うんですけど、
ここから先のVTRについて、ちょっと説明をしたいんですが、
原発事故と甲状腺がんの因果関係は無いであろうという、この考え方に関して、ま、いくつかの疑問にぶつかっていっております。

一つは、例えば単純な話、チェルノブイリの放射線量に比べて福島はぐーっと低いからと。
だから因果関係は無いであろうと言うのには、甚だ疑問がある
ということ。
そしてもう一つなんですけども、チェルノブイリの場合にですね、あの原発事故当時、チェルノブイリ周辺で、0歳から5歳までの小さなお子さんに、甲状腺がんが多発したんだと。
福島の場合は、原発事故時、0歳から5歳までの小さなお子さんには、今のところ発症が一例も見られていない。
したがって、因果関係は無いであろうというこの考え方に関しても、やはり甚だ疑問
です。
と言いますのは、調べてみればすぐわかることですが、
チェルノブイリの場合は、0歳から5歳の時、事故当時、そのお子さんが発症せずに成長していって、思春期に入り、例えば15歳になった、
この辺で甲状腺がんが多発しているという事実が、はっきりとわかっている
からです。


ナレーション:
甲状腺がん増加の理由をめぐって割れる、専門家の意見。

ミハイル・バロノフ氏(国連科学委員会専門家):
甲状腺がんのリスクに影響する、3つの重要な要素があります。
それは線量、年齢、そして時間です。


ナレーション:
先月9日、福島原発事故での被ばくの実態などを調査した、国連科学委員会(UNSCEAR)が、福島の住民に向けて行った説明会。
ある男性が手を挙げた。


荒川秀則氏(狩野小(浪江町)元校長:
狩野小の子供たちは、公表されていなかった「SPEEDI」の中の、真っ赤な放射性物質が降り注ぐところを避難してきたんだなーっていうふうに、全員が心配し、


スピーディーの真っ赤なところを逃げた私たち、子供たちは、本当に大丈夫なんでしょうか?



ナレーション:
震災当時、浪江町の小学校の校長だった男性。
児童たちとともに、津島地区から川俣町へと避難した。


後に、そのルートが、放射性物質が大量に流れた方向と一致することを知った。



マルコム・クリック氏(国連科学委員会事務局長):
確かにそれは最も線量の高いルートです。

ナレーション:
今のところ、当時の子供たちから、甲状腺がんは見つかっていないと言う。
だが、放射性物質の中を逃げた、という不安は消えない。

荒川氏:
今後、もっともっと(甲状腺がんが)でできそうな雰囲気はあるな、と思うんですね。
どうしても、説明会に出たりすると、「さほど心配することないですよ」っていうことの方が多く広まっていて、
でも、果たしてそうなんだろうかっていう疑問を持っています
ね。



ナレーション:
福島県の甲状腺検査では、一巡目で115人、二巡目で51人ががん、またはがんの疑いとされた。


原発事故の影響なのか。


津田敏秀教授(岡山大学大学院・環境疫学):
日本全国と比べまして、最も高いところで、約50倍の甲状腺がんの多発が起こっている、ということが推定されました。



ナレーション:
岡山大学の津田敏秀教授は、原発事故前の日本全体と比べ、事故後の福島県内の子供の甲状腺がんの発生率は、20倍から50倍になっている、とする論文を発表。
こう主張した。


津田教授:
福島県内において、放射線の影響による、著しい甲状腺がんの多発が起こっている。



ナレーション:
福島の住民も、疑問と不安を抱いている。

質問:
県の発表では、放射線の影響は考えにくいという見解があるんですけれど。

住民:
素直にそうとは受け取れないですね。
何かあるかもしれないという不安は常に持っているので。

星座長(福島・検討委):
放射線の影響と考えにくいという表現を、改める必要はないだろう。
原発の影響とは考えにくい。


住民:
じゃぁ何が原因なんだと。
お医者さん、それならば調べてくださいよと。


ナレーション:
有識者による福島県の検討委員会は、事故から5年を機に、中間報告をまとめようとしている。
その最終案では、一巡目で発見された甲状腺がんについて、
放射線の影響が完全には否定できないとしながら、4つの項目を理由に挙げて、こう結論付けた

福島・検討委「中間報告」最終案。
◆被曝線量が少ない
◆がん発見までの期間が短い
◆事故当時5歳以下からの発見はない
◆地域別の発見率に大きな差がない

『放射線の影響とは考えにくいと評価する』


4つの理由の内、事故当時の年齢について、検討委員会のメンバーでチェルノブイリを何度も訪れたことがある、長崎大学の高村昇教授が解説する。


高村教授(長崎大学・原爆後障害医療研究所):
福島で、これまで、事故当時0歳から5歳の人で、甲状腺がんを発症した方はいらっしゃいません
特にチェルノブイリでは、事故当時0歳から3歳、0歳から5歳といった、非常に若い世代で、甲状腺がんが多発したと。



ナレーション:
チェルノブイリで多発した年齢で、発症していない。
被曝線量が低い。

そうかもしれない。

だから放射線の影響は考えにくい。

そうなのか

我々には、納得できない思いが残る。
かつて、100万人に1人か2人と言われた子供の甲状腺がんが、なぜこれほど見つかるのか。



津金昌一郎氏(国立がん研究センター・福島検討委):
決して、要するに、臨床症状をもたらさない、あるいは死には至らしめないような甲状腺がんを、多数診断してる、
いわゆる「過剰診断」である、というふうに考えるのが妥当である。



ナレーション:
検討委員会のメンバーの1人、国立がん研究センターの、津金昌一郎氏。
彼が指摘する過剰診断とは、こういうことだ。
これまで、子供の甲状腺がんは、症状が現れ治療を受けることで、初めて見つかっていた。
これが、100万人に1人や2人、という割合だった。


津金氏は、現在の甲状腺検査が、県民全体を積極的に調べることで、それまで見つけていなかったがんを拾い上げているのだ、と説明する。
ここで問題になるのが、甲状腺がん独特の特徴なのだと言う。


津金氏:
いわゆる普通のがんのように、どんどん大きくなって、リンパ節転移を起こして、やがて遠隔転移を起こして、人を死に至らしめるという、
普通のがんの想定のシナリオで考えると、やはりこの状況考えるのは、ちょっと難しい
と思います。


ナレーション:
津金氏は、甲状腺がんの多くが、極端に成長速度が遅く、長期間症状として出ないものもあると考える。
それらを、子供の頃の検査で発見している、というのが過剰な診断


見つける必要のないものを、見つけていると言うのだ。

だが、そうだとすると、大きな疑問が生じる
これまで、甲状腺癌で手術を受けたのは、既に116人
この中に、必要ないものが含まれていた、と言うのか
ほとんどの手術が行われている、福島県立医科大学。
そして、そのすべてに携わるのが、鈴木真一教授だ。
過剰診断なのかどうか聞いた。


鈴木真一主任教授(福島県立医科大学):
今回見つけてあるものは、もう既にリンパ節に転移したり、甲状腺外に出ていたり、またそれが強く疑われるものに対して治療しています


ナレーション:
鈴木教授は、摘出手術を行った甲状腺がんの、およそ75パーセントに、リンパ節への転移があったことなどから過剰診断では無いと強調した。


一方で、放射線の影響は考えにくい、という立場だ。

とすると、手術が必要なこれだけの数の甲状腺がんが、潜在的に存在していたと言うのか?


鈴木教授:
そうだと思います。

質問:
逆に、(これまで)手術しなければいけない症例が、ほったらかしにされていたというふうに思っちゃうんですよね。
結果的には今、みんな手術してるわけじゃないですか?

鈴木教授:
難しい問題があります。
(子供の甲状腺がんは)、転移までは早いかもしれませんけど、その後、進行して多臓器に転移をするとか、後は、命に関わるというのは、非常にゆっくりしているがんなんですね。



ナレーション:
リンパ節などへ転移しても、今は症状がないが、将来発症し、しかも重い症状になるかもしれない甲状腺がんを、検査で発見しているのだと説明する。


一方で、それらが実際にいつ発症するかについて、確証は持てないと言う。


鈴木氏:
それは誰もわからないことなので、
我々が治療させていただいたものでも、多分すぐにでも見つかったであろうものもあれば、しばらく見つからないもの見つけている可能性もあると。
ただ、それが、この先急に大きくなるのかならないのかっていうのは、我々予測をして治療はしません。



ナレーション:
多くの甲状腺がんを手術した医師すら、その正体をつかめないということなのか。
論争は、福島県の検討委員会内部でも、激しくなっている。

先月15日、被ばく医療の専門家、弘前大学の床次眞司教授が、福島の住民の被ばく状況について説明した。
事故直後の混乱などのため、被曝線量のデータは極めて少ないが、床次教授のグループは、事故の翌月に調査を行っている。


沿岸部から避難した住民62人の、甲状腺被曝線量測定。
内部被曝の線量が、最も高かった子供で、23ミリシーベルトだったと言う。


床次眞司教授(弘前大学 被ばく医療総合研究所・福島検討委委員):
不確かさが常に付きまとっているという理解のもとで、ただ総じて言えば
この福島の事故における甲状腺被曝線量というものは、チェルノブイリ事故に比べて小さいという事は言えるだろう、という風には考えます。


ナレーション:
床次氏の説明を受け、福島での被曝線量は、チェルノブイリと比べて極めて低い、とまとめた星北斗座長。


増加している甲状腺癌について。

星座長:
今回も説明ございましたが、チェルノブイリとの比較の線量の話、あるいは当時の年齢など、被爆当時の年齢などから考えて、
これらのがんにつきましては、放射線の影響とは考えにくいという見解を、このまま継続する形に。



ナレーション:
被ばく線量が低いから、甲状腺がんへの影響は考えにくい。
本当にそれでいいのか?
床次氏に真意を質した。
すると、意外な答えが返ってきたのである。

床次氏:
「(星座長は) はるかに低いから考えにくい〝なんですよ〟」みたいな感じで言ってるから、それだったら私の説明がいらないじゃないと思ったわけです。
今回私が説明したのは、あくまでも集団として捉えた場合に、チェルノブイリ事故の線量と福島県発事故の線量、グループとして、集団として捉えたときの線量を比較したわけで、
個人のその、がんになった人たちがどうのこうのという議論じゃないですから。



ナレーション:
住民全体の被ばく線量を比較して、甲状腺がんと放射線科の因果関係に直接結びつけるのは乱暴だ、と言う床次氏。
検討委員会の中間報告最終案に、放射線の影響が考えにくいという見解が、盛り込まれていることも批判した。


床次氏:
「放射線の影響の可能性は小さいとはいえ、現段階ではまだ完全には否定できず」って書いてあるから、
だから、そう書いてあるんだったら、考えにくいって書かないほうがいいですよね。
(最終案を)今の額面通りに受け入れるというのは、難しいですよね。
先ほども言っているように、まだ段階…端緒を開いたばかりですよ。

~次の記事につづく~
コメント

『「福島原発事故の原因究明は今なお道半ば」!~高浜原発運転停止大津地裁決定の画期性その1~』守田氏

2016年03月10日 | 日本とわたし
高浜原発運転停止決定!!
本当に本当に、嬉しいニュースでした。
福井地裁の樋口裁判長が出された『大飯原発再稼働を認めず』の判決文を、記事にまとめた時の胸の震えが、一気によみがえりました。

『大飯原発の再稼働認めず!』樋口英明裁判長の判決要旨の全文です。ぜひ読んでください!
http://blog.goo.ne.jp/mayumilehr/e/c23cee97b8aefb95b510b0505f9c6072

もう一度ここに、樋口裁判長の判決文から少しだけ、紹介したいと思います。

ひとたび深刻な事故が起これば、多くの人の生命、身体やその生活基盤に、重大な被害を及ぼす事業に関わる組織には、
その被害の大きさ、程度に応じた安全性と、高度の信頼性が求められて然るべきである。
このことは、当然の社会的要請であるとともに、生存を基礎とする人格権が公法、私法を間わず、
すべての法分野において、最高の価値を持つとされている以上、本件訴訟においても、よって立つべき解釈上の指針である。

個人の生命、身体、精神及び生活に関する利益は、各人の人格に本質的なものであって、その総体が人格権であるということができる。
人格権は、憲法上の権利であり(13条、25条)、また人の生命を基礎とするものであるがゆえに、
我が国の法制下においては、これを超える価値を、他に見出すことはできない。
したがって、この人格権、とりわけ生命を守り生活を維持するという人格権の、根幹部分に対する具体的侵害のおそれがあるときは、
人格権そのものに基づいて、侵害行為の差止めを請求できることになる。
人格権は、各個人に由来するものであるが、その侵害形態が、多数人の人格権を同時に侵害する性質を有するとき、
その差止めの要請が、強く働くのは理の当然である。

使用済み核燃料は、本件原発の稼動によって、日々生み出されていくものであるところ、
使用済み核燃料を閉じ込めておくための堅固な設備を設けるためには、膨大な費用を要するということに加え、
国民の安全が、何よりも優先されるべきであるとの見識に立つのではなく、深刻な事故はめったに起きないだろう、という見通しのもとにかような対応が成り立っている、といわざるを得ない。

国民の生存を基礎とする人格権を、放射性物質の危険から守るという観点からみると、
本件原発に係る安全技術及び設備は、万全ではないのではないかという疑いが残るというにとどまらず、
むしろ、確たる根拠のない楽観的な見通しのもとに、初めて成り立ち得る脆弱なものであると認めざるを得ない。

極めて多数の人の生存そのものに関わる権利と、電気代の高い低いの問題等とを、並べて論じるような議論に加わったり、
その議論の当否を判断すること自体、法的には許されないことである、と考えている。
このコストの問題に関連して、国富の流出や喪失の議論があるが、
たとえ本件原発の運転停止によって、多額の貿易赤字が出るとしても、これを国富の流出や喪失というべきではなく、
豊かな国土と、そこに国民が根を下ろして生活していることが国富であり、
これを取り戻すことができなくなることが、国富の喪失であると、当裁判所は考えている。

また、被告は、原子力発電所の稼動が、CO2排出削減に資するもので、環境面で優れている旨主張するが、
原子力発電所で、ひとたび深刻事故が起こった場合の環境汚染は、すさまじいものであって、
福島原発事故は、我が国始まって以来、最大の公害、環境汚染であることに照らすと、
環境問題を、原子力発電所の運転継続の根拠とすることは、甚だしい筋違いである。



このニュースを、3月11日の記事として書こうと思いました。
あの日から5年。
1日として、日本を、福島を、そしてこのアメリカを、考えない日は無かったこの5年間。

高浜原発の運転停止の決定は、こちらの大手の新聞でも報じられていました。
まずは、尽力くださった方々に、心からの感謝の気持ちを伝えたいと思います。
そして、この判決が、日本中の、今まだ闘っておられる方々への励みとなり、すべての原発が廃炉の工程に進むよう、心から祈りたいです。


この件について、守田さんが、判決文の画期性を解説してくださいました。
以下に紹介させていただきます。

↓以下、転載はじめ

「福島原発事故の原因究明は今なお道半ば」!~高浜原発運転停止大津地裁決定の画期性その1~

昨日3月9日、大津地方裁判所(山本善彦裁判長)によって、高浜原発3、4号機の運転を認めない仮処分決定を下しました。
決定内容は、ただちに、以下のサイトに掲載されました。
僕もただちに、プリントアウトして読みました。
画期的だと思いました!

福井原発訴訟(滋賀)支援サイト
http://www.nonukesshiga.jp/

仮処分命令申立事件(高浜3,4号機)について、再稼働差し止めの仮処分決定
http://www.nonukesshiga.jp/wp-content/uploads/e9782c2ea5fefaea7c02afd880dd3bfc.pdf
http://www.nonukesshiga.jp/wp-content/uploads/b6c5742c4f89061d95ceb8a0675877e2.pdf

その上で、昨夜流されたNHKニュースを観たところ、重要なポイントが、端的に解説されていました。
要約としてすぐれているので、まずはこれをご紹介します。1分27秒です。

******* ******* ******* ******* *******
(*まうみ注・ということで、すぐれた要約は文字に残したい!と思い、文字起こししました)

稼働中の原発の運転停止命じる初の仮処分決定 その理由は
【NHKニュース】2016年3月9日
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160309/k10010437041000.html

福井県にある高浜原子力発電所3号機と4号機について、大津地方裁判所は、
「福島の原発事故を踏まえた事故対策や緊急時の対応方法に、危惧すべき点があるのに、関西電力は十分に説明していない」として、
運転の停止を命じる、仮処分の決定を出しました。
稼働中の原発の運転の停止を命じる仮処分の決定は、初めてです。
決定の理由などについて、詳しい解説です。

↓以下、文字起こしはじめ

まずですね、今回の決定内容を詳しく見てみますと、どんな特徴があると言えるんでしょうか。

はい、今回の決定の特徴は、原発が安全だと言う証明を、電力会社に求めた点です。
そして、原子力規制委員会が定めた、規制基準に合格したと言うだけでは、十分な説明になっていないと指摘しました。
その上で、地震対策の基にある断層の調査や、設備面の事故対策を、関西電力の説明に基づいて検討した結果、いずれも事故を防ぐには不十分だ、と結論づけました。

はい、なぜですね、裁判所は、電力会社に対して、そうした厳しい要求をしているんでしょうか。

はい、今回の決定の根底には、福島第一原発の事故の検証が不十分ではないかという、裁判所の問題意識があります。
例えば、事故の主な原因が、津波なのかどうかも不明だと指摘しました。
そして、原発の運転を認めるかどうかは、国の規制基準に、津波以外の要因もすべて含めた事故対策が、盛り込まれたかどうかを見極める必要がある、という考えを示しました。
そして、関西電力の説明をもとに検討した結果、今の規制基準によって安全を確保できると考えるのには、ためらいがあると指摘し、
高浜原発の運転は認められない、と判断しました。

↑以上、文字起こしおわり

******* ******* ******* ******* *******

これらを踏まえて、今回、下された決定の画期性を解説したいと思います。(引用箇所にはPDFのページ数を記します)

決定分はまず、裁判所による原発の構造、設備などに対する基本的認識を述べた上で、今回の訴訟の争点が、7つあったことを明らかにしています。
① 主張立証責任の所在 
② 過酷事故対策 
③ 耐震性能 
④ 津波に対する安全性能 
⑤ テロ対策 
⑥ 避難計画 
⑦ 保全の必要性

その後、運転停止を求めた市民の側(訴訟上では債権者)と、求められた関西電力(訴訟上では債務者)の、双方の主張が列挙され、最後に裁判所の判断が記されています。

今回、解説したいのは、このうちの①と②の内容です。

ここで、大津地裁が出した内容は、川内原発1、2号機を含む、すべての原発に適用できることだからです。
とくに、過酷事故対策についての、新規制基準の抜本的矛盾をついたものとなっています。

①の主張立証責任の所在とは、訴えた市民と関電のどちらが、原発が安全か危険かを立証しなければならないかを検討したもので、
大津地裁は、関電の側に、安全性の立証責任があることを指摘しています。

「原子力発電所の付近住民が、その人格権に基づいて、電力会社に対し、原子力発電所の運転差止を求める仮処分においても、
その危険性、すなわち人格権が侵害されるおそれが高いことについては、最終的な主張立証責任は、債権者らが負うと考えられるが、
原子炉施設の安全性に関する資料の多くを、電力会社側が保持していることや、
電力会社が、一般に、関連法規に従って、行政機関の規制に基づき、原子力発電を運転していることに照らせば、上記の理解はおおむね当てはまる。
そこで、本件においても、債務者において、依拠した根拠、資料等を明らかにすべきであり、その主張、及び疎明が尽くされない場合には、
電力会社の判断に不合理な点があることが、事実上推認されるものというべき
である」
(42ページ)

ここでは、誰が立証責任を負うのかの確認がなされているわけですが、大津地裁は、結論的には、
関西電力がこの使命を果たしたとは言えず、「電力会社の判断に不合理な点があることが事実上推認される」と判断して、運転停止命令を出しています。


続いて、②の過酷事故対策で、極めて画期的な点が打ち出されています。
端的に言えば、今回の記事のタイトルにもあげたように、「福島原発事故の原因究明は今なお道半ば」だという点です。
新規制基準は、福島原発事故の教訓を踏まえたものとされているのですが、しかし、原因究明が半ばで、どうして教訓を踏まえられるのか。
今、分かっているものを踏まえているだけで、他にもまだまだ踏まえるべき教訓がある可能性があるのです。

にもかかわらず、「教訓を踏まえた」とされる新規制基準が、作られてしまった。
この点は、新規制基準の抜本的矛盾、限界、あやまりと言うべきもので、元東芝の格納容器設計者の後藤政志さんなどが、声を枯らして批判されてきたことです。
僕も、繰り返し、この点を述べてきたので、大津地裁決定のこの部分を読んだときには、思わず「わあ、画期的だ!」と声をあげてしまいました。
以下、当該部分を引用します。

福島第一原子力発電所事故の原因究明は、建屋内での調査が進んでおらず、今なお道半ばの状況であり、
本件の主張、及び疎明の状況に照らせば、津波を主たる原因として特定し得た、としてよいのかも不明
である。
その災禍の甚大さに、真摯に向い合い、二度と同様の事故発生を防ぐとの見地から、安全確保対策を講ずるには、原因究明を徹底的に行うことが不可欠である。
この点についての債務者の主張、及び疎明は、未だ不十分な状態にあるにもかかわらず、この点に意を払わないのであれば、
そしてこのような姿勢が、債務者、ひいては原子力規制委員会の姿勢であるとするならば、

そもそも、新規制基準策定に向かう姿勢に、非常に不安を覚えるものといわざるを得ない
(44ページ)


大津地裁はこのように、福島原発事故の原因究明が、未だ十分になされているとは言えないことを、端的に指摘しているのですが、
さらに素晴らしいのは、福島原発事故の主要な要因を、津波に限定しようとする東京電力の見解や、
その上にのっかった、原子力規制委員会による新規制基準の前提的認識を、慎重に退けていることです。

というのは、事故当初より、後藤さんのお仲間の田中三彦さんなどが、パラメーターの分析から、
少なくとも1号機では、津波の到来以前に、大規模な配管破断などにより、冷却材喪失事故が起こっていた可能性が高いことを、主張し続けています。
これに対して東電は、津波によってすべてが起こったと説明しているわけですが、なぜここが重要なのかと言うと、
津波以前に大規模配管破断が起こっていたとしたら、耐震設定が完全に間違っていたことになるからです。
そうなると、日本中の原発が、もう動かしてはならないことになるのです。
いや実際にそうなのですが、このために東電は、事故要因は津波だと言い張り、原子力規制委員会も、東電の主張をかばう形で津波対策を求めているのです。

大津地裁は、訴訟の争点の④の、津波に対する安全性能のところでも、万全な安全性が確保されているとは言えないことも指摘しているのですが、
しかし、仮に、津波に対して万全な対策ができたとしても、その前に、地震で大規模配管破断が起こったのなら、話は別です。
この点、必ずしも、原因が津波とは決まっていないことを、大津地裁はしっかりと指摘している。
さらに、そもそも、この間、地球規模で気候変動が起こり、これまで経験したことのない事態が多発していること、
その中で、「想定を超える」災害であった言説が、繰り返されてきたこと
を、
大津地裁は「過ち」と指摘し、その事実に真摯に向い合うべきだ、とも指摘しています。

この点もとても感動しました。
このくだりは名文だと思います。
少々長いですが、多くの方に知っていただきたいので、この部分も引用しておきます。

「現時点において、対策を講じる必要性を認識できない、という上記同様の事態が、上記の津波対策に限られており
他の要素の対策は、全て検討し尽くされたのかは不明であり、それら検討すべき要素については、いずれも審理基準に反映されており、
かつ、基準内容についても不明確な点がないことについて、債務者において主張、及び疎明がなされるべきである。
そして、地球温暖化に伴い、地球全体の気象に経験したことのない変動が多発するようになってきた現状を踏まえ、
また、有史以来の人類の記憶や、記録にあたる事項は、人類が生存しえる温暖で平穏な、わずかな時間の限られた経験にすぎないことを考えるとき、
災害が起こる度に、「想定を超える」災害であったと繰り返されてきた過ちに、真摯に向き合うならば、
十二分の余裕をもった基準とすることを念頭に置き、常に、他に考慮しなければならない要素、ないし危険性を見落としている可能性があるとの立場に立ち、
対策の見落としにより過酷事故が生じたとしても、致命的な状態に陥らないようにすることができる、との思想に立って、新規制基準を策定すべきもの
と考える。
債務者の、保全段階における主張、及び疎明の程度では、新規制基準、及び本件各原発に係る設置変更許可が、
直ちに、公共の安寧の基礎となると考えることを、ためらわざるを得ない
(45ページ)

この①、②の内容の続きでは、とくに③の、耐震性能に対する判断が、大きなポイントとなりますが、
高浜原発の個別性に、踏み込んだものになります。

この点も重要ですが、今回、指摘した内容は、大津地裁による、川内原発にも直ちに適用できる新規制基準の、抜本的なあやまりについての指摘です。
ぜひこの点をつかみとり、多くの方に伝えて下さい!


嬉しついでに、弁護団一同から出された声明文をここに載せておきます。

声明 2016年3月9日

大津地裁高浜3、4号機運転禁止仮処分申立事件申立人団、弁護団一同


本日、大津地裁は、関西電力高浜原発3、4号機の運転を禁止する、画期的な仮処分決定をした。
高浜原発3、4号機は、既に、原子力規制委員会の設置変更許可、その他再稼働に必要な手続を済ませ、
4号機はトラブルによって停止中であるが、3号機は、現に営業運転中である。
現に運転中の原発に対して、運転を禁止する仮処分決定が出されるのは、史上初めてである。

そして、関西電力株式会社は、この仮処分決定によって、4号機を起動させることができなくなっただけでなく、
3号機の運転を、直ちに停止しなければならなくなった。


福島第一原発事故は、膨大な人々に、筆舌に尽くしがたい苦痛を与えたが、それでも事故の規模は、奇跡的に小さくて済んだ。
最悪の事態を辿れば、日本という国家は、崩壊しかねなかったのである。
大多数の市民が、電力需要が賄える限り、可能な限り原発依存をなくしたいと考えたのは、当然であった。
そして、その後の時間の経過は、原発が1ワットの電気を発電しなくても、この国の電力供給に、何ら支障がないことを明らかにした。

もはや、速やかに原発ゼロを実現することは、市民の大多数の意思である。

しかるに、政府は、着々と、原発復帰路線を進めてきた。
まだ、福島第一原発事故の原因すら判っておらず、10万人もの人が避難生活を続けているのにもかかわらずである。

そして、原発復帰路線の象徴が、高浜3、4号機である。
ここでは、危険なプルサーマル発電が行われている。
もし、高浜原発で過酷事故が生じれば、近畿1400万人の水甕である琵琶湖が汚染され、
日本人の誇りである千年の都京都を、放棄しなければならない事態すら想定される。
市民が、この政治の暴走を止めるためには、司法の力に依拠するしかなかった。

そして、本日、大津地裁は、
福島原発事故の原因を津波と決めつけ、再稼働に邁進しようとする関西電力の姿勢に疑問を示し、
避難計画を審査しない新規制基準の合理性を否定し、
避難計画を基準に取り込むことは、国家の「信義則上の義務」であると明確に述べるなど、
公平、冷静に賢明な判断を示した。


市民は、今晩から、いつ大地震が高浜原発を襲うか、いつ高浜原発がテロの対象になるかと、脅えなければならない生活から解放される。
担当した裁判官3名(山本善彦裁判長、小川紀代子裁判官、平瀬弘子 裁判官)に対し、深い敬意を表する次第である。

関西電力に対しては、仮処分異議や執行停止の申立てをすることなく、直ちに高浜3号機の運転を停止させることを求める。
関西電力をはじめとする原子力事業者に対しては、目先の利益にとらわれることなく、
この美しい国土を、これ以上汚染することなく、将来の世代に残していくために、もう一度、営業政策を見直すことを求める。
私たちは、既に、将来の世代に対して、高レベル放射性廃棄物の10万年もの保管、という負担を押し付けている。
これ以上、負担を増やしてはならない。
そして、原子力規制委員会は、 今回の決定の趣旨を真摯に受け止め、新規制基準の見直し作業に着手すべきである。
また、政府は、2030年に、原発による発電を20~22パーセントとする等という、現行のエネルギー政策を根本から見直して、原発ゼロ政策に舵を切るべきである。

以上
コメント

米国『いきなり夏みたいになって、まごつく人間とよろこぶ鳥。そして大学生のミュージカル』事情

2016年03月10日 | 米国○○事情
この二日間は『夏』!
ほんの一週間前は、寒くて寒くて、ブルブル震えてたというのに…。
なんて、人間はブツブツ言うけど、鳥はあるがままに受け入れる。

カエデの爺さんの、最近みるみる朽ち果ててきた切り株のてっぺんが、小さな動物の遊び場にちょうどいい塩梅のようで、

ブルージェイやら、


コアカゲラやら、


コゲラや山鳩やロビンやカーディナルがやって来て、(←あんまりバタバタしていて写真を撮るチャンスも得られなかった)急ににぎやかになった。

コアカゲラが戻って来てくれた。








カエデの爺さんは明日、木のお医者さんが来てくれて、いろいろと診てくれることになった。
彼は元気で、これからも長生きしてくれるだろうか…。


先週の金曜日は、↓コレを観に行った。


場所は、こちらに引っ越してくる前までずっと、息子たちと一緒に9年間暮らした隣町の州立大学の劇場。
渡米当初は、今のような厚かましさも発揮できず、事ある毎に会話で困っていたので、英語を習いに1年間通った大学でもある。

その当時は無かったこの劇場、あまり大きくはないけれど、客席やオーケストラボックスの配置がなかなかに快適な空間である。


『The Producers』は、2001年から2007年に、ブロードウェイで開演されたミュージカル。
どんな話なのか、ウィキペディアからちょいと拝借。
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https://ja.wikipedia.org/wiki/プロデューサーズ_(ミュージカル)
あらすじ
かつてはブロードウェイでヒット作を飛ばしたが、今は落ち目のプロデューサー、マックス・ビアリストックは、打ち出す芝居がことごとく不入りで破産寸前。
彼のオフィスに、会計事務所から、気の弱い会計士レオ・ブルームが派遣されることから、話はひょんな方向へ転がり始める。
帳簿を調べていたレオは、成功した芝居よりも、失敗した芝居のほうが利益を産むことに気づく。
それを聞いたマックスは、計画的に芝居を失敗させて、出資者から集めた資金をだまし取り、大もうけする詐欺の方法を思いつく。
マックスは、ブロードウェイのプロデューサになるのが夢だったレオを丸め込んで、一世一代の詐欺興業を打つべく、最悪の脚本家、最悪の俳優、最悪の演出家を探し始める。
ようやく探し当てた脚本は、ヒトラーをこよなく愛するドイツ人のフランツが書いた『ヒトラーの春』。
何とかご機嫌をとって契約をものにして、次には最低の演出家ロジャー=エリザベス・デブリをスカウト。
彼自身だけでなく、彼のスタッフはことごとくゲイである。
マックスは、乗り気ではないロジャーを、「トニー賞を取れるかも」とおだててその気にさせ、
女優志望の、ろくに英語がしゃべれないスウェーデン娘ウーラを主演女優に迎え、
ニューヨーク中の裕福な老婦人達から、色仕掛けで巻き上げた出資金を元に、史上最悪のミュージカル製作に乗り出していく。
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ということで、大学生の手によるミュージカルはどんなものかと、興味津々で観たのだけれど、

す、す、すごすぎる!!

どの役者もそれぞれ、演技、歌唱、ダンス、何をとってもプロ顔負けで、だからわたしは、もう絶対に、少なくともメインの役者たちはプロに違いないと思っていた。
で、終わってから、一緒に行った友人に尋ねると、「え?みぃ~んなここの大学の子たちだよ」と、サラッと言われた。
そんなことあっていいのか?
マジで?
オーケストラも?
舞台装置を作ったのも?
演出も?
「うん、ぜぇ~んぶここの子たち」
恐るべし、アメリカのミュージカル世界の底力。

いやもう感服した。大いに満足した。
うちから車で15分、電車代もトンネル代も払わずに、帰る時間も気にせずに、たった15ドルでこんな素晴らしいショーを見せてもらって、ほんとに感謝感激!
去年は『CHICAGO』だったというので、見逃したことが残念でたまらない。
来年は何かなあ。楽しみ楽しみ。
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