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ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

米国『世にも恐ろしい最大都市空港の実態』事情

2025年05月10日 | 米国○○事情
わたしが日本に行く際に利用する空港は、家から車で20分ほどのところにあるニューアーク空港です。
いわゆるニューヨーク都市圏の空港の一つで、他にはラガーディア空港とジョン・F・ケネディ空港があるのですが、どちらも車で1時間以上かかる上に、渋滞がひどい区域を走らなければならないので、うちはニューアーク空港一択だったのです。
この空港はユナイテッド航空のハブ空港で、成田・羽田からの直行便が運航されていることも、選択肢の一つでした。
ところが…。
先月の末から、何やら気になるニュースが耳に入ってきました。
「航空便の欠航や遅延が相次いでいる」
まあ、ここアメリカではそれほど珍しいことではないしと、聞き流していたのですが、
「管制システムが90秒間“ブラックアウト”した」
え?あの無茶苦茶混雑してる空港で、管制システム1分半もブラックアウト?
いやいやいやいや、離着陸しようとしてる飛行機がわんさかあるところで、航空機とレーダー通信が90秒もの間途絶えたって、どーゆーこと?
「途絶えた原因は、管制システムをつないでいる銅線の一本が焼けたからである」
ど、ど、銅線⁉️
超過密スケジュールの国際空港の管制システムをつないでいるのが、光ファイバーではなく銅線😳⁉️
今時、銅線なんか使ってるところってあるんでしょか?
旧式も旧式、こんな古いものがいまだに使われていただなんて…。

このアクシデントで、管制官が心的外傷を受けたため、法律に基づいて休暇を取得し、管制官の2割以上が離職したのだそうです。
だから管制官の人手不足も新たに加わりました。
極めて専門性の高い職種なので、「混雑する空域を担当できる人員の訓練を継続している」のだそうですが、これでは問題の解決には相当の時間がかかるのではないでしょうか。
さらに、ニューアーク空港の3本の滑走路のうちの1本は、工事のために閉鎖されているのです。
もうあと1ヶ月もすると、どの学校も夏休みが始まります。
夏の旅行シーズンをどうやって乗り切るのでしょうか?
多分乗り切れないでしょうね。
利用客もどんどん減ってきているようですし。
わたしも多分、今回は、この空港を利用しないと思います。

ニューヨーク州選出のチャック・シューマー上院議員は5日、
「人員配置は連邦航空局の不始末とトランプ政権のコスト削減の余波だ。銅線ではなく、なぜ光ファイバーではないのか?」
と旧式のシステムを批判した。さらに、このままだと全米の空港でも同様の問題が起きると警鐘を鳴らし、当局に調査を求めた。

航空大国アメリカでは、日本のように高速鉄道と航空機が併存して効率的に運用できていない。
JR東海が技術協力するテキサス州のダラス・ヒューストン間の高速鉄道計画は、トランプ政権により補助金が撤回され、トラフィックの航空から鉄路への振り分けが進んでいない。
この結果、航空需要が集中し、ますます逼迫(ひっぱく)しているのだ。

今年に入ってから、首都ワシントン近郊でヘリと旅客機が衝突して67人が亡くなった事故や小型機の墜落など、痛ましい事故が相次いでいる。大惨事が再び起こらないためにも、早急な対策が望まれる。

というわけでですね、航空大国なら航空大国らしく、肝心なシステムに支障が出ないように、ニューアーク空港だけでなく、この際どの空港も今一度しっかりと点検をして、速やかに改善してほしいと思います。

米国『THE HANAMI』事情

2025年04月07日 | 米国○○事情
花が咲き乱れている日本に引き換え、こちらはまだまだ肌寒いを通り越してとっても寒い今日この頃です🥶。
とはいえ、日差しや風が肌にあたると、ほのかに春を感じることができるくらいまでにはなってきました。
そんな中、ポンちゃんが、いきなりの満開です😳。
例年なら、濃い桃色のつぼみを下から順に、何日もかけてポンポンと咲いていくのに、今年はいきなり暖かくなった、たった二日の間に、すべてのつぼみが開いてしまいました。
多分、雨がずっと続いていて、ゲップが出るほどお水を飲んだことも理由の一つかもしれません。

昨夜は寒い上に大雨が降りました。
窓を打つ雨の音を聞いただけで、雨粒がかなり大きいことがわかります。
風もビュンビュン吹き荒れていて、ポンちゃんのことが気になってなかなか寝つけませんでした。
明け方、鳥の声が聞こえてきたので寝室の窓を開けてみると、なかなかに妖艶なポンちゃんの姿が。
花びらはそれほど落とされていないようです。


いつになったら青い空が見られるのかなあと思いつつ、ポンちゃんを大切に守ってくれているお向かいさんが、米国版『HANAMI』パーティをしてくれるというので行ってきました。

お向かいさんの玄関ポーチから見たポンちゃん。

1年のうちのほんの数日間だけど、こんなふうにプライベートな花見ができるっていいなあ。

曇り空の上に雨続きですっかり濡れそぼっているポンちゃんです。


ポンちゃんのハート💜



一体何があったのか?

寒いけどめっちゃ楽しかったパーティ。

ポンちゃん、みんなから褒められて嬉しかったかな。



まだまだ来週も雨が続くようなので、今回は青空とポンちゃん、という写真は撮れないかもしれないけど、こんな年もあってもいいよね。
ポンちゃん、今年もほんとにありがとう!


おまけって言ったら怒るかな、うちの裏庭のソメイヨシノ姉妹もずいぶん大きくなってきました。
こちらは五分咲きです。



お、ちょっと雲が切れて青空が!



米国「ハゲタカ?!」事情

2025年03月08日 | 米国○○事情
ちょっとグロテスクな内容なので、苦手な方、お食事中の方は無視してくださいね。

昨日、近所を車で走っていると、道路の脇に見慣れないものが動いていて…。
減速して横目で見ながら一旦は通り過ぎたのですが、やっぱり気になり過ぎてバックしてみると…。

ワシか?いや、違う、頭がちっちゃい、誰?
しかもなんか食べてるような…。獲物の胴体をがっしりと両足で押さえつけ、くちばしでグイグイと引き剥がしているのでした。

あらら、同じような大きさの鳥がやってきた。

ちょっとグロテスクなお顔。

そろそろと寄ってきて、

わたしもそろそろと寄ってみたら睨まれました。


わたしと同じように通り過ぎた赤い車がバックしてきて、中から男性が「何だあれ?」と聞いてきました。
そんなこと聞かれても全然わからないのでそう言うと、「ヴァルチャーかな、まあなんでもいいや、Have a good day!」と言って去って行きました。
家に戻って夫に写真を見せると、「ああ、これはヴァルチャーだ」と断言するのでさっそく検索してみました。

ハゲタカ…。
いやあ、この郊外の小さな町には、大小さまざまな野生動物が暮らしているのですが、まさかハゲタカまでが居らっしゃるとは…25年も経って初めて知りました😅。
ハゲタカは腐肉を漁ると言われていますね。
だからこの気の毒なリスは車に撥ねられたかして死んでいたのかもしれません。
それにしてもこのハゲタカさんたちは、車がすぐそばを通り過ぎてもへっちゃらです。
今の今まで一度も会わなかったけど、町の暮らしが長いからかなあ…などとぶつぶつ呟いていると、夫から「珍しいからってノコノコ近付いてっちゃだめだ、その癖は直さないといつか後悔するぞ」と叱られました😅。

米国『2.28.2025・24時間経済プラックアウト』事情

2025年02月21日 | 米国○○事情
投稿者はジョン・スチュワートだが、発案者はジョン・クレメンスである。
『24時間の経済封鎖』

最初の行動として、我々はそれを止める。
一日だけ、誰が本当に権力を握っているのかを彼らに見せつけるのだ。
いつ?
2月28日金曜日、午前12時から午後11時59分まで。

やってはいけないこと
買い物をしないこと。
オンラインでも店頭でも買い物をしないこと。
アマゾンもウォルマートもベストバイも利用しないこと。
どこにも行かない!
食費やガソリン代にお金を使わない。
クレジットカードやデビットカードを使わない。
家の周りの仕事などを人に頼まない。

あなたにできること
絶対に必要なもの(食料品、医薬品、緊急用品)だけを買う。
どうしても買い物をする必要がある場合は、小規模な地元企業のみを支援する。
メッセージを広める。
このことについて話し、投稿し、その日の行動を記録しましょう!

なぜこれが重要なのか?
DT(ドナルド・トランプ)とその手下たちは、自分たちの懐具合しか気にしていない。
企業や銀行は、自分たちの利益のことしか考えていない。
金融市場は、消費者の消費に依存している。

たった1日でも経済を混乱させれば、強力なメッセージになる。
もし彼らが言うことを聞かなければ(聞かないだろう)、我々は次の封鎖を長くする(するだろう)。

これが最初の行動だ。
2月28日。
24時間経済ブラックアウト開始。

このメッセージを伝えてください。

米国『東海岸の紅葉とハロウィーンと大統領選挙』事情

2024年11月02日 | 米国○○事情
今年の日本の夏は暑さが半端なく厳しくて長かった!と、過去形にすらまだできないって聞いているのですが、さて、流石にそろそろ秋らしくなってきたのでしょうか?
こちらは雨が全く降らない日が続いていて、ここ数日はインディアンサマー現象で生暖かい気候でしたが、明日からまた秋が戻ってきそうです。
風が強く吹くと、大小様々な枯葉が舞い散ってきます。
うちの中庭と裏庭は、恒例の落ち葉踏みが楽しめる、まるで奥深い森の中のような様相で、外遊びの猫でさえ、得意の抜き足差し足忍び足ができません。

もう2週間前になりますが、散歩をしながら撮った紅葉の様子です。
この頃はまだ緑の方が優っていました。






少し日が経って、






こういうのも好きなので、



ご近所さんのお裾分けコーナー。
  


昨日はハロウィーンでした。年々凄まじくなってくるこのお家のデコレーション👻




わたしはこちらのシンプルな飾り付けの方が好きです。









これは目立たないけどけっこう怖い。


いよいよ大統領選挙の投票日が近づいてきました。
今回は特に期日前投票を済ませた人が多いような気がします。
トランプ氏は大統領就任までにガザ戦争を終わらせる!と宣言していて、それをイーロン・マスク氏などがSNSで大々的に拡散していますが、結局は彼もバイデン氏と同じく『シオニスト・イスラエル支持者』なので、イスラエルに表向きの終結宣言をさせて後は好きにやれ、ということになると思います。
マスク氏は財力に任せて、自分が買収したX(元ツイッター)などでトランプ氏への投票をするよう大金を有権者たちに与えていますが、選挙法違反にならないのが不思議です。
わたしの周りには民主党支持者が圧倒的に多いのですが、彼らはみな、もしハリス氏が当選したら、トランプ陣営は前回のようにまた、敗北を認めず、不正選挙を訴えて、大きな騒動になるのではないかと恐れています。
とんでもない嘘や妄想が、あたかも本当のことのように拡散されてしまうのを、数えきれないほど見聞きしてきたので、この選挙はどちらにしても純粋には喜べないだろうなと思います。






気分直しに、これを紹介します。

これは日本語では「仏手柑(ぶっしゅかん)」と呼ばれているオレンジです。
といっても、見た目でもわかるように、中には果肉がほとんどありません。
仏手柑は主に観賞用として栽培されていて、お正月飾りやお茶席の生け花などにも使われているそうですが、わたしはこれまで見たことがありませんでした。
皮をマーマレードに利用したり、砂糖漬けにして食べるそうです。
この写真には『Goblin Hand』って書かれていますね。
ハロウィン用の売り名でしょうけども、仏が小鬼になっちゃってます😅

米国『小さな町の小さな床屋さん』事情

2024年10月08日 | 米国○○事情
夫はかれこれ10年以上、この床屋さんで髪の毛を切ってもらっています。
理髪師さんの名前はフレディ、御年78歳のバリバリの現役です。
夫は店から戻ってくると必ず、順番待ちをする客たちや世間話をしにくるだけの常連たち、そしてもちろんフレディのその日の様子をわたしに話すのですが、最後にいつも「まうみも行って見たらいいのに」と言うのです。
そんな、髪の毛を切ってもらうわけでもないのに、夫にくっついて見に行くだなんて変じゃないのか?
と思いつつ、話を聞きながら想像していた世界と比べたくなって、とうとう一緒にお店に入らせてもらいました。

壁一面の写真、今はもう用済みとなったバーバーチェアに陣取り世間話に花を咲かせる常連さん、自分の番をひたすら待つお客さん、そしてフレディ…。


冒頭の写真は新聞の切り抜きです。『一部の本物のイタリア人にとって、ソプラノズは核心を突いている』(めっちゃ直訳😅)と書かれたタイトルのすぐ下に、20年ばかり若いフレディが写っています。
アメリカのテレビ界の歴史を塗り替えたとも言われているドラマ『ソプラノズ』の最後のシーンの撮影が、フレディのお店の真向かいにあるダイナーで行われた際の取材記事のようです。
このドラマは伝説のドラマとして今も君臨していて、6シーズンの間にエミー賞でのノミネートは96回、6年間でのべ18部門を受賞しました。
ドラマの紹介文には、マフィア=現代社会のダークサイドを過激なリアリズムと知的なブラックユーモアで描いた怒涛のヒューマン・ドラマ、などと書かれています。
わたしは10代の頃から20代後半まで、日本のヤクザさんたちに散々な目に遭わされたので、今でもとても強い拒否反応があって、ドラマでも映画でも、ヤクザやマフィアが登場するものは観ることができません。
それがちょっと残念。

話がそれましたが、フレディをはじめ、このお店の常連さんたちはイタリア人。
夫は散髪が必要になるとまず、彼のお店の混み具合を調べに行き(フレディがお客一人にかける時間はほぼ20分)、髪をカットしてもらうかどうかを決めます。
散髪代はたったの14ドル、夫はチップ込みで20ドル払います。
フレディはお客たちと陽気に話をしながら、コームで掬い上げた髪をハサミでチョキチョキと整えていくという動作を、毎日朝から夕方まで延々と繰り返します。
たまによそ見をして切り残しがあったりしますが、なにしろ14ドルですし、夫は細かいことに無頓着な人なので、全体的にすっきりしていればそれで良し、めでたしめでたしなのでした。

フレディは、散髪中にもかかわらず、わたしの腕をとって写真の前に連れて行き、犬や猫と一緒の写真がいっぱい貼ってあるのを指差して、「僕は動物が好きなんだ、とりわけ大きなサイズのね」と言って特大のウィンク😉。
中に羊が写っているのもあったので、「羊も飼っていたの?」と聞くと、「ああ、これは合成写真だ、ワハハ!」とフレディ。


何百と並ぶ写真は彼の人生そのもの。ずっと見ていても見飽きることはありません。

誰の毛髪か、もはや全く区別がつかない床😅。


フレディ、これからもよろしく!

米国『バイデン大統領、大統領選から撤退を表明』事情

2024年07月22日 | 米国○○事情

バイデン大統領が大統領選からの撤退を発表しました。
先日、オバマ元大統領が、バイデン大統領は大統領選から撤退するべきだと公言したので、これはいよいよかと思っていたところだったので驚きはしませんでしたが…。

オバマ氏の『X・旧Twitter』での投稿は以下の通りです。
ジョー・バイデンは、アメリカで最も重要な大統領の一人であり、私にとって親愛なる友人でありパートナーでもある。
今日、私たちはまた、彼が最高の愛国者であることを再認識した。
16年前、私が副大統領探しを始めたとき、ジョーの公務における目覚ましいキャリアは知っていた。
しかし、私がそれ以上に称賛するようになったのは、彼の人柄だった。
彼の深い共感と苦労して身につけた回復力、彼の基本的な良識、そして誰もが重要であるという信念。

就任以来、バイデン大統領は、その人柄を何度も何度も示してきた。
パンデミックの終息に貢献し、数百万人の雇用を創出し、処方箋薬のコストを引き下げ、30年ぶりに銃の安全に関する主要法案を可決し、気候変動に対処するために史上最大の投資を行い、公正な賃金と福利厚生を求めて労働者が団結する権利を確保するために闘った。
国際的には、世界におけるアメリカの地位を回復し、NATOを活性化させ、ウクライナにおけるロシアの侵略に立ち向かうために世界を動員した。

それ以上にバイデン大統領は、ドナルド・トランプ政権を特徴づけていた混乱、虚偽、分裂の4年間から私たちを遠ざけてくれた。
信頼や誠実さ、優しさ、勤勉さといった昔ながらの価値観を重んじる国、民主主義や法の支配、説明責任を信じる国、誰であろうと声を上げ、より良い人生を送るチャンスを得るに値すると主張する国。

この卓越した実績が、バイデン大統領に再選に出馬し、自らが始めた仕事をやり遂げるあらゆる権利を与えた。
ドナルド・トランプを再びホワイトハウスに招き入れ、共和党に議会を支配させることになれば、彼が生涯をかけて闘ってきたすべてのこと、そして民主党が掲げるすべてのことが危険にさらされることになる。

私はジョーが戦いから決して引き下がらないことも知っている。
彼が政治情勢を見て、新しい候補者にバトンタッチすべきだと決断することは、彼の人生において最も困難なことのひとつであることは間違いない。
しかし、それがアメリカにとって正しいと信じていなければ、彼がこの決断を下すことはないだろう。
これは、ジョー・バイデンの国を愛する気持ちの証であり、また、真の公僕が再び、アメリカ国民の利益を自分の利益よりも優先させた歴史的な例である。

これからの数日間、私たちは未知の海を航海することになるだろう。
しかし、私は、党の指導者たちが、傑出した候補者が現れるプロセスを作り上げることができると、並々ならぬ自信を持っている。
すべての人に機会を提供し、寛大で繁栄し、団結したアメリカ、というジョー・バイデンのビジョンは、8月の民主党大会で存分に発揮されると信じている。
そして、私たち一人ひとりが、その希望と進歩のメッセージを11月、そしてその先へと引き継ぐ準備をしていることを期待している。

とにかく今は、ミシェルと私は、ジョーとジルがこの危険な時代に私たちを勇敢に導いてくれたこと、そしてこの国が建国した自由と平等の理想にコミットしてくれたことに、愛と感謝を表したい。

さっそくトランプ氏は『X』で、バイデン大統領のことを「インチキ野郎」などと罵倒していたようですが、その『X』を買収したイーロン・マスク氏はトランプ氏に、毎月72億円の献金をしているような人物なので、トランプ氏は今後も言いたい放題ができるのでしょう。

テレビ討論会後、ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストなどの主流メディア、そして民主党進陣営内でも「バイデン交代論」が主張されてきました。
傍目からでもパニック状態に陥っていることは明白で、仮にバイデン大統領が不出馬を決心したとして、じゃあ一体誰が出るわけ?と…ため息をつく我ら民主党支持者の大人たち。

バイデン大統領はハリス副大統領を指名しましたが、彼女では今のトランプ氏の勢いに勝るエネルギーを発出させることはできないだろうなあ。

以下は『X』に投稿されたバイデン大統領のメッセージです。

アメリカ国民の皆さん、

この3年半の間に、私たちは国家として大きな進歩を遂げました。
今日、米国は、世界で最も強い経済力を有しています。
私たちは、自分たちの国を再建するにあたり、歴史的な投資を行ってきました。
高齢者のための処方薬コストを引き下げ、そして記録的な数のアメリカ国民への、手ごろな医療制度の拡充のために、歴史的な投資を行ってきました。
私たちは、有害物質にさらされた100万人の退役軍人に、決定的に必要なケアを提供しました。
30年ぶりに、銃の安全に関する法律を成立させました。
アフリカ系アメリカ人初の女性を、連邦最高裁の判事に任命しました。
そして、世界史上最も重要な、気候変動法を成立させました。
アメリカが、今日ほど優れた形で世界の先頭に立てるのはかつてないことです。

このどれもが、アメリカ国民の皆さんなしには成し得なかったことです。
私たちは力を合わせ、100年に一度のパンデミックと、大恐慌以来最悪の経済危機を克服しました。
私たちは民主主義を守り、維持してきました。
そして、世界中の同盟関係を活性化し、強化しました。

皆さんの大統領として務められたことは、私の人生において最大の名誉でした。
再選を目指すつもりでおりましたが、私が退任し、残りの任期は大統領としての職務を全うすることのみに専念することが、党と国にとって最善の利益であると信じています。

私の決断の詳細については、今週後半に国民の皆さんにお話しする予定です。

今はひとまず、私の再選のために尽力してくださったすべての方々に、深く感謝申し上げます。
カマラ・ハリス副大統領には、この仕事すべてにおいて並外れたパートナーであることを感謝したい。
そして、私を信頼してくれたアメリカ国民に心から感謝します。
そして、米国民の皆様が私に寄せてくださった信頼と信用に心から感謝申し上げます。

今の私は、今までと変わらずに信じています。
私たちが力を合わせれば、アメリカにできないことなどはないと。
私たちはただ、私たちがアメリカ合衆国(団結した複数の州によって成り立っている国)であることを忘れてはならないのです。

ジョー・バイデン

米国「2024年大統領選挙のためのテレビ討論会その1」事情

2024年06月29日 | 米国○○事情
昨日の夜9時から、大統領選挙に向けた第一回目のテレビ討論会が行われた。
場所はジョージア州アトランタ。
観る前からハラハラドキドキしていた。
バイデン氏は現職大統領としてうまく立ち回れるだろうか。ボロが出ないだろうか。
高齢であっても次期大統領として健康で、バリバリと職務を全うできるスタミナがあるのか。
そのことを有権者たちは最も重要視しているわけなのだから。

彼が会場に登場してきた時、ああだめだこりゃ、と思った。
歩く姿がヨボってるし、両手はだらんと垂れ下がったままだ。
まるで入院中の、病院の廊下を歩く患者みたいだ。

演説が始まった。
声がいつもより掠れている上に弱々しい。口ごもったり、長い時間俯いたり、口を開けたままぼんやりしていたり(していなかったのかもしれないけどそう見えた)、老いて覇気を失った爺さんという印象を与えてしまっている。

二人に向けられた質問はまず「経済」、そして「中絶」、「移民」、「ウクライナやガザでの戦争」と続き、2021年の1月に起こったトランプ氏の支持者たちによる「連邦議会の襲撃事件」、「トランプ氏の34件の有罪判決」、「環境」に至った。

トランプ氏は相変わらずの調子で、平然と虚偽発言や差別発言を繰り返していたが、今回は候補者のマイクの音源を主催者側がコントロールしていたので、発言の順番を守らなかったり時間超過をした際には、即座にプッツリ切られた。
なので双方ともに、発言時間や順番を守らざるを得なかったので、4年前のテレビ討論会のような不快さは感じずに済んだ。
バイデン氏は、社会保障制度を維持するために富裕層の負担を増やす、住宅建築を増やし価格を引き下げ家賃を制限する、中絶の権利は法的に守られるべき、などと発言し、夫もわたしも大いに納得した。
けれども冒頭で言ったように、弱々しい掠れ声の上に何度も口ごもったり、大事な数字を言い間違えたりする。
これでは発言の内容よりも見た目の印象が票に影響するのではないかと不安になった。

トランプ氏がしつこく繰り返したデタラメ発言の最たるものは、「民主党寄りの州では、妊娠9ヶ月が過ぎても、出生後でも妊娠中絶(殺人)を可能にしたいとしている」というもので、出生後の妊娠中絶ってなに?と思いつつ、よくもこんなウソを堂々と言い放てるもんだと、久しぶりに呆れた。
トランプ氏は、中絶薬の入手については阻止するつもりはないが、中絶の規制は州が決定すべきであると言った。
それに対しバイデン氏は、中絶を週の裁量に委ねるのは、市民権の保護を州に委ねることになると反論した。
トランプ氏は、バイデン氏の移民政策が、テロリストや麻薬中毒者、犯罪者を簡単に呼び寄せることになり、米国の暴力犯罪の要因であると言い切った。
「移民=テロリスト&犯罪者」の復活である。

トランプ氏は今、34件もの有罪判決を受け、中絶問題や連邦議会議事堂の襲撃事件についても大いに追及されるべき立場にある。
そして事実無根の暴言。
そういう彼に対してバイデン氏は、キレッキレの反論ができなかっただけでなく、声はかすれ、動きがしばしば止まり、両目がまるでマネキンのように光を失っていた。
これはまずい、非常にまずい。

トランプ氏は34件もの有罪判決を食らったことを逆手にとって、彼の支持者から支援金を受け取り、今やバイデン氏のそれを上回る額になった。
自身の落選は政治的暴力を受けたことになると言い切り、もし彼が前回のように落選したら、同じような行動(支援者たちによる荒っぽい反撃行為)を呼ぶ可能性もある。
もちろん移民に対する風当たりも強くなる。

誘導睡眠剤が必至の夜となってしまった。

米国「2024年版・桜公園での皆既日食」事情

2024年04月09日 | 米国○○事情
今回の皆既日食は、北アメリカ本土を横断するというので、かなり盛り上がっていた。
夫の母は夫の姉と一緒に、その皆既日食のスポット巡りに出かけて行った。
そういう騒ぎには常に出遅れる我々は、いつもの如く、観察用のメガネも買い求めないまま一日前となり、慌ててあちこち探し回っても、結局どこもかしこも売り切れてしまっていた。
ここニュージャージー州は、完全な皆既日食を見ることはできないらしく、それでも90%ぐらいまで隠れるということなので、薄暗くなるのを肉眼で楽しもうということになった。
たまたま春休みでレッスンを休む生徒も多く、夫も患者が少なかったので、お互いに午前中の仕事を済ませてから、近くの桜公園に行くことにした。

公園近くの有名な教会。名前は全く覚えていない😅

今年は満開になるのが例年より早い。




そろそろ始まったみたいだ。


こんな立札は前には無かったな。


皆既日食はすでに始まっているので、肉眼で太陽を見てはいけないのだけど、ついつい…。




カメラではなかなか、わたしたちが肌で感じた薄暗さっていうのが写せないのだけど、ちゃんと普通に見えているようで見えていない、なんだか別の世界にワープしたような気がした。












太陽って9割が隠されてもあんなに世の中を明るく保てるんだな。
そのことにすごくびっくりした。
思ってたより暗くならなかったし、景色もそれほど変わらなかったように思われたけど、家に戻ったら二人ともふらふらに。
え?なんでこんなに疲れてるんだ?って思うほどぐったりして、それは寝る直前までずっと続いた。
きっと、あの公園で、肉眼では見えなかったけど太陽がスッポリと隠れていた数分間に、わたしたちは吸い取られたんだと思う。
何を?
何かを。

米国「かなり自己満足な桜まつり」事情

2024年04月09日 | 米国○○事情
先週はずっと雨が降り続けて、しかも最後の二日間は強風と雷まで加わって、ぽんちゃんの花びらはもうもたないだろうと諦めたのだが…雨雲が去り、春の霞がすっきりと消えた青空の下、まだまだ美人のぽんちゃんだった。




家の前の歩道横の芝生も、そろそろ芽が出始めた。

裏庭のソメイ姉妹も満開を迎え、枝を天空に向けてしっかりと伸ばしている。

去年から急にぐんと背が高くなったと思ったら、花の数も何倍も増えた。








お隣の家の塀の前にも春!