まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

素敵おぢさま事件簿!タカさま&つねぴー

2008-02-08 | 日本のドラマ(単発)
 最近のドラマや邦画。俳優を自称してるのって、どうよ?な、見た目チャラチャラ中身カラッポな若い男の子、ウヨウヨしてますよねえ(誰とは言わんが...)。そんな連中の“素人の学芸会”にウンザリした時に、熟成された男の魅力と確かな演技力を備えた、まさに役者!な素敵おぢさまたちの“プロの芝居”を堪能すると、耐震性ゼロのケバい新築マンションから、頑丈で由緒あるお城に移り住んだかのような安心感と趣深さが。そんな素敵おぢさまのドラマを、二本観ただよ...

①「人形佐七捕物帳 死を呼ぶ猫は金の爪」
 タカさまこと片岡孝夫(現・仁左衛門)主演、1984年のスペシャル時代劇ドラマ。
 “人形のような顔の美男”ともてはやされる岡っ引きの親分・佐七が、奇怪な連続殺人の謎に挑む!
 あ・い・や~タカさま、めっちゃ男前~その名の通り、お雛様のお内裏様みたいな御顔は、メイクバッチリ感など全然ない美白。匂うような気品があっで、それでいてお高くとまった俗っぽい二枚目きどりなところなど微塵もなく、すごく粋で優しそうで。カッコいい素敵な男はあまたいるけど、タカさまみたいな御方は現在、もう絶滅してますよねえ。私にとってタカさまは、高雅な白鳥のような殿方なのです。同じくタカさまの大ファンであるmy motherなど『キムタクとか可愛いけど、片岡孝夫に比べたら、チンピラにしか見えん』なんて言ってます。
 そこそこのルックスの俳優、演技が巧いだけの俳優だと、え~?どこが?!あんたじゃ役不足!になってしまうニックネームの佐七は、まさにタカさまのためにあるような役。ほんと美男子な親分タカさま。きれいだけど、女みたいな美形ではなく、キリっと凛々しく端整な眉目秀麗さ。容貌のみならず、声も美しい。野暮ったさや下品さとは無縁な、垢抜けたスマートな雰囲気も素敵。どんな役しても、“貴人”って風情なんですよね。宮崎あおいに大名の姫君役が似合わないように、タカさまに貧乏な百姓役は絶対ムリ!みたいな。
 事件を捜査・推理する江戸っ子探偵タカさま、当時40歳。男盛り!だけど、ギトギトしい脂っぽさなどなく、清爽で涼やか。クールだけど情け深く、二枚目なのに超堅物。刀ではなく、十手と投げ縄?、そして素手で悪者を叩きのめす腕っ節の強さも、どことなく優雅で洗練されていて、見とれちゃいます。『神妙にお縄を頂戴しろい!』なんてタカさまに言われたら、はい!喜んで!亀甲縛りでもOKでござんす~!と、おみ足にすがりついちゃいそう♪
 ちょんまげや着物の似合わない、台詞まわしが不自然でたどたどしいコント時代劇な連中とは、文字通り役者が違うタカさま。岡っ引きの衣装も小粋だけど、タカさまにはやっぱ身分の高い役のほうが似合うかも。だって、偉い武士や将軍さまでさえ、岡っ引きのタカさまに完全に見劣り、位負けしてるもんね。でもホント、他の出演者と一緒のタカさまって、カラスやスズメの中の鶴って感じなんです!杉良太郎が江戸の黒豹なら、タカさまは江戸の白鳥ね!
 かなり硬派で、いつも眉間にシワ寄せて考えこんでるクソ真面目なタカさま親分ですが、事件を解決して将軍さまに召されるシーンは、かなりコミカルで笑えます。タカさまの、べらんめえな江戸っ子口調も、いなせでカッコいいです。めちゃくちゃ可愛いタカさまの笑顔も好き自分に気があるオキャンな娘(石田じゅんいち元妻こと松原千明。若い&可愛い!)のオデコを指で小突いて、このオチャッピーめ!と笑うタカさま。え!?オチャッピーって言葉、江戸時代にもあったんですね!へぇトリビア!
 さすが原作は横溝正史の小説。人形にはめこまれた女郎の死体!とか、金色の爪をした猫!とか、趣向が怪奇。事件の謎や真相は、水戸黄門レベルで大したことないんだけど。ちゃんとフィルム撮影で、おっぱいポロンなシーンもあったりしたのも、昔の時代劇らしいです。タカさまの子分役、ウルルンのナレーターこと下条アトムも、いい味だしてます。片岡孝夫がぁ~江戸の化け猫に~出会ったぁ~なんて今にも言い出しそう、ではありませんでしたけど。

②土曜ワイド劇場30周年特別企画「半落ち」
 話題になった映画版は、あまり食指をそそるキャストではないので、未見。でもTV版は、なかなか味な、ていうか、濃ゆいメンツ。もちろん、my 素敵おぢさまの代表格、渡瀬恒彦が目当てで観たのさ♪
               
 アルツハイマーの妻を絞殺し、逮捕される元刑事つねぴー。彼が自首するまでの空白時間を、椎名桔平演じる後輩刑事が捜査するって話。
 つねぴーが犯人役って、珍しい。つっても、若かりし日の彼は、やくざとか殺人犯とか、常に捕まる側な役でギラギラ輝いてたんですよね。
 まるく円熟したつねぴーですが、同じ画面にいるどんな男優よりも、男の色気があって素敵まだまだバイアグラ不要な現役って感じです。って、そんな役じゃないんだけど、そんな魅力が出てるところが、つねぴーらしいです。
 きっぺいとか高嶋弟とか渡辺いっけいとか、負けてたまるか!な熱演してるんだけど、台詞も動きも少ないつねぴーのほうが、はるかに目を惹く存在感なんですよね。さすが若いモンとは年季が違います。
 きっぺいは、男前なのかブサイクなのか???な顔ですが(ほっしゃん似?)、個性的な良い役者なのでは。高嶋弟は、顔も演技もクドくて苦手...いっけい、大好きな俳優ですが、今回はちょっと熱演がワザとらしい感じでウザかった。
 風吹ジュン、森口遥子、若村麻由美と、私が好きな女優たちが出演していたのも、嬉しいドラマでした。
 つねぴーの犯行後の空白時間の謎が、お涙ちょうだいっぽくて、冷血人間の私はシラケちゃいました。話じたいは、はぐれ刑事と大して変わりません。警察や検察の組織関係や対立とかよりも、殺人の動機や人間の心理を細かく描いた内容にしてほしかったかも。
          
 ↑製作記者会見にて。つねぴー、赤い半てん着た好々爺みたい...
 ちなみにタカさま&つねぴーは、1944年生まれの同い年♪「わるいやつら」「配達されない三通の手紙」で共演してましたね

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