まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

断末魔の館!

2008-01-24 | その他のヨーロッパ映画
 やっと美容院へ行ってきただよ。
 髪を切った私に~♪by 聖子 違う人みたいと照れてくれる人は、もちろん誰もいません。それどころが、気づいてくれる人もいません。涙。いっそパンチパーマでも当てて、錯乱めいた自己主張をしてみようかな...
 最近、口内炎ができやすくなって、困ってます。なぜ!?ビタミンサプリたくさん摂取し、ひといちばい神経質に歯磨き&うがいしてるのに。どこか内臓でも悪いのでしょうか。
 
 お松の独りイングマール・ベルイマン監督祭④
 「叫びとささやき」
 余命いくばくもない次女を看取るため、生まれ育った館に集まる長女と三女。うわべは仲睦まじい三姉妹だが、それぞれ心と体に暗い愛憎と苦悶を秘めていた...
 あうう。ベルイマン監督の映画って、女がブっこわれていく戦慄心理ホラーばかり?この作品の三姉妹も、心身ともに崩壊してます。怖い!
 次女は癌?で、その苦痛に満ちた表情や動きは、壮絶で直視するのが困難。「エクソシスト」の悪魔憑き少女よりも100倍怖い!こんな風に苦しみにまみれて死んでいくのって、ほんとに恐ろしいとゾっとします。彼女の救われない断末魔の顔や声が、ギギギとガラスに爪を立てる音のように、脳裏にこびりつきます。彼女が救いを求めるように、献身的な女中の豊かな乳房に甘えるシーンは、宗教画のようですが、何だか不気味でもあります。
 病んでいるという点では、肉体ではなく精神が痛んでる長女と三女も深刻。
 三女は、ちょっと色情的?夫がありながら、医者と不倫。男を見つめる飢えた、でも虚ろな目が、気持ち悪い!
 最狂なのが、長女。一見、いちばんまともに見えるんだけど、実は...
 あの三姉妹、どうしてあんな風になっちゃったんだろう。噴出する憎しみや嫌悪感も、すさまじく病んでるんだけど、わけがわからない。理解できるほうがヤバいのかな。抑圧、劣等感、嫉妬。男よりも深く強いから、女のほうが壊れやすいのでしょうか。でも、女はみんなコワレ予備軍、みたいな映画って、観ていて気持ちの良いものではありませんよねえ。
 内容そのものは???だけど、見ごたえはある映画です。
 三姉妹を演じる女優たちが、とにかくスゴすぎます!こ、怖い!長女はイングリッド・チューリン、次女はハリエット・アンデション、三女はリヴ・ウルマン。ベルイマン監督お気に入りの常連女優3人が、壮絶悶絶に火花を散らしています。3人とも強烈ですが、特にディープインパクトなのが長女のイングリッド・チューリン。
          
 旦那とのセックスがイヤで?ガラスの破片で自分の陰部を傷つけ、血まみれの股を開き、手についた血を顔に...あううう...なぜこんなことを...おぞましすぎる。「ピアニスト」のエリカ先生も真っ青です。着替えシーンで老いた女体オールヌードを晒したり、よくやるなあと呆れおののいてしまう怪演。
 とにかく、圧巻な彼女たちに比べたら、日本の女優なんてホント学芸会だよなあと思えます。
 舞台となる館が素晴らしい。時計の針、インク瓶、ベッドのシーツ、人形、吐しゃ用の器etc.細部に至るまで、あるものすべてが趣深いアンティークな室内。赤・黒・白で統一されたような、室内装飾や三姉妹の衣装も美しい。赤は禍々しく、黒は不吉で、白は儚い感じなのが、女たちの心象や生き方を表しているようです。
 幻想的な庭など、撮影も素晴らしいなあと感嘆。アカデミー賞の撮影賞を受賞したと知り、なるほど納得。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする