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損失の大きいオリンピック

2012-08-06 | ラジオ
ロンドンオリンピックは損失額の大きな祭典となりそうだ。専門家らによって開催に法外な出費が要されたこと、そして観戦客が期待した数の3分の1しか集まらなかったことが明らかとなった。
組織者たちの予測では、五輪の開催の第1週目にロンドンを訪れるとされていた観光客の数は約30万人だった。ところが実際蓋を開けてみると、来たのはたった10万人だったのだ。
競技の特徴と冗長さを考えると、これからの状況は多少変わるだろうが、それでもオリンピックは採算が合わないことはすでに歴然としている。

アロール社のヘスタノフ執行役は、この状況について次のように語っている。
「五輪開催側は100億ポンドの収益を見込んでいた。ところが実際はその10分の1さへも稼ぎ出すこと難しいことがすでに分かっている。
しかもこうした悲しい結果となった原因は、一部にはインフラ開発の(「福祉」)的な出費と安全保障措置レベルの引き上げが、当初の計画の10倍も掛かったことだ。組織側が損失を負担することになるということは、これは国の肩にのしかかってくる。それに北京五輪も示したように、オリンピックというのは稼いだ金を順次イベントに次ぎこんでいくもので、開催の結果残る唯一の、よい結果というのは国のイメージを上げること以外何ものでもない」
執行役は、このようにコメントしている。

オリンピック開催前にバラ色の経済予測を出しておきながら、組織者たちはこのイベントの特徴を考慮していなかった。
オックスフォード大学のオッペンハイマー経済学教授は、オリンピックは一度にいくつもの競技が行なわれる長期にわたる祭典であるため、多くの人はどれを観戦しようか思い悩むよりも、家にいて中継を見るほうを選ぶとして次のように語っている。
「オリンピックはテレビで観戦するのもとても快適で手軽だ。同時にいくつもの競技、試合を観ることができるからだ。実際にスタジアムで観戦しようと思えば、一日にひとつの競技しか観られない。ところがテレビだとチャンネルを変えるだけで、いろんなものが楽しめるからだ」
教授は、このように発言している。

ロンドンは世界でも非常に物価の高い都市であることも、少なからず影響しているのだろう。オリンピックにむけて予測どおりホテルの宿泊料やカフェ、航空機のチケット代は上がった。これでスポーツにさほど興味を抱かないツーリストたちは驚いてしまったのだ。
オリンピックに最も不満を示しているのは銀行家たちだ。銀行家たちは政治的なレトリックや権威上の理由からは遠い存在で、心配するのはお金のことだけだ。今年第2四半期のイギリス経済は0.7%縮小した。
この状況ではオリンピック開催は、たとえそれが非常にうまくいったとしても経済の助けにはならない。イギリス政府はオリンピックの準備段階で、開催施設の大半がある街の東部地区を改善し、清掃してほぼ新たに作り直すことができたとして、自分を(?)めるしかない。

なんで「福祉的」という言葉が出てくるんだ???
(?)はベテラン女性アナウンサーが何と言っているのか不明

北京五輪に群がる赤いハゲタカの罠
クリエーター情報なし
祥伝社

8月3日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル