つゆくさ

青紫色の可憐な花の露草です。最近この花が減ってきて、
外来種の白い花の「ときわつゆくさ」がはびこっています。
この露草は在来種です。絶滅種にならないようにしたいものです。
青色はアントシアンとマグネシウムです。
一年草の両性花で黄色いX字型の「飾りおしべ」３本と
本当のおしべが３本（内１本はY字型）あります。めしべは１本です。
同花受粉で花がしぼむときにおしべとめしべを絡み合わせて受粉します。
花びらは、青の大きいのが２枚、白の小さいのが１枚あります。
はかなさの奥に逞しさを秘めて生きる露草でした。
種族保存のために植物はいろいろな手段を駆使しています。
木更津の大田山でみつけました。

つゆくさよ　青いペンキ　ぬりたてか（遊仙）

いたどり

糸取から変化したようです、
タデ科の植物で、白い花が咲きます。
道端でよく見かける植物です。
葉と茎は食用とのこと、
茎が赤っぽいのが特徴ですね。

ところもしらぬ山里に　
さも白く咲きてゐたる　いたどりの花（遊仙）

どこかで聞いたことのある一節ですね。
本歌取りです。
そうです、萩原朔太郎の「夜汽車」という詩（大正２年）の終わりの行の
「をだまきの花」を「いたどりの花」に置き換えてみました。
やっぱり、「をだまきの花」の方がいいですね。朔太郎はこの詩を色紙に
書いていたようです。

いたどりの花(2005.11)おにどころの実のような花です。

はるしゃぎく

「はるしゃ」はペルシャ（波斯）がなまったもの。
河川敷や山の空き地に群生しています。
丹沢の里山です。
誰かが種を播いたのでしょう。
実にあざやかです孔雀の羽のようです。
原産地は北アメリカとのこと。

ペルシャから　偏西風に　乗ってきた
シルクロードに　はるしゃぎくかな（遊仙）

やまほたるぶくろ

普通の「ホタルブクロ」との違いは、「がく」に丸い
ふくらみがあるかないかです。
下向きの花には、「マルハナバチ」が下からもぐりこむようです。

火垂（ほたる）のふくろのようですね。
「提灯」のようでもあります。

　揺らめいて　夜空を描く　ほたるかな（遊仙）

余談ですが、ほたるの点滅の時間は、遺伝子ではなく周囲の温度で決まるんですね。
最近の大発見とか！
何事も、一度は疑ってかかったほうがいいこともありますね。

おおぶたくさ

川辺、川の中洲で、今旺盛に繁茂しています。
まだ、花は咲いていませんが
桑の葉っぱに良く似ていますので、「くわもどき」とも
いいます。大きな葉の形が変化します。
写真はくびれのある４０cm位の葉っぱです。
背も高くて２m近くなります。
これが、かの有名な「おおぶたくさ」です。
迷いましたが先生に伺って初めて名前が判りました。

ブタクサの　光合成　いまさかり（遊仙）

CO2を炭水化物に合成する点では、温暖化防止に貢献しています。
　

たまごたけ

今日は、飯山白山森林公園にて「きのこ」の観察会です。
食用の「たまごたけ」です。
てんぐたけ科　菌根菌（木の根と共生する）で「きのこ」の帝王です。
赤と黄色のコントラストが美しいきのこらしい「きのこ」です。
梅雨のこの季節、「ひる」の跳梁する山を避けた里山に
忽然とあらわれました。

やぶこいで　ランプの傘や　たまごたけ（遊仙）

わるなすび

「なす」の花に似た白い花が咲きます。
茎や葉に棘があるのが特徴です。

棘でさす　いたずら坊主　わるなすび（遊仙）

あまやどり　駅の北口　南口（遊仙）
梅雨の季節ですね。

ひかげちょう

今回は蝶ちょです。
２つ目がありますが、大きい目の
横に筋があります。
アジサイの花にとまっていました。

花のなか　花からはなへ　うずもれて（遊仙）