今日は、トミーズツアーの「苔寺と鈴虫寺」のお客様をご案内させていただきました。京都は寒の戻りで、少し肌寒い1日。午後からの雨が心配でしたが・・・バスが苔寺に到着した時はまだ降っていませんでした。
苔寺の正式名称は「西芳寺」といいます。奈良時代、聖徳太子の別荘だった地に、行基菩薩が開山したのが始まりの古いお寺です。その後、室町時代初期の暦応2年(1339)に夢窓国師(疎石)が中興し臨済宗の禅寺となりました。現在、世界文化遺産に登録されています。
本堂は、屋根の修復中↑のようです。受付を済ませた後、本堂にて読経(般若心経を3回)が行われ、その後に、各自、写経を行い願文と住所、氏名を書き奉納します。奉納されたお経は未来永劫、境内の三重納経塔に安置されます。墨を擦って筆で文字を書くなんて日常生活では機会が少ないので、背筋もシャキッ!・・・程よい緊張感も心地よいです。写経をすると治癒力がアップするなど身体にもいい事あるみたいです。本堂内部は撮影NGです。
写経を済ませた後は、庭園を自由に散策しました。(私は現地ガイドのため写真撮影は駆け足で適当です。ご了承ください。)西芳寺がある場所は、三方を山に囲まれ、川が流れる谷合に位置することから湿度が高く、庭木が夏の日光をやわらかに変える苔の生育に適した場所です。先日、市中心街にある東福寺塔頭「光明院(別名:虹の苔寺)」を訪ねています【前ぶろぐ】が、そちらの苔に比べると苔が青々しています。
庭は2段構えで、上段は枯山水、下段は池泉回遊式庭園です。下段から見学します。庭の広さは5000坪です。作庭当初は、仏堂や銀閣寺のモデルにもなった瑠璃殿が建ち、浮島は白砂で覆われ、大きな桜の木や季節の花々で彩られた天下の名園といわれた庭でした。応仁の乱(1467~)を機に荒廃し、訪ねる人も少なく次第に庭園に苔が生えはじめ、現在、通路以外はすべて苔に覆われています。
苔が最も美しいのは梅雨の季節らしいですが、今の季節は、新緑の美しさも加わり、十分見応えがあります。右下写真:世界最古の枯山水
西芳寺(こけでら)〒615-8286 京都市西京区松尾神ヶ谷町56
冥加料 3,000円 *往復はがきによる事前申し込みが必要です。まずお寺に電話を入れて予約状況を確かめるのがお勧めです。拝観所要時間:1時間~ 参考サイト【こちら】
苔寺のあとは、歩いて5分、鈴虫寺へ行きました。四季を通じて鈴虫の音色を聞くことができるため「鈴虫寺」の名で親しまれていますが、正式な名称は「妙徳山 華厳寺(みょうとくざん けごんじ)」といいます。江戸時代中期の享保8年(1723)、華厳宗の再興のために富山県小矢部市出身(摂津出身の説もあり)の鳳潭上人(ほうたんしょうにん)によって開かれ、現在は臨済宗に属する禅寺となっています。
鈴虫の音を聞きながらのおもしろ説法「鈴虫説法」が人気のお寺です。昨日も30分待ちでの入場でした。(団体予約をとっていても一般の方と一緒に並びます)堂内は撮影禁止です。
鈴虫説法と同じく人気なのが、門の手前に安置されている地蔵菩薩さまです。わらじを履いた珍しいお姿で、両手でお守り札(300円)をはさみ、自分の住所と名前、願い事をひとつだけお願いすると・・・自分のもとへお地蔵さんがわざわざお越しになり(わらじ履いておられますから・・・)願いをかなえてくれるといわれています。叶えてくれるのは1つだけ・・・家内安全などの漠然とした願いでなく、高望みしない具体的な願いを叶えるということで、若い女性に大人気のようです。
説法もお地蔵さんも人気ですが・・・ご本尊へのお参りもお忘れなく(^^;)
説法の後は、お庭の散策をします。参道階段で待っている間に雨が降ったため、庭の木々も一層美しかったです。庭園から京都タワーなど市内を見渡すことができます。
鈴虫寺 http://www.suzutera.or.jp/index.html
拝観所要時間:30分~法話は入れ替え制なので、待ち時間があります。
拝観料:大人500円 中学生:300円 一般駐車場(500円)
本日のバスです。団体バスの場合は専用駐車場へバスを停めて、苔寺へ20分ほど歩きます。そして、本日のお客様です。許可を頂いて撮影させていただきました。(苔寺庭園入口にて)
トミーズツアーにご参加の皆様、この度は誠にありがとうございました。なんとか観光中ひどい雨に降られることなく無事に回れてよかったです。また、今回は時間調節のため、皆様にご理解を頂きまして、急きょ「竹の寺(地蔵院)」へも案内させていただきました。ありがとうございました。また京都でお待ちしています。
苔寺、竹の寺、鈴虫寺は以前もご紹介しています。【前ぶろぐ1】【前ぶろぐ2】なお、前回苔寺を訪ねた時は写経ではなく願文のみでした。宗教行事のため、人数や日によって内容が変わる場合があるとの事です。
富山発日帰りバスツアー 京都への旅
でも、十分きれいでした。(^^)