先日「第47回京の冬の旅 非公開文化財特別公開」の「三時知恩寺(さんじちおんじ)」へ行ってきました。室町時代、崇光天皇の「入江殿」を寺院に改めたのが起こりの浄土宗知恩院派の門跡寺院で、「入江御所」とも呼ばれています。当時、宮中では1日に六時(6回)の法要が行われていましたが、そのうち昼間の三時(3回)は、このお寺で勤めるように定められたことから「三時知恩寺」と呼ばれるようになったそうです。
本堂の秘仏「善導大師像」が特別公開されていました。(通常は3月14日のみ御開帳)また、狩野永納筆の六曲一双の屏風「花鳥図屏風」も展示されていました。看板写真で見るより、実物の方が煌びやかな感じでした。
蓬莱の庭をのぞむ書院は、桃園天皇の女御御殿を賜ったもので、北山杉の丸太が使われています。書院内には琵琶湖の風景を描いた円山応挙筆の襖絵もあります。
三時知恩寺 京都市上京区新町通今出川上ル上立売町4
通常非公開 所要時間:30分~
続いて、近くの「大聖寺(だいしょうじ)」へ行きました。同じく「第47回京の冬の旅 非公開文化財特別公開」のお寺です。室町幕府の「花の御所」跡に経つ尼門跡寺院で、歴代24代の内親王が住持を務めたことから「御寺御所(みてらごしょ)」と呼ばれていました。
本堂は、東京青山御所から移築されたもので、瑞鳥瑞花の華麗な障壁画で飾られています。今回の公開では、明治天皇の御椅子や皇室ゆかりの珍しい洋装の御所人形なども公開されていました。近代天皇ゆかりの品なので、状態もよく色鮮やかな調度品やかわいい宮様の装束も間近に見ることができました。庭園内部ともに撮影NGです。右下写真:萩の株。秋になったらきれいに咲くそうです。
大聖寺 京都市上京区烏丸今出川上ル御所八幡町109
通常非公開です。所要時間:30分~
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