ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

ITSスポットサービス

2010年12月01日 | ITS
国交省道路局のITSホームページに、ITSスポットサービスというページが出来た。これを読めば、私がこのところ記事にしているITSスポットについての理解が深まると思う。

この中に、ITSスポットサービス対応カーナビというページがある。
ここで、三菱電機、パナソニック、三菱重工のITSスポット対応機器が紹介されているが、これらはほとんど売れていない。
この3社は路側機のビジネスにも関与している、ということに注目しなければならない。
売れようが売れまいが車載器を販売することはある意味義務のようなものなのだろう。

まあ、インフラが整わない限り売れないという意味で、路側機と車載器はチキンエッグであり、今回国交省が1600基の路側機を整備したのは、チキンエッグを打破するという意味では間違っていない。少なくとも、そのサービスに需要があればね。

一つだけ突っ込んでおく。
上記のITSスポットサービス対応カーナビのなかに、5年で1000万台普及と言及した後で

「機器とコンテンツビジネス等で、100兆円の市場規模との予測もあります。(三菱総研 試算)」

という記載がある。
100兆円という数字がいかに荒唐無稽か。日本の国民総生産だって500兆円レベルだ。100兆円=1億人x100万円。
確かに三菱総研は2007年に、「2020年までの累計でITS関連市場は100兆円」と発表した。しかし、それはITSに関連する市場を全てひっくるめて、しかも13年間の合計だ。私はそれでも大ボラだと思っているが。(多分、ETCで決済される通行料も計算に入っているのだろう)

それを、あたかもITSスポットサービス単独で市場があるような書き方をするという神経がわからない。


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