みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

ミグ15の機首 その1

2009年08月04日 23時56分33秒 | 航空機(露・軍用機)
 さあて、これからしばらくミグ15の機首についての検証記事を連載したいと思います。これについては先日から既にうだうだ書いていたのですが、あれこれ調べていたら、私が模型製作上確かめたかったこと以外にも、いろいろ面白いことが分かってきました。まあ、筆の向くままのエッセイですから、AFVの皆様にはあまりご興味ないかもしれません。そこはまたチャーチル戦車などで将来同様の記事を書きたいと思っていますので、しばらくお付き合い願います。
 まず現在までの話を整理しておきますと、
○1/48ミグ15のディテールアップパーツには、コクピット・エンジン・翼関係以外と並んで、機関砲のパーツがある。
○タミヤのキットはそもそも機関砲ベイは再現されていない。トラペのキットは機関砲パーツが付いているが、外板は形状が不正確で、しかも開いた状態にして機関砲を見せることが考慮されていない。
○よって、機関砲のディテールアップパーツを組み込むために、機体側にどのような加工を施すべきかを調べたい。
というわけです。特に、整備のために機関砲パックを下ろした状態にした場合、機体側にはどこまで穴が空くのか、外板パネルはどのように外れるのかを確かめておきたいと思います。

 まずこの作品をご覧下さい。http://www.rlm.at/cont/gal01_e.htm。Christian Jakl氏による、もうため息が出るほどすばらしい作品です。ここまで来るともう神ですよね。いつの日かこんな作品を作ってみたいものです。使用キットはトランペッターの1/48、それにアイリスのレジンパーツです。立っているパイロットは、今は懐かしいモノグラムのキットに入っていたフィギュアですね。ご注意下さい。氏はこれだけの作品を、タミヤではなくトラペから作ったんですよ。あれはもう、ちゃんと形にするだけでも手間のかかるキットですからねえ。エンジンも極限まで加工されていますし、機首正面のパネルも開いて中まで作り込まれています。
 さて、ここで話題にするのは、機首下面の機関砲です。この作品は、機関砲パックを地面に降ろした状態を再現しています。失礼ながら説明のために、作品の画像をコピーして、矢印を書き込ませてもらいました。まずエアインテーク側の矢印、23ミリ機銃と37ミリ機銃の砲口カバーが機体についたままになっています。実機ではこのような形になることはないと思われます。カバーがついたままでは砲身を引き抜けないからです。おまけに以前指摘したように、トラペの砲口カバーパーツは型抜きの関係でおかしな形になっていて、垂直方向に妙に間延びした形になっていることが、この写真でも分かります。
 それから主翼に近い方側の矢印の点検パネル、左舷右舷ともにパネルのヒンジが機体側にある形で開いています。ところがこのカバーは機体側にではなく、下に降りている機関砲パック側にくっついているんです。ここの、この写真をご覧いただければ、そのヒンジの位置と開き方が分かります。機関砲パックが機体内に装着された状態ではこのパネルは下方向に開き、そこから整備ができるようになっているんです。本格的な整備や給弾をする時には、このようにパックごと下に降ろすわけです。
 さて、ではこのように機関砲パックを降ろした状態で模型を作る場合、機関砲パネルと砲口カバーはどのように加工すればよいのか、これから調べてみましょう。