福島原子力発電所の冷却装置の事故で連日、連日、東京消防庁などレスキュー隊の活躍で放水が続けられていますが、この危機的な状況はすでに予見されていたという報道がされています。
原発事故「想定外とはいわせない」愛川欣也さん
19日放送のCS放送朝日ニュースターの「愛川欣也パックインジャーナル」で司会の愛川欽也氏は、福島原発で事故がおこる危険性を指摘してきた日本共産党の姿を紹介し、「想定外とはいわせない」と国や東電の言い逃れを批判しました。
東京電力のホームページより(この図でも津波対策が取られていないことがよくわかります)
愛川氏は「日本は地震国です。しかもあんなところに(原発が)あったら津波がくるのは当たり前でしょう。それが想定外の津波でやられたなんて、いわせないですよ」と怒りをあらわにし、日刊スポーツ(15日付)のコラム「政界地獄耳」を紹介。同コラムは、日本共産党の福島県委員会が2007年7月に東電に対し、チリ級津波が発生すれば機器冷却の海水取水ができなくなり、最悪の場合は、冷却材喪失による過酷事故に至る危険があることを指摘してきたことを取り上げました。
東京電力のホームページより 津波に対する余裕が何メートルなのか記載していません。
愛川氏は「同様の質問は国会でも質問し続けられたが、安全だという答弁でかわされ続けた。となればこれは人災ともいえる」とのコラムを読み上げ、「こういうことを言っている人がいるんですよ」と述べながら、福島県議会でも共産党が質問してきたことを紹介。「安全」といい続けた政府や東電の姿勢について 「これからきちんと問題にしなければいけませんよ」と述べ、今後の番組で追及していくと語気を強めました。
日本共産党福島県議団、県委員会の申し入れ書
2007年7月24日
東京電力株式会社 日本共産党福島県委員会 |
福島原発10基の耐震安全性の総点検等を求める申し入れ
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東電柏崎刈羽原発の中越沖地震への対応は、福島県民に大きな衝撃をもたらしたばかりか、多くの国民にも疑問と不安をもたらしている。東電がこれまでどんな地震にも大丈夫という趣旨の主張を繰り返してきたことと裏腹に、消火活動が出来なかったり、放射能を含む水が海に流出したり、放射性物質が3日間も主排気筒から放出されたり、原子炉建屋などの地震の波形データが大量に失われている。 そもそも、1995年に阪神淡路大震災をもたらした兵庫県南部地震の岩盤上の地震動の記録は、日本の原発のなかでもっとも大きい地震に備えるとされる中部電力浜岡原発の設計値を越えていた。このことは1981年に原子力安全委員会が決定した原発の耐震指針の基礎が崩壊したことを示したものであった。 以来、私たちは、国と電力会社に対して、耐震指針の抜本的見直しと原発の耐震新指針の確立を求めてきた。2006年、原子力安全委員会は「新耐震指針」を決定したが、原子炉を岩盤でなくとも建設できるとか、活断層がない場合の規定が曖昧など大きな後退や問題をもつものであった。 今回発生の中越沖地震で柏崎刈羽原発を襲った揺れは、設計時の想定を最大3.6倍と大きく上回った。これまで兵庫県南部地震の事実を突きつけられても、原発の耐震性は大丈夫としてきた政府と電力会社の説明は完全に覆されていることを率直に認め、以下の対応を早急に取るよう求める。
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