立つ鳥跡を濁さず、有終の美を

今日も暑いなあ。いつまで続くんだろうなあ、この猛暑。バンクーバーはトロントの気温で、ト
ロントはバンクーバーの気温。今日は「カナダデイ」の祝日。カナダの建国記念日。一番盛
大な行事がある首都オタワは寒々とした雨で、連邦議会議事堂の周囲は何千もの傘の花。
恒例の空軍機のフライバイ（分列飛行）は中止だって。大西洋の向こうはイギリスからフラン
ス、ドイツと猛暑で、太平洋の向こうの東京もバンクーバーの気温。どうなってんの、これ？
高気圧が大波になって地球をぐわ～んとうねって回っているってことかな。でも、こう何日も
「真夏日」、「猛暑日」が続くとさすがにげんなり。老朽エアコンよ、壊れるな・・・。

祝日だけど、シーラとヴァルが来て掃除。２人目の孫ができるのよぉとご機嫌のヴァルは
「掃除するところがないじゃないの！」と言いながら、シュレッダの紙ふぶきが散らばったオ
フィスに掃除機をかけ、長年放置されたガラクタを除けた後の棚を「何、このくもの巣？」と
大げさな身振りで「すす払い」。この家の掃除も今月限りで終わり。でも、立つ鳥跡を濁さず
というから、すぐに解体されるとわかっていても、きちんと片付いた家を引き渡したい。だっ
て、この家はワタシが自分で設計した「我が子」なんだもの、しっかりと手入れをしてあげら
れなかった罪滅ぼしに、せめてきれいに掃除して有終の美を飾らせてやりたい。

今日はまたいくつもの段ボール箱をセルフストレージに持って行く作業。ずっしり以上に重
い箱を持ってえっちらおっちらトラックに積み込んでいたら汗がだらだら。暗証番号でゲート
を開けて、第３棟にある私たちの「別宅」に行ったら、ドアがきれいな薄いブルーに塗り替え
られていた。大汗をかいて１０何個の段ボール箱を運び込んで、ほっとして見渡したら、これ
までにずいぶんたくさん運び込んだつもりなのにまだ半分も埋まっていない。何か妙にがっ
かりしたような、ちょっとヘンな気分・・・。

手も足もあざだらけだし、足首には虫刺されなのか真っ赤になって腫れているところがある。
ワタシは虫刺されに過剰反応するたちだから、草ぼうぼうの裏庭は苦手なんだけど。十分
に肉体労働したつもりで帰って来て家の中を見回したら、うん、だいぶ空っぽの棚が増えた。
まだまだ捨てるものが山ほどあるけど、やっと進歩の跡が見えて来た感じがして、励みにな
るなあ。では、次は飛び込み仕事をばささっと・・・。