チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

原田の耳かき

2022年04月17日 10時42分20秒 | 日記
巣鴨のとげぬき地蔵の境内が興味深い
薩摩の本ガツオをその場で削ってくれるところあり
耳かきをその場で作ってくれる人もいる

かねて「原田の耳かきはいい」と聞いていて、どこにあるのか知らなかったけど、昨日
「アッココだ!」
と勇躍ジャンプ

あることが在り、「聞きたくない」という思いが耳を難聴にしてしまい、今はきちんと聞こえることを望んでいるが、なかなか昔に戻らない
「年齢のせいもあるね」
と友人にいったら
「耳の掃除も怠っていない?」
と言われ床屋に行って耳かきをしてもらっている今日この頃だった

「原田の耳かきは日本一高額」
と教えてもらっていたが、床屋で掃除してもらっていれば何本か買える値段(人に掃除してもらうのも捨てがたい)

煤竹という最も耳かきに適した竹で作ったのが上等、普通の竹の物の倍の値段だ。触って耳に当てると煤竹の方が柔らかくて気持ちがいい
携帯用をお願いすると
「耳を見せて」
と念入りに耳を見て、耳の奥まで覗いて
「これから作りますので、地蔵商店街をお散歩してきてください」

同行の友と
かの有名な赤パン屋に立ち寄ったり(一人では気後れするものね)乾物屋や魚河岸の出張所で店の大将の口車に乗って、あれこれ購入したり、漬物屋に入ったら、季節の漬物を出してくれて、其れに一口たけのこご飯もつき、お茶までご馳走になる。店のお姉さんの軽快な楽しい説明に笑っているうち、口だけではなく、財布の口まで空いてしまい、たくあんなど購入
紙袋も黙ってついてくる。「袋何円」などどこの店にも書いていない
せんべい屋に顔出したら、其処の女将さんは飴を片手に握りしめていて、学校帰りの子供に手渡している
客よりそちらが優先

「こういうお店は心の器量よしが多いのね」

境内に戻ったら手仕事は完成していて、耳に当てて感想を聞く
「いいです、うれしい」
耳かき一本のつもりが両手に紙袋の巣鴨遊びになった



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする