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観劇記録+日記@不定期更新。俳優・内野聖陽さんを勝手に応援中!時々サカナクション。

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No.467 「ハムレット」

2015年01月25日 21時22分09秒 | 過去の観劇記録
2015年1月25日(日) マチネ 彩の国さいたま芸術劇場大ホール 1階 P列 23番

ハムレット=藤原竜也、オフィーリア=満島ひかり、レアーティーズ=満島真之介、ホレイシオ=横田栄司、フォーティンブラス/役者=内田健司、ポローニアス=たかお鷹、ガートルード=鳳蘭、クローディアス/亡霊=平幹二朗、墓堀り他=山谷初男、他。
作=W.シェイクスピア、演出=蜷川幸雄、翻訳=河合祥一郎。

藤原竜也くんが12年降りにハムレット、ということで(12年前のシアターコクーン公演も観劇。オフィーリア=鈴木杏、レアーティーズ=井上芳雄)
何とかチケットゲットして観に行きました。

舞台セットは日本の2階建ての長屋。「ハムレット」が日本に最初に紹介された頃、19世紀末くらいをイメージしたという貧しい長屋の造り。
ほぼ一杯道具だけど、時々奥の部分がパッカリ(笑)開いて、例の深い奥行きからフォーティンブラスが出て来たり。
海外公演を視野に入れたのか解らないけど、ここの所 蜷川さんがお気に入りの、かなり日本的演出。
読経の声や歌舞伎・能の様式などを取り入れ、中でも劇中劇のシーンでは定式幕が落ちると壇飾りの雛人形を模したもの。
キャストの衣装は洋なので、混ぜこぜ。
長屋の2階から父王の亡霊が出たり(足もとが危なそう)、ハムレットがオフィーリアを追い詰める「尼寺へ行け!」のシーンなどはセットが活かされているとは思うけど、アソコまで日本を押し出さなくても…とも思う。

カミテ率が高い(特にハムレット。カミテ側バルコニー席の方を思うと非常に切なくなる)
客席使い少ない(冒頭の見回りシーンと、旅役者登場シーンのみ)
暗転は結構多めだったな(蜷川さんにしては完全暗転でした)

2015年の藤原君は激情あふるるハムレットでした。こんなに台詞多かったのか…
赤い照明の中、苦悩がほとばしる独白。
クローディアスへの復讐と、母ガートルードの裏切りが許せない。NHK Eテレ「100分で名著」の講義が効いたのか(笑)「ああ、あの台詞!あの場面」と興味深かったです。
そりゃ父王は偉大な人だったんだろうけど、でも夫婦にしか解らない何かがあって、死んで2ヶ月も経たないうちにガートルードは再婚したのかもなぁ~とか思ってしまった(^_^;)
忠実な友人ホレイシオを横田さんが誠実に(ちょっと年齢差が気になるが)
さらに年齢が…のローゼンクランツ(間宮啓行)、ギルデンスターン(清家栄一)。が、学友? 二人とも同じような衣装・髪型で、王じゃなくても間違うかも(ネタw)
実の姉弟である満島ひかりちゃんがオフィーリア、満島真之介くんがレアーティーズ。真之介くんが結構ガタイが良いので、兄妹に何の不自然も無かったです。それにしてもラブラブな兄妹だなぁ…
オフィーリアがほんと弱く描かれてるよね。「弱きもの、汝の名は女」。ハムレットには揺さぶられ、父にも兄にも逆らえない従順な娘。
ひかりちゃんが細いので狂気になってしまったシーンでは痛々しかったです。歌うまい(さすが)
オフィーリアが亡くなったと説明するガートルードのセリフで、ミレーの有名な絵が思い浮かびました。
怒り心頭のレアーティーズが、ラストの決闘シーンで急に物分かりよくなる(?)のね…
たかお鷹さんのポローニアスのコトバ遊びのセリフ回しがタマランね(笑)
ガートルードの鳳さんとハムレットの、寝室のシーンがとても良かった。寝室のベッドは蚊帳が張られてましたけどw
クローディアスの平幹二郎さんが!何と2幕の懺悔シーンで、まさかまさかの水かぶり!
カミテ端に井戸があって、そこから汲んだ水を下帯一丁でかぶってました… 大丈夫でしょうか(それのせいか解らないけど、客席全体がいつもより暖かかった)
墓堀の山谷初男さんも良い味が出ておりました(なぜ民謡調?)

んでもって今回なぜこんな風になったのかが不思議すぎる、フォーティンブラス(内田健司くん)ですよ…
フォーティンブラスは颯爽でキラキラしてて、死で澱んでいる場所に、「生」に溢れ一陣の春風のように飛び込んでくる、というイメージだったのですけど。
今回の演出ではナヨっとして小声で頼りなさそうな青年として描かれました。
私的にはイマイチ納得できなかったです。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

休憩時間にpippiさんにお声を掛けていただきました!
数年降りにお会いしました。
なんという偶然。
pippiさん有り難うございましたぁ~!!
今度はちゃんとお茶でもしましょうね♪