1月8日にアップされた現代ビジネスのネット記事で、ボートの八百長問題について取り上げられました。
この記事で取り上げられた、八百長の疑いのあるレースについて、確定オッズを私も確認しました。3連単のオッズを見ると、62から3~5が3着の組み合わせはいずれも200倍台なのに、1が3着の組み合わせだけが922倍という人気のなさです。また61からのオッズも、いずれも800倍以上でした。1はもちろん1番人気で、仮に6が頭だった場合でも、1が2着に残る可能性は十分にあります。どう客観的に見ても、1が絶対に飛ぶと知っていた人が、1が入っていない舟券を大量に買ったとしか思えません。
記事が取り上げている売り上げについても、1つ前のレースが5100万円、1つ後のレースが4600万円だったのに対し、そのレースが9600万円だったということです。競輪のオッズ分析をしているとよく分かりますが、売り上げがこんなに変動することはほぼあり得ません。また、ボートは公式ホームページでレースごとの売り上げを確認できません。通常なら、舟券を買うのに絶対必要な情報とまでは言えませんが、この記事を読むと、不審な売り上げが目立たないように、表示していないのではないかと思ってしまいます。以前は確定オッズすら公開していませんでしたが、これも今回のように疑わしいレースを検証させないためだったのでしょうか。
何よりボートの問題点は、1が圧倒的人気になることが多いため、1が飛べば即高配当につながってしまうことです。しかも、3連単120通りのうち、1が確実に飛ぶと知っていれば、半分の60点を買えば必ず当たるのですから、余計に八百長がしやすい環境が整っていると言えます。ボートの競走会は、この記事が間違っているのなら記者会見でも開いて堂々と否定すべきだと思うし、やましいことがないなら、売り上げも含めたオッズ情報をちゃんと公開すべきだと思います。
一方競輪について。
競輪は馬のせい、モーターのせいということがないので、ほぼその人の力で結果が決まる分、八百長もしやすいように感じられますが、意外に八百長がしにくいのではないかと思います。
その一番の理由が、ラインを組むことです。ラインを組む以上、1人を買収して負けるように仕組んでも、ラインの他のメンバーが知らなければ、そのメンバーがレース内容について怪しむ可能性があります。もちろんライン全員買収する手もありますが、買収するメンバーを増やせば、バレる可能性が上がるだけです。また、チャレンジ戦等では新人が圧倒的1番人気になることがあり、これが飛べば大波乱になりますが、新人はまだレースに慣れていないので、バレないように上手く負けるのも下手だと思います。更に、競輪はボートと比べてレース数が少ないので、1人の選手が八百長に何度も加担すると、ボート選手よりは目立ちすぎると思います。
もちろん、競輪に八百長は絶対ないと言うつもりはありません。ただ、ボートと比較すると八百長は難しいのではないかと思うのです。
ただし、競輪でも悩ましい面はあります。それは、選手が取る作戦についてです。といっても、「普通に勝ちだけ目指せばほぼ1着を取れるのに、前の選手を残すために牽制を頑張った結果、前を抜けず2着」みたいなのは、ファンも事前に分かる話なので問題はありません。例えば、次のような場合があります。
6車立てのレースで、123がライン、456がラインを組むとします。1が力が少し抜けているとします。
このレースの場合、おそらく3連単では123が1番人気になるのですが、1が一度456を前に出して捲くりに構えた場合、2が1の捲りについて行けず、4が1の後ろにハマってそのまま145で決まるケースが考えられます。逆に、1が4を前に出さずに突っ張った場合は、最後に2が1を交わす213や、いわゆるズブズブの231まで行ってしまう可能性もあります。
しかし、もし145の車券を買ったのに、1が突っ張ってしまうと、145で決まる可能性は低くなってしまいます。もし1が最初から突っ張ると分かっていれば、145を買う人はかなり少なくなると思います。もし、1が絶対に突っ張ると分かっている人がいたら、他の人より有利に立ち回ることができるのです。
それなら、最初から作戦を宣言させる手もありますが、もし他のラインの選手が、その作戦を取らせないように立ち回って、それが成功した場合には、宣言した選手がその通りに走らなかったとして大問題になる可能性があります。ですから、選手が自分の予想したとおりに走らなかったとしても、それは予想が違っていたと諦めるしかありません。
この辺が、競輪をしない人にとっては分かりにくい、とっつきにくいところではないかと思います。その辺も含めて、競輪の面白いところなんですけどね。また、競馬とかでも追い込むと思っていた馬がいきなり逃げたりすることもあるわけで、この辺は仕方ない話かもしれませんが。
オートレースについて。
オートはボートと同じく個人戦なので、1人を巻き込むだけで成立させることは可能です。しかも、3連単の9割以上が買われるほど圧倒的な1番人気になる選手が八百長すれば、例え8車立てでも破壊力は抜群です。ただ、圧倒的1番人気になる選手は、最上位クラスの数人の選手である場合がほとんどで、そんな選手が八百長に加担したら、さすがに目立つのではないかと思います。選手数、レース数の多いボートと比べると、難しいのではないかという気もします。
最後に地方競馬について。
八百長についても色々と噂を聞きますが、ここではオッズについて私が思っていることを書きます。
オッズパークで、よく10%還元レースが実施されるので、そのレースだけオッズ分析をして買っていますが、以前も少し書いたように、締め切り直後に大きくオッズが動くことが多いです。
先日、あるレースで馬単が当たりました。締め切り1分前のオッズでは56倍程度で、好配当が当たったと思って確定オッズを確認したら、何と27倍になっていました。しかも、この組み合わせの3連単オッズから計算した理想オッズは、締め切り3分前のオッズでは40倍程度でしたが、確定オッズで計算したら30倍でした。半分以下になることはさすがに珍しいですが、2割減、3割減程度は普通に起こります。
これも以前書きましたが、オッズパークの締め切り時刻は、本場と同時刻の発走2分前です。もちろん、私のようにギリギリまでオッズを見て、締め切り直前に買う人も多いでしょう。しかし、56倍が27倍になるとか、民間ポータルが本場や公式ネット投票より2分早く締め切られる競輪でも見たことがないレベルです。
もしかして、地方競馬公式ページのオッズが遅いのかと思いましたが、配信映像に出てくるオッズと比較しても、全く同じオッズになっています。また、地方競馬もリアルタイムで現時点の売り上げを確認することができません。配信で確認できる場合はありますが、このレースの場合は、本場馬入場後は全くオッズを映さないので、確認できません(なぜか南関競馬の公式ページで、レース確定後に売り上げを確認することはできます)。
正直、買うのを控えようと思わされるほど怪しいです。地方競馬も、売り上げをリアルタイムで確認できるようにすべきです。
この記事で取り上げられた、八百長の疑いのあるレースについて、確定オッズを私も確認しました。3連単のオッズを見ると、62から3~5が3着の組み合わせはいずれも200倍台なのに、1が3着の組み合わせだけが922倍という人気のなさです。また61からのオッズも、いずれも800倍以上でした。1はもちろん1番人気で、仮に6が頭だった場合でも、1が2着に残る可能性は十分にあります。どう客観的に見ても、1が絶対に飛ぶと知っていた人が、1が入っていない舟券を大量に買ったとしか思えません。
記事が取り上げている売り上げについても、1つ前のレースが5100万円、1つ後のレースが4600万円だったのに対し、そのレースが9600万円だったということです。競輪のオッズ分析をしているとよく分かりますが、売り上げがこんなに変動することはほぼあり得ません。また、ボートは公式ホームページでレースごとの売り上げを確認できません。通常なら、舟券を買うのに絶対必要な情報とまでは言えませんが、この記事を読むと、不審な売り上げが目立たないように、表示していないのではないかと思ってしまいます。以前は確定オッズすら公開していませんでしたが、これも今回のように疑わしいレースを検証させないためだったのでしょうか。
何よりボートの問題点は、1が圧倒的人気になることが多いため、1が飛べば即高配当につながってしまうことです。しかも、3連単120通りのうち、1が確実に飛ぶと知っていれば、半分の60点を買えば必ず当たるのですから、余計に八百長がしやすい環境が整っていると言えます。ボートの競走会は、この記事が間違っているのなら記者会見でも開いて堂々と否定すべきだと思うし、やましいことがないなら、売り上げも含めたオッズ情報をちゃんと公開すべきだと思います。
一方競輪について。
競輪は馬のせい、モーターのせいということがないので、ほぼその人の力で結果が決まる分、八百長もしやすいように感じられますが、意外に八百長がしにくいのではないかと思います。
その一番の理由が、ラインを組むことです。ラインを組む以上、1人を買収して負けるように仕組んでも、ラインの他のメンバーが知らなければ、そのメンバーがレース内容について怪しむ可能性があります。もちろんライン全員買収する手もありますが、買収するメンバーを増やせば、バレる可能性が上がるだけです。また、チャレンジ戦等では新人が圧倒的1番人気になることがあり、これが飛べば大波乱になりますが、新人はまだレースに慣れていないので、バレないように上手く負けるのも下手だと思います。更に、競輪はボートと比べてレース数が少ないので、1人の選手が八百長に何度も加担すると、ボート選手よりは目立ちすぎると思います。
もちろん、競輪に八百長は絶対ないと言うつもりはありません。ただ、ボートと比較すると八百長は難しいのではないかと思うのです。
ただし、競輪でも悩ましい面はあります。それは、選手が取る作戦についてです。といっても、「普通に勝ちだけ目指せばほぼ1着を取れるのに、前の選手を残すために牽制を頑張った結果、前を抜けず2着」みたいなのは、ファンも事前に分かる話なので問題はありません。例えば、次のような場合があります。
6車立てのレースで、123がライン、456がラインを組むとします。1が力が少し抜けているとします。
このレースの場合、おそらく3連単では123が1番人気になるのですが、1が一度456を前に出して捲くりに構えた場合、2が1の捲りについて行けず、4が1の後ろにハマってそのまま145で決まるケースが考えられます。逆に、1が4を前に出さずに突っ張った場合は、最後に2が1を交わす213や、いわゆるズブズブの231まで行ってしまう可能性もあります。
しかし、もし145の車券を買ったのに、1が突っ張ってしまうと、145で決まる可能性は低くなってしまいます。もし1が最初から突っ張ると分かっていれば、145を買う人はかなり少なくなると思います。もし、1が絶対に突っ張ると分かっている人がいたら、他の人より有利に立ち回ることができるのです。
それなら、最初から作戦を宣言させる手もありますが、もし他のラインの選手が、その作戦を取らせないように立ち回って、それが成功した場合には、宣言した選手がその通りに走らなかったとして大問題になる可能性があります。ですから、選手が自分の予想したとおりに走らなかったとしても、それは予想が違っていたと諦めるしかありません。
この辺が、競輪をしない人にとっては分かりにくい、とっつきにくいところではないかと思います。その辺も含めて、競輪の面白いところなんですけどね。また、競馬とかでも追い込むと思っていた馬がいきなり逃げたりすることもあるわけで、この辺は仕方ない話かもしれませんが。
オートレースについて。
オートはボートと同じく個人戦なので、1人を巻き込むだけで成立させることは可能です。しかも、3連単の9割以上が買われるほど圧倒的な1番人気になる選手が八百長すれば、例え8車立てでも破壊力は抜群です。ただ、圧倒的1番人気になる選手は、最上位クラスの数人の選手である場合がほとんどで、そんな選手が八百長に加担したら、さすがに目立つのではないかと思います。選手数、レース数の多いボートと比べると、難しいのではないかという気もします。
最後に地方競馬について。
八百長についても色々と噂を聞きますが、ここではオッズについて私が思っていることを書きます。
オッズパークで、よく10%還元レースが実施されるので、そのレースだけオッズ分析をして買っていますが、以前も少し書いたように、締め切り直後に大きくオッズが動くことが多いです。
先日、あるレースで馬単が当たりました。締め切り1分前のオッズでは56倍程度で、好配当が当たったと思って確定オッズを確認したら、何と27倍になっていました。しかも、この組み合わせの3連単オッズから計算した理想オッズは、締め切り3分前のオッズでは40倍程度でしたが、確定オッズで計算したら30倍でした。半分以下になることはさすがに珍しいですが、2割減、3割減程度は普通に起こります。
これも以前書きましたが、オッズパークの締め切り時刻は、本場と同時刻の発走2分前です。もちろん、私のようにギリギリまでオッズを見て、締め切り直前に買う人も多いでしょう。しかし、56倍が27倍になるとか、民間ポータルが本場や公式ネット投票より2分早く締め切られる競輪でも見たことがないレベルです。
もしかして、地方競馬公式ページのオッズが遅いのかと思いましたが、配信映像に出てくるオッズと比較しても、全く同じオッズになっています。また、地方競馬もリアルタイムで現時点の売り上げを確認することができません。配信で確認できる場合はありますが、このレースの場合は、本場馬入場後は全くオッズを映さないので、確認できません(なぜか南関競馬の公式ページで、レース確定後に売り上げを確認することはできます)。
正直、買うのを控えようと思わされるほど怪しいです。地方競馬も、売り上げをリアルタイムで確認できるようにすべきです。