きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

変革のベネズエラ 国づくりと課題③ 小規模農家に活気

2012-10-28 20:46:43 | 国際政治
変革のベネズエラ 国づくりと課題③ 小規模農家に活気

「チャベス以前の時代は、小規模農民の支援策はほとんどなかった。いまは融資や技術支援も受けられる」
ベネズエラ中西部のボルトゥゲサ県工ステジャル。小規模農家200世帯が加盟する地域住民評議会のエウディス・プエルタ代表(53)は、チャベス政権の農業支援策の重要性をまくしたてました。
この地域ではかつて、主要な作物はトウモロコシ、コメなどに限定され、小規模な農家はこれらの作物を細々と生産していました。



地域住民評議会のエウディス・プエルタ代表(左端)と仲間の農民たち=10月9日、ボルトゥゲサ県エステジャル




女性や若者も
チャベス政権は穀物以外に野菜などの生産を奨励する政策を実施。プエルタさんらは、トウモロコシ生産で平均5000ポリバル(約9万3000円)の融資、収穫用農業機械の貸与などを受け、生産を増やしてきました。また、トマトなど野菜生産も開始。現在は、共同の養鶏場を作る計画が進んでいます。
「養鶏場ができれば、いままで仕事がなかった女性や若者たちにも現金収入をえる機会となる。なんとしても成功させたい」と意欲満々です。
県の中心都市アカリグアには、中小農家を支援する公的機関、社会主義農業開発基金(FONDAS)があります。エルネスト・ニーニョ県北部地域責任者(34)は、4年前に同基金が発足して以降、約4万人の農民が融資を受けたと説明。融資は「無担保で、返済は基本的に作物の納入で行われます。こうしたやり方が、農民から歓迎されています」と語りました。



社会主義農業開発基金ポルトゥゲサ県北部地域責任者、エルネスト・ニーニョ氏

耕作面積倍に
さらに、農民の生産意欲が高まったことで、「これまで種もまかれず放置されていた土地が耕作され、実際の耕作面積は小規模農民の場合、約2倍になりました」といいます。
肥料の生産や販売をほぼ独占していた農業関連企業が2年前に国有化されたことも大きな変化でした。国営の新会社アグロバトリアは、肥料の大幅値下げを断行。「1キロ50ポリバルだった尿素肥料は19ポリバルになった。こうした政策すべてがわれわれへの強力な支援となっている」とプエルタさん。
ボルトゥゲサ県は、大統領選でのチャベス支持票が7割を超え、県別で第1位を記録しました。
なかでも、農村部での支持率は高く、エステジャルでは78%でした。
(つづく)(ボルトゥゲサ県アカリグア=菅原啓写真も)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2012年10月21日付掲載



農業の生産を応援することは、自由競争のアメリカでもやられている事ですね。自国の食糧を安定的に確保することは戦略課題です。
肥料の生産や販売を国有化して値下げしたって事が農家への支援になっているとの事。

日本でも、農産物の価格保障や農業従事者の所得補償と合わせて、農耕器具や肥料などのねだんをさげる事にも国が応援して欲しいですね。
コメント
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