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歴史・文化・環境をめぐる学術的話題から、映画やゲームについての無節操な評論まで、心象スケッチを連ねてゆきます。

人文学系情報発信型ポッドキャスト「四谷会談」第20.1回 思想としての生態系と"絶滅"1

2015-10-03 04:38:07 | ※ 四谷会談
金木犀の薫るなか、大学では新学期も始まりました。皆さま、いかがお過ごしでしょうか­。「四谷会談」第20.1回をお届けします。
今回は、20回記念に相応しい、「絶滅」をテーマに議論します。先頃、会談メンバーとも­繋がりのある青原さとし監督による、相馬移民の歴史を追ったドキュメンタリー映画『土徳流­離』が完成、東京の築地本願寺でも試写会が行われました。会談メンバーも駆け付けて­拝見しましたので、前半はその振り返りから。列島社会における移動の問題、真宗民俗の具体相、信仰の問題、そして災害や環境について。メンバー個々人が、自分の生と重ね合わせながら語ってゆきます。
後半は、雑誌『現代思想』9月号の特集を手がかりに、「絶滅」を思想としてどう扱うかを意見交­換。人間は生命である限り、常に個体としての「死」と、生物種としての「絶滅」と、隣り合­わせに存在しています。しかし日常の思考からは、多くそのことが排除されていたり、意­図的に想起しなくなっていることが多い。それがいかなる問題を孕むのか、また、「絶滅­」を思考することでどのような可能性が開けるのか。冷戦下の体験や心性のありよう、優生思想と人間の「耐用年数」、日常生活のなかの「絶滅」の問題などから考えてゆきます。よろしくお付き合いくだ­さい。

《第20.1回 収録関係データ》
【収録日】 2015年9月25日(金)
【収録場所】 上智大学7号館9階北條研究室
【収録メンバー】 山本洋平(司会・トーク:英米文学・環境文学)/工藤健一(トーク:歴史学・日本中世­史)/岩崎千夏(トーク:日­本文学・中国語)/天野怜(トーク:歴史学・中国近代史­)/堀郁夫(トーク:株式会社勉誠出版編集部)/北條勝­貴(技術・トーク:歴史学・­東アジア環境文化史・心性史)
【主題歌】 「自分の感受性くらい」(作詞:茨木のり子、曲・歌:佐藤壮広)
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