CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】失敗図鑑

2018-12-08 21:42:36 | 読書感想文とか読み物レビウー
失敗図鑑  著:大野 正人

子供向けの本でありました
漫画調でもないが、イラストとひらがなをふんだんに使った
大変読みやすいテキストで、偉人たちの失敗を
あれこれと書いて、また、その失敗を乗り越えることの大切さ
失敗することは怖くないというのを諭すと
非常に大切なことをしている読み物でありました

大人の自分が読んでどうしたと
偉そうなことをいえることもないのだけども、
様々な偉人たちが、立派なことをしたけども
それ以上に酷いというか、大変な目にもあっていた
また、くさるような失敗もあったんだが、
それを乗り越えたんだから、君も頑張りなさいと
まぁ、そういうお話になっているわけでありまして
ベーブルースが悪童だったのに
神父さまに諭されて立派になったというのは、
手垢がついたというと失礼だが、
いかにもよくある話だなと思い、
最近こういうのを聞かなくなったように思うのは、
生まれがそのあとに与える影響をより強くしているからだろうかと
ちょっと暗いことを考えてしまったのでありました
アメリカンドリームめいたことは
もうないのであろうかしら

偉人のエピソードは有名なものも多くて、
変わったところでは、ココシャネルや、野口英世、二宮尊徳まであって
道徳の教科書めいた内容にほっこりしたのでありました
なんだかんだ、こういうものを読んでいると
これを大人版にしたのが、朝ドラだとか
大河ドラマだとかじゃないかと
それを大人といっていいのかわからんが、
物語に諭されるという体験について
思わされたのであります

夏の台湾北海岸を行く 18 三日目帰国の朝

2018-12-07 21:00:14 | 夏の台湾北海岸を行く(2018)
三日目の朝であります
帰国の便が午前中と、えらい早いために
朝のうちにちょっとそちこちをぶらぶらしただけで終了
正直、今回で最終回としてもよかったのだけども、
とりあえず二回に分けて三日目をメモっておきます


ホテルの近くがカメラ街だったので、
そのあたりからぶらぶら町歩き

カメラ街の一角、
この角度がステキだと思う

カメラ街の向いにある郵便局

反対側にある北門
すっかり道路が整備されて綺麗になってる

遠目に台北站が見える

そんなに早い時間でもなかったのに、
本当に人が少なくて驚きだったのでありました
月曜の朝なのに、台湾人は働かないのかなどと
失礼なことを考えてしまう
さておき、朝飯もどっかで調達しないとと思いながら歩くわけだが
久しぶりの台北なんだが、いつもこの界隈にしかいないなと
西門町から、やや南下してと、お決まりコースを行く


なんか凄いビル、KITTE?(違う)

中山堂
以前はここでお茶を飲んだというのもよい思い出であるが
当然、そんな朝早くからやっているわけもないのでスルーして先を行く


位置関係的に、もう少しあとだった気もするが
遠くに101が見える
台湾結構行くようになったが、101は一回しか行ってないなと思い出す
大安のほうはあまり行かないので、今度調べてみようかしらなんて
思ったりしながらようやく目的地に到着


兵隊さんがしっかり守っている

台湾総統府

アップにするとかっこいい

小英さんを見ることは当然叶わなかったわけだけども、
この数ヶ月後に選挙で大変なことになっていて、
今後の台湾がどうなってしまうのか
不安で仕方ないのだけども
このときは厳重な警戒と、青空に凄まじく映える総統府のステキさを
満喫したのでありました

台北駅から南側をぐるっと一時間ほど
時間つぶしのように探索したと
そんなお話でありました
それこそ時間もなくなってきたので、さっさと朝飯を食べて帰国しようと
急ぐのでありました

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岐阜かかみがはら航空宇宙博物館

2018-12-06 21:05:27 | 陶磁器を探す旅と名物
先日、ようやく行ってまいりました
岐阜かかみがはら航空宇宙博物館であります

以前からあったという話でありますが、
初めて訪れたのであります
目当ては三式戦「飛燕」
全面リニューアルというか、復元を行ったという
稀有な機体があるということで
ようやっと見に行くことができたのであります
もう、本当、すげぇかっこよかった

三式戦大好きな自分としては、もう、たまらんのでありましたけども、
だいたい、滝沢聖峰先生が悪いのだが、
知ったか知識で、マウザー砲だの、なんだのと盛り上がりながら
観てきたのであります、もちろんマ式なわけあるはずもないが、
復元された生のまま、塗装なしというのが
もうガレージキットなんじゃねぇかと思うような
すげぇかっこよさで、本当にもう、老いた両親とともでなかったら
1時間くらいずっと見ていたいとか思うほどでありました

と、まぁ、一人盛り上がって、写真まで撮ってきたので
台湾旅行記よろしく、少し紹介させていただくのであります


三式戦飛燕

エンジンが液冷のためノーズ部分にギザギザがあるのがステキ

そしてギザギザの正体、ダイムラー・ベンツ製のエンジン
かっこよすぎるわ


バックショット、鈍色が渋い

上から見た図

お分かりいただけただろうか?
後尾の日の丸が照明で再現されていて、このあたりもかっこよすぎる

保存を目的としたため、あえて塗装をしないで
生のままの機体を見せるという
この展示への思いも綴られていて、大変ありがたく観たのでありました
ああ、本当に、凄いかっこいい

ちなみに、



十二試艦上戦闘機(A6M1)
風立ちぬでも有名な、ゼロ戦の前身であります
こっちも空中展示となっていて、かっこいいのでありました
横を眺めて歩いていくと、本当に飛んでるみたいに見えて
かっこいいのである

こんなわけで、二次大戦エリアの充実っぷりが見事でありまして、
もう一度じっくり観に行きたいわと思ったりするのであります
子供向けイベントの日だったのに、独り者のおっさんがたくさん居たのが印象的で
趣ぶかい見学となったのであります


おまけでもないけど、レシプロ機構模型もあって
動作を見ることができたのもステキでした
昔、これのGIF画像があったなぁとか思い出した

ともかくステキすぎるので
二次大戦機にわかファンとして、おすすめしたくてたまらん
素晴らしい展示であると記しておくのであります

【読書】エンジェル投資家

2018-12-05 21:34:42 | 読書感想文とか読み物レビウー
エンジェル投資家  著:ジェイソン・カラカニス

エンジェル投資家である著者が
その手練手管と、これまでやってきたことを
殴り書いたような本でした
翻訳もその勢いに当てられたのか、
えらい誤字が多くて辟易してしまったのだが
内容としては、そんなもんだろうかなと
随分景気のいい話に驚いたのであります

最近読んでいた投資関係の本については、
コツコツとリスクを分散してというお話なのであるが、
これについては、必ず失敗するけど、バットを振らないとホームランは打てないと
ともかく投資を繰り返すことを推奨しているのが興味深い
なにごとも、やってみないとわからないし
そこで学ぶものが多いというのが論旨なのでありますが
本人も、相当にあれこれ手を出してきたらしく
失敗もあれば、成功もあり、特にウーバーの成功は
恐ろしく凄まじいものだったようで、
その成功をもってして語っているので
そんな成功が、そうそう転がっているはずもないから
冒険記のように読むのが正しいんだろうかと
思ったりもしたのであります

投資の根幹はプロジェクトの如何ではなく、
その人それを観よというのは、なるほどと頷くところ
投資は人にするという信念が
成功を呼び寄せていたのは確かなようでありまして
そこに学ぶことがあるなと思うのでありました
付き合うなら、人を見てというのは
きわめて当たり前だけど、難しいところでありますな

また、投資される側への意見というか、
投資家の自分はこういうところを観ているんだと
それを諭すような内容でもあるので
なかなか興味深いところもあり、
この世界で生きていくことの恐ろしさというか、
まぁ、最終的にはポーカーの腕前の話になったから
この人は、たまたま成功した山師なんじゃねぇかなと
そういう印象も受けたのだけど
その成功を引き寄せたのは本当なのだから
これもまた、正しい姿なのかもしれないと
まねできない、面白い話として読み終えたのであります

【読書】折りたたみ北京

2018-12-04 20:57:29 | 読書感想文とか読み物レビウー
折りたたみ北京  作:ケン・リュウ

作としたけども、実際は編者であって、作者は7人の中国人SF作家であります
いずれもSF短編なわけでありますが、なかなか読み応えがあって
非常に面白く読めたのでありました

SFへの素養や、知識が不足しているので、
ただただ漫然と楽しむだけに終わってしまったのが
ややもったいないと、自分の読書ながらに思うのだけども、
想像を科学で補うといった感じで、
いかにも夢のあるSF世界が広がっていて
非常に面白いと感じたのでありました
中国のSFというわけなんだが、どこが中国っぽいかと
そのあたりについて、そもそもほかのSF知らないからなぁと
思わずつぶやいてしまいたくなる感じだったのだけど、
先日読んだ円城塔が、完全にこの手だとわかって、
自分はSFというものが好きなんだなと
唐突に披瀝される物理や化学の知識が楽しくて仕方ないと
情報処理めいたないようも含めて、大満足だったのでありました

いくつも短編があって、どれもこれも
ディストピアめいた香りもあるけど、そんなに絶望しない内容なのが意外で、
どこかに救いといえばいいのか、何か明るいものが見えるようだというのが
ステキなところでありました
いくつも面白い短編があったけども、「円」という題名の、
秦の始皇帝を題材にとって、暗殺者のケイカとのやりとりを
数学に置き換えて見せるというのが、凄い面白くて、
電卓とはこういうものだったのかと改めて教えられたようで
非常に満足度が高かったのでありました

そうかと思えば、表題作である「折りたたみ北京」も
近未来的な都市の描写でありながら、そこに住む人たちの人間性といえばいいのか、
ドラマともいえる物語それこれが、いかにも人間くさくて、
また体制のようでもあるのかと、中国っぽさだけではなく
万国に通ずる息苦しさなんかも味わえて趣深い内容でありました
言葉を封じられていく物語もあって、
これはあまりにも中国を風刺しすぎているようにも思えて
ちょっと慄いてしまったのだけども、
着想として面白いなと感じるばかりであった

そんなわけで、SFって面白いんだなと
今年はよくよくSF小説をいっぱい読んだ年だったと
思い返したりしながら、年末に向けてよい読書だったと
メモっておくのでありました

【読書】日本発「ロボットAI農業」の凄い未来

2018-12-03 21:39:51 | 読書感想文とか読み物レビウー
日本発「ロボットAI農業」の凄い未来  著:窪田 新之助

AIとロボットを農業に生かすプロジェクトについて、
その実際を解説した本でした
既に、様々なトライがなされているようで、
その嚆矢となったものや、現状なんかを説明している
なかなか面白い本でありました
具体的に、AIに何をさせているか、
センサー技術を使って、どのようなデータを集めて、それをどう加工し利用するか
そんなことを書いていて、これだけ読んでいると
新しい農業というのが始まって、大変なイノベーションが、
なんて思ってしまいそうなんだが、
実際、現在それらのことが続いているのか、
本当にもくろみどおりに結果が出ているか
ちょっと怪しいなとか、斜に構えて読んでしまったのであります

実際に、夢というか、設計としてはステキなところで
ずっと勘に頼ってやってきたことを正確な数値をとることで
なんとかしていこうというお話なのでありまして、
そのこと自体にまったく反論はないのだけども、
これらもまた、データをためてから、初めて効果が発揮されるであろう
そんな内容であるため、一刻も早く手をつけるのは確かだが
手をつけてから、軌道に乗るまでは相当の時間がかかるんじゃねぇかなと
思ってしまったりした次第、工業製品と一番違うところは
年に一回しか(そうとも限らないけど、少なからず影響はあろう)栽培できない、
だからデータをためるにしても、相当の年月を要するというところであろうと
勝手に思ったりしてしまうのでありました

一方、ビッグデータとAIはおいといて、ロボットはどうなんだというところが
こっちはなかなか面白そうであるものの、
草刈をするルンバという計画が果たしてどこまで進んでいるのか
確かに、農家にとって、一番の労働は草刈だったりするなぁと
家庭菜園に毛がはえた程度の経験でも思うところが、
凄い素敵になるとすれば、なかなかと感じたのでありますけども
草を刈るというのが思った以上に凄いパワーが必要とか、
毎日動かすほど、燃料代が大丈夫だろうかしらとか
あれこれ考えたりしてしまって、なかなかどうして、
どれも面白そうで、凄そうなんだが
結果が書かれていないので、なんともやきもきするのでありました

日本で凄いという論調にしているけども、
実際は研究や実験段階の話ばかりで、
果たして本当にそうなるのか、書かれていることで当たりそうというと失礼だが
怖い未来としては、いっせいに農家が廃業するという
ごく近しい未来の姿くらいでありまして、
それをなんとかするために、
本当にAIやロボットが活躍してくれるであろうか
そのために、必要なのは、代替人材や労働力というものであって、
新技術を使いこなす人員がいないということもふまえて、
なんか難しいと感じたのでありました

まったく賛成はしないが、手っ取り早いのは
労働力を海外から調達というのは、
わかりやすいなぁとも思ってしまうのである

西郷どん  西郷立つ

2018-12-02 21:04:24 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「西郷どん」
視聴完了であります
あれよあれよと動乱に踏み出した
そんな感じでありましたけども、
このあたり、描き方が難しいよなと思うのである

結局は、監視があだとなって追い詰めたと
そういうお話になってしまったのが
物悲しいことこの上ないのだけども、
世の中、あんなにわかりやすくもないけど
本当にそうだと思うのである
なんといったらいいか、追い詰めてしまうのだな色々と
仕事を思い出すようで、鬱々としてしまうが
ともかく、そういうものを観たと感じたのでありました

ほのぼのと温泉シーンもはさみつつであったけども、
半次郎が次期リーダーのようでもあり、
革命家のようでもあるというあたりが
大変なところであったなと感じたりしつつ
もう、どうしようもないという西郷どんの姿が
なんとも悲しい限りでありました
回避する道というのは、
どうしたら用意できたのかしら
あるいは、本当に朝鮮に出兵するという手段で
なんとかしようと考えていたんだろうかとも
かんぐってしまいたくなるのであります

軍隊崩れというのをどうしたらいいか、
これに頭を悩ませるのは
いつの時代も、どんなときでも同じなのだなと
改めて思い知らされるのでありますが、
大久保の悩みもわからんでもないけども、
実際、西郷をどうしようと考えていたのか
そのあたりが、わざとなんだろうけど
不明瞭な感じで、やきもきしてしまうのでありました

ともあれ、あれよあれよと西南戦争となってしまうようで
次週、そして、その次とどんなやりとりで終わるのか
楽しみにしつつ、もう年の瀬だな、年賀状書かないとなぁと
思ったりしている昨今であります

【読書】文字渦

2018-12-01 20:49:40 | 読書感想文とか読み物レビウー
文字渦  作:円城 塔

大好きな作家の一冊であります
新刊が出たと楽しみにして、ようやく手に入れたので
わくわく読んで、毎回のごとく、振り回されて満足したのでありました
この人は何を言ってるんだろうかと、
わかりやすく意味不明な言葉が羅列されていく楽しみが
またまた満喫できた一作だったと思うところ
とはいえ、ちゃんと順序だってというと
きわめて失礼なのだけれども、文字のあり方を歴史と混ぜつつ、
SFにしたり、推理小説にしたり、
さらには、文字を抽象概念といえばいいのか、形而上の何かに昇華していて
非常に面白かったのでありました
そういう考え方も、できないこともないこともない
そんな塩梅で、わくわくしたのでありました

秦の始皇帝が行った漢字の統一を紐解くにあたり、
文字というものがなんなのか
そこに意味を載せたり、音を載せたりするということは、
すなわち、ルビをふることと一緒であったり、
コンピュータにおける文字コードの問題とも同様であったりと
そんな発展をさせて物語が展開していく
その視点が素敵すぎるだろうと、感心しきりに読みふけったのでありました

まったく読めない字がいっぱいでてきて
どうやって作ってたんだろうかなと思ったけど、
これもまた、文字コードの話になったところで
やっとわかったわけでありますが、
おそらく、独自フォントというか、ある種の文字ジャックを行って
表示させていたんであろうとか、外字入力といえばいいか
ともかく、えらい手間といえばいいか、すごいことをしたものだなと
感心しきりだったのであります

しかし、書かれていた通り、
今となっては、文字というものは電子データとなった今、
鉛筆のかわりがPCであるというだけのことであって、
意味や、その存在にはなんら影響がないというのも
もっともなことだと思わされたりして、だから何がという答えなんぞ
あるはずもないけど、面白いことを思いついたような
思い知ったような気分にひたれて、非常に有意義な読書になったなんて
感じたのでありました

犬神家パロの話については、若干というか、相当に無理があるだろうと
つっこみを入れたくなってしまったのだけど、
探偵が、あまりにもそうだと言い切っていると
そういうものかなと、物語に押し切られたというか
ばかばかしさに笑ってしまったようにもなって
なんとも、楽しい読書となったのでありました

文字を淫するみたいな感じで、
ある種の愚弄ともとれる文字遊びが、言葉遊びを超えて楽しめる
よい一冊でありました