物語のおわり 作:湊 かなえ
連作短編の物語でありました
一遍の未完成小説が、さまざまな人たちの手をわたっていき、
その都度、終わりが紡ぎだされて、連なっていくという
面白い趣向が楽しめました
物語そのものの終わりも気になるものの、
そこに至る進行形の人間ドラマが面白くて、
ついつい考えさせられるというか、
描いているのはありがちな「夢と葛藤、その手前にある邪魔」なんていうものなんだが、
それぞれの立場によって、出てくる内容のどこが敵とえばいいか、
かたき役となるかが入れ替わっていって、
非常に面白い読み方ができて楽しい
本来物語とはそういうものなんだなと
決めつけて読む面白さではないものも
なんとなし感じられてステキなのでありました
もっとも、そういうことが本筋ではなく、
北海道を舞台にした、旅人達がその場で出会うことで
何か、人生を拓いていくと錯覚してしまう、
独特の岐路が鮮やかに描かれていて、
結局は、自分がどうしたいか、どう思っているかという
願望の表れなんだなとも思えてしまうのだけど、
それをドラマとして認識してしまい、
これによって、物語が作られていくんだなというのが
まぁ、なんとも楽しいことこのうえないのでありました
嫌な展開が待っている小説かと
はらはらしていたのでありますけども、
人間ドラマをじっくり楽しめる内容で、
共感も反感も覚えつつ、
なによりも、この物語の終わりを堪能できたので
非常によかったと、読み終えて満足にたゆたうのでありました
連作短編の物語でありました
一遍の未完成小説が、さまざまな人たちの手をわたっていき、
その都度、終わりが紡ぎだされて、連なっていくという
面白い趣向が楽しめました
物語そのものの終わりも気になるものの、
そこに至る進行形の人間ドラマが面白くて、
ついつい考えさせられるというか、
描いているのはありがちな「夢と葛藤、その手前にある邪魔」なんていうものなんだが、
それぞれの立場によって、出てくる内容のどこが敵とえばいいか、
かたき役となるかが入れ替わっていって、
非常に面白い読み方ができて楽しい
本来物語とはそういうものなんだなと
決めつけて読む面白さではないものも
なんとなし感じられてステキなのでありました
もっとも、そういうことが本筋ではなく、
北海道を舞台にした、旅人達がその場で出会うことで
何か、人生を拓いていくと錯覚してしまう、
独特の岐路が鮮やかに描かれていて、
結局は、自分がどうしたいか、どう思っているかという
願望の表れなんだなとも思えてしまうのだけど、
それをドラマとして認識してしまい、
これによって、物語が作られていくんだなというのが
まぁ、なんとも楽しいことこのうえないのでありました
嫌な展開が待っている小説かと
はらはらしていたのでありますけども、
人間ドラマをじっくり楽しめる内容で、
共感も反感も覚えつつ、
なによりも、この物語の終わりを堪能できたので
非常によかったと、読み終えて満足にたゆたうのでありました