CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

工芸 青花 11

2019-03-23 19:25:24 | 陶磁器を探す旅と名物
読書といってもよかったんだが、
知人から薦められるままに読んだというか、見た本であります
骨董までは至らぬものの、陶磁器になみなみならぬ興味を持つ身分として、
こういったカタログのようなものを見るというのは
これもまた、眼福であると改めて思い知ったのでありました

内容では、山茶碗の特集が組まれていまして
これが一等面白かった
お店と付き合っての骨董狂いをしていないので、
こういった言葉ややりとりは知らないままなのだけども、
文章で解説される山茶碗のこれまでと、今、
そこに趣向をそそられた人たちの言葉というのが
いちいち、心に響くようで、とても楽しいのでありました

雑器といっても差し支えなさそうなそれなんだが、
だからこそ、美意識がとても重要になるというところが肝要で、
何々名物だとか、来歴がどうしたとか
そういうことではなく、この見込みがいいな、
釉薬のここがどうした、姿形に惚れた、
そんな自分の基準においてはっきりと好きだというもの
それが集約されたもののようにも見えて
大変興味深かったのでありました

いや、はっきりいうと、好きなんだな

そういうわけで、六古窯をルーツとしそうな、
東海地方限定で作られ、あまつ、使用されていたという
山茶碗ジャンルに大変胸打たれることとなったのでありました
凄くいい、自然釉最高、結局そういうことなのである

そんなきわめてよろしいもののほかにも、
西洋タイルの話が掲載されていて、こちらもかなり興味深かったのでありますが
好事家向けというと語弊があるけども、
好きな人が、好きだということを表明している
そんな本を読むのは、共感できるジャンルの場合
とてもよいものだと感じられて
読めたことに感謝したのでありました
しかし、凄い高価い本なんだなこれ