CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】イベリコ豚を買いに

2018-01-20 18:09:27 | 読書感想文とか読み物レビウー
イベリコ豚を買いに  著:野地 秩嘉

題名の通り、なぜだか、
イベリコ豚を買うことにしたノンフィクション作家の
これまら、ノンフィクション作品といったところ
興味深いというか、大変面白い内容でありました
場当たりといってはなんだけども、
四苦八苦しながら、イベリコ豚を買うことになり、
それを何かしら商業に乗せられないかと
今度は、イベリコ豚を売ることを考えていくと
会社を興すというか、新しい商品を作ると
そういう取り組みについて、また
四苦八苦するという姿、そこで得たものを書いた
なかなか熱い本でありました
今読んでも、おおっと思うんだが、
もっと若い頃に読んだら、さらに興奮したのではないか
そういう熱量があるのであります

この本によれば、日本で呼ばれているイベリコ豚という物体は、
どうも本物ではない、と言っても差し支えないようでありまして、
本物のスペインにいるイベリコ豚は
それはそれはとんでもなく旨いものらしく
読んでいるたけで、凄い食べてみたくなったのでありました

この本にあるとおり、
突然というか、或るとき日本でイベリコ豚という名称が
一人歩きというかブームとなったのは
なんとなし記憶にありまして、
実際にそういうものが、あっちこっちで売られていて
自分でも、これがイベリコかとか言いながら
食べていたなと思い出されたのでありますが
これで作った生ハムの旨さだとか
その歴史、本物の定義というのについて
スペインで出会った職人や大きな会社の経営者と話しながら
掴んでいくというのがとても楽しそうで、
また面白いのであります

内容中で、やたらお金に関するところについて
何か書こうと努力というか、意欲を燃やしているように思う部分が
ちょっと多すぎると感じたものの、著者独特の考えから、
商用、経済についての発見と興奮が伝わってきて
いいなぁと思えたのであります、
まぁ、そういう偉そうな感想を覚えながら
自分の仕事が、ここに書かれていたほど
真摯で、大変なものであるかというのは
この際おいておくとして、生きるためというか、
働くということの大変さというものが得られた
そういう一冊のように思えたのでありました

ともかく、この豚食べてみたいんだが
調べたら、今は手に入らないようで
ちょっと残念でありますが
まぁ、そういうものなんでしょう