CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】吉田松陰 真の教え

2018-01-08 21:02:43 | 読書感想文とか読み物レビウー
吉田松陰 真の教え  著:川口 雅昭

吉田松陰にまつわる文書や、本人の言を取り上げて、
その解説をした本でありました
激烈に過ぎた人生を走り抜けた人と、
私の中で、狂人に近いものとして記憶している松蔭先生でありますが、
ここで取り上げられているのは、
そういった、激烈極まりないそれこれではなく、
教育にクローズアップした、人間の正しさとあるべき姿への言葉で
非常に染み入るというか、これは教師という人が
手本とすべき言葉であるなと
著者が選んだことに納得しながらの拝読でありました

もう、松蔭先生よりもだいぶ長く生きているけど
当然、あんなに激しく勉強していない身分では、
それをどうこう言う資格というか、気概ものないのだけど、
言っている正しさは、いわゆる儒学に根本があるようで
孟子の引用も多くて、いわゆる儒者であるなと
思わされるのであります
それが、礼にこだわるそれこれではなくて、
もっと実地に基づいた、実際人間としてどうあるべきか
そこに正しさがあれば、成せるという一心に尽くされていて
人間がどうあろうとすれば、どうなれるかと
それを懇切丁寧に、そして繰り返して
自分にも言い聞かせるように伝えていたのではないかと
思い知らされたのでありました

注目点というか、ひとつの特異点として、
女子教育への言及という部分がありまして、
松蔭が、女子教育に力を入れていたと解説している部分がありました
これは、母親というものが子供をまず育てるのだから、
婦女子にも教育をすべしというところが
根底にある話なんだそうで、なるほどとも思いつつ、
ただ、そこで教えるものは、どういう内容であったか
それは、現代のいう女子教育と、なぜか背反するのでないかなどと
いらんことを考えてしまったのであります
そういうことではなく、教育というそれそのことが
とても大切だといわれているのだから、
私のいっているのは、的外れなうえに、つまらないことだと思うんだが
なんか、思ってしまったのであります
松蔭先生にはなれんなぁ

と、まぁ、つらつら思いついたままに書きつつも
とりあえず孟子を読んで、それを実践したら
少しは近づけるのではないかと思ったりしたのであります