![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/94/0d55ad423e0729c0e20ebd2b682b097a.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/89/c6ef671bde92966bfb0d48a6b02fa88e.jpg)
第2次大戦中のアウシュビッツ収容所から脱走して生き別れ、39年後に再会
を果たした実在する一組の男女の数奇な体験をモデルとしたドイツ映画です。
東京では8月4日からでしたが福岡でもやっと8月下旬公開となりました。
1976年のニューヨークで、夫と娘と幸せに暮らしていたハンナ(ダグマー・マン
ツェル)は、偶然見たテレビ番組を見て驚きます。死んだ筈のかっての恋人トマ
シュ(レヒ・マッキェヴィッチュ)がインタービューを受けていたからです。
1944年、ポーランドの強制収容所で、悲惨な境遇の中で出会ったハンナ(アリ
ス・ドワイヤー)とトマシュ(マテウス・ダミエッキ)は恋に落ち、命がけで収容所
を脱走しますが、その後の混乱の中で離れ離れになったのです。
それから30年以上が過ぎたニューヨークで、ハンナはある日、テレビに映って
いるトマシュの姿を目撃したのです。
かつての恋人と再び会いたいと、ハンナはトマシュを探し始めるのですが・・・。
奇跡的な実話の映画化なのが何よりも強い印象を与えてくれます。女性監督
アンナ・ジャスティと、脚本も女性のパメラ・カッツですが、ユダヤ人差別、強制
収容所の内部も、その悲惨さが画面外から想像されるような描き方で上手い
し、収容所での恋愛もいい描写です。さらに過去と現在という二つの時間軸の
交錯もいい演出だと思います。
逆に気になるのは、別れ別れになった二人の軌跡の描き方が淡白なので、再
会シーンがいま一つ盛り上がらないことと、ハンナ役を二人の女優さんが年代
に分けて演じていますが、どこからどう見ても別人としか見えないのが出来ばえ
に対して致命的と思います。いい題材なのにとても残念です。
(8/27 KBCシネマ 3日目 13:55の回 23人)