'97年のテレビドラマに始まりこれまで3度の劇場版が公開され、2本のスピ
ンオフ映画を送り出しシリーズ完結編です。
ラストでは、すみれは署を辞めちゃうのか?青島は死んじゃうの?とファンの
間で話題になっていたようでした。
湾岸署管内で開催中の国際環境エネルギーサミット会場で誘拐事件が発生
し、その後被害者が射殺体で発見されます。しかも殺害に使われたのは、警
察が押収した拳銃だっから大問題です。
緊急招集された捜査会議では、すべての捜査情報を鳥飼管理官に文書で提
出するという異例の義務が課され、所轄の捜査員は一切の情報を開示されな
いまま捜査を進めなければならない異常事態。
そんな中で第2の殺人が起き、続く第3の事件では署長の息子が誘拐されて
しまい・・・。
織田裕二、深津絵里、柳葉敏郎らレギュラーキャストのほか、前作から加わっ
た小栗旬、伊藤淳史らも出演、水野美紀も復活していますし、一寸だけ顔を
見せる著名俳優は香取慎吾をはじめズラリです。
監督はテレビを含めて劇場版の監督を務めてきた本広克行。撮影はこの作品
を撮り上げた後に逝去した小林すすむの遺作でもあります。
先週からの全国興行成績を見てみると、邦・洋画すべての作品を押さえてトッ
プを走っているようで、それは素晴らしいことではあるのですが、この映画こそ
娯楽映画の真髄を発揮して欲しかったとつくづく思います。
勝てば官軍では困るのです。少なくとも第1作、第2作はそれなりに面白いと
思いましたが、肝心の最終編は顔見世だけは賑やかですが、お話が判りづら
いし、悪ふざけがが多くていただけません。
本来はお固い世界の話ですから、緊張をほぐすためにお笑い場面の挿入は判
るのですが、今回はほとんどがスベって感情移入を阻害していますし、ロート
ル3人組のシーンなど不必要の極みです。
最後のバスのシーンなんてどこからあんな発想になるのか不思議だし、全般
的に警察内部の描写もあまりに非現実的で、警察署の内部はこんなものかと
思われると困ったものです。
一番良かったのはエンドロールだと言えばあまりにも皮肉でしょうか・・・。
( 9/12 TOHOシネマズ天神 6日目 12:30の回 69人)