「父、帰る」のアンドレイ・ズビャギンツェフ監督か作品です。ロシア北部の小さな
町に住むコーリャは自動車修理工場を営んでいますが、権力を振りかざす市長
がコーリャの工場敷地を強引に買収しようとします。その両者の対立を軸に展開
する人間ドラマで、2014年のカンヌ国際映画祭で脚本賞、ゴールデングローブ賞
では外国語映画賞を受賞し、第87回アカデミー賞の外国語映画賞にもノミネート
された作品です。
久し振りにコクがあって面白いロシア映画を見ました。しかも重厚な演出で最後ま
でグイグイ引っ張って行き、テレビでは真似が出来ない描写や迫力の自然描写も
あります。悪徳市長はどうなるのか、モスクワから応援にきたが帰ってしまう友人
の弁護士、無実の罪に落とされる主人公も一体どんな結末になるのか心配です
が、ラストでぶった切るのも一つの手だなと思い、画面外のことを想像しながら面
白く見終わりました。