人生の最後の選び方というテーマをユーモラスに描き、第71回ベネチア国際映画祭で
観客賞を受賞したほか、いくつもの映画祭で受賞しているイスラエル映画です。
延命治療や安楽死に加えて認知症など、老いと真正面に向き合いながら、ユーモアを
交えて考えさせられるユニークな作品と言えましょう。
いくつかの挿話については書きませんが、お笑いを含めてあっさり描いて行きます。そ
れを見ている側に、大きな問題提起を投げかけているのです。特にラストが良くない、
後味が悪いという人もいますが、物語に笑いを交えて描いているだけにラストの切なさ
が倍加します。
私も若い時には死なんて考えたことも無かったのですが、最近は死について否応なしに
考えさせられます。すっきり綺麗に死のうと思えば、私自身やり残していることの多さを
思い出させますが、この映画はそんなことなどのキッカケになること請け合いです。