曜日のない暮らし

日々の暮らしにあるささやかで素晴らしい瞬間
暮らしと心を癒してくれる生き物たち
山本弘三の写真を中心にした日記帳

迷蝶 クロマダラソテツシジミ

2019年09月30日 | 日記

今日の花

白彼岸花  白い彼岸花と言っても純白ではありません。赤い色素が少しだけ残っています。

 


 昨日、迷蝶のリュウキュウムラサキを捕り逃したので今朝から同じ所で探してみましたが残念ながら見つけることはできませんでした。きっと数日は同じ所にいるはずなのですが、とこか茂みの中に止まっている状態では見つけ出すことはできません。諦めて別の迷蝶であるクロマダラソテツシジミを見に行きました。この蝶を探すのは簡単です。食草であるソテツの植えてある所へ行けば大概その周りにいます。今年初めての所へ行ったのですが予想通り沢山いました。このクロマダラソテツシジミと言う蝶はもともと南の方に生息する蝶ですが、同じ場所にとどまらずどんどん生息域を広げてゆく拡散型の蝶です。南の蝶なのに毎年北へ北へと生息域を広げてゆきます。本州においても冬以外の季節には温度的に生息が可能なのですが越冬するには少し温度が足りないらしく、周防大島でも越冬したことはありません。夏から秋にかけて繁殖したクロマダラソテツシジミは冬の間にすべて死に絶えます。アサギマダラのように元いた南の島を目指して帰って行くことはないようです。私が蝶に関心を持つようになって13年ですが、ここ大島には毎年連続してやって来ています。でも冬を越すことが出来ていないので定着種とは言えません。毎年見ることのできる普通の蝶ですがまだ迷蝶扱いです。似たような生態を持つウラナミシジミもこの辺りでは越冬ができませんが毎年南から北上して来てほぼ定着種と認められています。温暖化と共にクロマダラソテツシジミもやがて定着種になるのかもしれません。

 


ソテツの新芽で育つクロマダラソテツシジミ

 

 

 

トウワタにやって来るカバマダラ

アシナガバチはトウワタの花の蜜が大好きです。カバマダラの幼虫はこのトウワタの葉を食べて育ちます。時にはたくさん卵を産み付けられるとトウワタは丸坊主になってしまうことがあります。トウワタにとってカバマダラは大変な害虫です。ところがアシナガバチがこのトウワタに来てくれると、アシナガバチは子育てする時に蛾や蝶の幼虫を子供に与えて育てますのでアシナガバチはカバマダラの幼虫が葉に付いているとそれを肉団子にして自分の巣に持ち帰ります。トウワタにとってアシナガバチは蝶の幼虫から食べられるのを守ってくれる味方なのです。カバマダラにとっては子供が食べられてしまう天敵なのです。トウワタはアシナガバチの好きな蜜を与えて呼び寄せて自分の身を守っています。生き物たちの関係は微妙な形でつながっているようです。

 

 

 

 

アゲハチョウを捕食するジョロウグモ♀

蜘蛛は肉食性の動物ですから大概の昆虫は食べます。その巣にはいろんな虫の残骸が残っていました。トンボも食べたようですね。蝶だっておご馳走なのでしょう。


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