医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

猛威が接近!

2017-09-17 04:45:05 | 薬局
臨時ニュースの発表がある。

経済産業省が9月15日に「薬局における待ち時間を短縮する薬剤の販売方法の導入に係る医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の取り扱いが明確になりました ~産業競争力強化法の『グレーゾーン解消制度』の活用~」と言う発表があった。
内容を簡単にまとめると薬剤師が患者に薬剤の調製前に服薬指導を行い、調剤した薬剤等を郵送などでお届けできることがグレーじゃなくなったって事である。
以前から、この問題についてはグレーな部分を指摘してきた。
メディカル・システム・ネットワーク(MSN)が、在宅の患者宅に点滴や経腸栄養剤などの重量がある薬剤をゆうパックでお届けする。
この前提として薬剤師が事前に服薬指導等を済ませている事としていた。
以前にも書いたが、ある雑誌の記事には厚生労働省にも確認して、温度管理だけはきちんとするように指導されたとある。
法的に問題がないということは既に厚生労働省は認めているとなる。
ただ、グレーはグレーである。
そこで「経済産業省所管の事業分野の企業からの照会に対して、回答を行いました」とあるので、多少の不安をはっきりさせた形になる。
どちらにしてもこうなると新しいビジネスチャンスが拓かれる。
経済産業省の通知の文章にも「薬局における患者の待ち時間短縮のための新たなビジネスモデルの確立が期待されます」と書かれている。

さらに、ご丁寧に患者に薬剤が渡るまでの流れが図で示されている。
それによると病院から患者が最寄りの薬局に処方せんを持参する。
薬局では服薬指導を受けたらそのまま帰宅できる。
薬剤は後から調剤をして郵送される仕組みだ。
料金はWEB決済も付け加えてある。
その薬局のところには「最寄りの駅・本件の薬局」と書かれている。

こうなると駅中の薬局などはかなり有利になる。
通勤途中などで駅中薬局に処方せんを渡して服薬指導を受けてしまう。
後は自宅で待っていると”ピンポォ~“と薬が届く。
あらかじめクレジットカードで登録しておくと自動引き落としになる。
これは便利だ!

これって認めていいんですか。
って言うか、認められちゃいました。
こんな問題が経済産業省の内部で議論されていたって知っていたんだろうか。
この応用は、中小薬局にかなり大きな影響を及ぼす可能性がある。

さて、その発端となったMSNであるが16日の朝日新聞に「健保悪用 割安で薬販売」「薬局運営会社が社員に」の記事が掲載された。
これも中医協で叩かれるネタになりそうだ。

休みの日はあまりシリアスな話題は取り上げたくなかったが、どうも気になり過ぎる。
この話はどれだけの薬局経営者が知っているだろうか。
台風18号に匹敵する猛威だ。





目指すは薬学ブログ第1位
こちらもお願いします!
人気ブログランキングへ
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« さらに! | トップ | やばい手口 »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
情報ありがとうございます (ぱんや)
2017-09-17 11:36:23
連休前の金曜日に公表された。そこにも意図が感じられますね。

朝8時~夜の10時まで営業・無休。

これも、郵送等のサービスを行う上での条件になるのでしょうか?
返信する
するどい! (駒形和哉)
2017-09-17 15:35:27
ブログには書きませんでしたが私も気になっていました。
どういう意図があっての表示でしょうか。
これが条件とはありません。
また、薬剤師の服薬指導が終わっているので、従前と同じ処方内容に限るわけでもないようです。
返信する

コメントを投稿

薬局」カテゴリの最新記事