議論 de 廃棄物

環境・廃棄物問題の個別課題から問題の深層に至るまで、新進気鋭の廃棄物コンサルタントが解説、持論を展開する。

不法投棄通報マニュアル

2008年09月10日 06時05分49秒 | ニュースクリッピング
 宮城県から、不法投棄通報マニュアルというものが出されています。いつ、どこで、誰が・・・のような情報をちゃんと教えて欲しい、ということのようです。行政としても、そうしてもらわないと動きにくいのかもしれません。

 それにしても、こんなマニュアルを作っているとは、よほど不法投棄に悩まされているのでしょうね。
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土壌汚染対策など「環境負債」1000億円超す

2008年09月09日 05時55分05秒 | ニュースクリッピング
 上場企業が土壌汚染などの浄化費用を引当金として計上しているそうですが、その合計が1000億円を超えたそうです。日経新聞が東京、大阪、名古屋の1、2部に上場する約2500社を対象に調査した結果です。

 記事はこちらです。

 問題は、これらは先進的な取組みであって、普通の中小企業は何もしていないと思われる点です。さらにこれに、全国の不法投棄の除去費用を足すと、一体いくらになるのでしょうか。そしてその費用は誰が負担するのでしょうか。しかも同様の問題は、日本だけでなく世界各地で起こっているはずです。

 我々が世界から汚染を一掃し、安心して湧き水を飲めるようになるのは、いつの日のことでしょうか。
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プチオフ会

2008年09月08日 05時46分33秒 | ウィークリー・トピックス
 先週はプチオフ会をしました。やはり同じ世界?に住む者同士だからか、ほぼ初めてちゃんと話す相手でも盛り上がりました。廃棄物の話はちょっとだけだったのですけど。律儀にお礼のメールまでしてしまった(当たり前??)。

 その他、日経エコロジーの記事を作成、提出、姫路からの来客などなど。そして9/19(金)に行う半公開セミナーの準備をしていました。誰でも参加できるわけではないので、半公開と表現しました(ウェブにも情報は載っていません、念のため)。類似のセミナーを今年中にでも完全公開で実施したいと思っていますが、スケジュール的に微妙です。
 このセミナーのテーマは、不適正処理の実態と処理業者選定のコツです。社外のある方と共同で実施するセミナーで、告知後3営業日で100名以上の参加申込みという大反響でした。企画者の一人として嬉しいことなのですが、責任重大です。しっかり準備します。
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ワークライフバランスの調査

2008年09月05日 09時16分38秒 | ベーシックインカム
「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)に関する意識調査」について”が、内閣府から公表されました。

■理想と現実
いろいろポイントがあるようですが、例えば理想と現実の違いとして、

「仕事」優先を理想とする人は、2.0%にすぎないが、現実には約半数が「仕事」優先となっている。

だそうです。

■ワークライフバランスを推進するための方法
ワークライフバランスを推進するための方法として挙げられたのは、「「社長や取締役がリーダーシップ を発揮してワーク・ライフ・バランスに取り組む」が27.3%で最も多く、以下「無駄な業務・作業をなくす」(16.9%)、「管理職の意識改革を行う」(11.2%)、「給料を上げる」(11.1%)という順番だったようです。

■思うに・・・
・大企業でなら、経営者のリーダーシップや管理職の意識改革もできるでしょう。でも、中小企業は今の経営環境では正直難しいと思います。
・無駄な業務をなくすと効率が上がりますが、効率が上がった分だけ仕事が増えればおんなじです。しかも、効率が上がるといっても、全ての企業で効率が上がったとしたら(意味のない残業は減るかもしれませんが)、結局は振り出しに戻るような気がします。

■ベーシックインカムを導入すると
ベーシックインカムを導入すれば、「仕事だけでなく家庭も大事なんだ!!文句があるならクビにしてみろ!!」と、実際言うかどうかはともかく、そんな意識で働く人が増えるでしょう。そうすると自ずから経営者の意識も変わるのではないでしょうか。それでつぶれる企業は、厳しいようですがつぶれたほうが良いと思います。社員とその家族の生活・時間を搾取して生き残る会社は、社会によい作用をもたらしているとは思えません。それにつぶれても、とりあえず生活できるのですから。

そして、他の新しい起業を促したり、経営手法を改善するなどして、よりよい会社を増やしていくべきでしょう。ベーシックインカムは、このように社会の新陳代謝も促すはずです。
皆さんどう思われますか?自由で活力ある社会になるように思うのですが。
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妙なチェックリスト

2008年09月04日 05時36分36秒 | コンサル日誌
 すみません、諸事情により昨日はお休みしました。失礼しました

 廃棄物リサイクルガバナンスガイドラインに、中間処理業者を選定する際のチェック項目が載っています。このチェックリストをネタに、あちこちで話をすることがあるのですが、この中に変な項目があります。

例えば、

 「契約書を5年間保管している」

は良い(?)例です。しかもこれは、法令規定とされています。

●さて、これは誰が守るべき法令規定なのでしょうか?

正解は、、、

排出事業者が守る規定です。中間処理業者には契約書の作成、保管義務はありません(もちろん、したほうがよいのですが)。

●では、5年保管って、いつから5年なのでしょうか?

正解は、

これもしょっちゅう私が言っていることですが、“契約終了後”5年間保存することになります。

●では、中間処理業者の選定時に「契約書を5年間保管している」ことをチェックするとは、どういう意味なのでしょうか。

正解は、

「チェック項目を作成した方が、実際にちゃんとチェックしたことがない」ということを意味しています、よね。実際にチェックをしなくても、少し想像すれば分かることなのに。。。

これを本当に中間処理業者の現場で確認するのであれば、①契約終了後に確認に行く、②契約前や契約中であれば、他の排出事業者が契約を解除した後の契約書を確認することになります。そもそも中間処理業者には保管義務はありませんが。。。

■教訓
公けの機関から公開されている資料でも、100%の信頼をしてはならない。自らの目で確かめるべし!!
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日本環境衛生センターの特別講演をしました

2008年09月02日 06時00分37秒 | コンサル日誌
 先日、日本環境衛生センターで、特別講演「廃棄物マネジメントシステムの活用策と実践例」を担当しました。参加いただいた皆様、ありがとうございました。3日間の講習会のトリということで、責任重大でした。事務局の方にはとても良かったとおっしゃって頂いたので、ホッとしています。

 当日は話に熱が入ってしまい、法律の解説がなかったのにあっという間に3時間過ぎてしまいました。来週は同じ内容で福島の郡山でも行いますので気をつけないと・・・。今年はもうないと思いますが、来年も同じように実施するかもしれません。その際には是非ご参加ください。


 そうそう、福田総理、辞任しちゃいましたね。これで、次期政権は民主党になる公算がさらに高まったと思います。一回民主党にやってもらうのが一番だと思います。

++お知らせ+++++
「廃棄物管理の法と実務 お困りごと相談会」を定期開催しています。
廃棄物管理で分からない点をこっそり気軽に相談できます。詳しくは
以下サイトをご覧ください。
http://www.amita-oshiete.jp/service/000140.shtml
+++++++++++
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周辺住民への影響について

2008年09月01日 05時53分03秒 | ウィークリー・トピックス
先週は、報告書作成、日経エコロジー原稿作成(ほとんど進まず・・・)、セミナー準備と実施(これまでにない内容だったので、少々時間を掛けました)をしましたが、何と言っても処理業者の近くに住む方のお話を聞けたことが大きかったです。

■住民の方の感じ方
現地確認で重要なことは、「基準を守っているかより、周辺の住民の方がどう感じるか」であると常々強調していますが、今回はその意をいっそう強くしました。工場、現場では当たり前にある騒音、悪臭、粉塵は、「悪い業者と比べれば相当マシな方」であっても、そこにずーっと住んでいる人にとっては想像できないくらい迷惑に感じるものです。特に、自分の勤務場所が工場だったりすると、「少しくらい騒音があっても当然」と、感覚が麻痺してしまいがちです。山の中であればまず問題ない業者であっても、街中にあると問題が発生しやすいので要注意です。
実際、埃っぽくて窓を開けられない、洗濯物は天日で干せないという生活上の支障だけでなく、喘息、結膜炎、アトピー、そして精神的な苦痛という健康上の被害を受けている人もいます(因果関係は完全には立証されていませんが・・・)。特に低周波騒音については私も余り認識がなく、例えば、「低周波騒音にたいする一時的な対策」というサイトによると、「不眠、気分が優れない、頭が痛い、気持ち悪いなど普通、訴える気分の悪さよりもはるかにしんどく、寝る際も寝たいが寝れないなどその症状は深刻である」とのことです。おかげで、重機が動いている昼間は自宅では休まらないので、外出してようやくホッとしているそうです。

これって、立派な人権侵害です。

■コミュニケーション
もうひとつのポイントは、コミュニケーションです。近所の騒音と同じで、相手の顔が分かっていて、話が分かる・信頼できる相手で、苦情に真摯に対応してくれるかどうかで、同じ騒音であっても感じ方は大きく変わるはずです。

■まとめ
つまり、現地確認では
 ①そこにずっと住むとしたら、どう感じるか
 ②住民とコミュニケーションはうまく取れているか
の2点を重視して欲しいと思うのです(もちろん、これで全部ではありませんが)。

もしかしたら、その処理業者は法律上問題ないのかもしれません。悪臭、騒音、振動の基準値はクリアしているかもしれません。放流する汚水の基準値はそもそもないかもしれません。
でも、委託している業者が周辺住民を苦しめているのであれば、それを良しとはできないはずです。会社にとってリスクであるだけでなく、人としても倫理的に容認できません(よね)。

こんな視点で処理業者を選別していけば、上記のような被害がなくなり、業界のレベルがもっと上がってくるはずです。そのためには、各自のちょっとした意識がけの積み重ねが大切だと思います。
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