議論 de 廃棄物

環境・廃棄物問題の個別課題から問題の深層に至るまで、新進気鋭の廃棄物コンサルタントが解説、持論を展開する。

リビアがベーシックインカム導入??

2008年09月19日 06時00分23秒 | ベーシックインカム
 独裁者であるということは、裏を返すと実行力があるということなのでしょう。カダフィ大佐のリビアで、もしかするとベーシックインカム制度に似た(同じ?)制度が始まる可能性があります。たまに購読しているクーリエジャポンという雑誌の「“お騒がせ”カダフィ大佐による究極の「省庁再編」計画」に掲載されています。

 曰く、「無能な政府のサービスにはウンザリした。そこで、政府の予算を国民に振り分け、国民が(民間の)サービスも選択できるようにする。そうすれば、適正な競争に基づくサービスが提供されるだろう」という考えのようです。確か松下幸之助も似たような感じのことを言っていたような気がします。教育バウチャーを全領域に広げたような感じです。
 ベーシックインカムは、社会保障以外の政府のサービスは変わりません。しかしこのリビアの制度は、教育、医療、それとおそらく上下水道などの公共インフラについての政府の予算を、国民が代わりに受け取るという形です。国民にとっては選択肢が増えますが、そのサービスを購入することになるので収入が増えるわけではありません。社会保障やその他の予算がどうなるのか詳細が分からないので、なんともいえませんがベーシックインカムとは少し違うような気もします。

 ただ、政府のサービスのあり方に一石を投じるものとして興味深い取組みです。究極の小さな政府ともいえるかもしれませんね。無駄な外郭団体などは、市場原理によってなくなるでしょうから。ただ、これでなくなってしまう団体でも、必要な組織、サービスはあるかもしれません。ここをどう選別するのかは、やはり難しいところなのでしょう。
コメント
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