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議論 de 廃棄物

環境・廃棄物問題の個別課題から問題の深層に至るまで、新進気鋭の廃棄物コンサルタントが解説、持論を展開する。

マニフェストのよくあるミス[6]

2006年02月13日 23時15分26秒 | コンサル日誌
 毎日収集運搬業者さんが引き取りに来る場合に、何回か分(1週間や1ヶ月毎)をまとめて1枚のマニフェストとして交付するという方法を取られているところがあります。特に毎日、小口で沢山の排出場所から回収するという場合、このような運用をされているところがあります。

厳密に言うと、駄目ですよね。

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【第12条の3第1項】(産業廃棄物管理票)抜粋
 事業者は、産業廃棄物の運搬又は処分を他人に委託する場合には、当該委託に係る産業廃棄物の引渡しと同時に産業廃棄物管理票を交付しなければならない。
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 気持ちはわからないではありませんが、やはりそれでよいとは言えません。ただ、行政に相談して、とりあえずそれでもよいといわれているというケースもあるわけで、そこまで考えているのであれば、それをわざわざ止めましょうとも言いにくいものです。

■□対策検討プロセス□■
 紙マニフェストを毎回交付することが難しいとなった場合、そこから先は、企業としてどうリスクを保有・管理するのかという点になるでしょう。

・STEP①
 まずは、違法性が高いという認識を持っていただくべきでしょう。その上での対策です。

・STEP②
 次に、電子マニフェストを導入するなどして管理コストを削減することで、毎回交付できないかを検討します。発生場所が不特定地点となるリース会社や建設業者はよくこの方法を取っています。

・STEP③
 それも駄目な場合、不法投棄等の不適正処理が絶対に起こらないように処理業者の現地確認を徹底します。不適正処理がなければ、マニフェストの管理がおかしいからといっても、すぐに大事にはなりません。

・STEP④
 あとは、その運用方法についてはやむをえないが、それ以外の部分で適正処理が確保できるようにさまざまな努力、管理をしているということを説明できるようにしておくべきでしょう。


・・・ちなみに・・・
マニフェストの不交付については、6ヶ月以下の懲役、50万円以下の罰金の対象となります。気をつけましょう。

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