前回の記事で、排出事業者が5年間保存しなくてもよい伝票は何か、という問題を出しました。答えはお分かりになったでしょうか。
正解は、A票です。
コメントいただいたM電機の廃棄物親父様(11/11にお会いする方でしょうか?)、正解です。おめでとうございます。
施行規則第8条の20の第6号をご覧ください。排出事業者のマニフェストの交付方法を解説しているところです。
*************
(産業廃棄物管理票の交付)
第八条の二十 管理票の交付は、次により行うものとする。
一~五 省略
六 交付した管理票の控えを、運搬受託者(処分受託者がある場合には、処分受託者)から管理票の写しの送付があるまでの間保管すること。
*************
ということで、A票は処理業者からマニフェストが戻ってきたら捨ててもよいのです。コレを読む限り、「D票が帰ってくるまで保管する」と読めそうです。
もしA票を紛失しても、あわて再発行なんかしないでください。再発行とは、見方によれば適正運用の偽装とも言えますから。それよりも、「なくしてしまいました、すみません。でも、幸い法律上は問題ありません」と説明したほうがよいでしょう。
正解は、A票です。
コメントいただいたM電機の廃棄物親父様(11/11にお会いする方でしょうか?)、正解です。おめでとうございます。

施行規則第8条の20の第6号をご覧ください。排出事業者のマニフェストの交付方法を解説しているところです。
*************
(産業廃棄物管理票の交付)
第八条の二十 管理票の交付は、次により行うものとする。
一~五 省略
六 交付した管理票の控えを、運搬受託者(処分受託者がある場合には、処分受託者)から管理票の写しの送付があるまでの間保管すること。
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ということで、A票は処理業者からマニフェストが戻ってきたら捨ててもよいのです。コレを読む限り、「D票が帰ってくるまで保管する」と読めそうです。
もしA票を紛失しても、あわて再発行なんかしないでください。再発行とは、見方によれば適正運用の偽装とも言えますから。それよりも、「なくしてしまいました、すみません。でも、幸い法律上は問題ありません」と説明したほうがよいでしょう。
以前、大阪のセミナーに参加させていただいた者です。
質問なのですが、
確かに、施行規則第八条の二十の六には、運搬受託者から
管理票の写しの送付があるまでの間保管と書いてある
のですが、
こちら↓との関係は、どう理解したらよろしいでしょうか。
(管理票交付者の管理票の写しの保存期間)
第八条の二十六 法第十二条の三第五項 の環境省令で定める期間は、五年とする。
法第十二条の三第五項の管理票の写しって、A票は、
入らないという理解でいいのでしょうか。
ちょっと、わけわからくなりまして、質問した次第です。
ご質問ありがとうございます。
Q:法第十二条の三第五項の管理票の写しって、A票は、
入らないという理解でいいのでしょうか。
A:はい、入りません。ポイントは『控え』と『写し』の違いです。
施行規則第8条の20第6項では、「交付した管理票の控えを・・・保管すること。」です。
そして、法12条の3第5項では「・・・管理票の写しの送付を受けたときは・・・保存しなければならない」となっています。
実務上は、A票に収集運搬会社の方のサインをもらった後、その場で、収集運搬会社からA票を受け取っていると思いますので、どうしても「写しの送付」を受けたように感じてしまうと思います。しかし、法律上は、自ら記載したマニフェストについて自ら控えを取っておくという感覚であるため、このように表記も取り扱いも異なるわけです。
チビローさんの回答の最後の6行のような説明を
聞く機会がなかなかないので、ここのブログを
見ているといろいろ勉強になります。
ありがとうございます。
実は、この問題が出たときに、弊社の住所地の堺市の
環境担当から頂いた、「廃棄物の処理及び清掃に関する
法律」のしおり、という冊子に、マニフェストの保存義務
を説明した段落があり、
「マニフェストの[A票][B2票][D票][E票]は5年間保存
しなければなりません」と書いてありまして、その
根拠法令として[規則第8条の26]と書いてありまして、
このような質問をしました。
行政としては、A票も含めて5年間保存しなさいと言わ
ざるを得ないのでしょうかねぇ。
写しと控えの違いの話しが出ましたが、チビローの指摘の「法12条の3第5項」では、
「管理票交付者は、前3項又は第12条の5第5項の規定による管理票の写し・・・」
とされています。
前3項とは、B2、D、E票のこと、第12条の5第5項は2次マニフェストが電子マニフェストの場合のE票の送付を指しています。
従って、A票はここでは触れられていないことになります。
まぁ、結局同じことなんですが一応、念のため。
理解できました。うわっつらだけと読んでいると、どの文章が
管理票のどの票のことかわからなくなってました。
ところで、これにコメントをするのはおかしいかも
しれませんが、「オフ会」ぜひ参加してみたいです。
ただ私は大阪在住なので、東京方面へはなかなか
行けないので申し訳ないのですが、大阪方面で
もし、開催のチャンスがあれば、参加してみたいです。
他社の堀口先生の「オフ会」のところのコメントにも
あったような、環境担当者と産廃に関する情報交換とか
できると良いと思います。
有難うございます。
オフ会、検討中です。
詳細が決まりましたら、このブログでご紹介しますので、
よろしくお願いします。
マニフェストの保存(処理業者の立場で)についてご質問させてください。
私の会社では、取り扱うマニフェストの約8割は自社運搬・自社処理です。
現状の事務処理では、
収集運搬業者の立場でB1票とC2票を
中間処理業者の立場でC1票を保管しております。
確かに法第12条の3 8項や9項では運搬終了の確認(B2票の送付)をした日から、、、処分完了の報告を受けてから、、、処分完了の報告(C2票やD票の送付)をしてからそれぞれ5年間保管しなさい、となっています。
しかし、実務上収集運搬及び中間処理が同一業者の場合B1・C1・C2票を全て保管するのは非常に無駄なことだと感じますB1票はともかくC1・C2票は内容が全く同じですから・・・
そこで質問です、前述のとおり運搬と処分を同一会社で行う場合それぞれの立場を考慮してC1票にてその他2枚のマニフェストの内容を網羅していると解釈しC1票一枚の保管で可能(充分)だ、という判断はできないものでしょうか?
非常に鋭いご質問ですね。
先に結論を申し上げますと、
■B1:一般的には保存義務なし。
■C1:保存義務あり。
■C2:解釈の余地あり、判断が難しい。
となります。
【B1票について】
法第12条の3第8項をご覧ください。括弧書きで『同項後段の規定により管理票を回付したときを除く』と書かれています。処分業者に管理票を渡したときはB1票の保存義務はありません。(※保存しないことを推奨するものではありません。) ただし、運搬のみを受託した場合には保存義務がありますのでご注意ください。
【C1票について】
法第12条の3第9項より、必ず保存する必要があります。
【C2票について】
問題となるのがC2票です。
まず、法第12条の3第2項後段の「処分を委託された者があるときは」という部分ですが、貴社は排出事業者から処分"も"委託されているため、この条件に該当します。該当する場合は「当該処分を委託された者に管理票を回付しなければならない」わけで、貴社は貴社に回付することになります。ここに矛盾というか現実に合わない点が出てきます。
次に同法第3項後段をみると「当該管理票が同項後段の規定により回付されたものであるときは、・・・写しを送付しなければならない」とあります。
つまり、ここでのポイントは、第2項の「回付」が行われていると解釈するのか、実態としてマニフェストは移動しないので「回付」されていないと解釈するかです。回付されていると判断するのであればC2票は保存義務があり、回付されていないと判断するのであればC2票の保存義務はありません。条文の言葉尻を捉えれば回付に該当しそうですが、実態に合わないという点で運用上考慮されてよいのではないか、というのが個人(犬)的意見です。
残念ながら、C2票についてはどちらかが絶対に正しいと言い切ることはできません。貴社のご判断でどちらの道をとるかを決していただくことになります。
お勧めとしては、どちらの判断を取ったにせよ、その考え方について行政と相談してみることではないでしょうか。
ホリロー先生、補足があればお願いします。
やはりなかなか判断が難しそうですね。今後同業他社の意見も聞いてみた上で行政側とも意見交換をして相談していきたいと思います。
みみっちい考えかもしれませんが、マニフェストの整理・保管方法については事務作業の効率化を検討し、無駄(?)な動きを削減しCO2削減に(オーバーかな??)勤めたいと思います。
また、この疑問については某産廃関連のブログでも取り上げてもらっています。
http://blog.goo.ne.jp/spfukuoka/e/8a7a73459b1ff2b5dbedb6033f6c0f7e
コメントありがとうございます。
この件については、私もどちらが正しいかは分かりません。行政と相談の上「要らないでしょう」という結論がでるまでは、現状の保管方法を継続されたほうがよいでしょう。なお、行政と相談された場合は、後で説明できるように議事録をちゃんと残して置いてください。
しかし、C2票の保存はそれほど面倒なのでしょうか。排出事業者から他社が運搬してくることが、将来可能性としてありえませんか?あるのであれば、C2票を捨てるのではなく、基本どおり記載して形だけでも返送するという(やりすぎかも・・・)運用を現場に慣らしておくほうが安全とも思えます。
いかがでしょうか。