JF4CADの運用日誌2.5

アマチュア無線局JF4CADの活動内容紹介ブログです。

三宅島移動運用メモ

2009-06-22 | インポート

三宅島移動運用メモ



[三宅村]
三宅島は東京都三宅村に所属します。有人島の三宅島と無人島の大野原島(通称 三本岳)を村域としています。現在の村の人口は3000人ほどだそうです。JCGでは10005になります。



10005については俗に「三宅支庁」と呼ばれていますが、「三宅支庁」とは東京都総務局の出先事務所の名前であり、例えば「東京都三宅支庁三宅村」という地名はありません。



この辺は「QRAをオペレータの名前の意味で使う/使わない」と似てるかも知れませんが十分ご理解の上でお願いします。なお、島の方を中心に慣例で「東京都三宅島三宅村」と表記される場合があります(法律や公文書上の正式な表記は「東京都三宅村」)。


 



話が脱線しましたが、三宅島は東京から約180km離れた島です。現在も活動を続ける雄山を中心にした火山島です。有史以来噴火を繰り返しており、近年は20~60年ごとに活発な火山活動を続けています。2000年に始まった今回の活動は特に活発で、一時は全島避難を余儀なくされるほどでした。


 


島は元々自給自足程度の農業と漁業が中心で、釣り客を中心とした観光も重要な産業です。日本有数の鳥の楽園とも言われ、様々な鳥が暮らすためバードウオッチングも人気だそうです。ガスマスクを持参することを条件に観光目的での来島も可能です。ガスマスクは竹芝桟橋や島の観光協会で売っています。


 


集落は海岸線に散在し、北から時計回りで神着・坪田・阿古・伊ヶ谷・伊豆の5つです。各集落間は数km離れている場合もありますので車等での移動が便利です。



かつて三宅島にはアクティブにQRVされている方がおられましたが、全島避難解除後はほとんど声が聞こえなくなりました。


 


 


[島内での運用]
雄山を中心にした典型的な火山島で、かつては高台から本土へ直接電波が届きましたが、高台への立ち入りが制限されているため海岸部の集落付近での運用になります。


 


坪田地区(三池港付近)にある火山性ガスの高濃度地区および雄山周辺での運用は危険ですので絶対に行わないでください。今年4月より阿古地区の高濃度地区が解除されているなど随時変更されています。確認は村役場または観光協会にお願いします。


 


安全な地区であってもまれに火山性ガスが回ってくることがあり、放送や下にあるような回転灯で案内しています。黄色や赤の回転灯が点灯してガスマスク着用指示が出た場合は指示に従ってください。






なお、三宅島では「いつ火山性ガスが来るか分からない」という理由で現在全島でキャンプ禁止です。私のQRVした場所も元はキャンプ場でしたが現在はキャンプをしないよう警告が掲示されています。


 


上記ルールを守れば安全かつ快適に運用でき、珍しさからたくさん呼ばれると思います。


 


大野原島は大きな3つの岩が突き出した岩礁島で、平坦な場所はほとんどありません。過去に移動運用が行われたことはないのではないかと思われます。渡島自体は釣りの渡船がありますのでそれほど困難ではありません。三宅島の渡船業者に相談してみてください。


 


 


[島へのアクセス]
東海汽船の大型客船が1日1往復就航しています。下りは朝5時頃到着、上りは14時頃の出航です。船中泊で日帰り可能なダイヤです。なお上りは繰り上げ出航や三宅島到着後すぐ東京に折り返す場合もありますので、日帰りの場合は翌朝三宅島到着前に船内の案内所で就航状況を確認してから下船してください。巡視中以外は案内所に船員さんが終夜常駐していますから、心配な点は船員さんに相談することをおすすめします。


 


三宅島は錆ヶ浜、三池、伊ヶ谷港の優先順でいずれかを使用港とします。通常運航の場合下りの使用港は船内で発表、上りは12時頃決定です。上りは12時以降現地東海汽船の代理店(04994-5-0221)に電話で確認下さい(ソフトバンクの携帯は三宅島では使えませんので注意)。三宅島は大型客船のみでジェット船は就航していません。


 


ANAが羽田との間に1日1往復のプロペラ機を運航。ただし三宅島空港が火山性ガスの高濃度地区に隣接しており、風向きによっては欠航となる場合があります。就欠航は当日9時頃決定です。


 


また、東邦航空のヘリが大島または御蔵島経由八丈島行きを運航しています。どうしても島を脱出できない場合には貴重です。


 


 


[島内でのアクセス]
村営バス、レンタカー、レンタルバイクがあります。



村営バスは右回り・左回りがあり、ともに1日5本、さらに朝の客船到着にあわせて迎え便があります。迎え便は到着港でしか乗車できないそうです。ダイヤは村のサイトにあります。




右回り・左回りとも第3便が上りの船に接続しており、このバスは必ず当日の使用港に行きます。

 

 

[宿泊施設]
民宿、ホテルなど。詳しくは観光協会に問い合わせてください。船が早朝に到着するため三宅島独特のサービスとして仮眠スペースの提供や朝食の提供があります(大抵は有料)。温泉もあります。

 


[島内の店]
各集落に商店があります。お弁当やパンを売っています。

 

食事処も阿古・神着などにあります。どうしてもお昼にありつけなかった場合は帰りの船のレストランが利用できます。

 


[注意点]
再度整理すると、
・高濃度地区など立入規制区域では運用しない
・ガスマスクを持参する(忘れた場合は観光協会で販売)
・放送に注意し、ガスマスク着用の指示が出たらすぐに運用を中止し避難する
・キャンプ禁止なので宿泊は民宿やホテルを利用する
の4つを守ってください。これさえ守れば安全に運用できます。

 

呼吸器や循環器系の持病を持つ方、および弱い方は火山性ガスの影響を受けやすいそうですので、心配な方は事前にお医者さんに相談されることをおすすめします。

 

携帯はドコモとauのみ通じます。ソフトバンクは全島で圏外ですので船の発着港の確認等で注意が必要です。

 

 

[おみやげ]
伊豆諸島名物の牛乳煎餅が三宅島にもあり、一番人気のお土産です。黄色い包み紙が目印です。製造業者は神着地区の岡太楼さんだけですので、どの店で買っても同じ商品です。

 

島で唯一の製パン所・築穴製菓さん(坪田地区 製菓ですが今はパン製造のみ)の菓子パンもおすすめです。いろいろな菓子パンが揃っています。帰りの客船でのおやつにぴったり。



他にはアシタバやくさやなどがあります。いずれも島の食料品店などで手に入ります。船の待合所では売っていない模様です。


コメント
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