6/13に東京都三宅村(JCG 10005)錆ヶ浜園地に移動運用に行ってきましたのでご報告します。
伊豆諸島への移動運用も何回目かになりますが、今まで行った大島・利島・式根島はいずれも東海汽船の大島航路でゆける島で、この航路の終点は神津島です。神津島よりさらに南の三宅島・御蔵島・八丈島は別の航路でして、今回はこのうち三宅島にチャレンジです。これらの島が大島航路の各島と決定的に違う点は「5W+簡単なアンテナではV/Uで本土が難しい」ということです。従って電離層を使ってハイバンドでQRVするのがベストと考えこのシーズンになりました。
三宅島は東京都三宅村に属し東京から約180km、雄山を中心とした典型的な火山島です。伊豆諸島では大島・八丈島に次ぐ大きさです。人口は約3,000人。農業や漁業、釣り客を中心とした観光で生計を立てている島です。
2000年の雄山噴火により4年以上の長期にわたる全島避難という苦難を味わいました。全島避難は解除されていますが、立ち入りが制限される火山性ガスの高濃度地区があり、それらの地区に住んでいた方はいまだに本土や島内の別地区での暮らしを余儀なくされているそうです(元の村役場も高濃度地区にあり現在まで仮役場)。
現在は一般の観光客もガスマスクを携帯することを条件に入島できます。観光客を増やすため観光協会の事務局長を公募し、神奈川県でNPOをやっていた方が就任し三宅に常駐しているそうです。熱心な方のようで、観光協会のサイトもタイムリーな情報が多く参考になります。最近あちこちの観光協会で外部から公募でスタッフを招くようになりましたが、三宅島が先駆けのようです。
噴火前の三宅島にはアクティブな固定局がおられ、私も50MHzでのQSLを持っていますが、全島避難で完全に途絶えてしまいました。復興工事に携わる方が手の空いた時間にQRVされる例もありましたが、工事がほぼ終わり、三宅島からのQRVがぐっと減りました。ということで挑戦する価値がありますので行ってみることにしました。
JCG 10005(三宅)は三宅村と御蔵島村のみです。御蔵島は船の就航率が低い上にイルカウオッチングバブルで宿が抽選制(&キャンプ禁止)という状態でして伊豆諸島では最難関ですから、三宅島に輪を掛けてなかなかQRVがありません(今月珍しく7MHzでQRVがありましたね)。しかも両村あわせて免許されている局がわずか8局。かなりレアです。
立ち入り禁止地区を避けるなら海岸に近い集落付近でしかQRVできませんから、GWで必要な地上高が稼げません。従ってHFを中心とした装備とし、50MHzも3エレではなくEs狙いの2エレにしました。144/430はお休みです。
三宅島へは東海汽船の三八航路とANAの空路があります。ANAは1日1往復で羽田から到着したらすぐ折り返すダイヤですし、三宅島空港が火山性ガスの高濃度地域ギリギリにある影響で風向きが悪いとすぐ欠航するため使えません。一方の東海汽船は竹芝を夜に出て翌朝5時に三宅島到着。八丈島で折り返した帰りの船が三宅島に着くのが14時ですから、日帰りでも十分に運用時間を確保できます。釣りの方がよく使う方法で、今回これを参考にしました。我々の場合もハイバンドのEsは午前中によく出て昼過ぎに一段落しますので好都合といえます。
三八航路の竹芝出航は22時20分。いつも通り伊丹19:30発のJAL134便で間に合います。羽田空港からモノレールで浜松町に到着。竹芝に向かいます。あ、三宅島は来島時にガスマスクが必要です。竹芝でも売っていますが、なぜか近所のコーナンにもありましたので買って持ち込んでいます。